散歩道にある花壇 友だちにすぐ暴力をふるう子に「やさしくしなさい」、すぐ泣く子に「泣いてはダメ」と一方的に叱っても、その子は次から「やさしくしよう」とか「泣くのはよそう」とは素直に思わないものです。園児を観ていて、子ども発達段階がよくわかりました。
*どうすればよいか知識がない
「やさしくしなさい」と叱られても、どのようにふるまえば「やさしい」行動なのか分からなければ、その行動は出てきません。こんな子には、具体的な行動を具体的な知識として教えてあげることが必要です。(例:〇〇をしてあげるといいわね)
*知識はあるが行動ができない
「ごめんなさい」と謝ればいいのにその勇気はない。自信がない、恥ずかしい、といった意欲や気持ちのところでもう一歩行動にできない。「さあ、やりなさい」と背中を押しても、押せば押すほど引っ込み思案になってしまう。このタイプの子どもは、「自分にできるとは思えない」という心情が強いのです。普段から少しずつ「○○さん、えらいね。よく○○やったね」と声をかけ、できそうなチャンスの場を与えてほめてやることが大切です。
*知識もあり行動もできるが状況把握ができない
知識もあり、行動もできるのに対人関係でトラブルが多い子がいます。例えば、友だちが何かもめている最中に「仲間に入れて」と声をかけても彼らは聞いていない。そんなとき「ちゃんと入れてって言ったのにみんなは無視した」と先生に訴えてくるのは、このタイプの子です。他の人の気持ちに気付かせる対応が必要です。
「思いやり」の心は幼児にはまだない?
◎幼児期~自分と他人の区別が明確でない。自分も他人も同じことを考えていると思う。
◎小学校低学年~他人と比較して、自分と他人の違いが分かってくる。ただし、笑っているからうれしい。泣いているから悲しい程度で、相手の心情を推し量ることはできない。
◎中学年~他人の視点をかなり推測できるようになる。A君は、ぼくのことをきっと○○だと思っている。ぼくは、A君のことを○○だと思っているだろう。と互いの気持ちを推測できるようになる。
◎高学年~「私」と「あなた」といった二者関係だけでなく「彼」「彼女」といった第三者の気持ちを推測したり、自分自身を客観視することができるようになる。
◎中学生~学級、学校、社会、日本人として、といったようにさまざまな立場に立って考えられるようになる。
「思いやり」とは、自分の視点だけでなく、さまざまな人の視点を理解する力です。他人を変えようとするものが強いと暴力をふるい、自分を変えようとするものが強いとその場から逃げるという行動をとります。しかし、「思いやり」が発達すれば、「暴力」から「命令」「説得」、「逃避」から「従順」「妥協」へと変化するのです。最終的には互いのコミュニケーションを通して「調節」する行動をとるようになります。「思いやり」の心が育てば問題となる行動もなくなるのです。
「思いやりの心」はどこで学ぶか、それは集団生活をする幼児施設や学校生活で、先生の適切な指導の下で育っていくものです。
法政大学 渡辺弥生教授 「対人関係のトラブルを予防するソーシャルスキルを育てる」から
中学生になって全員が「思いやりの心」を持てば犯罪は起きません。それまでの教育が大事だということです。








