2017年8月31日木曜日

花だより ホウセンカ 家庭を育てる

~平成12年の作品~

【平成24年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
《シリーズ「イキイキ子育て」》 
  「母 の 品 格」 多 湖  輝 著
 子供を育てることは、家庭を育てることと 核家族が主流になって、さまざまな個性を持った家族ができてきました。
暮らしぶりも千差万別。朝食はトーストとミルクという家庭もあれば、ご飯と味噌汁という家庭もあります。それぞれが自由に冷蔵庫から勝手なものを出して食べるビュッフェスタイルのような家庭まであります。
 暮らしぶりがさまざまだから、それぞれの家庭の生活スタイルに合わせて、いろいろな個性が生まれてきています。家庭の生活スタイルは文化ですから、その文化の中で“自分流”を貫く人もたくさん出てきます。
 言葉を換えれば、みんなバラバラになってしまって、手本となるような暮らしぶりや生き方がなくなってしまったということになるのかもしれません。
 若い人から「オンリー・ワン」という言葉が出てきます。要するに、自分の個性を生かした生き方をしたいということなのだと思います。見習うべき手本がないから、自分を磨いて「オンリー・ワン」を際だたせていくしかないということでしょう。ただしこの考え方は、大変危険です。
 崩壊している日本の家庭が、突拍子もない「オンリー・ワン」の考え方を生み出しているのは間違いないからです。「うちの子の髪を金髪に染めてなぜ悪い。誰に迷惑をかけているわけではない。」こういう育て方だって、「オンリー・ワン」の人間を育てる育て方といえばいえます。しかし、そういう危うさをもっている家庭を再生させられるのも、また家庭でしかありません。
 突拍子もないことを主張して、自分の生き方を際だたせようとすることは、みっともないことだと子供に教えられるのも家庭なのです。
 親が子供に教えられるのは、「散らかしたものは自分で片付けなさい。」というきわめて常識的なことです。
でも、そういう常識を身につけた人間にこそ本物の「オンリー・ワン」をめざす資格が備わっています。

2017年8月30日水曜日

花だより キツネノカミソリ 夏休みの思い出

~平成12年の作品~

【平成25年度 北見市立北小学校 校長室花だよりから】
  プール横の駐車場の隅に梅の木があります。休み中に実をつけたので、手の届くところの実を摘んで「梅肉エキス」をつくりました。 梅肉エキスは、血液内にコレステロールなどがたまるのを防ぐなど、 生活習慣病の発生を防いでくれます。また、エキスに含まれているクエン酸には殺菌作用があり、 体内で生じる疲労物質の乳酸を分解して、身体の活力を改善します。 腸炎ビブリオ菌や黄色ブドウ糖球菌は有機酸に弱いので食中毒の予防にも効果的。O-157などにも有効とされています。今、水で薄めて毎日飲んでいます。梅の木の隣には、栗の木があります。秋に栗が実るのも楽しみです。
 ハウスのキュウリやピーマン、ミニトマトが順調に育っています。夏休み中には食べ頃をむかえました。
 キュウリは大きくなると種ばかりになってしまいます。ピーマンはすぐ腐ってしまします。ミニトマトは鈴なりになって、熟しすぎると割れて落ちてしまいます。もったいないので少々ご相伴にあずかりました。
 「風立ちぬ」 宮崎 駿監督 ジブリ作品 
 夏休み中に映画を観ました。「子どもたちには、トトロとポニョを作ったが、今回の作品は、大人のためのアニメです。」(宮崎 駿) 
 ですから時代背景を理解していないと難解かもしれません。小学生には分からないでしょう。構成やストーリー、音楽(ユーミンの「ひこうき雲」)もさることながら、ジブリプロダクションの描写力に圧倒されます。そして、切ない愛があって…。大ヒットの予感がします。「★★★3つです。」

