「生きることば あなたへ」 瀬戸内寂聴著より
~思う存分喋れば、お腹にも心にも何も貯まりません。何でも貯めると、ろくなことはありません。ストレス解消は、気の許せる人と心ゆくまで喋ることです。ただし、本当に偉い人とは喋らずに聴くのです。~という言葉がありました。ときに親は子どもの聞き役に徹しなければならないときがあります。
また“寂聴”という法名は、「出離者(しゅつりしゃ)は、寂なるか梵音(ぼんのん)を聴く」という意味です。梵音とは、鐘とか木魚とか、お経の声とか、仏教に関するすべての音です。また、春の小川の音、小鳥の声、赤ん坊の産声、恋人の愛のささやき、この世の森羅万象のかなでる快いすべての音です。それを出家した者は、寂(しず)かな心で聴くということです。「寂(さび)しく聴く」という意味ではないようです。
どうか聞き上手な親であってください。
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