2026年10月19日月曜日

花だより  学校の統廃合問題 学校が無くなるのは寂しいけれど… 秋の石北通り遊歩道

 
 少子化と校舎の老朽化に伴い、学校の統廃合が進んでいる
 文科省の公立小学校の適正規模は12~18学級を標準としている。過日、網走潮見小学校を訪ねた。赴任当時(15年前)は児童数600人を超える管内1・2の学校だったが、今は半分以下になっていた。オホーツク管内には12学級以上の学校は数校しかもうない。町には小学校1校、中学校1校の割合が増加している。さらに義務教育学校化が進み、近い将来町には学校が1校だけになるだろう。
 小規模のデメリットは、▽クラス替えができない。▽競い合って学びを高める活動ができない。▽部活動の規模や種類が限定される。などに加え、教員一人で複数の学年を受け持つことから負担が大きいとされているが、あくまでも決めるのは市町村だ。統合には計画策定や校舎の建設など長い時間がかかる。必要に迫られてから考えるのではなく、早めに検討を進めなければならない。
 どの市町村も早くから検討委員会を設置し、保護者や地域住民から意見を聞く。「通学が遠くなる」、「大規模校になれば、教員が子ども一人一人に向き合う時間が減り、いじめや不登校を見逃す」などの心配に加え、母校が無くなる寂しさ、学校行事は地域の行事でもあり、学校がなくなることは、地域の衰退につながるとして、反対の声が根強くある。 「校長は、どう思うか?」と問われるが、現職の校長は立場上、いいともわるいとも答えられない。
  転校生も不安を抱えているが、1カ月も経てば、そんな不安は一掃される。ほとんどの子どもは環境に適応する能力を持っている。そして当管内では、統合しても大規模校になることはない。統廃合した学校で問題が生じたという話を聞いたことがない。そこの学校の先生方や教育委員会の頑張りがあるからだと思う。
 統合を前向きに捉え、将来の子どもたちがよりよい教育環境で過ごせるよう、時代に合った学校を作る発想が必要だと考えます。
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2026年10月18日日曜日

花だより 毛筆は一発勝負! 「書」は集中力が大事  イタドリ コスモス アシタバ

  


≪書の心≫ 
 心の邪正(じゃせい)気の強弱 筆画之掩(ひつがくこれおお)うこと能(あたわ)ず
  *世界無形文化遺産登録に値する「書道」*
 文字の練習だけでは よい作品は生まれない
  大きな緊張に耐える心の修養が欠かせない
   これは書家である以上 いつまでも続くことである

                 書家 高木 聖鶴
 鉛筆で書いた文字は、消しゴムで消せる。PCではいろいろなフォントを選べるし何度でもやり直しはきく。しかし、毛筆はそうはいかない。一発勝負なのです。
 自民党総裁選挙で候補者が揃って出席したテレビ番組で、それぞれの思いをフリップに書いてカメラの前に出しました。内容よりも「ああ~、これが次期総理になる人の字か?」と思ったのです。昔の政治家は、皆さん字が上手だったように思いました。
 字の上手い下手と知能とは関係はないそうですが、字にはその人の性格が出るといいます。だから履歴書は自筆で書くことが求められていましたが、なぜか今は違うようです。
 幼児の発達検査に△や□、〇を描く内容がありますが、最近は形をなぞれなかったり、形がとれない子が多くいます。就学時検診の知的検査にひし形(🔶)を描く問題があります。発達段階を見る問題で、ひし形のような先がとがった形は、5歳くらいまでは描けない難問です。ところが4歳児でも上手に描ける子がいます。普段からお絵かきをよくする子です。発達支援検査に来た先生から、「お絵かきが小学校に入ってからのひらがなや漢字の書き取りにつながります。たくさん描かせてください。」と言われました。何でも練習が大事だということです。

2026年10月17日土曜日

花だより 七五三の祝いと「親心」 イチョウ モミジ 

 