2017年8月29日火曜日

花だより ミズアオイ カンブリア宮殿

~平成12年の作品~

【平成25年度 北見市立北小学校 校長室花だよりから】
 日経スペシャル『カンブリア宮殿』テレビ東京:木曜夜10時)~8月15日放送分~ 
 昨年12月末、ハンバーガー業界の王者「マクドナルド」が、9年ぶりに売上、利益とも前年割れと発表した。さらに、今年4月発表の既存店売上高も13ヵ月連続で前年を下回るという厳しい現状に立たされている。そんな中、独自路線で不動の人気を博すチェーン店がある。それが業界2位で、日本生まれのハンバーガーチェーン「モスバーガー」だ。運営するのは、昨年創業40周年を迎えた「モスフードサービス」。
 “日本人の舌に合うハンバーガー”に徹底的にこだわり、数々のヒット商品を世に送り出してきた。熱烈なファンを多く持つのも、モスの大きな強みだ。外食業界が低価格競争を繰り返す中、決してその戦いのなかには入らないという戦略で生き残ってきた。
《日本発のハンバーガー・・・おいしさの理由》
モスバーガーの特徴の一つは、客の注文があってから調理を始める“アフターオーダー制”冷めたらおいしさも半減するとの考えからで、これは、1972年の創業当時からやっていることだ。
 さらに、モスの特徴であるたっぷりの野菜は、全国3000軒の契約農家が作ったもの。キャベツやトマト、そしてレタスは、丸ごと店に運ばれて、店内でひとつひとつ仕込まれる。これらのこだわりが、客を魅了、創業7年で100店舗を達成し、全国47都道府県全てに進出した最初の外食企業ともなった。
 MOSの由来はMountain(山のように気高く堂々と) Ocean(海のように深く広い心で) Sun(太陽のように燃え尽きることのない情熱をもって)という意味。人間と自然への限りない愛情、このような人間集団でありたいという願いを込めたという。今もその精神は、引き継がれている。
~日本経済を支える経営者をゲストに迎える大人のためのトークライブショーそれが『カンブリア宮殿』~好きな番組の一つでよく見ます。成功をおめている会社の社長が登場しますが、共通していえることは、効率だけを追求する経営ではなく、明確なポリシーを持っていること(お客さんや従業員を大切にしている)です。
 クラウン購入のきっかけは、この番組の影響かもしれません。『結果や効率だけを追い求める中で、一見無駄なように思えることでも大事なことがある。』(実に勝手な解釈ですが) 夢が叶ってよかったと思うでしょうが、しかし、残念なことに新車ではなく、中古なのです。今の経済状況では、新車は無理! でも、次はレクサスに乗りたい?この夢の実現は無理でしょう!

2017年8月28日月曜日

花だより ゼラニウム クラウン


【平成25年度 北見市立北小学校 校長室花だよりから】
  1リッター30㎞のエコカーや電気自動車の時代に何故?
     効率だけを追い求める時代にあって “いつかはクラウン”

「クラウンは、リッター何㎞走りますか?」「燃費を気にする方は、クラウンには乗れません。」
 車との出合いは、小学校4年生の時(1965年)でした。我が家の最初の車は、日産のブルーバードでした。高度経済成長の時代でマイカーブームが訪れ、車を持つことがステイタスでした。そして、新卒の時に買ったのは、ホンダのシビックの中古でした。当時学校の駐車場には、トヨタのカローラや日産のサニーがずらりと並んでいました。今の若者は、車にそれほどこだわりも興味の無いといいますが、私の若いときは、スポーツカーに憧れ、2台目は、セリカ(トヨタのスポーツカー)を無理して購入しました。結婚して子どもができると、セリカを手放し、セダンのカムリにしました。好景気でガソリンの値段も安い時代でしたから、排気量を1800cc 2000cc 3000ccと上げていき、一目惚れしたウィンダムを3台乗り継ぎました。最後のウィンダムは、愛着がありましたが14年間で250,000㎞乗ったので、そろそろ買い換えを考えていました。「いつかはクラウン」車を手にしたときからの夢が頭をよぎるようになりました。
“「いつかはクラウン」そんな夢を叶えようとは、もっと教育者として考えなければならないことがあるでしょ!それに買い換えるなら、経済的にも地球環境のためにもハイブリット車でしょ!”いろいろ悩みましたが、
「もう残り2年半でしょ。好きな車に乗れば…。退職したら買えないわよ。買うなら、今でしょ!」妻のこの一言で決めました。


