2016年9月30日金曜日

花だより 桔梗 宮川俊彦先生を迎えて


【平成23年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
 『網走市学校図書館教育研究会』 東京から宮川俊彦先生を講師に招いて 
   ~「言葉の数は夢の数 表現教育と読書」
  「色」(宮川先生の9月29日〔木〕ブログを紹介します。)
 完全にイメージが覆された。網走は冬ざれた枯れた茶色の街だと思っていた。オホーツク海もグレーで凍てつく風を纏っていて、寒々としたところと思っていた。人々は襟巻や手抜いを頭からかぶっているような。
 全然違う。家々はみんな新しくカラフルで丈夫に作られている。北欧か北米の感覚。綺麗な家なのだ。どうしてだろう。古いものが見当たらない。白が基調。品のいい白。光沢と厚みがある。これは家そのものに金を掛けている証拠。この町は大尽だ。
優雅さがある。佇まいも豊かだ。日本の田舎は急速にいい家になっていく。この辺境。北端の街。決まり切った極端な傾斜の屋根は少ない。平らだったりする。雪も暖房に活用する。賢いものだ。頑丈な構造だからできる。
 花は縞模様に綺麗に咲いていた。冬はゲレンデにする。丁寧なつくりだ。オホーツクはブルー。オホーツクブルーと云うのだそうだ。鮮やかだった。色が明快だ。それがなんとも明るい。船も綺麗だ。どこから見ても生活の感覚が乏しい。何でこんなに綺麗なのだろう。
 解放的なのだ。色が息づいている。日照時間が長いと云う。華やかなセンスフルな街。網走番外地、ロシア船。冬の垂れこめた場面。それが目を曇らせていた。
 沖縄より明るい。国境の街なのに。北浜などの駅舎に行ってホッとした。それこそイメージしていた網走の場面。くすんだ木の色。馬車の車輪が置いてあったりする。これだ。こういう光景がボクの原風景。
 覆された。それは記念品でしかない。夕陽も大きかった。網走湖に沈もうとする直前の輝きは見事。現地の先生たちでさえ感嘆していた。
 いい勉強をした。土地のイメージは外れる。ボクの中にはまだ土が盛り上がったような日本の家屋が随所に残っていると思っていた。崩壊したのだ。それは分かった。
 授業をやり講演をやった。一人で行けた。無論羽田も女満別も車椅子が準備されていた。
 生徒たちも食いつきがいい。すぐにでも弟子にしたい子が何人かいた。大丈夫。
 多士済々だ。この国は捨てたもんじゃない。また若い先生方が意欲的だ。いい表情をしている。 この地に行ってボクは頼むに足る人士を見た思いがした。
 こんなことは珍しい。辛口すぎるのに、今日は妙に素直になっている。
意欲的でアイデアを語っている。最後の懇親会は楽しかった。こんな日がちょいちょいあるといい。

2016年9月29日木曜日

花だより 柚 敬老の日に思う


【平成21年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
 《心がホッとステーション》  敬老の日 
 近くの温泉に行くと、孫を連れたおじいちゃんがいました。なるほど敬老の日なので、孫が遊びに来て、「温泉にでも行くか?」となったのだろう。孫がおじいちゃんの背中でも流すのかなと思って見ていたら、おじいちゃんが孫の背中を流していました。するとまた、別の小さい孫をつれたおじいちゃんが入ってきました。「こら、こら、騒いだらダメだよ。静かに湯船につかりなさい!」走り回る孫をおじいちゃんが追いかけ回っていました。
 “「敬老の日」ではなくて「子どもの日」か?とんだ敬老の日になってしまったかな?” 
 ところが、おじいちゃんはみんな笑顔でした。孫はかわいいのです。

 「男はつらいよ」の映画監督山田洋次氏は、今の教育についてこう語っています。 
 核家族化がはじまって20~30年が過ぎ、その中で育った子どもたちが親になって、本格的な家族の断絶が起きているのではないでしょうか?寅さんの映画を作っていた時代は、「そうなんだ。こんな風に人と人が愛し合い、仲よくなるために面倒な努力をしながら社会が成り立っているのだ。」という思いで観客は満足してくれた。けれども、今の若者たちとその思いを共有することができないと不安になるのです。何故か日本人は毎日ゆとりなく過ごしていて、人と人が深く関わり合う時間がない。それは学校の先生にもいえる。先生は学校で子どもたちと仲よくすることが仕事なはずなのに、それができない状況にあるようです。子どもは先生の生活をひとり占めしたいと願う者ではないでしょうか?寅さんシリーズには、日本人が忘れかけている「人情」がテーマになっています。こんな映画はもうできないのでしょうか?

 *ある町では、お年寄りにiPhoneを無料配布して緊急連絡やさまざまなサービスの利用に使っているそうです。お年寄りたちは、上手に使いこなし、「iPhoneのない生活は、考えられない。」と言っています。時代は変わっています。亡くなったアップル社のスティーブ・ジョブス氏は、お年寄りの生活まで変えた偉大な人です。

2016年9月28日水曜日

花だより 瓢箪 食生活 母の品格


【平成22年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
 ~「食」生活の乱れが心身のバランスを乱す~ 
 心身の成長期にある子どもにとって食事は極めて重要なものです。最近、子どもの朝食欠食や孤食、偏った栄養摂取による肥満傾向の増大、生活習慣病の若年化など、食に起因するさまざまな健康問題が生じています。言うまでもなく、子どもの健康な体の形成のため栄養バランスのとれた食事を作って上げるのは親の努めです。もちろん食事は単に子どもに栄養を与えるだけのものではありません。親が心を込めてつくった食事は、親の愛情を自然に子どもに伝え、それによる満足感・安心感は子どもの心を豊かで強いものに育てる機会にもなるのです。
 郊外にある外食産業の飲食店の駐車場はどこも満車状態です。夜9時過ぎに居酒屋で食事をしている母子にも会ったことがありました。「たまにはみんなでどこか食べに行くか?」というお父さんの声に「やったあ!」と喜ぶお母さんと子どもたち。それが毎日だと困りませんか? 

