2016年9月29日木曜日

花だより 柚 敬老の日に思う


【平成21年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
 《心がホッとステーション》  敬老の日 
 近くの温泉に行くと、孫を連れたおじいちゃんがいました。なるほど敬老の日なので、孫が遊びに来て、「温泉にでも行くか?」となったのだろう。孫がおじいちゃんの背中でも流すのかなと思って見ていたら、おじいちゃんが孫の背中を流していました。するとまた、別の小さい孫をつれたおじいちゃんが入ってきました。「こら、こら、騒いだらダメだよ。静かに湯船につかりなさい!」走り回る孫をおじいちゃんが追いかけ回っていました。
 “「敬老の日」ではなくて「子どもの日」か?とんだ敬老の日になってしまったかな?” 
 ところが、おじいちゃんはみんな笑顔でした。孫はかわいいのです。

 「男はつらいよ」の映画監督山田洋次氏は、今の教育についてこう語っています。 
 核家族化がはじまって20~30年が過ぎ、その中で育った子どもたちが親になって、本格的な家族の断絶が起きているのではないでしょうか?寅さんの映画を作っていた時代は、「そうなんだ。こんな風に人と人が愛し合い、仲よくなるために面倒な努力をしながら社会が成り立っているのだ。」という思いで観客は満足してくれた。けれども、今の若者たちとその思いを共有することができないと不安になるのです。何故か日本人は毎日ゆとりなく過ごしていて、人と人が深く関わり合う時間がない。それは学校の先生にもいえる。先生は学校で子どもたちと仲よくすることが仕事なはずなのに、それができない状況にあるようです。子どもは先生の生活をひとり占めしたいと願う者ではないでしょうか?寅さんシリーズには、日本人が忘れかけている「人情」がテーマになっています。こんな映画はもうできないのでしょうか?

 *ある町では、お年寄りにiPhoneを無料配布して緊急連絡やさまざまなサービスの利用に使っているそうです。お年寄りたちは、上手に使いこなし、「iPhoneのない生活は、考えられない。」と言っています。時代は変わっています。亡くなったアップル社のスティーブ・ジョブス氏は、お年寄りの生活まで変えた偉大な人です。

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