2026年7月27日月曜日

花だより  「医者」と「教師」 どちらも「先生」と呼ばれるけれど? ハマナスの実 サボンソウ ムギワラギク フロックス

 

 「医者」と「教師」 どちらも「先生」と呼ばれるけれど?
 病院の待合室で見た記事です。
~患者さんは命がけの信頼を寄せて手術台にのります。医師はプライドの全てをかけて信頼に応じるべきで、本気で努力する人しか存在してはいけない世界だと思います。そして、数々のプレッシャーに負けず、患者さんのために何が必要かということだけ考え、動ける医師が名医です。たとえ手術の腕が劣っていたとしても、患者さんのために手術のうまい医師を紹介して結果を出したなら名医なのです。~(網走脳外科院長 谷川緑野)
 医者と教師は、時に同じような職業に例えられることがありますが、果たして教師の多くがプロとしての意識を持ち、医者と並んで語られるような職業としての気持ちをもって仕事をしているだろうかと現職時を振り返り反省しました。
 医者にもたぶん様々な方がおられると思いますが、医者として先進的な機器の扱い方や検査結果の分析、さらに学会での専門的な研究など、教員とのレベルの違いを感じます。
 同じ「先生」と呼ばれる職業です。元々の偏差値が違うと言えばそれまでですが、教師も自らの資質能力を問い、授業力向上に磨きをかけ、研修を充実させることを怠ってはならないと思います。
 7月23日の新聞に「教員離職 精神疾患1319人 24年度最多 人手不足で多忙感」の記事がありました。教師より医者の方がはるかに労働条件は厳しいはずです。それにもかかわらず「医者の離職者増」という話は聞いたことがありません。なぜでしょうか?
 教員採用試験のハードルを下げることも必要かもしれませんが、教師の「魅力」や「やりがい」をもっとアピールすることも必要です。それは現職教師の努めです。

 

 

2026年7月26日日曜日

花だより 「がんばれない」心で何が起きているか さくらんぼ トキソウ

 


 「がんばれない」心で何が起きているか
              外山 美樹著(筑波大学教育心理学)
 「がんばれ!」この励ましが、なんともしづらい時代になった。「努力が報われる」という空気があった昭和が終わり、低成長、過疎化…、がんばった先が見えにくくなった。「これ以上、どうがんばったら?」そんな悲鳴が聞こえてくる。
 「がんばれ」が重くのしかかる人の心の間に分け入る、報われない努力を「損失」とみなすタイプはチャレンジせず、易きに流れる。逃げると恥とばかりに無力に努力するタイプは危険。どんなにがんばっても出口が見つからず、体に慢性炎症という「火事」が起き、ニッチもさっちもいかなくなる。どうしたらよいのか。
「人生は定員が決まったバス」と見なすという著者は、“目の前のこだわり、それだけに席を埋めてしまっていたら、新たな興味関心の座る席はない。ここぞの時には別の可能性をために『空席』をつくる”ことが持続的な成長の道になると提案している。山登りも努力も一本道ではない。しなやかに「やりぬく力」が必要だ。
 学校やこども園で一番多く使う言葉が「がんばれ!」、「がんばる」かもしれない。子どもたちに「がんばれ、がんばれ」とはっぱをかけるだけでなく、一つのことにこだわってしまわないように「がんばれ!」と声をかけてなくてはならない。

 

2026年7月25日土曜日

花だより SNSは“時間の浪費”「後悔」49% ねむの木 テッポウユリ

 


 SNSは“時間の浪費”「後悔」49%
 読売新聞と慶応大学が共同で実施した「情報の取り方調査」では、多くの小中学生がSNSでニュースを得ながらも信頼できないと考えている現状が浮き彫りになった。
 1番は、「想定以上の時間を使ってしまって後悔する」(小学生4~6年)37%、中学生58%がSNSを繰り返し見て後悔したと回答している。
 2番目は、「興味がある情報だけが流れてくる」で、自分の好みや考え方に合った情報ばかりに囲まれる「フィールドバブル」に陥ったことを自覚している児童生徒は約3分の1いた。
 これらの自覚は、使用するSNSの種類が多いほど増える傾向にある。4つ以上使っている子どもは57%だった。
 専門家は、特定の情報源に頼る「偏食」を避け、バランスよく(新聞、テレビなどから)情報を摂取することを意識する「情報的健康」の重要性を強調している。
 子どもたちは、約半数が後悔したり、反省しているが、大人の使い方はどうだろう?
子どもは大人が注意するが、大人は誰も注意しない。子どもたちにこのような調査をすれば、禁止されるのがイヤで、「後悔している」とか「信用していない」と答える子が多くいてもおかしくない。それにSNSの正しい使い方を教えられる大人がどれだけいるだろうか?
 世界では子どものSNSを使用禁止する国が増えている。日本はどうするのか?日本はいつも後出しジャンケンだが、禁止した国がどうなったか、検証が必要だろう。

