2018年5月25日金曜日

花だより カスミソウ 教職員の恋人


   網走教育研修センターは教職員の恋人
                      網走市教育委員会教育長 木目澤 一三 氏
 教育は百年の大計と言われてきたものの、その根底となる憲法や教育基本法の議論や教育の在り方そのものに対する認識が大きく変わりそうな勢いです。
 「間違った道は、行けば行くほど目的地から遠ざかる」と言われますが、教育の今後の方向性を誤らないために、これまで以上に議論を重ね家庭・地域・学校が一層信頼関係を築き、21世紀を担う子どもたちが夢と希望に満ちて生きぬく力を育成していかなければなりません。
 気仙沼で「森は海の恋人」と名付けて牡蠣漁師による植林運動できれいな川の水で豊かな海づくりを提唱している畠山重篤氏は、植林活動に子どもたちも参加させ、「森に木を植えることは、人の心に木を植えることと同じ」と言い体験学習という教育がいかに大切かということを確信したと述べている。 ~中略~
 「教師の命は授業である」「教師の命は研修である」「授業は教師の芸術である」「教師の前に人間であれ」「教師は人なり」言い古された言葉ですが、教師には古くて新しい課題として肝に銘じて研鑚することが肝要だと常々思います。
 アメリカの聖職者(牧師)であるウィリアム・アーサーの「凡庸な教師はただしゃべるだけ よい教師は説明する 優れた教師は範を示す 偉大な教師は子どもの心に火をつける」と訳された言葉を思い出します。また、水上 勉氏は、「人は木の花や葉、枝ぶりの美しさに心を奪われる。これはこれでいいが、木には見えない根があることを忘れてはいけない」と言っています。
 自ら教職の道を選んだ皆さんは、教師としての人間性、社会性はもとより指導力、研修欲など、教師としての心の玉をたゆまず磨き続けてほしいと期待しています。教育の有様が難しい時代だからこそ「研修センターは教職員の恋人」であってほしいと願い、末永くいたわり、一層活用し充実させ育ててくださる教職員であってほしいと願っております。

春の農作業 

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