2025年11月29日土曜日

花だより 退職後どうしますか? ムラサキシキブ イワレンゲ

 


 学校には、土曜日の午前中だけ勤務する土曜警備の〇〇さんがいます。退職後、魚釣りや菜園づくりなど自由気ままに悠々自適な生活をしていたそうですが、シルバー人材センターから、「学校警備の仕事をしてみませんか?」と誘われ、子どもたちのために何か役に立ててればと思って引き受けたと言っていました。
 土曜日、中庭の草取りをしていると、「校長さんが、休みなのに出てきて草取りをするんですか?私がやっておきますから…。」職員室前の観葉植物の水やりをしていると、「校長さん、この“金のなる木”は、剪定しないとダメだね。任せてもらえるのならやっておきますよ!」と言ってくれました。
 秋になると中庭は、桜、カエデ、イチョウの落ち葉でいっぱいになりますが、それもきれいに掃除をしてくれています。
 高く伸びたサボテンが、冬を越して元気がなくなり、茶色になって枯れてきたので、捨てようと思っていたら、「校長さん、いやいやまだ大丈夫だ!」と言って、家から立派な鉢を持ってきて、支柱を立て、肥料を足して甦らせてくれました。
 夏休みのことでした。校長室に天井まで届きそうな「青年の木(ユッカ)」がありました。大きくなりすぎてバランスが悪く、倒れそうなので切ろうとしたら、「校長さん、植物には『生きる力』があって、切ってもちゃんと世話をしたら、新しい芽が出てくるかもしれない。」と言われて、ビニルハウスの中に入れて、水をやっていましたが、一向に芽は出てきません。それでも辛抱強く水やりを続けていると9月の末になって新芽が出てきました。10月末になり、気温が下がってくると、ハウスから校舎の日当たりの良い場所に移しました。すると芽がぐんぐん伸び出しました。植物の『生きる力』は大したものです。
 全校朝会でこの話をしました。「みんなが大きく成長するためには、何が大事ですか?」と問うと「栄養のあるモノを食べることです。」と答えた子がいました。「その通りです。それと、植物と違って人が大きく成長するために必要なのは、ご飯を食べるだけでなく、学校で勉強することです。」と学校が休みの土曜日に勤務する〇〇さんのことを話しました。
 ほとんどの人は〇〇さんの存在を知りません。「報酬なんかいりませんよ。学校のため、子どもたちのためになるのなら、うれしいです。」と言います。ボランティアで大切なことは、人の為に尽くす、報酬を求めない、継続して行う、(さわやかに、さりげなく、さいごまで)と言われています。〇〇さんを見ていると、この通りの人だなあ!と思います。自分も退職したら、こうありたいと思います。

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