2017年8月26日土曜日

花だより ユウガオ イキイキ子育て

~平成12年の作品~

【平成25年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
《シリーズ「イキイキ子育て」》
 江 藤 真 規 氏は お茶の水女子大卒で2人の娘さんを出産後、アメリカに7年間滞在。その2人の娘さんは東大合格 自らも東大大学院に進学 著書「『7つの習慣』で東大脳を育てる」「『心の折れない子ども』の育て方」「思春期の子育てに悩むすべてのお母さん方へ」 教育コーチングオフィス サイタコーディネーション代表  
◇子どもの自己肯定感というのは、誰かのほんの一言やちょっとしたきっかけによって高められるものなのです。特に子どもの場合は、周囲からの言葉によって自分がどういう存在であるのかを確認していく度合いが大きいといえるでしょう。だからこそ、家庭での親と子どもとの会話、親から子どもへの言葉がけが大切なのです。
◇さまざまな経験があればあるほど、さまざまな思考を持っていればいるほど、自分の中に多くの引き出しを持つことができます。人は何かにぶつかったとき、それまで培ってきたものを頼りに、どう対処するかを判断します。つまり、引き出しが多ければ多いほど、自分が出す判断に自信が持てるのです。体験したことの数だけ、子どもの中に引き出しが増えていきます。 


2017年8月25日金曜日

花だより シシウド 柚子 夏休み中の出来事(2)

~平成12年の作品~

【平成25年度 北見市立北小学校 校長室花だよりから】
 “あさがお” 主(あるじ)が居なくてもすくすく生長?
 夏休み中、ずっと職員玄関前に放置されていた1年生の「あさがお」の鉢。
「いつ、取りに来るのかな?」と思っていたら、ついに夏休みが終わってしまいました。
担任から何度も何度も、親に電話をしましたが、「すみません。すぐ取りに行きます。」と軽い母親の返事。仕方なく教頭先生が、ときどき水をやっていたらしいのです。
 鉢の主は、今、施設 休み中に親元に戻るはずだったのですが、戻って生活できる環境にないと判断。担任は何度も面会に行きましたが、どうも施設の方が居心地がいいらしいのです。“親はなくても子は育つ”「あさがお」も同じ? 何ともやるせない気持ちです。
 ミニトマトは乾燥を好む? ~休み中、キュウリとピーマンで栄養補給~
 水やり当番がきちんとその役割を果たしているらしく、いつハウスに行っても地面が濡れていました。ところがミニトマトの栽培法を見ると、中南米の山岳地帯が原産なので、日光がよく当たる乾いた気候を好むらしく、水やりは最小限度にした方がいいらしいのです。一人一人の子どものニーズに応じた教育と植物の栽培法は似ています。
 この夏、たくさんのきゅうりとピーマンを相伴に預かりました。野菜サラダを多く食べたお陰で、血液検査をクリアーすることができましたし、血圧も正常値でした。ごちそうさまでした。


2017年8月24日木曜日

花だより カラスウリ 夏休みの出来事

~平成12年の作品~

【平成25年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 楽しかった夏休み「校長先生、お願いだから、夏休みもう一日延ばしてくれる?」と5年生の子からお願いされました。きっと楽しい夏休みを過ごしたのでしょう。夏休む中の出来事を紹介します。
  美芳地区子どもサマーフェスティバル
 「校長先生、美芳公園でやるんだよ。ゲームとかいろんなことあるんだよ。楽しいから来たらいいよ。」と誘われたので行ってきました。地域の皆さんや美芳児童センターの職員の皆さんが中心となって、丸太きりや的当てゲームなどの手作り縁日にたくさんの子どもたちで賑わっていました。
 実行委員長の今野さんは、「昔はもっとたくさんの人が集まったんですがね。でも、子どもたちの笑顔を見ていると、続けていきたいですが、私たち役員も歳をとりましたしたからね。」と話していました。
 丸太きりを担当していた地域の方から「牧野先生じゃないですか?」と声を掛けられました。女満別豊住小学校時代の教え子でした。(現在は北小3年生の父親です。)
 「ちょうど今、『若い人の手伝いがなくて困っている。』という話をしていたところなんだよ。」と言うと「豊住小のとき、先生と一緒にしょっちゅう裏山の神社に行って、山ぶどうを採ったりしたよね、それから餅つきやいろんなことを体験したことがいい思い出になっているし、勉強になったと思っていますよ。今の子どもたちにもそんな体験をさせてやりたいですね。」と昔話。
 この日は、わざわざ休みを取って手伝いに来たそうです。
《心がホットステーション》
 お盆 北見駅で 「じいちゃん待ってたよ!」とかわいい女の子がおじいちゃんに抱きつきました。今は、「お年玉」ならぬ「お盆玉」があるといいます。ランドセルもお盆中に売れる時代だそうです。「じいちゃん待ってたよ!」と言われりゃ。ついつい顔もほころび、財布のひももゆるんでしまう。可愛い孫には勝てない?

