2018年1月12日金曜日

花だより 寒桜 言語の力


 言葉の力で金メダル!
~オリンピック水泳で金メダルをとった北島康介選手のコーチ平井伯昌さんの話~
 「言葉というのは実は、そのスポーツ選手にとって、とても重要なものなのです。レースの結果やコンディションを自分の言葉を使って分析する。言葉で明確に目標を持つ、自らに言葉を投げかけることで、レース時の緊張をほぐす、コーチはメディアとしてコミュニケーションをとる。どれをとっても、言葉の上達は、競技の上達につながる。」と言っています。
 平井さんが言語力を考えるようになったきっかけは、コーチとしての実体験があったからです。小学生からずっと教えてきた子どもが、高校生になって突然、水泳の成績が伸びなくなった。どうしてだろうと考えたときに、言語力が重要だと気付いた。それで北島選手を指導するにあたっては、言語でうまく自己表現できるような訓練、つまり泳ぎ方ではなくて、言葉の訓練を一生懸命やったというのです。
 コーチは選手が泳いでいる体をカメラで把握するが、体の動きを見ただけでは、その選手が体の動きをどう感じているかは分からない。その感じをコーチにまず伝えなければ、コーチは指導できない。これは医者が患者から症状をきちんと説明してもらわないと、どう診断し、どう処理していいのか分からないことと同じです。スポーツにおいても、“言語の力、自己表現の力が重要である。”ということです。北島選手の金メダルは、平井コーチとのコミュニケーションから生まれたものなのです。
(教 訓)北小の子は、自分の気持ちや考えを自分の言葉できちんと語ることを苦手としています。あらゆる教育、学問の中で、言葉は重要です。教育ばかりではありません。夫婦や親子の中も言葉の力は重要です。“黙っていても分かっていてくれる”と思ったら大間違いです。言葉で相手に気持ちを正しく伝えることも夫婦円満の秘訣です。子どもの言語力は、親の言語力に大きく影響されます。これも実体験から言えることです。

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