 「育てずにはいられない心」、親であれば本能的に持っているのが「親心」?
   散歩の途中、神社の境内で「七五三参り」の家族写真を撮っている場面に出会いました。子どもは勿論、お父さんはスーツ、お母さんは着物姿でした。写真やさんが「笑顔でお願いします」と言う前に、みんなニコニコ顔でした。とってもいい記念写真になったことでしょう。
 ≪親心≫ 本来の意味は、子どもの幸せや安全を願い、慈しむ親の愛情をいいます。転じて、上司や先輩などが、後輩や部下に対して親切心や庇護の気持ちをもって親のように接することとしての意味もあります。
 “親思う心にまさる親心~子が親を慕う気持ち以上に親が子を思う愛情の方が深い~”というたとえです。また“親心知らず~親がどれほど子を思っていても、その気持ちはなかなか子どもには伝わらない~”という言葉もあります。
 不登校児を抱える保護者に「子育てにお悩みであれば、相談機関を紹介しますよ。」と声をかけると「いいえ、子どもの意思を尊重して、子どもときちんと向き合いますから、大丈夫です。」と返えしてくる親が一番心配です。さらに、自分の意に合う答えが返ってくるまで相談機関をはしごする親もいます。それぞれの相談機関で言うことが違うということもありますが、自分に都合の良い回答を期待するからです。
 幼児教育の父、倉橋惣三先生は、「育てずにはいられない心、それが最も貴い育ての心」と言っていますが、具体的に言わないと分からない親がいます。
 「子どもを授かったから親になったのではなく、親は子どもと共に成長しなければならない。その権利を授かった。」とも倉橋先生は言っています。
 『北の国から』はシリーズを通して、五郎が純や蛍に「親心」を行動で示すドラマだと思います。

2026年10月16日金曜日

花だより 書道パフォーマンスで「書道」無形文化遺産に登録 秋深まる エゾリス 梨

 

 書道の魅力 無形文化遺産登録なるか?
 手紙や署名、書初めなど日本の生活に根付いてきた「書道」、年内にもユネスコの無形文化遺産への登録について可否が審議されることから注目を集めている。
 少子高齢化や手書き離れの影響で書道人口が減少しているのに加えて、学校の「書写」特に毛筆は、用具の準備や片付けが面倒なこと、指導が難しいなどで教員からは不人気です。「息子が小学生の時、書道展で入選したときの賞状に牧野先生の名前がありました。大切にとってあります。」と言われたことがありました。管内小中学校書写書道研究会の会長をしていたのは10年も前のことです。もうこの研究会はありません。
 衰退の一途をたどっていた書道ですが、今注目されているのが「書道パフォーマンス」です。数名のチームが音楽やダンスの要素に合わせ、巨大な用紙に特大な筆を使った力強く文字を書き上げる表現芸術が、テレビで取り上げられることでブームになり、海外や若い世代や高校の部活動で新しい動きが始まっています。また一方で、大河ドラマのタイトルやユニクロの企業理念を有名書家が揮毫するなど、パソコンやスマホの普及で手書きの機会が減少している中、書道の価値や魅力を問い直す動きがあります。
 無形文化遺産に登録をきっかけに、書家を主人公にしたマンガやTVドラマが制作されて、書道ブームを起きることを期待しています。
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2026年10月15日木曜日

花だより 「北の国から」’83冬 「大切にする」とは? カボチャ

 

 “社会のルールやマナーをきちんと守れる子どもを育てるためには、子どものうちから、悪いことはきちんと叱って、できたら、ちゃんとほめること。そして、『大切にされている』その思いで子どもの心は育ちます。”というCMがありました。
 コマーシャルの趣旨としては、“子どものときからきちんと叱ることが大切”というメッセージのようですが、むしろ最後の「“大切にされている”と思うことで、子どもの心が育つ」というメッセージが一番のキーポイントだと思います。そして、このCMは、ただ子どもを叱るだけでなく、子どもに「大切にされている」という気持ちを育てることをきちんと描いているところが「お~、やるなあ!」と感心した大きな理由です。これが今求められているウェルビーイング・自己肯定感につながると思います。
 ルールを守れない大人がいるのは、きちんと叱られていないからではなく、むしろ「自分が大切だ」と感じられるように育ててもらっていなかったかもしれません。
 大切にするとは? 甘やかしたり、要望をすべて叶えたりすることではなく、自分で考えて生きていく力を育むことです。そのためには、
 〇無条件の愛情と存在の肯定
 〇よく話を聞く(傾聴)
 〇自主性と自立を促す(見守る子育て)
 〇基本の生活リズムを整える
 〇親自身の心の余裕を保つ
 子どもは親の姿を見て育つものです。 「こうしなさい」、「ああしなさい」と口で言っても、親がそれをできなければ話になりません。
 「北の国から」’83冬(倉本聰追悼特別番組)を観て
 五郎と純、蛍の親子関係は、シリーズを通して描かれていて感動するものですが、今回改めて感じたのは、みどり(林みちこさん)と息子の庄吉(中沢佳仁さん)との関係でした。大変な状況にあっても、常に親は子を子は親を「大切にしている」のです。