2017年8月23日水曜日

花だより ナデシコ 月間クオリティ


【平成24年度 北見市立北小学校 校長室花だよりから】
 学力向上問題について【大手塾の先生の話】 月刊クオリティから
●北海道の学力が低い理由としてよく言われるのは、北海道はへき地が多い。というものだった。しかし、この論理でいうと秋田県がなぜ高いのか?という話になる。秋田県は少人数指導に早くから取り組んで成功したというが、少人数がよければへき地の教育は、全てよくなってもいいはずである。
●直接的な要因としては、勉強時間の不足があげられる。単純に北海道の生徒は勉強していないだけ。本州などでは、夏休みの宿題として問題集丸々一冊やらせる。ところが札幌のある中学校では、絵を一枚描かせただけだった。札幌の勉強量は、全国の都市の中で一番低い。
●転勤であちこち見ているが、こんなに部活をやる地域はない。夜8時くらいまでやっているところもある。目指す学校に入るため部活をやらない子もいる。どっちが勝つかはハッキリしている。頭の善し悪しではなくて、完全に量で負けている。
●生活実態に関するアンケート調査から、北海道の子供はゲームにかける時間が長く、本を読む時間が短い。中学受験(私立中学)が盛んでないため、小さい頃から勉強に対する意識が本州とまるで違う。 
●結局のところは親の問題~小学校では、やった子とやらない子の差がもっとも顕著に出る。その子の学力の半分くらいは小5・6年で決まってしまう。道立の札幌東西南北校に入る子は、小6のときに算数ができないなんてことはない。ところが小学校での教育に対する意識が低い家庭が北海道には多い。
「言われっぱなしでいいのでしょうか?」 でも、これが現実なのです。だから「やるなら、今でしょ!」と塾の講師に言われるのです。

「撫子(ナデシコ)」という花は?
「秋の七草」の一種。◆ヨーロッパや中国などに分布し、日本では万葉集や「枕草子」にも登場し、古くは貴族に愛された花のようである。◆ナデシコ科:一年草・多年草◆原産地:日本はじめ北半球の温帯一帯に分布(およそ300種)◆草丈 10~50センチ
◆花期:春~秋(種類によって異なる)◆花色:赤・ピンク・白・複色・覆輪など
◆小泉今日子の“ヤマトナデシコ七変化”という楽曲がある。
◆花言葉は、濃い赤~「純愛」「大胆」「勇敢」、白~「野心」、八重~「才能」
撫子(なでしこ)とは、名前の由来は【子】を【撫(な)】でるようにかわいい花からきている。 
    大和撫子とは辞書で調べると「(か弱いながらも、凛々しいところがあるという意味で)日本女性の美称」と書かれています。日本人女性の凛とし清らかな美しさを讃える言葉です。見た目は弱々しく可憐で、内面はしっかりしてわがままでない女性を指します。
 【大和撫子】の条件として
  1)控えめな女性(可愛いわがままならOKでしょう?)
  2)酔っ払って大声で話さない。
  3)露出度の高い服装の場合、崩した座り方はしない。
  4)相手の意見の半分は受け入れる(そして相手に流されない)
  5)料理が得意、掃除はちゃんとする。  
                                        *この5つが揃ってれば立派な【大和撫子】です。