《シリーズ「いきいき子育て」》  「母 の 品 格」 多 湖  輝 著 から
 ~「悪いのは相手」という考え方をしない~
 小さい子は、「ぼく(わたし)は悪くないもん」とよく言います。身をかばいたいという気持ちは小さい子供でもあります。こんなとき子供に同調して「はい、あなたは悪くないわよ。」と迎合するようなことは言っていけません。そんなときは、こんなふうに言ってみてはどうでしょうか。「本当に自分が悪くないかどうか、相手の気持ちになってもう一度よく考えたあとでもう一回話しを聞きます。」ここで大切なことは、子供がどんな話をするかではなく、小さい頃から、立ち止まって考える時間を身に付けさせることです。
 品格のあるお母さんは、そう簡単に子供に迎合したりしないものです。簡単に迎合すると子供は自分のやることは何でも正しいと思い、単純に悪いのは相手だと思ってしまうのです。
 これは交渉のテクニックのように、相手にすべて責任を押しつけて、悪いのは相手と決めつけて交渉をはじめるやり方です。最後まで自分の落ち度を認めようとしない。こんなことを交渉テクニックだと思って続けていると、自己中心的な人間になってしまいます。そんな人がだんだん増えてきて世の中がぎすぎすしているような感じもします。子供のケンカやトラブルは、よほどのことがない限り100%相手が悪いということはありえません。立ち止まって考える時間をもてばわかるはずです。 
 当たり前のことですが、親が悪いのは相手と決めつけるような考え方や話し方をしないことです。子供には立ち止まって考える時間が持てるようにしつけていきましょう。「しつけ」とは仕向けることです。焦らずにゆっくりでいいのです。

2016年9月27日火曜日

花だより 団栗 校則


【平成23年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
《中学校には校則があるが、小学校にはなぜないのか?》
 都会のある学校に訪問したとき、茶髪どころか金髪の子が何人もいて(外国人ではありません)ビックリしました。先生方の中では冗談で、「もうどうしようもないから、人間の髪の毛の色以外のピンクや青でなければいいか!」とまで言っているそうです。
 保護者や子どもの中には、中学校に行ったら、校則があって厳しくなるから、小学生のうちに…。とか、そのことで別に他人に迷惑をかけていないのだから、自由だろ!と思っている人もいるようです。
《小学校にも細かな校則は必要か?》
 中学生ともなると自分の判断で行動することができるようになりますが、小学生は無理です。まだ、親や教師の指導が必要です。大人としての常識が身に付いていないから子どもなのです。子どもは、教育(子育て)を通して、常識が身に付きます。子育ての最高責任者は保護者です。保護者の常識に頼るのが、小学校の立場です。
では「常識」とは? 常識とは、長い年月をかけて積み重ね練り上げてきた「地域社会や職業仲間のつきあいの知恵」で、ストレスを感じることなく和やかに、感情の行き違いやトラブルをなるべく少なくし、それぞれがそれぞれに振る舞いや生き甲斐をもって生活できるように共有している知識や価値観であり、行動です。 
 ~常識が身に付いていると~
①社会人として認められる。 ②人間関係がうまくいく。   ③無用なトラブルが少なくなる。
④信頼される。  ⑤情報が得られやすくなる。  ⑥指導・助言をしてくれる人が増える。
⑦相談に乗ってもらえる。  ⑧応援してくれる人が現れる。 ⑨協力し合える人間関係ができる。
⑩本当にしたいことに打ち込めるようになります。
 ある法律家が「自分たちの常識で解決できる成熟した社会には法律はいらない。ところがそれができないから、争いを解決するために法律が必要なのだ。」と言っていました。「常識力」を高めたいものです。

2016年9月26日月曜日

花だより ホオズキ2 マラソン記録会

【平成22年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
 《心がホッとステーション》 マラソン記録会 “自分に勝つ!”
  昨年の反省(スタートの混雑を避け、安全確保のため)から、スタートしてグラウンドを1周してから公道に出るようにしたためコースが若干変更になりました。それで今年の記録が新たな公認記録となります。
 マラソン記録会を前に「校長先生、『自分に勝つ』ってどうゆうこと?」と聞かれたので開会式でこんな話をしました。
 ~マラソンが大好きという子に今まで会ったことがありません。マラソンは辛いです。私も嫌いでした。走っていると「歩いたら楽だぞ。どうせ1位になれないんだから、誰も見ていないし、歩け!」と心の中で弱い自分がささやきます。ところが心の中にはもう一人の自分がいて「その誘いに負けちゃダメだ!最後まで走るんだ!1位じゃなくてもいいから、ベストを尽くしなさい。」と励まし、弱い自分と闘いをします。(『トムとジェリー』の漫画で悪魔と天使が出てきてささやくシーンを思い出します。)走っている間、みなさんは、心の中で闘っているはずです。「自分に勝つ」ということは、楽な方を選ばないということなのです。~
  マラソンは自分との勝負!
 走り終わった子が、「校長先生!心の中に2人もいないよ。『早く終われ、早くゴールにつかないかなあ~。』しか思わなかったよ。」と言った子がいました。
「それはね。弱い自分が心の中にいなかったんだよ。○○さんは心の強い人なんだ。」
「あのね。ぼくの心の中には、二人もいなかった。だから途中歩いたよ。」と言った子もいました。
“負けん気” 練習でずっと1位だった子が本番で2位になってしまいました。彼はゴールした後、下を向いて、悔しさを必死に堪えていました。「見込みある奴だ!」負けて悔しいと思うから、つぎ頑張れる。厳しい練習にも耐えられる。トップアスリート(すごい選手)はみんなそうです。負ける悔しさがあるから、勝ったときの喜びが大きい!」と声をかけましたが、彼はまだ、そんな慰めを受け入れる状況ではありませんでした。
 