2026年7月24日金曜日

花だより 「身土不二」(しんどふじ)旬を食べる バーバスカム セイヨウノコギリソウ キボウシ

 


 猫の額ほどの家庭菜園で、ミニトマトとキュウリ、ナス、ピーマン、ニンジンを作っています。日曜日、キュウリ1本とナス2本を収穫しました。
 ホームセンターで苗を買ったとき、隣にいた同年代のご婦人が、「買った方が安いんだけどね。」と言いながらたくさんの野菜の苗を購入していました。
  「身土不二」(しんどふじ)
 「人間の体と暮らす土地は切り離せない」(仏教用語・食の思想)
 その土地でその季節に採れた旬の作物を食べること。現代の「地産地消」に通じ、季節外れの食材ではなく、自然の理にかなったものを食べることです。
 今なら、トマトやキュウリなどの夏野菜を食べ、春には山菜、秋にはキノコ、冬には体を温める根菜類をたべるなど、季節に体が求める食材を取り入れる。今の時代、どんな果物も1年中通して食べられます。外国産の物も食べることができますが、無理をして遠方の季節外れの食材を食べるのではなく、まずは自分の足元で採れる身近な恵みに感謝して、美味しくいただくことがこの言葉の意味です。 
 学校やこども園でも教材園で栽培活動をしています。栽培活動や農業体験は、五感を働かせ土に触れる体験は、幼児期から大切です。体に染みついて生活に生かされ潤いのある人生に結び付くと言われていますが、問題は夏休みです。子どもたちも先生もあまり草取りはしないので、管理するのは管理職の仕事です。それも苦になりません。作物を育てる、土に触れることが楽しいと感じるのは、「人生の先が見えてきた証拠」と言われました。


 

2026年7月23日木曜日

花だより 「思いやりの心」を育てるには アジサイ マツバボタン ダチュラ 

 

                                                               散歩道にある花壇

 友だちにすぐ暴力をふるう子に「やさしくしなさい」、すぐ泣く子に「泣いてはダメ」と一方的に叱っても、その子は次から「やさしくしよう」とか「泣くのはよそう」とは素直に思わないものです。園児を観ていて、子ども発達段階がよくわかりました。
*どうすればよいか知識がない
 「やさしくしなさい」と叱られても、どのようにふるまえば「やさしい」行動なのか分からなければ、その行動は出てきません。こんな子には、具体的な行動を具体的な知識として教えてあげることが必要です。(例:〇〇をしてあげるといいわね)
*知識はあるが行動ができない
 「ごめんなさい」と謝ればいいのにその勇気はない。自信がない、恥ずかしい、といった意欲や気持ちのところでもう一歩行動にできない。「さあ、やりなさい」と背中を押しても、押せば押すほど引っ込み思案になってしまう。このタイプの子どもは、「自分にできるとは思えない」という心情が強いのです。普段から少しずつ「○○さん、えらいね。よく○○やったね」と声をかけ、できそうなチャンスの場を与えてほめてやることが大切です。
*知識もあり行動もできるが状況把握ができない
 知識もあり、行動もできるのに対人関係でトラブルが多い子がいます。例えば、友だちが何かもめている最中に「仲間に入れて」と声をかけても彼らは聞いていない。そんなとき「ちゃんと入れてって言ったのにみんなは無視した」と先生に訴えてくるのは、このタイプの子です。他の人の気持ちに気付かせる対応が必要です。
 「思いやり」の心は幼児にはまだない?
◎幼児期~自分と他人の区別が明確でない。自分も他人も同じことを考えていると思う。
◎小学校低学年~他人と比較して、自分と他人の違いが分かってくる。ただし、笑っているからうれしい。泣いているから悲しい程度で、相手の心情を推し量ることはできない。
◎中学年~他人の視点をかなり推測できるようになる。A君は、ぼくのことをきっと○○だと思っている。ぼくは、A君のことを○○だと思っているだろう。と互いの気持ちを推測できるようになる。
◎高学年~「私」と「あなた」といった二者関係だけでなく「彼」「彼女」といった第三者の気持ちを推測したり、自分自身を客観視することができるようになる。
◎中学生~学級、学校、社会、日本人として、といったようにさまざまな立場に立って考えられるようになる。
 「思いやり」とは、自分の視点だけでなく、さまざまな人の視点を理解する力です。他人を変えようとするものが強いと暴力をふるい、自分を変えようとするものが強いとその場から逃げるという行動をとります。しかし、「思いやり」が発達すれば、「暴力」から「命令」「説得」、「逃避」から「従順」「妥協」へと変化するのです。最終的には互いのコミュニケーションを通して「調節」する行動をとるようになります。「思いやり」の心が育てば問題となる行動もなくなるのです。
 「思いやりの心」はどこで学ぶか、それは集団生活をする幼児施設や学校生活で、先生の適切な指導の下で育っていくものです。
 法政大学 渡辺弥生教授 「対人関係のトラブルを予防するソーシャルスキルを育てる」から
 中学生になって全員が「思いやりの心」を持てば犯罪は起きません。それまでの教育が大事だということです。