2017年8月22日火曜日

花だより ノリウツギ 全国平均以上

~平成12年の作品~

【平成24年度 北見市立北小学校 校長室花だよりから】  
 夏休みの研修  道教委 高橋教育長の講演から(概略)           
 道教委は学力テストの点数を上げるために、テスト対策や点数競争をさせようと言っているのではありません。「生きるために最低限必要な知識が北海道の子どもたちにきちんと身についていないのではないか」、「物事に真摯に取り組もうとする姿勢が育てっていないのではないか」、「こうした生活習慣を引きずったままで、一人前の大人として地域社会を担い、子どもたちを生み育てていけるのだろうか」という危機感を持っているのです。
 ◇「全国平均以上」にするという目標について
「機会均等」は義務教育の根幹をなす理念です。北海道に生まれたから、北海道のどこで生まれたからということで、本来、子どもたちの学力に大きな差があってはならないものだと思います。こうした問題意識の下で、「平成26年度までに、学力を全国平均まで上げる」という大きな目標を掲げ、様々な学力向上施策を打ち出しているところです。
 こうした道教委の動きに対して、「平均点さえ上げればいいのか」とか、「点数競争を煽るのか」とか、「過度な競争を助長するのではないか」という意見があるのも事実です。そのように捉えられるのは本意ではありません。平均点を目標に掲げているのは、基礎学力を一人一人の子どもに身につけさせるという問題であり、平均点云々の問題ではなく、平均点に矮小化すべきではないと考えます。
 「九九」ができないまま、アルファベットが書けないまま、義務教育を卒業していく子どもたちがいます。本道の高校は全入状態です。今、高校では、義務教育段階の学び直しを学校組織を挙げて行っているという状態です。定時制高校については、小学校レベルの基礎に立ち返って学び直しを行うカリキュラムを組まなければならない状況にあります。
 基礎学力の定着や学ぶ意欲が十分ではなく、学習についていけない子どもは、高校を中退しているのです。10%近い「非卒業率」となっています。(40人学級で4人は高校を中退している。)
 道内の多くの企業から、「道教委は高卒者をもっと採用して欲しいというけれども、基礎学力がない、付随して我慢強さや粘り強さが足りないので、きちんと仕事ができない。」と言われています。
 ◇この問題の2つの側面
一つは、「子どもたち一人一人を自立させることができるかどうか」という問題と「地域の発展」という視点です。
 管内の高校を卒業して、その地域(管内)に残る割合は、2~3割となっています。全道では、高校卒業者の9割が道内に残っています。本道の子どもたちの地域残留率は非常に高い状況です。地域に残る子どもたちが自分の足で立っていけるのかどうか、これは地域経済・地域社会の存続・衰退に直結する問題です。あらためて、初等中等教育の教育課程を、実社会との連続線上で捉える視点を教育関係者全員が強く持たないといけません。
 「全国平均点以上を目指す」という目標を立てていますが、平均点は結果に過ぎません。各学校では、正答率のバラツキを分析され、対策を講じているでしょうか。大事なのは、一人一人の子どもに、自立して生きていくために最低限必要な基礎学力をきちんと身につけさせることです。
 これは「競争主義」とか「新自由主義」ではありません。純然たる「教育論」です。一人一人に最低限の学力を身につけさせて社会に送り出す。「基礎学力保障」なのです。そのための取組を着実に行えば、「結果として」平均正答率は全国を上回るはずです。「全国平均を目指す」と掲げたのは、そういう意味であります。
 しかし、学校を取り巻く客観的情勢に目をやれば、経済的に困難な要保護、準要保護世帯が増加傾向にあります。また、保護者からのニーズも多様化しています。児童虐待、過疎化に伴う地域の教育力の低下もあります。この目標達成には、先生方や教育行政だけでは確かに困難な課題です。しかし、目の前の子どもたちに視点を置いて考えれば、そのことを理由に我々が現実から目をそらしたり、言い訳をしたりすることは許されるものではありません。これは教育を「単なる社会の従属変数(社会変化に無力である)と考えるのか、「教育の力で人を育て、よりよい社会をつくっていこうとするのか」という問題であります。(以上 牧野まとめ)

~我が家のベランダ~


2017年8月21日月曜日

花だより ノゲシ 網走花てんと 赤ペン


【平成24年度 北見市立北小学校 校長室花だよりから】
 ■夏休みの出来事■ お盆、実家に帰ったときおそば屋さんで、教え子のお母さんと10数年ぶりに会いました。「牧野先生じゃないですか?けんすけは、この近くの〇〇に勤めているんですよ。2年生のときに描いた絵、まだ玄関に飾ってあるんですよ。」と声をかけられました。
 “ああ~、夏休みに描いたキタキツネの絵だ。”確か?~とてもじょうずにかけました。玄関に飾ってもらって、みんなに見てもらいましょう!~と赤ペンで書いた記憶がよみがえりました。
 日記や図工の作品、テストや家庭学習には、必ず短くてもコメントを書くのは、どの先生もやっていることだと思います。赤のボールペンは、固くてどうも書きづらいので、最近は見られなくなった赤のソフトペン(インク式で先がフェルトになっている。)を使っていました。
プレゼント 誕生日に子どもたちから、赤いソフトペンをプレゼントされましたことがありました。手紙が添えられていて、「まきの先生、いつも赤ペンでいろいろ書いてくれてありがとうございます。赤ペンが太くなってきたので、新しいのにしてください。」と書かれてありました。ソフトペンは、先が柔らかいので、使っているうちにだんだんと太くなってくるのです。当時、1本200~300円だったろうと思います。一人10円ずつ出して買ったものでした。
赤ペンを入れる 間違いの字を正すのはもちろんですが、やる気を喚起するようなコメントを書いたりするためには、自分の感性を磨き、どんな視点で、文章を見たり、作品を評価するか工夫することが大切です。私がそれに気が付いたのは、残念ながら担任を外れた後のことでした。子どもの作品から、自分を磨いて下さい。