2016年9月25日日曜日

花だより 鬼灯 芸術の秋


【平成20年度 北見市立若松小学校 学校便りから】
《心がホッとステーション》 ~芸術の秋~
  いいものたくさん観よう!聴こう!
 北見には「芸術文化ホール」や「北網圏文化センター」があります。(映画館があるのも北見だけです。) 北見では、いい音楽を聴いたり、いい作品を観ることができます。
 過日、芸文でピアノとソプラノのジョイントコンサートを聴きました。クラシックを聴くと眠たくなる私ですが、ソプラノの生の歌声に感動しました。
 この後、北網圏文化センターに来る道展の移動展を楽しみにしています。ときどき札幌や東京に行くことがありますが、ショーウィンドウのディスプレー一つとっても地方のそれとは違います。娘のいる京都に行くこともあります。和服姿や立ち振る舞い、町並みにも何か洗練された違いを感じます。イタリア人とフランス人のデザインセンスやファッションセンスのよさは歴史と伝統・環境からくるものと言われています。(ローマやパリは街中が芸術作品だらけです。)
 田舎育ちの私には、北見が大変都会に見えます。オホーツク管内の文化の中心地であることは、間違いありません。音楽の各種コンクールは北見で開催されます。スポーツの管内大会も北見で行われます。知床が世界自然遺産に登録されるとき、“地元の人は、それが当たり前のことであり、その素晴らしさに気づいていなかった。”という話を前回書きましたが、北見に住んでいると案外文化の中心地であることに気が付かないかもしれません。
 「質屋の修行(目利き)は、本物にいかに多く触れるか」だそうです。音楽プロデュサーの小室哲哉氏が作曲の道に入るきっかけは、学校の先生に作品を褒められたからだったそうです。子どものころの出会いやきっかけから将来の夢を持ち、芸術家になるケースが多いようです。子どものうちに本物の芸術に触れることは、文化芸術の裾野を広げるためにも学校教育ばかりでなく、家庭教育の中でも大切なことのように思います。スポーツや運動会で活躍の場を得て目を輝かせる子どもがいるのと同じく、文化芸術で感動する子どもたちも大勢います。子ども一人一人の持ち味や個性を引き出すのも大切なことです。急かされてあわただしいときこそ、心のゆとりと質の高い豊かさが大切です。
 「問題行動に対する100回の説教よりも、心から涙する演劇や映画の一場面の方がずっと効果がある。」と言われます。また、感動する心は文化芸術に止まらず、学術や科学技術の分野でも大きな影響力を持っています。新しい発見や工夫が、感動や美意識といった心の動きと関係しているとも言われています。学力向上には、育むべき豊かな心を含むものでなければなりません。
 国際舞台で活躍する著名人がよく言うのは、自国の文化についての知識や経験がいかに大切であるかに気づかされる。文化芸術は国際人の教養であり、国際社会での学力に他ならない。豊かさや品格の伴わない学力は国内でも通用しない。何より文化芸術は人間としての豊かさ、本物の心の豊かさを保障してくれるものです。人間の弱さにつけ込んだバラエティ番組や中身のないゲームソフトなどに子どもの心を委ねてよいはずはありません。まして、いくら成績が良くて化学の知識があっても母親に毒をもるような子どもを育ててはならないのです。芸術の秋、文化の秋です。この機会にちょっと文化に関する催し物に足を運んでみませんか?
 “お金も人手も時間もかけずに教育はよくなることはない”という言葉もあります。


2016年9月22日木曜日

花だより ひまわりとコスモス畑 秋を楽しむ だから子育てはおもしろい





*網走大曲湖畔園地では、ひまわりとコスモスが満開です。

【平成22年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
 《心がホッとステーション》 ~芸術の秋~
 質屋の修行(目利き) 有名ブランド品の偽物を見分けるためには、本物にいかに多く触れるかということだそうです。音楽プロデュサーの小室哲哉氏が作曲の道に入るきっかけは、学校の先生に作品を褒められたからだったそうです。子どものころの出会いやきっかけから将来の夢を持ち、芸術家になるケースが多いようです。子どものうちに本物の芸術に触れることは、文化芸術の裾野を広げるためにも学校教育ばかりでなく、家庭教育の中でも大切なことのように思います。スポーツや運動会で活躍の場を得て目を輝かせる子どもがいるのと同じく、文化芸術で感動する子どもたちも大勢います。子ども一人一人の持ち味や個性を引き出すのも大切なことです。急かされてあわただしいときこそ、心のゆとりと質の高い豊かさが大切です。

 《シリーズ「いきいき子育て」》  “尾木ママの『叱らない』子育て論”から
 ~あなたの子どもは思っているほど「かわいくない」~ 
 子どもというのは無条件でかわいいものだと思っていませんか?それは実は危険な思い込みです。子どもというのは当たり前ですが親の思いどおりにはいきません。理想どおりにはぜんぜん育たないものです。3歳が過ぎて自我が目覚めてくるとお散歩も一筋縄ではいきません。
「そっちは行かないの。こっちよ。こっち。ちゃんと言うこと聞きなさい!」
「イヤ!あっちに行きたいの!」
「ほら、暗くなってきたから、そろそろ帰ろうね!」
「イヤだ!もっと遊ぶ」
  ~買い物に行けば~
「ママ~、買って、買って!」
それにいちいち腹を立てていては、ストレスになります。
「ちゃんと育ててきたはずなのに、どうして言うことを聞かなくなっちゃったのかしら・・・。」
子どもへの期待が大きすぎてはいけないのです。
 過剰な期待は、親自身を追い込んでしまうし、結果的には子どもの成長を阻害してしまいます。親の夢を押しつけて、「うちの子なら、もっとできるはず」と期待し続けると、いつまでも親に認めてもらえない不安感、親の目標に到達できない自己否定感でいっぱいになってしまいます。子どもに期待するのは親として当然のことですが、その期待の寄せ方には、親としての根気とコツがあります。
 日常の中で、できたところをたくさん見つけてほめて、子どもを認めていくことが大切です。そうしたら小さな自信がいっぱい生まれて、次に実を結ぶことになります。◇最近は赤ちゃん雑誌やモデル事務所に、赤ちゃんモデルや子どもタレントの募集や応募がものすごく多いそうです。それこそ、ママが果たせなかった夢を、赤ちゃんのうちから子どもに託そうとしている人が多いということです。「うちの子はなんてかわいいの!将来女優になれるかも?」なんて鼻息の荒いあなた!どんな子どもも、親が思っているほどかわいくはないのです。そう思えば気が楽です。子どもものびのびと育ちます。
子どもは親の思いどおりにはならないのです。思いどおりにならないから想像もしなかった発見があり、驚きがあり、喜びがあるのです。だから子育てはおもしろい!
 

