2022年3月13日日曜日

花だより 3・11から11年 クサボケ

 

 
 11年前、千年に一度という地震と津波は、未曾有の大災害となりました。被災地では肉親や家を失い、悲しみの中でまだ避難生活を強いられている方がいます。
  11年前、テレビでその惨状をずっと見ていました。「お母さんどこにいるの?」と叫ぶ子どもの声に胸が締め付けられました。全国から自衛隊や警察、消防の皆さん、そして、海外からも救援隊が来て、救助活動が行われました。そうした人たちの勇気と善意、使命感にすがる思いでした。
 自然の猛威は、人類の知恵と想像力を遥かに越えていました。想定外の地震や津波は、英知を結集した原子力発電所の安全神話をも崩壊させました。10mの防波堤も耐震を強化した建物も、天変地異の驚異には、為す術がありませんでした。
 日本は戦後の焼け跡から奇跡的な復興を成し遂げ、平和な国を築きました。今回の震災はこれに匹敵する国難です。眼前の現実を学ばなければ、平穏な生活を断たれた人が浮かばれません。時の総理は国民に向けて「日本人は、必ずやこの国難から立ち上がるはずです。」と力強く訴えました。自然の驚異から日本を守るには、これまで以上の日本人の知恵と想像力と努力が必要です。
 打ちのめされた人たちの心の絆を失ってはなりません。こんなときこそ、つなぐための手が、私たちの心にあると信じています。テレビを見ているだけで何も手助けできないもどかしさを感じていました。しかし、被災者のことを思い、節電や節約などできるだけのことをしなければならない。わがままな行動は自粛すること、我慢すること、そして、しっかり勉強して、人の痛みが分かる大人になることを子どもたちに訴えました。
 完全に復興するためには何十年もかかるでしょう。日本の将来の安全で安心な国づくりの担い手は、今の子どもたちなのです。そのことを肝に銘じてほしいと訴えました。                                         
 被災地で行われた卒業式の様子がテレビで紹介されました。体育館が避難所になっているため家庭科室で、校長先生は作業着のまま卒業生に卒業証書を渡していました。そのとき小学校を卒業した子どもたちは23歳になりました。


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