見ごろになった ~あばしり花てんと~

2017年8月20日日曜日

花だより センニチソウ ナス 美しい人を作る所作

~平成12年の作品~

【平成24年度 北見市立北小学校 校長室花だよりから】
 美しい人をつくる所作の基本
 夏休み中、夜遅く、小さい子を連れた若いお母さんに会うことがよくありました。その服装や足元、そして、子どもに語りかける言葉遣いに驚かされました。夕食は、ファストフードかファミレスのようです。こうしたお母さんがあと何年か後には、“学校の保護者になるんだ?”と思って見ていました。
 見た目で判断するのはよくないことですが、「美しい人をつくる所作の基本」の中に、〇着ているものは、あなたの心をあらわす。〇人物評価は、足元で判断される。〇日常の全ての動作をおろそかにすると心が乱れる。〇よい所作は、良い縁をもたらす。とあります。所作を磨くのが教育です。今の親を指導したのは、私たちの年代ですので、深く反省しています。残念ながら、親を教育する場面は、あまりありません。そんな親に育てたのは、その親(じいちゃん、ばあちゃん)です。かすかな期待を込めて、学校だよりの「シリーズいきいき子育て」に“祖父母だからできること”を取り上げることにしました。 
~夏休みの絵日記から~ キャンプや旅行、花火大会を見に行ったことなどが多い絵日記の中で、目に止まったのがこれです。
 「7月26日(くもり) きょう、じてん車にのりました。お母さんとのりました。じてん車で遠いところまで行きました。たのしかったです。」
赤ペンでコメントが入っていました。
~「遠い」が漢字で書いています。お母さんに聞いたのでしょうか?仲のいい親子の姿が目に浮かびます。遠いところとは、どこなのでしょうか?~

2017年8月19日土曜日

花だより ナス 端野屯田の杜花壇② 臭覚とセンス

~平成12年の作品~

【平成24年度 北見市立北小学校 校長室花だよりから】
【嗅覚】“においを感じる” プロ野球オールスター戦 解説者の言葉から
「楽天イーグルス投手田中マーくんの今シーズンの絶好調の要因は、力を入れるところと抜くところを覚えたことにある。プロの一流選手になると、臭覚みたいなものでそれを感じることができる。これは教えられてできるものではなく、その人の持っている野球センスで、言葉ではなかなか説明できない部分である。」(西部・巨人の元投手工藤公康氏の言葉です。)
 これは教師にも当てはまる。教師の仕事は、経験を積むことが大切ですが、児童理解や授業は、その人の感覚(センス)によるところが大きい。「センスがある」と言えば「判断力が優れている」「物の微妙な見極めができる。」「感覚が優れている」「細部の違いまで理解できる」の意味で使われます。このセンスは、持って生まれた部分と後から磨かれた部分があります。
『センスを磨く=研修』 研修とは「研究」と「修養」 修養とは、学問を修め、人格を高めることです。
 教育のことばかり考えていても人格は高まりません。さまざまなジャンルの教養を身に付けるためにも夏休みを有効に活用して見聞を広めてください。