2016年9月20日火曜日

花だより さんま 学力危機


【平成21年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
 《心がホッとステーション》
“子どもよ書物を読みなさい!!”   図書館に「西条八十の詩」を掲示
雨がふるとき 風邪引いて すきな遊びができぬとき 子供よ 書物を読みなさい。
書物は あなたをつれていく 海山こえて いく千里 知らない国や とおい国
見たこともない人たちや また めずらしい動物が あなたと遊び 話する。
書物を読めば 友だちは いつも出てくる 眼の前に
どんなに大事にしまっても 万年筆やカメラなど なくしてしまうことがある。
書物はいっぺん読んだらば あなたの心の奥ふかく じっとそのまま残っている。
書物がくれる財産は 一生消えない なくならない。
*天気がいいときは、外で遊びなさい。雨が降ったら、本を読みなさい。
《シリーズ「いきいき子育て」》
 学力危機(読売新聞) *私の提言*から 連載「学力危機」に関連して、識者や教育関係者から提言を聞いた。~
 進歩阻む「平等偏重」 中田 美知子さん(北海道教育推進会議委員 東京都出身 慶大卒後、北海道放送アナウンサーとして北海道へ 61歳)
 ~昭和30年代の全国学力テストで、北海道と同様に順位の低かった秋田県は、平成の学力テストでトップクラスになった。努力した所としなかった所の違いかもしれない。いま努力を始めなければ、40年後も変わらないだろう。◇東京で育ち、“受験戦争”を戦ってきた団塊世代。その後の札幌での生活や子育てなどを通して、地域間格差を実感してきた。◇ちまたで、お母さんたちに北海道の子どもたちの学力が高くないことを話題にすると「だってお勉強ばかりできてもね。」という答えが返ってくる。学力は二の次という意識があるのだと思う。
「学力偏重」というが、テレビからの情報は東京の情報が多い。テレビの情報が北海道の状況だと決めつけず、現実を見てほしい。
 学力の向上自体を目的にしては、その先が見えなくなる。明日の北海道を作る人材を育てるのだと考えたい。
 競い合うことの楽しさ、競い合って勝った人を賞賛する風土が必要だと思っている。横並びではなくそれぞれの分野で能力に優れている人を育てないと、地域も豊かにならない。
 国の施策として土地をもらって開拓を始めた北海道では、抜け駆けのような特殊なことをする人は排除せざるを得なかった。このことが、何事も平等にやっていきましょうという風土を生んだのかもしれない。
 「学力が高い」ということを、あたかも悪いことのように幼い頃から言われたという人がいる。突出したことを嫌う風土は、北海道が成長していく上でブレーキになる。
 まず「変える」という気持ちを本当に持つことが大切だ。昨日と違う今日があるから楽しい。均質であることを求めすぎては、進歩はない。「変化を恐れるな」と言い続ける必要があると思う。~

 *東京方面から来た人は、「北海道の人は何て素朴でのんびりしているんでしょう。」と言います。外から見ている人の方が、北海道の本質を見抜いているかもしれませんが、それしても厳しい意見です。 

2016年9月19日月曜日

花だより りんご イチロー選手のように 「思うは招く」

【平成21年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
~連休の過ごし方~
 メジャーリーグで大活躍のイチロー選手は、日本にいたときからの生活リズム(家を出る、グラウンド入りする時刻、準備体操や練習方法など)をずっと変えず守っているそうです。そのリズムを守ることが集中力につながるのだそうです。休みだからといって、夜更かしをせず「早寝、早起き、朝ご飯」をしっかり守りましょう!

  市P連家庭教育フォーラム 植松 努氏 講演から 「思うは招く」
 中学校の進路指導の先生に言われた言葉「将来、飛行機やロケットの仕事がしたい。」と言うと〝お前の頭では絶対無理!〟のひと言。この言葉に絶望させられた。子供たちがやりたい!と思うことを大人の〝どうせ無理〟のひと言で、子供たちの想いをつぶしては絶対いけない!と強く思った。
 子供のころから紙飛行機が好きで宇宙にあこがれ北見工業大学で流体力学を学び、名古屋で航空機設計を手がける会社に入社。 5年後の1994年に実家のある北海道へ戻る。父(植松清)が経営する植松電機へ。産業廃棄物からの除鉄、選鉄に使う電磁石の開発製作に成功。2004年カムイ式ロケットの研究を進めていた北海道大学大学院の永田教授に出会う。植松電機でロケット研究を全面支援。ロケットや人工衛星の開発に成功。無重力実験施設を建設する。
 現在は、大学を建設中と夢はでかい!子供たちが夢をあきらめずに生きていける。そんな社会にしなくちゃいけない!“「どうせ無理」禁止条例をつくりましょう。”と植松氏は、大人たちに訴えています。演題:「思うは招く」~夢があればなんでもできる~のです。

2016年9月18日日曜日

花だより デコボコかぼちゃ 敬老の日の思い出


【平成18年度 北見市立若松小学校 学校便りから】
心がホッとステーション 「敬老の日」
 石森じいちゃんが北見一の健康老人に選ばれる!
 石森じいちゃんの話「校長さん、わしな、北見一の健康老人に選ばれたんだ。お医者さんがな『どこも悪いところない』と言っていた。同じ長生きでも健康で長生きしなきゃいかん。健康で長生きするためには、心が健康でなければいけないんだよ。人や自然やものに感謝する気持ちを忘れてはダメなんだよ。学校の子どもたちにも話しておいてくれないかい。親や先生を尊敬すること、友達と仲よくすること。これが健康で長生きする秘訣だよ。」
 18日(日)老人クラブの例会にお邪魔したときの話です。
【平成21年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
 敬老の日、母と行った“てんとランド” 
 78才になる美幌の母と網走の義母に「温泉でも行くかい?」と聞くと、「遠くに泊まりに行くのは疲れるからいい。」と言われ、近間の温泉に日帰り入浴に行くことにしました。美幌の母は、最近目がかすんでよく見えない。と言い、網走のお母さんは、「耳が遠くなり、大きな声で言わないと話が通じない。そんな二人が車の中で、二人の良いところだけ取れば長生きするのね。」と言いながら話が弾んでいました。
 温泉に入った後、「どこか行きたいところはないか?」と訪ねたら、「“あれこれ屋(骨董品店)”に行きたい。」と言った。昭和初期生まれの二人には、テーマパークのようなところで、「懐かしい品物がたくさんある。」と喜んでいました。元々小柄な母ですが、最近ますます小さくなってきたような気がしました。
 自分が敬老に近づいたからか、年老いた母に“何かして上げたい”と思うようになったのかもしれません。
 皆さんは、どんな「敬老の日」を過ごしましたか?
  
