ミカンと桃の缶詰
車の運転をしながらラジオを聞いていると昭和の思い出と題した特集がありました。投稿してくるのは、もちろん50代以上の方です。その中に心がホッとステーションになる話がありました。
~私が小学校に入る前、風邪をひいたときの話です。父と母は、共働きで休むこともできず、兄と姉は学校に行き、一人寂しく家で寝ていなければなりませんでした。お昼になって、父がミカンと桃の缶詰を買って持ってきてくれました。三度の食事にも困る家計でしたので、それがどれだけ贅沢なものか幼いながらも分かりました。後になって分かったことですが、父は給料の前借りをして買ったものでした。それを会社から歩いて往復1時間をかけて持ってきてくれたのです。貧乏でしたが、仲の良い家族でした。それが私の昭和の思い出であり、自慢です。~
これを紹介したアナウンサーは、声を詰まらせていました。
家族の有り様が変わってきました。家族の絆をどう築いていったらいいのでしょうか?
政治が変わり、政策が変わると、社会そのものが変化します。時代の流れに対応していかなければならないのでしょうが、失ってはいけないこともあります。肩を寄せ合い、助け合いながら生きてきた昭和世代が、古き良き時代のことを話すとうるさがれてしまいます。しかし、どの時代でもそれが年寄りの役目だと思うのです。
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