2017年8月18日金曜日

花だより ヒャクニチソウ 端野屯田の杜の花壇 いじめ調査


~平成12年の作品~
【平成24年度 北見市立北小学校 校長室花だよりから】
 「いじめ」がまたも社会問題に  ~学校・教育委員会への批判~
 「いじめ調査」前倒しで緊急実施 大津市の事件を受けて 
 《いじめアンケートについて》 【文科省からの通知の概略と所感】  
 かなりの多くの先生方がいじめの問題に対して、楽観的過ぎるとも受け取れる回答をしています。
 教師対象に行った意識調査(国立教育施策研究所:平成19~21年)では、いじめの加害者、被害者になる子の見当がつくという教師が半数以上いました。しかし、ほとんどの児童生徒は、いじめの被害経験はもちろんのこと、同じように加害経験も持っています。  
 国立教育研究所の追跡調査、3年間(小4から中3)で6回の調査の間に8割以上の児童生徒が被害者や加害者になることが分かっています。要するに、教師が気づいた児童生徒以外にも、被害を受けていたり加害に加わっていたりする児童生徒が常に存在すると考えておく必要があります。一部の児童生徒の加害行為や被害行為を予測できたことで、すべての被害者・加害者全員を「発見できている」かのように思い違いをしてはなりません。学級や学校の状況把握を適切に行う姿勢が求められているのです。「“いじめ”は、人間社会の中では、なくならない!」とテレビの討論番組で言う人がいました。子どもの頃ひどいいじめにあったとき、担任の先生の優しい一言で救われました。と告白した芸能人がいました。
 “一人の子を粗末にしたとき 教育はその光りを失う”
 教育は、鎮痛剤や解熱剤の様な対処治療ではなく、すぐに効果は出なくても、飲み続けることで免疫効果を上げたり、体質改善を図るなど、じわっと効いてくる漢方薬の様なものです。一人一人に寄り添う日々の日常実践の積み重ねが大切です。
 オリンピックは「いじめ」にも効果覿面 オリンピック選手の多くが、家族、兄弟、友人、チームメイト、スタッフなどこれまで支えてくれた人たちへの感謝の言葉を口にしました。東日本大震災以後、人と人との「絆」とか「支え合い」の大切さが叫ばれ、今回のロンドンオリンピックは、それが象徴されるような大会になりました。オリンピックは「いじめ」の指導にも役立つと思います。  


2017年8月17日木曜日

花だより 端野の花壇 夏の野付牛公園 オリンピックから学ぶ


【平成24年度 北見市立北小学校 校長室花だよりから】
 夏休みは、ロンドンオリンピック観戦
 生活のリズムがオリンピックモードになってしまい、すっかり早起きになってしまいました。元に戻すのが大変ですが、時差を考えると夏休み中でよかったと思います。4年に一度のスポーツの祭典です。オリンピックは素晴らしい教材になります。子どもたちと感動を語り合い、学級経営に役立てて欲しいと思います。
 また、休み中に合唱コンクール、サッカーの全道大会の予選がありました。どちらも残念な結果になりましたが、指導されてきた先生方お疲れ様でした。熱心なご指導に感謝申し上げます。
  「志が人をつくる」 ~今こそ志を養う教育を~
 二度とない人生をよりよく生きられるかどうかは、一に“志にあり”とは多くの賢人が説き続けてきました。江戸の儒学者佐藤一斎は、その著「信志四録」の中で「著(ちゃく)眼高ければ即ち理を見て岐せず」(大所高所に目をつければ道理が見えてきて迷うことなし)として、志を高く持ち迷わず貫くことの大切さを説きました。人間の真価はこの志の高さで決まるとも言う。
 「家族みんなが健康でいれますように」これは1年生の七夕の短冊に書かれてあった願いです。「学校の先生になりたい。」というのもありました。うれしく思う反面、教員程度の夢でいいかの?と思ったりもします。
 自動車のセールスマンに聞くと今の若者は、「いい車に乗ろう」とは思わないそうです。そこそこの価格で使い勝手のいい車を選ぶというのです。洋服はユニクロ、食はファミレスとかファーストフードで十分。バブル以後に育った若者は、そこそこの収入でそこそこ自由な生活ができればいいと思っているのです。
 ロンドンオリンピックで、メダルを取って歓喜したり、悔し涙を流したりする選手を見ると、志を高く持ち迷わず貫いている姿に感動します。自由や個性の名のもと、自己を内省し、自分とは何か、自分は一体何をすべきか、人生の使命とは何かを模索する力を育てなければならないと思うのです。今こそ「志を養う」教育を復興させたいものです。
「オリンピックに出て金メダルを取りたい!」とロンドンオリンピックを見て憧れ、晴れの舞台を夢みる子どもたちが多くいることを期待します。「おまえみたいな奴がなれるわけないだろ!」と言ってしまったらそれでおしまいです。