小学生のときの母の思い出 “何回も頭を下げた母”~
 そんな母を見ていて、小学生のとき、野球をしていて近所の家の窓ガラスを割った出来事を思い出しました。
 割ったことを母に言うと、母は私の耳を引っ張って、その家に行き、何度も何度も頭を下げて謝りました。そうしているうちに、今度は祖父がガラスと大工道具を持ってやってきて、窓ガラスを直してくれました。そして、祖父も何度も頭を下げて謝りました。それを見て、私は涙を流し、ガラスを割ったことと家族に迷惑をかけたことを反省しました。 

2016年9月17日土曜日

花だより すすき2 子育ての最高責任者


【平成21年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
~シルバーウィークをどう過ごすか?~
 春の「ゴールデンウィーク」に対して、秋の「シルバーウィーク」とは、よく言ったものです。“休みだから、どこかへ行かなければならない。”と思っていませんか?
「夏休みお母さんと自転車に乗ってすごく楽しかった。」という日記を紹介しました。天気の良い一日くらい、そんな家族の日があってもいいと思いますが、“北海道の子どもは、休みの日は、ほとんど家で勉強しない。”という調査結果が出ています。遊ぶことも大事ですが、前期の学習のまとめをしっかりすることも大切です。勉強もさせましょう。

 「一中(網走)だより」から」    校 長  河 村 隆 夫
~小さな生活態度の乱れがあります。例えば、シャツを出す、だらしなくズボンを下げる、ミニスカートにする、靴のかかとを踏む、茶髪にする、ピアスをする、化粧をするなどが見られます。
 現代の教育は、過度な「平等主義」や自由、そして、「個性を尊重する」という世評があります。その中で形式的な平等と自由だけを求めた結果、目的意識をなくした勝手気ままな利己主義だけを容認したともいわれています。
 当たり前のことですが、学校生活は、勝手気ままな振る舞いを認める場ではありません。もちろん、個人としての個性は尊重し、集団の中での自由はあるといえます。
 子どもたちは、大人への架け橋を一歩一歩上がっている段階にあります。これからの変化の激しい社会に生きていくため、集団の一員としてのルールを守る規範意識と行動力を付けるのが、学校の役割の一つです。このことを支えてくれるのが家庭教育にあるといえます。(途中略)子育ての最高責任者は保護者ですし、本校の教育の責任は、私、校長にあります。~ 
  尊敬する先輩校長先生の「学校だより」の巻頭言です。 
 

2016年9月16日金曜日

花だより ススキ ばんえい競馬



*ススキ~北見市端野 国道側 
中秋の名月 雨で見えず残念!

【平成18年度 北見市立若松小学校 学校便りから】
 ばんえい競馬を題材にした映画 ~世界に一つしかない北海道の文化遺産~
この映画の舞台は北見です。美しくも厳しい環境を象徴的に表すのが、たくましい北の馬たちが吐き出す白く大きな息。元は農耕馬だったばんばが重いソリを曳く。キツイ障害を2度も越えていくレースに観る者は、思わず引き込まれ、自分の人生を重ね合わせていく・・・
 北見ばんえい競馬のイベントの1つで“250組500名無料招待”に妻が応募して当選したのです。存廃を含め来年以降の開催が危ぶまれているばんえい競馬です。世界唯一の馬文化「ばんば」を何とか残そうと様々なイベントが計画されているようです。
  各映画賞を獲得した作品だけにとても感動しました。それだけではなく、騎手や厩舎で働く人は、毎日2時に起きること。24時間馬中心の生活であること。1年間で賞金100万円を稼がない馬は、馬刺しになってしまうこと。近くにいても「ばんば」のことは全く知りませんでした。
  映画の中で「馬見とったら、心温かくなるしょ!」と北海道弁で言う台詞がありました。とってもいい映画を無料で観ることができましたので、次の日、競馬場に行って映画代程度を奉仕してきました。
 *もしかすると北見開催は今年で最後になるかもしれないそうです。 

2016年9月15日木曜日

花だより 御神輿巡行 あいさつで人を大切に



15日(木) 北見神社祭 御神輿巡行 北1条商店街にて

【平成21年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
《3つの「あ」を大切に》
 ~おたよりに感謝を込めて
 今日もらってきたプリントに「あいさつで人を大切に」とありましたが、“1年生でさえするのに高学年の子に限ってあいさつができないなあ。”と思います。私は、あいさつは本当に大事だと思っているので学校長にも話してみて下さい。~とお便り帳に書いてくれた保護者の方がいました。
 3つの「あ」について、これまでお知らせしていなかったことに気付きました。
 私が校長になった年の4月の道新「読者の声」に退職した前田八郎という校長先生の投稿が載っていました。
~この3月に定年退職を迎えます。長い間「あいさつで人を大切に」「あんぜんで命を大切に」「あとしまつで物を大切に」と子どもたちに語り続けてきました。この「3つのあ」がいつも笑顔で実行できたら素晴らしいことだと思っています。昨年末、この「3つのあ」のことを本校の5年生の女子が「みらい君の広場」(道新)に投稿し、掲載されました。その直後、これを読んだという苫小牧の主婦の方の投稿が「『3つのあ』を読み、気持ち和やかに」というタイトルで「読者の声」に載りました。新年になると「3つのあ」をテーマにした手作りカレンダーが、匿名の方から送られてきました。知人の教員からも「新聞読みました。『3つのあ』引き継ぎます」と声を掛けていただきました。大変うれしいことです。教員生活37年間のご褒美をいただいた思いです。「3つのあ」がつなげてくれた多くのご縁に感謝します。~
 わかりやすく、いい言葉なので私も真似をすることにしました。それ以来この“「3つのあ」を大切に”を子どもたちに語っています。 
 「あいさつ」は、簡単なようでできないものです。
 毎日交差点に立って交通安全指導をしてくれている葛西さんから、“全員に「おはよう!」と声をかけるけれど、あいさつが返ってこない子が何人かいる。それでも毎日しつこく声を掛けていれば、「おはよう」と言うようになってきたよ。”と言われました。
 業務主事の湊さんと塩田さんも毎朝、子どもたちに声を掛けて、返事がなければ「どうした?返事がないぞ!」と言ってくれています。
 過日、北見のある中学校を訪れたとき、グラウンドで野球部が練習をしていました。練習の様子を眺めていると、一人が私に気付き、「こんにちは」とあいさつをしました。それに合わせて全員が練習を中断し、帽子を取り、深々と礼をするあいさつを受けました。
 校長室に入りその話をすると、「うちの野球部は、毎年優勝候補にあがる強豪チームなんです。うちの学校は、お陰様で、いじめや不登校がないんですよ。」と自慢しました。私は、改めて「あいさつ」の大切さを知りました。
 潮見小学校も、多くの子が「校長先生、おはようございます。」と言います。そのあいさつがどんどん広がるように努力したいと思っています。貴重なご意見ありがとうございました。

