2026年7月31日金曜日

花だより 自然の摂理と「子ども食堂」 ヤマユリ ノウゼンカズラ  キュウリ

 


  自然の摂理と「子ども食堂」
 道端の草木を眺めていると、人間が逆らうことのできない自然界の大きな決まりや、命の巡り、命の誕生と死、移り変わる四季、食物連鎖による循環など、自然の摂理を感じる。
 フキノトウが春を告げ、やがてたんぽぽが空地を覆い、綿毛がすっかり飛んでなくなると、今度は夏の草花が姿を現し、消えては次の草花が顔を出す。この順番は決して変わることはない。地球は何億年も1分1秒違わないで太陽の周りをまわっている。これが源である。私たちは、大自然の摂理に沿って生きることが自然の生き方で、それに逆らうと様々な歪みを生むに違いない。
 子連れの熊が里に下りてきて食物をあさり、駆除されるケースが多くなった。母熊は子育てをする行動も自然の摂理だ。だからと言って駆除するなとは言わないが、母熊も必死なのだ。子育てで一番大事なのは、子どもに食べさせることだろう。
 夏休みに入り「子ども食堂」が大繁盛らしい。学校が休みなので給食がない。その代わりを「子ども食堂」が居場所と食事を担っている。ボランティアスタッフの皆さんには、本当に頭が下がる。親は「本当に助かります。」と感謝し、子どもは「一人で食べるより、みんなと一緒に食べる方が楽しい。」と好評だという。
 また、夏休み中、冷房の効いた学校を開放するように求められている。至れり尽くせりだ。“子育ては家庭外でやるので、子どもをたくさん産んで、親は働いてください”これが今の少子化対策だ。
 私は父を早くに亡くし、高校、大学は奨学金をいただいた。授業料免除を申請する時、母が「そんな恥ずかしいことするんじゃない。あんたの学費くらい、母さんが働いて何とかする…。」と言ったのを覚えています。
 あの時、「子ども食堂」があったら、母は何と言っただろう?



2026年7月30日木曜日

花だより AIと経済成長「楽観」「悲観」「滅亡」3仮説 オニユリ ヒマワリ カンゾウ ノラニンジン ナスビ

 

 AI関連のニュースを毎日目にする。その進化は、日進月歩どころか秒進分歩のスピードで、専門家でさえこれからどうなるか分からないらしい。
 ≪地球を読≫ 7月26日 読売新聞 
 『AIと経済成長「楽観」「悲観」「滅亡」3仮説』 大竹文雄 大阪大学特任教授
 その進歩を目の当たりにすると、AIが経済成長を加速させ暮らしを一変させるのではないかと考えたくなる。不治の病が治るようになり、エネルギー問題が解決し、生活水準が劇的に向上する。日々のニュースからそんな未来図が頭に浮かぶ。だが、有名な経済学者の見方は、必ずしもバラ色ではない。スタンフォード大学のチャールズ・ジョーンズ教授は、AIが経済に与える影響を3つのシナリオに整理している。
 「楽観論」:AIが爆発的な成長をもたらす世界だ。これまで機械が「体の仕事」を自動化してきたのに対しAIは「頭の仕事」を自動化する。AIが自ら改良し続け、より優れたAIを生み出していけば技術は加速度的に進歩する。
 「悲観論」:しかし、結局「これまで通り」という見方である。過去100年、電気・半導体、インターネットという巨大技術が次々と登場したのに日本、アメリカなどの経済成長率は、概ね2%前後で推移してきた。技術革新は必ずしも成長率を押し上げて来なかった。新技術を使いこなす組織や人材が整っていないと技術が自動的に成長に結びつくわけではないということだ。
 「滅亡論」:AIが暴走し、人類の存続が脅かされる。強力な技術には制御しきれない危険性が伴う。確率は低くてもその被害は甚大になる。AIが個別最適な答えを即座に提示すると、人は深く学ぶ動機を失い、社会全体の知識基盤はやせ細る。「知識崩壊」が起きる可能性がある。またAIの恩恵は上位層に集まり、格差が広がる可能性がある。
 楽観か悲観か滅亡か、その行方は社会のルールをどう設計するかにかかっている。AI時代の成長を決めるのは最も高性能なAIではない。社会で取り残される人、古い制度、失われる学びといった弱い立場の人間をどこまで補強できるかにかかっている。
 日本のAI利用率は58.8%で世界的にまだまだ低い。(読売7月27日)中国は90%を超えている。楽観論的な中国に対して、悲観論的な日本、日本で利用が進まない理由は、「必要性の認識不足」、「スキル不足」、「リスクへの懸念」 これでは日本の勝ち目はない。