2026年7月22日水曜日

花だより 「教育格差拡大」求められる支援 居場所つくり地域ぐるみで トマト ジャガイモの花

 

 

 「教育格差拡大」求められる支援 居場所つくり地域ぐるみで
 各地でシニア世代による無料の学習支援が広がっている。その背景には、教育格差の拡大がある。
 文科省の調査では、公立小中学校に通う子どもの家庭の教育支出のうち約7割が学習塾など学校外活動費で年収1200万円の家庭に比べて400万円未満の家庭の学校外活動費は約3分1しかなかった。経済的な理由で学校外での活動ができない子どもは、学力や能力を伸ばすうえで不利な立場に置かれやすい。
 塾に通えるかどうかで得られる受験や進学の情報の差が生じ、視野が広がらず将来の選択に影響が出る子どもも少なくない。一人一人のレベルに合わせて丁寧に教え、将来について考える機会を与える無料の居場所が必要だと訴える。7月19日の読売新聞から
 “学校だけでは、学力や能力は伸ばせない”ということらしい。
 小学生のとき、担任の先生から「家で予習、復習をしなさい。」と言われたのでやっていると、父から「よしみつ、何をやっているんだ!授業中ちゃんと先生の話を聞いていないのか?勉強は学校でするものだ。」と言われたことを覚えている。もちろん学習塾など通っている友だちはいなかったし、予習復習を毎日している友だちはいなかったように思う。学校から帰って遊ぶことが楽しくてしょうがなかった。
 子ども家庭庁は、2023年「子どもの居場所つくりに関する指針」を閣議決定し「居場所がないことは、孤独孤立の問題と深く関係しており、子どもが生きていくうえで居場所があることは不可欠」として、各地域で成長に応じた居場所をつくる必要性を強調している。
 子どもたちが最も生き生きとしているのは、大人の管理下から解放された時だろう。そうした時間も大切なような気がする。
 学校5日制、授業時数削減、詰め込み教育からゆとり教育へと転換した。知識偏重から、思考力、判断力重視へ、改革は進んできたが、今回の学力・学習状況調査では、思考力を見る問題の正答率が低かった。学校教育に問題があるのか?時代の変化に学校教育がついていけないのか?課題は山積している。教育とは難しいものだ。

2026年7月21日火曜日

花だより 不登校の子を登校に導く「学びの多様化学校」  アジサイ ダチュラ マツバボタン 石北通遊歩道の花壇

 


 不登校の子を登校に導く「学びの多様化学校」 スマニュー 7・18
 「学びの多様化学校」は、以前は「不登校学校」と呼ばれていた。特別の教育課程の編成が特例として認められている学校である。(26年で84校、全国に300校設置する目標を掲げている。)
 今まで不登校について、学校に来ない子どもが悪いという発想でした。そうではなく「学校が悪い」という発想から始めれば、学校がやることはたくさんあるという。
 東京みらい中学校では“玄関に下駄箱がない”
 土足のまま教室に入っていける。下駄箱があると上履きが盗まれたり、おかしな手紙が投げ込まれたりとトラブルの原因になることが多い。また、上履きに名前を書かせたり、誰が盗んだか犯人捜しを必死にしなければならないこともある。それなら最初から置かない方がよい。発想の転換で、その代わりに置かれているのが本棚と椅子でたくさんの本が並んでいる。玄関ホールだけでなく、各階の廊下にもあって、学校のエントランスや廊下は、監視されるところかリラックスする場に変わり、生徒が学校に行きたいと思えるように配慮されている。
 始業時間を8時30分から9時30分に
 同じ時間だと他校の生徒と顔を合わせる可能性が高くなる。不登校の理由はさまざまで友だちが原因の場合も少なくない。登校の時間が気の重いものになるので1時間ずらした。そして、もう一つの理由は、朝起きられない生徒への配慮でもある。
 こうしたことができるのは、標準授業時数1015コマが、この学校では775コマに短縮することが認められている。さらに月曜の朝は、学校に行きたくないと思いがちなことから、1時間目は「スタッフ」の時間とし、先生たちの趣味や特技を生かした選択授業があってモチベーションを上げている。他にも様々な工夫を凝らして、自主自立の姿勢を身に付けるカリキュラムが編成されている。
 教員(スタッフ)は1年生54人3クラスに対して8人、2年生36人2クラスに6人、3年生45人2クラスに6人のスタッフがチームを組んで対応している。さらにどうしても登校できない生徒には、自宅でオンライン授業を受けることができる。
 「普通の学校が見習うべきところはあるのではないか?」とフリージャーナリスト前屋毅氏は言う。
 不登校対策はここまで来た。学校教育はこの後、どうなっていくのだろう???