2026年8月9日日曜日

花だより 「褒めて育てる」教育30年経って?  エダマメ ピーマン 

        

 「褒めて育てる」が推奨されて30年
 1990年代から推奨され、それと並行して学校教育でも新学力観が適用された。それまでの競争による知識偏重をやめて授業中の態度や関心で成績を決める方向に転換して30年が経った。テスト結果がトップクラスの子でも5段階評価の5ではなくて4になり、テストはトップクラスでなくとも、たとえば先生に頻繁に質問する子は5になる。これが文部科学省の基準に照らせば正しい。結果がすべてとすると、知識偏重の競争社会が深まってしまう。それを防止するために勉強のプロセスを評価するというわけだ。
 国際比較で日本人の学力が低迷しているのは確かなのだが、褒めて育て、成績では厳しく競わせない。そういう風潮で育った今の親世代がまた子育てをするサイクルに至った。もはや褒めて育てるという思想は打ち砕きにくい厚い壁になった。
 厚い壁?
 態度や関心でのプロセスを評価するとなると、ついつい自分に対していい態度を取る人に対して評価を高くしてしまう。日本人はとかく関係性で動くから、大人の社会の人事評価自体もうまくいっていないが、それが学校にまで持ち込まれた。グローバル化が進む中で、せめて学校では実力主義でやるべきだと思うのだが。
 褒められるのが当たり前になる子どもたち
 調査の結果、年代で全然違う。若い人だと70%ぐらいが父親や母親によく褒められている。中年以上には、逆に父親は厳しかったという人が多い。文化がはっきり変わってきたのだ。無言のうちに一体感があって、はっきり言われなくても親の愛情は感じる文化から、厳しさ抜きの“エセ欧米流”が取り入れられて褒めまくる。“子育て書”にも子どもを褒めまくれば伸びる、そんなようなことがいっぱい書かれている。
 弊害が目立つ
 褒めまくられて育てられると、褒められるのが当たり前になる。逆に褒められないとやる気がなくなってしまう。「褒めてくれないと自分たちはめげる世代だ」と言う若者も多い。学生時代はそれで通るかもしれないが、社会に出てそれが通るわけがない。そういう若手社員は、うちの上司は褒めてくれないからモチベーションが上がらない、命令してくるからムカつく、さらには人間として対等な立場なのだから、人にモノを頼むのなら上司はお願いすべきだとさえ言い出すようだ。
 榎本 博明(えのもと・ひろあき)/1955年生まれ。
 東京大学教育心理学科卒業。東芝勤務後、東京都立大学大学院へ。心理学博士号を取得。米カリフォルニア大学客員研究員、大阪大学助教授などを経て、MP人間科学研究所代表。産業能率大学の兼任講師も務める。20校を超える大学で教えた経験を生かし講演、執筆活動を行う。
 教育の振り子現象~日本では、自由と個性を重視する「ゆとり教育(経験主義)」と基礎学力や規律を重視する「詰め込み教育(系統主義)」の間に何度も行き来してきた歴史があります。一方の教育方針が長く続けると必ず問題点が浮き彫りになって、メディアや保護者から批判が高まり、その不満を解消するために真逆の政策へと舵が切られます。
 極端に“振り子”が振れることを防ぎ、ほどほどのところにすることが難しいようです。
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2026年8月8日土曜日

花だより 日本は、子どものSNS利用をどうするのか? サギソウ 日日草 ひまわり畑

 