2016年9月13日火曜日

花だより 玉葱の収穫 ネット社会



*収穫作業最盛期~オホーツクの玉葱は、日本一の生産量を誇るが、今年は台風の影響で、品質低下が心配されている。

【平成18年度 北見市立若松小学校 学校便りから】
 インターネット・携帯電話は、子どもに勝手に使わせてはいけない!
  ~全道へき地・複式教育研究連盟教育実践発表会の講演から~
                北海道教育大学旭川校 助教授 村田 育也 氏  
 「最近起きた子どもに関する事件・事故のほとんどにインターネットや携帯電話が関わっている。小学生が自由にインターネットや携帯電話を使わせていけない」と村田先生は警鐘を鳴らしています。村田先生は、神戸大学を出て中学校の教師になり、その後コンピュータープログラマーを経て、神戸大学大学院で情報教育を専攻し、5年前から教育大旭川校で教鞭をとっています。(文部科学省情報教育開発協議会情報モラル委員会メンバー)そのコンピューターのプロが、インターネットはとても危険だと言っているのです。インターネットの急激な普及に制度やモラルが追いついていない。インターネットの先進国韓国(幼稚園児でも携帯を持っている)では情報モラルが深刻な問題になっているそうです。道徳観や倫理観を十分に持ち合わせていない小学生(ブログにいじめの書き込みをする。平気で人を中傷する)には、親や教師がついて使わせること!
 ~インターネットでの犯罪の被害~
 インターネットでは、自分の本当の名前を言わなくても使うことができます。それを悪用して、うその名前を使って、人をだまそうとする人がいます。ホームページが写真や絵などを入れてきれいに作られていると、うっかりだまされてしまうことがあります。
 うその名前だけでなく、本当にいる人の名前を名乗って、その人になりすまし、悪いことをする人がいます。自分がした悪いことをその人のせいにするという許せない手口です。有名な会社になりすまして、利用者を安心させて悪いことをする人もいます。このような悪い人にだまされると、いろいろな犯罪の被害にあってしまいます。よく注意しなければなりません。
 また、子供に好ましくない情報も親が知らないところで、簡単に見ることができます。「うちの子は、パソコンを自由に使いこなせるんですよ!」と自慢する親は要注意!です。

2016年9月11日日曜日

花だより 玉葱 ゲーム脳 老舗菓子処

*今年の玉葱は台風の影響が心配 只今、収穫最盛期 

【平成18年度 北見市立若松小学校 学校便りから】
《シリーズ「いきいき子育て」》 
 早寝の効果 科学で説明 北海道新聞の記事から
「ゲーム脳」をどう防ぐか! 小学校教師 桑原清四郎さん(60)
  校長を務めた埼玉県立川口市立本郷東小学校で「早寝、早起き、朝ごはん」「テレビゲーム漬けはダメ」を合言葉に、朝の読書と外遊びを励行した結果、学級崩壊寸前のクラスが立ち直り、授業に集中する雰囲気が高まった。睡眠は、脳のニューロン(神経細胞)の発達に必要。脳が働くには朝食でエネルギーをとらなくてはならない。
 外遊びで寒暖の刺激に皮膚をさらすことで脳も元気になる。読書は脳の前頭前野を活性化させる。ところが保護者の了解を得て、脳波検査をしたところ脳波の一部が認知症の高齢者に似ている「ゲーム脳」とやや似た兆候を示した「半ゲーム脳」の児童が半数以上いた。「ゲーム脳」とは、「長時間ゲームをやり続けると前頭前野の機能低下が日常的になり、脳が機能低下を起こす状態」そうなるとニューロンが働かず、注意力散漫で持続力がなく、暴力的な子どもになってしまうのである。この恐ろしい「ゲーム脳」から子どもたちを守るためには、ゲームは1日15分まで、夜は9時に寝て、朝は6時半に起きる。朝食をしっかり食べる。 これでゲーム脳を防ぐことができる!! 参考にしてみて下さい。
《心がホッとステーション》 菓子処「大丸」本店
 「札幌から来た講師のお土産に何がいいだろう?」と相談したら、「大丸の『ほっちゃれ』がいい。」と言われ買いに行きました。店に入るのは初めてです。さほど広くない店内には、お客でいっぱい。さすが北見の老舗有名店。
 カウンターの後ろに品のいいおばあちゃんが立っていました。見るからに大女将です。他の店にはない凛とした雰囲気が漂っていました。『ほっちゃれ』を頼むと若い店員が慣れた手つきで包装してくれました。最後に紐をかけたところで、大女将から「紐が曲がっているわよ!」とチェックが入りました。1万円札を出すと新札の千円札が返ってきました。お菓子の味だけではない。お客への心遣いと従業員に対する厳しい指導に老舗名店の神髄を視た思いでした。