2026年7月29日水曜日

花だより 夏休みの宿題と言えば「読書感想文」とAI あさがお カラー

 

               店先のあさがおとカラー

 自らの思考を重視 生成AI安易に利用
 文科省は24日、児童生徒が提出した読書感想文やリポートなどを教員が評価する際は、口頭発表や対話などを取り入れ、子どもたちが自ら思考・判断・表現できているかという観点を重視する考えを、中教審の専門部会で示した。生成AIの出力を丸写し、十分な思考を働かせていない実態があることが背景にある。
 審議員の一人は、「我が国のソフトパワーを支えているのは書き言葉による深い思考だ。革新は、書き言葉とそれに関わる文化の弱体化をもたらすだろう。」と懸念を示し、次期学習指導要領では「アナログで書く学習がポイントになる」と指摘した。

 もう40年も前の話だが、町の読書感想文コンクールで最優秀賞を受賞した子に「すごいねえ~、読書好きなんだ?」と褒めると「牧野先生にだけ本当のことを話す。夏休みの宿題に困って、図書館から『全国読書感想文作品集』を借りてきて、その中から気に入ったのを丸写しした。」と??? ところが翌年も優秀賞だったので「また、写したの?」と聞くと、「今回は自分で書いた。去年丸写ししたとき、こういう風に書いたらいいと分かったんだ。」しっかり学習していた。“このことは、2人だけの秘密だ”と約束したが、もう40年も経てばいいだろうし、今なら図書館に行って作品集を借りて書き写す手間をかけなくても済む。
 管理職の採用論文試験もAIで作成する時代になったと聞く。「使うな!」と言うことはできない。上手に使うことを考えなければならない。


2026年7月28日火曜日

花だより 「お値段以上 ニトリ」似鳥昭雄氏はADHD  エゾスカシユリ ハマオモト 紫陽花

 

「お値段以上 ニトリ」、“就職企業人気ランキング2年連続首位”  今や日本を代表する企業となったニトリホールディングス会長の似鳥昭雄氏(北海道出身)は、74歳の時に注意欠陥多動性障害(ADHD)の診断を受けたが、全くショックを受けなかったという。
 子どもの頃、「落ち着きがない」、「人の話を聞けない」、「忘れ物が多い」と怒られていたのはそのせいだったと納得した。
 できないことを多かった一方で、好きなことに対する集中力と好奇心はずば抜けていた。数字に強く、記憶力が優れていた。そして、天性の明るさと「人を喜ばせたい」という強い思いもあった。それが成功の原動力となった。
 自らの経験から、弱点を克服しようとせず、人に補ってもらい、むしろ長所を伸ばすことの大切さを説く、社員には様々な部署を経験させ、隠れた長所を発見させることで会社の成長につなげている。
 この本は、優れた経営書であると同時に、発達障害に悩む多くの人々に勇気と希望を与える一冊である。
  “隠れた長所成功の原動力” 発達障害者のわたしだからこそ成功できた
   「できないことの多い自分でよかった」 (祥伝社 1,760円)
 
特別支援学級、通級指導教室に通う児童生徒が急増している。特別な支援を要する児童生徒への支援や指導をするのは当たり前のことだが、特別支援教育の最も大事なことは、通常学級に通う子に偏見や差別をしないように教育することだ。


2026年7月27日月曜日

花だより  「医者」と「教師」 どちらも「先生」と呼ばれるけれど? ハマナスの実 サボンソウ ムギワラギク フロックス

 