 
  日本は、子どものSNS利用をどうするのか?
 子どものSNS利用を巡っては、心身への悪影響や犯罪に巻き込まれるリスクなどが世界中で問題になり、使用を規制する国は多い中で、日本はどうするのか?
 子ども家庭庁の有識者会議は、SNSを利用する子どもの保護に関する中間報告書をまとめた。SNS事業者は、利用規約で13歳以上と定めているが、年齢を偽っているケースが多い。そのためマイナンバーカードを活用し、年齢確認を厳格化するように求めた。
 政府は最終報告を受けて来年の通常国会に青少年インターネット環境整備法の改正案を提出する方針だ。オーストラリアでは16歳未満、フランスは15歳未満の利用を禁止した。インドネシアや韓国など、アジア諸国でも規制の動きが進んでいる。しかし、規制する年齢は何歳が妥当なのか難しい問題だ。
 子どもの心身への影響を医学や認知心理学の知見を踏まえて十分に議論し、利用規約の見直しや法律の改正に生かすべきだ。SNSの中には、すでに親子間や部活動の連絡など広く使われているサービスもある。こうした状況をどう考えるのかも重要な視点である。
 日本が一律年齢規制に消極的なのは「表現の自由」を侵害しないかどうかという懸念に加え、いじめなど生きづらさを感じる子どもの「居場所」になっているという意見もあるためだ。しかし、SNSに居場所を求めること自体健全とは言えない。
                  (8月3日 読売社説から 抜粋要約)
 
これまで何度も言ってきたが、指導する(手本となる)大人の使い方はどうなのか?
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学校前のひまわり畑


2026年8月7日金曜日

花だより 日本ほど子どもを親切に扱っている国はない キスゲ クサフジ

 

     幕末明治に来日した外国人の多くは、子どもたちの幸せそうな姿に驚いた。
 米国人エドワード・モースは≪日本ほど子どもが親切に取り扱わられ、そして子どものために深い注意が払われている国はない≫と書いた。(動物学者石川欣一訳『日本その日その日』より)
 家業の手伝いでも祭りでも、子どもが常に大人と過ごす様子に感心している。小さい子は母親や大きな子が背負って一人にしない。≪子どもの天国≫と呼んだ。
 今なら天国のような時間と言えば夏休みだろう。だが、そう感じられずにいる子どもたちがいることを忘れてはならない。子どもの貧困率は11%に及ぶ。給食も涼しい教室もない夏やすみは辛い家庭もある。食事の量や回数を減らし、エアコンも我慢することもある。親が子を守る努力をするのも限界はあるだろう。今は「こども食堂」もある。涼しい図書館(公共施設)もあるので活用してほしい。
≪ニコニコしているところから判断すると、子どもたちは朝から晩まで幸福であるらしい≫とモース。しかし、当時の日本は決して裕福ではなかった。(8月2日 読売新聞「編集手帖」よりば抜粋、要約)
 
子どもの幸福とは何か?」 日本の子育て文化を大切にしてほしいものだ。インバウンドが増えたのは、円安が理由だけではない。日本人より日本文化の良さを分かっている?
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2026年8月6日木曜日

花だより 校長講和は覚えていない アサガオ コマクサ

 

  離任式で児童代表から「校長先生、全校朝会の時に、いつもためになる話をしてくれてありがとうございました。」と言われました。全校朝会で何を話そうか?2~3日前からネタ探しをして臨んでいました。『全校朝会【校長講和】文例集』も買いました。そう言われてうれしかったので、「どんな話を覚えていますか?」と聞くと「ためになる話だなあと思っていたけど、話の内容は覚えていません。」と正直に答えました。
 子どもたちの心に残る、心に響く授業をしたいと思うのが教師ですが、国語に「一つの花」、「大造じいさんとがん」などの物語教材があって、しっかり教材研究をして授業に臨みます。教師は覚えていますが、クラス会で「そんなのあった?」と言われがっかりしたことがありました。
 子どもたちは、学校生活で何を身に付けたのでしょうか?
 「『かけ算九九』は覚えたよ。漢字の練習もしたし、音読練習や計算練習もしたなあ~。」
 毎日繰り返しやったことは覚えているし、身についているのです。
「先生がさ、授業が早く終わったとき『体育館空いているか見てこい』て言ってさ、ドッチボールしたのを覚えているよ。」 そんなことは覚えているのかい???
 *フェイスブックでご覧皆さん。ウェブバージョンを表示して見てください。