2016年9月10日土曜日

花だより ななかまど2 視力検査


【平成18年度 北見市立若松小学校 学校便りから】
《心がホッとステーション》 ~視力検査
 10月には、来年の新入生を対象にした就学時健康診断が行われます。その視力検査を担当したときのことです。
 小さい子ども用の視力検査は、犬や魚、鳥などの絵が描いてあるものを使います。一番上の大きな鳥を指して「これは何ですか?」と聞くと、「カラス!」とこたえました。なるほど大きくて黒いからカラスと応えるのは当然だと思いました。次にその下のちょっと小さな鳥を指して「それではこれは何ですか?」と聞くと、「スズメです」とこたえました。なるほどカラスより小さいのは、すずめに間違いない。「それじゃ、この小さいのは見えますか?」ともっと小さい鳥を指しました。すると考え込んでいたので「見えないですか?」と聞くと「小鳥です」と言ったのです。その子は、すずめより小さい鳥は何か考えていたのです。視力検査ではなく知能検査をしたようでした。
 1年生に入って、今度の視力検査は、「あいているところを指さしてください」に変わりました。その子は「真ん中です」とこたえました。
 メガネをかけるのが恥ずかしいと思っている子がいるようですが、学習に支障が出ると困ります。
視力検査の結果を受けて、お医者さんに「かけた方が良い」と言われたら、かけるようにしてください。メガネをかけると世の中明るく感じます。





2016年9月7日水曜日

花だより コスモス5 子育て現代語録集


【平成18年度 北見市立若松小学校 学校便りから】
《シリーズ「いきいき子育て」》
○◎○◎○子育て現代語録集     子育て参考資料○◎○◎
 北海道児童福祉審議会から「児童の発育・発達を阻害している現状と方策」についての調査研究報告として「子育て現代語録集」なるものが発表されました。
1 よく遊び、よく食べ、よく寝る子どもは、健康的で好奇心が強く生活力がよく育つ。
2 親は、辛いことを取り除いて与えるが、子どもは経験しながら学ぶことを忘れるな。
3 子育てが成功か、失敗かは、40歳まで見届けてから判断しよう。
4 文化文明は、人間を豊かにするが、有り余って与えられた豊かさや便利さは、子どもの心や身
  体の発達を歪めてしまう。
5 近頃の子どもには心身症が増え、胃潰瘍が多く見られるという。その原因は、精神的なゆとり
  が生活の中にないこと。思いっきり遊ぶことがない。子どものストレス解消法は遊ぶこと
6 現在の子どもは、男女ともに早熟であるが、身体と精神のアンバランスに悩んでいる。
7 PTAの本質は何か、今一度考えてみよう。
 ①子どもの成長を願って、それぞれの親と教師とが話し合う場
 ②子どもを中心に据えて、学校との役割分担、責任を考える場
 ③親と教師が、子どものために協力する活動体
 ④子どもと親と教師が、触れ合いを深める場
8 父親と母親がそろって厳しく叱ったら子どもは、どこへ行くのだろう?
9 子どもにとって困ることは、父親と母親の教育方針が一致しないこと
  (無関心と過干渉、厳しさと溺愛、過保護と甘やかし)
10 子どもの要求に何でも応えることは、真の愛情ではない。
11 子ども部屋の功罪を考える。そこは秘密基地になっていないか?
12 家庭(親)が、子どものために反省すべきことは、放任主義と無関心、過保護と甘やかし。自分
  の子どもだけはという親のエゴ。とにかく泣く子には、すぐに何でも買い与えることはよくない。
13 おんぶ、だっこ、添い寝が大切。愛情の量は、高価なものを買い与えることではない。
14 何事も自分の子どもは悪くない。「社会が悪い、先生が悪い、よその子が悪い」という風潮で
  は、素直なよい子は育たない。
15 親も教師も社会も、はじめから子どもにレッテルを貼っていないか反省する。本人が変わろうと
  しても、周りの見方が変わらない。
16 行列をすり抜けて先取りする子どもの「しつけ」は、その場で誰がすべきか?
17 子どもにとって、親の甘やかしは、わがままな子を育て、構い過ぎや口やかましさ(過保護:過
  干渉)は、自立心の芽を摘む。
18 15%以上の子どもは、親と一緒に食事をしないという。親と子どものどちらに問題があるか?
19 近頃の子どもの異常 
  ①朝寝坊のため朝食抜きで登校する子ども 
  ②倒れるとき、手をつかずに顔面で制動する子ども 
  ③我慢できない子は、他人を思いやることができない。 
  ④自然の中に連れ出しても、自然にかかわる遊びができない子ども 
  ⑤人間嫌いで、特定の家族と家の中でしか話せない子ども
20 人間の教育は誕生からはじまり、母親こそ最初の教師。だっこや膝の上からはじまる。
21 子どもからの信号を見逃していないか。事が起きてからでは遅すぎる。
22 家族の不仲は、子どもの情緒を不安定にさせ、心の素直な成長を妨げる。
  *子育ての参考にしてみてください!

2016年9月6日火曜日

花だより コスモス4 ディズニーランドで教わったこと



“網走潮見小学校近くの歩道で”
               *遠軽太陽の丘のコスモスが見ごろを迎えています。

【平成18年度 北見市立若松小学校 学校便りから】
《心がホッとステーション》
 社会人として大切なことは、みんな  ディズニーランドで教わった!
     「働くこと」「教えること」「本当のサービス」とは
  ~北見藤高校創立50周年記念講演 芸術文化ホール~
 講師香取貴信氏と同じディズニーランドで働いていた親友加賀屋氏との掛け合い漫才のような軽妙なトークの講演でした。~水野さんからチケットを頂いたので行きましたが、とても楽しい、そして勉強になりました。講演内容が気になる方は、こう書房1,260円の「社会人として大切なことは、みんなディズニーランドで教わった」を買って読んでみてください。
 」じゃがいもにストローを突き通すことができるか?」という講師からの問いに客席のほとんどがそれは無理!という反応でした。客席から10人を舞台を上げ、実際にやってみました。これを真似て2日(月)後期始業式に子どもたちに話をしてやってみました。「突き通すことはできるのですが、その結果ではなく、初めから諦めるのがよくないこと、まずやってみること、できなければ次にどうしたらできるか考えること、諦めずに何度も挑戦することが大切なのです。」と2人の講師が言っていました。(全校朝会用のネタをのこの講演からいただきました。)