                                                         石北通り公園遊歩道


2026年10月14日水曜日

花だより 「国や社会に役立つことをしたい?」日本の若者 マツムシソウ キンモクセイ


  日本財団が6か国の17~19歳を対象に行った意識調査では、「国や社会に役立つことをしたい」と答えた割合が日本の若者はもっとも低かった。2023年の調査でも「社会をよりよくするため社会の問題解決に関わりたい」という日本の若者は際立って少なかった。
 教育評論家の尾木直樹さんは、タイやインドネシアなどの学校を視察すると、「将来は国の発展に尽くす仕事をしたい」と「大志」を語る子どもによく出会うという。「日本では、そうした言葉を聞かないのは、社会の中でどんな役割を果たしたいか」という視点で考える経験が少ないからでしょう。国情の違いもあり、希望の進路を自由に選べる環境は望ましいことではありますが…。」とコメントした。
 政府は先進国に比べて理工系学部を選ぶ学生が少ないことから、理系拡充に舵を切った。先行き不透明な時代になり、進路に迷う若者は少なくない。「超多忙」なイメージが定着した教職を避ける傾向は止まらない。医師の人気は高いが、地域や診療科に偏りが見られ産婦人科や小児科は敬遠され医師不足が深刻化している。
 夏目漱石は、「教育は本人のためにある」と主張した。その通りだが、日本は科学立国として発展してきた、理系分野の衰退は日本の衰退につながる。美容整形医ばかり増えて、儲けばかり追求するようになれば、日本の医療はどうなるのか? いくら時代の変化に対応して学習指導要領を改訂しても、そもそも教員がいなければ「絵に描いた餅」に成りかねない。
 北大創基150年、クラーク博士の新しい像ができた。「青年を大志を抱け!」が今必要である。
          秋の花と一緒に、あさがお、たんぽぽがまだ頑張っている。
                 ヤナギハナガサ・セッコウボク
*ウェブバージョンでご覧ください。

2026年10月13日火曜日

花だより 「ムカつく!」「イラつく!」と道徳教育 落ち葉 ハツユキソウ 

 

 「ムカつく!」と「イラつく!」 
 若者はすぐ「ムカつく」と言いますが、同じような言葉に「イラつく」があります。調べてみると「ムカつく」は、生理的な嫌悪感や相手に対する強い怒り、許せない気持ちを含む表現、体の内側からこみ上げてくるもの。「イラつく」は、物事が思い通りにいかず、神経がとがって焦りや苛立ちが続く状態、継続的・慢性的な不快感や焦燥感を表す。
 「ムカつく」、「イラつく」ことが多くなると、人間関係のトラブル、ネット上の誹謗中傷や犯罪につながるようです。
 「ムカつく」「イラつく」理由の一つが、マナーの悪さ、モラルの低さ、規範意識の低下ということがよく言われています。
 「学校で何を学びたいか」と、子どもたちに聞いたアンケートで、第1位が「善いことと悪いことの区別を教えてほしい」です。2番目が「人間関係の作り方を教えてほしい」で「勉強を教えてほしい。」は3番目です。なぜこうした結果になるか。今は、善悪の判断を自分の好みでやっているからです。自分が「善い」であって、他人は関係ない。私はこう思うのだ、それが善であると思い込んでいます。これは自分自身で主体的に判断するという意味では大事な部分ですが、同時に「あなたにとってはどうですか」ということから対話が始まらなければならないのですが、対話がないまま決めてしまっているから、何が善で何が悪なのか分からないという状態にあるのです。
 そんな社会情勢から道徳が教科になりました。子どもたちの様子を見たり、保護者の様子を見ていて、共通の当たり前のルールやマナーさえ無視することが起こってきています。だから学校でやらなければいけないとみんなが思っているのです。
 中教審答申の中に「知識基盤社会」という言葉が出てきました。しかし、知識などとっくの昔から基盤です。知識の獲得は、一人一人個々にやるものです。一緒に学習はしても知識の獲得自体は個人的作業です。本当に共通の安心できる社会を求めるならば知識より、本当の意味での道徳教育です。
 学力向上の基盤となるのが学級経営・学級づくりです。子どもと教師、教師と保護者の信頼関係づくりです。日課に生徒指導の時間はありません。生徒指導は、毎日の授業の中(全教育活動)で行うものです。道徳教育は全ての教育活動の核なのです。