2026年8月5日水曜日

花だより 全国学力学習状況調査【分析発表】~考えを説明する力課題~ ノゲシ あさがお

 



 全国学力学習状況調査【分析発表】~考えを説明する力課題
▽中学校英語~「話す」目立つ無解答
▽小学校国語~「引用して書く」苦手
▽中学校国語~記述式正答率低く
▽小学校算数~「データ活用」不得意
▽中学校算数~「関数」使い説明苦戦
 自分の考えを示したり、問題解決の方法を説明したりする力に課題が見られた。
 北海道も相変わらずの傾向だった。
 文科省のねらいは、「情報を的確に読み、記述する力」「情報活用能力」を養いたいという意図がある。しかし、依然として改善されていなく課題がさらに浮き彫りになった。
 「思考力・判断力・表現力」を重視するあまり、「知識・理解・技能」といった基礎的基本的なことが疎かになっていないか。授業時数が減り、暗記やドリル学習に十分な時間がかけられなくなった。AIは膨大なデーターの集積によってより進化し、その精度を上げている。確かな知識や技能なくして考える力など生まれない。今回の結果をAIに分析してもらえばいい!

2026年8月4日火曜日

花だより キャッチボールと松井秀喜選手 ハス マツバボタン

 


 子どもとのキャッチボールで大切なことは何か?
 「相手の胸めがけてとりやすいボールを投げる。」と誰も言うでしょう。
 ところがメジャーリーグで活躍した松井秀喜さんは「それもあるけど、重要なのはとんでもない悪球でも、何事もなかったように正面で捕ることこと、素早く動かなくてはならないので難しいけれど、相手が投げるたびに『失敗した』と感じたら、野球きらいになってしまう。」と語っています。
 野球に限らずスポーツにミスはつきものである。プロ野球選手でもエラーはします。大谷選手もホームランの数以上に三振するのです。
 味方がミスした時、「ドンマイ、ドンマイ」と声をかけます。ドンマイ(Don't  mind)「気にしないで」、「次があるさ」という意味です。また、野球ではバックアップが大事です。味方のミスや悪送球を想定し、ボールを捕る選手の後ろに回り込んで備える重要な守備の行動です。(例:内野手がファーストに送球する時、逸れるのを防ぐために、キャッチャーがファーストの後方に走る)これができているチームは強いのです。
 スポーツをする意味は、ただ体力や技術を向上することだけではありません。小さいころから野球をしてきた松井選手には、決められた役割を守る。責任を持つ。困っている仲間をフォローする。個人が目立つ結果よりも、チームの勝利や成功を優先する。こうしたチームプレーの精神やチームワークが自然と身についたのだと思います。さすが『国民栄誉賞』です。
                                                     夏の風物詩 牧草ロールが転がる麦畑

2026年8月3日月曜日

花だより 期待の星 がんばれ!若手職員  かぼちゃ シオン キキョウ 

 


  “期待の星 がんばれ! 若手職員” オホーツク教育局 Y・K氏の抱負
 「明るく丁寧に対応」
 道教委の方針を伝えるため学校や市町村教委と直接やり取りするとても重要な仕事です。当初は、業務の守備範囲が広いため戸惑っていましたが、2年目からは軌道に乗り、特に計画を立てることを重要視するようになりました。
 仕事が終わると次の日にやるべきことを思いつくままに書出し優先順位をつけた上で絶対やるべきことに〇をつけます。一日でも遅れるのがイヤなので絶対に守るようにしています。“仕事は人柄がモットー” 「仕事は明るく相手と接したり、忙しくても丁寧に対応することができるかが重要。周りが見えないのは余裕がない証拠、計画を立てると気持ちに余裕ができる。そうすると自分の殻に閉じこもらずに明るく仕事ができます。いつまでも若々しくありたい。」と語る。
 「今の若い者は…。」と言う人がいますが、どうしてどうして若いのに大したものである。こういう人が教育局にいると大変心強い。