2016年9月4日日曜日

花だより コスモス3 目標を持つ


【平成18年度 北見市立若松小学校 学校便りから】
《心がホッとステーション》 ~目標を持つ~
 校長の集まりがあって、各校のマラソン大会の記録が話題になりました。
「若松には、3㎞は15分で5㎞は20分で走る子がいる」と自慢げに話すと他の学校には、3㎞を14分台で5㎞を19分台で走る子がいることが分かりました。
「一緒に走ってみないと本当に速いかどうか分からない。合同マラソン大会やってみるか?」という話も出ました。何もこんなことで勝った負けたで悔しがることはないのですが、体力つくりを掲げている学校としては、「若松には水泳のメドレー(100m)を1分50秒で泳ぐ3年生がいる」と言うと「それはさすがに速い」と言われました。
  本岐小学校(全校児童20名足らずの小規模校)に勤務していたとき、足の速い6年生の男子がいたので、管内の陸上大会に出してみようということになりました。決勝まで進みスタートラインに立ちました。他の子は、いかにも陸上選手らしいウェアーを着て身のこなしも様になっているのですが、その子は、白のランニングに白の短パン、頭には白のハチマキをして、いかにも山奥から出てきたという出で立ちで落ち着きがありません。靴もこの大会に出場するために中学生から借りた慣れないスパイクシューズでしたが、なんと1位でゴールして、練習のタイムを1秒以上も縮める快走に親も教師も大会関係者もビックリしました。
 小規模校では、どうしても人数が少ないため自分の実力(学力・運動など)を正しく知ることが難しいです。(若松のマラソン大会の最終ランナーも大規模校のマラソン大会では、中間くらいかもしれません)自分の実力を知ることは、次の目標につながります。
 アテネオリンピック水泳女子800mの金メダリスト柴田亜衣選手は、高校までいろいろな種目、様々な距離に挑戦しても泣かず飛ばずの成績で目立った選手ではなかった。それが大学に入りコーチの勧めで自由形の長距離にしぼって取り組んだ結果、めきめきと頭角を表してきました。柴田亜衣選手は、“必ずオリンピックに出る”と心に決めて、誰よりも多い練習量をこなしました。目標に向かって努力することが大切ですが、闇雲に努力するのではなく、自分の良いところ、劣るところをきちんと知った上で自分にあった目標を立てることが大切です。通信簿の「よい」の○がいくつあるかを数えるだけでなく、通信簿をよく読んで後期の目標をしっかり立てて下さい。


2016年9月3日土曜日

花だより コスモス2  うさぎ


【平成18年度 北見若松小学校 学校便りから】
《心がホッとステーション》
~2年生の教室にうさぎ(生活科の学習)~
 低学年の生活科に小動物を飼う学習があります。そのねらいは、生き物をただ眺めて観察するだけでなく、手で触ってみたり、抱いたり、水や餌をやったりという活動から、生命をもっていることや成長していることに気付き、生き物への親しみをもち、大切にすることができるようにするものです。(乗馬で心身の回復を図るなど、生き物との接触が心の安定に良いことはよく知られているところです。)優しい心はこんな活動から、自然に生まれてくるものです。
 この学習には、“うさぎ”が最も適しています。子どもたちは、「うわあ~、かわいい。ふさふさで気持ちいい。」とうさぎに直接触れます。ところが思った以上に筋肉や骨でごつごつしていることに気づいたり、心臓の鼓動を感じたり、餌の食べ方、うんこの仕方まで詳しく観察します。ずっと観ていても飽きません。他の学年の子どもたちも目を細めて観ていました。これまで若松小では、うさぎを飼う施設や環境になかったのでこうした学習はしていませんでしたが、今回、引地先生が、川東学園から1週間借りてきました。


2016年9月2日金曜日

花だより コスモス 石森じいちゃんの手


【平成17年度 北見市立若松小学校 学校便りから】
《心がホッとステーション》
「おじいさんの手汚いよ。ちゃんと石けんつけて洗っているの?」
 1年生が石森じいちゃんに言いました。すると
 「あのね。いくら洗ってもとれないんだよ。何年も何年も畑仕事しているからね。土が手にしみこんでいるんだよ。」
 石森じいちゃんは、ごっつい手を見せながら、やさしくその子に話しました。 
 「今年の畑は、雑草もあまり無く、いい畑だ!」と石森じいちゃんに褒められた話を花便りに書きました。私も夏休み、朝早く草取りをしましたが、農家の方の話を聞いて恥ずかしくなりました。わずかな面積の草取りをして畑仕事をしたとは言えないのです。
 学校での菜園活動は、植物を育て、継続的に世話をすることで、生きていることの尊さや素晴らしさ、枯れたり死んだりすることの悲しさや恐ろしさ、農家の方の苦労などを自らの体験を通して学ぶことをとねらいとしています。また、こうした体験活動は、高学年が取り組んでいる養蜂も同じで調べてわかるだけでなく、今問題になっている“心の教育”にもつながるものです。
 また収穫祭は、関わっていただいた方への感謝と収穫の喜び、これまでの活動を振り返るものです。毎日の食卓にあがる食材は、農家の人が手間暇掛けて大切に育てたものです。毎日「いただきます」と感謝を込めて食べましょう。と全校朝会で話しました。

2016年9月1日木曜日

花だより かぼちゃ お笑いブーム


【平成19年度 斜里町立朝日小学校 学校便りから】
 《心がホッとステーション》 秋 
 3年生は図工の時間に「かぼちゃ」を描いています。
 収穫の秋、スポーツの秋を迎えました。すごしやすい気候どころか、急に気温が下がりました。体調管理に気を付けて下さい。
 旧営林署住宅前の歩道に植えた2年生の“ひまわり”盛りが過ぎ、頭を下げるくらいに大きくなっています。花言葉は、「光輝、愛慕」
 《シリーズ「いきいき子育て」》 
  ~すぐ“笑い”をとろうとする~
 今は「お笑いブーム」です。子供たちは、テレビ」に映し出されるままの芸風を、善し悪しを考えずに真似したり、友だちの失敗を笑ったりします。そんな行き過ぎた振る舞いを注意するのは、親や教師の役目です。「ねぷた」の出陣式でお笑いを真似した発表がありました。すぐ担任を呼んで注意しました。しかし、担任や子供たちを責めることはできません。学校全体にそうした風潮があったのではないかと反省しています。算数の時間、3,6,9・・・3の倍数が出てくるとクラス全員がアホになったのでは授業になりません。「母親の品格」をいう前に「学校の品格」「教師の品格」が大切です。

         投稿者 牧野喜充
         平成283月  北見市立北小学校 退職
         平成164月~193月 北見市立若松小学校長 
         平成194月~213月 斜里町立朝日小学校長
         平成214月~243月 網走市立潮見小学校長
         平成244月~283月 北見市立北小学校長