 「医者」と「教師」 どちらも「先生」と呼ばれるけれど?
 病院の待合室で見た記事です。
~患者さんは命がけの信頼を寄せて手術台にのります。医師はプライドの全てをかけて信頼に応じるべきで、本気で努力する人しか存在してはいけない世界だと思います。そして、数々のプレッシャーに負けず、患者さんのために何が必要かということだけ考え、動ける医師が名医です。たとえ手術の腕が劣っていたとしても、患者さんのために手術のうまい医師を紹介して結果を出したなら名医なのです。~(網走脳外科院長 谷川緑野)
 医者と教師は、時に同じような職業に例えられることがありますが、果たして教師の多くがプロとしての意識を持ち、医者と並んで語られるような職業としての気持ちをもって仕事をしているだろうかと現職時を振り返り反省しました。
 医者にもたぶん様々な方がおられると思いますが、医者として先進的な機器の扱い方や検査結果の分析、さらに学会での専門的な研究など、教員とのレベルの違いを感じます。
 同じ「先生」と呼ばれる職業です。元々の偏差値が違うと言えばそれまでですが、教師も自らの資質能力を問い、授業力向上に磨きをかけ、研修を充実させることを怠ってはならないと思います。
 7月23日の新聞に「教員離職 精神疾患1319人 24年度最多 人手不足で多忙感」の記事がありました。教師より医者の方がはるかに労働条件は厳しいはずです。それにもかかわらず「医者の離職者増」という話は聞いたことがありません。なぜでしょうか?
 教員採用試験のハードルを下げることも必要かもしれませんが、教師の「魅力」や「やりがい」をもっとアピールすることも必要です。それは現職教師の努めです。

 

 

2026年7月26日日曜日

花だより 「がんばれない」心で何が起きているか さくらんぼ トキソウ

 


 「がんばれない」心で何が起きているか
              外山 美樹著(筑波大学教育心理学)
 「がんばれ!」この励ましが、なんともしづらい時代になった。「努力が報われる」という空気があった昭和が終わり、低成長、過疎化…、がんばった先が見えにくくなった。「これ以上、どうがんばったら?」そんな悲鳴が聞こえてくる。
 「がんばれ」が重くのしかかる人の心の間に分け入る、報われない努力を「損失」とみなすタイプはチャレンジせず、易きに流れる。逃げると恥とばかりに無力に努力するタイプは危険。どんなにがんばっても出口が見つからず、体に慢性炎症という「火事」が起き、ニッチもさっちもいかなくなる。どうしたらよいのか。
「人生は定員が決まったバス」と見なすという著者は、“目の前のこだわり、それだけに席を埋めてしまっていたら、新たな興味関心の座る席はない。ここぞの時には別の可能性をために『空席』をつくる”ことが持続的な成長の道になると提案している。山登りも努力も一本道ではない。しなやかに「やりぬく力」が必要だ。
 学校やこども園で一番多く使う言葉が「がんばれ!」、「がんばる」かもしれない。子どもたちに「がんばれ、がんばれ」とはっぱをかけるだけでなく、一つのことにこだわってしまわないように「がんばれ!」と声をかけてなくてはならない。

 

2026年7月25日土曜日

花だより SNSは“時間の浪費”「後悔」49% ねむの木 テッポウユリ

 


 SNSは“時間の浪費”「後悔」49%
 読売新聞と慶応大学が共同で実施した「情報の取り方調査」では、多くの小中学生がSNSでニュースを得ながらも信頼できないと考えている現状が浮き彫りになった。
 1番は、「想定以上の時間を使ってしまって後悔する」(小学生4~6年)37%、中学生58%がSNSを繰り返し見て後悔したと回答している。
 2番目は、「興味がある情報だけが流れてくる」で、自分の好みや考え方に合った情報ばかりに囲まれる「フィールドバブル」に陥ったことを自覚している児童生徒は約3分の1いた。
 これらの自覚は、使用するSNSの種類が多いほど増える傾向にある。4つ以上使っている子どもは57%だった。
 専門家は、特定の情報源に頼る「偏食」を避け、バランスよく(新聞、テレビなどから)情報を摂取することを意識する「情報的健康」の重要性を強調している。
 子どもたちは、約半数が後悔したり、反省しているが、大人の使い方はどうだろう?
子どもは大人が注意するが、大人は誰も注意しない。子どもたちにこのような調査をすれば、禁止されるのがイヤで、「後悔している」とか「信用していない」と答える子が多くいてもおかしくない。それにSNSの正しい使い方を教えられる大人がどれだけいるだろうか?
 世界では子どものSNSを使用禁止する国が増えている。日本はどうするのか?日本はいつも後出しジャンケンだが、禁止した国がどうなったか、検証が必要だろう。