2017年8月16日水曜日

花だより アサガオ 香りゃんせ公園 母のストレス


【平成20年度 斜里町立朝日小学校 学校だよりから】
 《シリーズ「イキイキ子育て」》 
 「母の品格」  多湖 輝 著
  やむを得ず育てているなんて思わないこと
 子育てで溜まったストレスを発散するために小さい子を抱えてお母さん同士でカラオケルームに出かけることがあるそうです。夫のいない昼間、ストレスを発散したいという気持ちはよく分かります。ところがカラオケルームは密室です。よどんだ空気の中で大音量で歌を唄う。もしタバコを吸うお母さんがいたら部屋の中に煙が充満します。大きな声で歌を唄ってお母さんのストレスは解消されるかもしれませんが、一緒にいる小さい子は大変です。こんなことを言うと「あんまりうるさいことをいうから、ますます子どもを産んだり、育てたりする気持ちがなくなっちゃう」といわれそうです。しかし、母と子は一心同体です。お母さんがストレスを発散したいときは、子どももストレスを溜めているときです。子どもはいえないだけですから、子どもと一緒になってストレスを発散するできる方法を見つけることです。それか、夫に子どもを託して、家で留守番をしてもらい気のあった友人とカラオケに行けばいいのです。子育てを一人で背負い込むには、よほどの覚悟が必要です。夫婦仲や姑、親と仲良くして協力してもらうことです。やむを得ず子育てをしているというマイナス思考では、母の品格は芽生えません。
  白老名物「バーガー&ベーグル」
 夏休み作品展で、白老からの転校生(6年生)が、自由研究で「白老町」のことをノートにまとめて紹介しました。(「朝日小受賞」)
「バーガー&ベーグル」は、数ある白老の食材を一度にはさんで食べることはできないかと考えてできたものです。白老牛ハンバーグやタラコ、たまごなどいろいろな食材が入っていて、町内のいろいろなお店で食べることができます。「白老に行ったら、是非食べてみて下さい。お薦めの一品です。」「じゃらん」にも載っていないような貴重な情報ありがとうございました。
  ど根性ひまわり
 バードテーブルが設置してある校庭の松の木の幹の中から、ひまわりが伸びて、花を咲かせました。「なぜ、こんなところにひまわりが?」と子供たちは不思議がっていました。バードテーブルに置いたエサの中にあったひまわりが、幹の間にこぼれ落ちて、そこから芽が出て、育ったものです。それにしてもたいした生命力です。

2017年8月15日火曜日

花だより バナナ 小清水原生花園 夏休みの楽しみ


【平成20年度 斜里町立朝日小学校 学校だよりから】
 夏休みの楽しみの一つが、散歩の途中、駅前のホテルにある足湯(無料)に浸かることでした。ところがときどきお湯が抜かれてあることがありました。ホテルに問い合わせると、石やゴミなどを入れられて汚れたりして、ポンプが故障したのが原因でした。駅前は斜里町の玄関です。道外から訪れる観光客も多いこの時期、駅前が整備されせっかくきれいになったのに知床斜里のイメージダウンにつながると思うととても残念です。
 お湯の抜かれた湯船に、アイスやお菓子の袋、石が投げ入れられていたので、無料で利用させてもらっているお礼にゴミ拾いをして帰ってきました。
 夏休みの楽しみ二つ目は、ビニールハウスの野菜の収穫
 休み中に、当番の子がやってきて水をやっていました。
「校長先生、とどかない!」というので見ると、高く伸びたミニトマトの上からじょうろで水をやろうとしています。「おい、おい、根っこにかけてやればいいんだよ。」と言うと「そうなの?」と不思議そうな顔をしました。教科書の絵や写真では、植物の上から水をやっています。“なるほど、そう思っても仕方ないか?”
 「トマトが真っ赤になっているよ。とっていかないの?」と言うと
 「トマト嫌いだし、家にもあるから、育てるだけ…。」
 水のやり方一つも勉強です。ハウスのお陰で、夏休み中わが家の食卓には、キュウリとナスとミニトマトが常にあがりました。ごちそうさまでした。美味しくいただきました。


2017年8月14日月曜日

花だより イチゴ 網走二ツ岩 お祭り

【平成20年度 斜里町立朝日小学校 学校だよりから】
 *** おまつり*** 
「校長先生さよなら!」「そんなに急いでどうしたの?」
「お祭りだよ、お祭り!早く帰らないと、今日で最後なんだよ!」
「マジックハウスに行くのかい?」「やることがいっぱいあるんだよ」
「お小遣いはあるのかい?」「うん、ばあちゃんからもらった!」
 斜里のお祭りは、飴細工や瀬戸物のたたき売り、東京ケーキに金魚すくい、型抜き、昔ながらのおもちゃなどの露天商が建ち並び、子供でなくてもウキウキします。
 3年生の女の子が「校長先生、すくった金魚持ってきたよ。学校の水槽に入れていい?10匹すくったけれど、持ち帰えれるのは3匹までなんだって・・・」と持ってきました。なるほどこうして学校の金魚は、だんだん増えていくのか?


2017年8月13日日曜日

花だより スイカ 夏の斜里岳 信頼される教師


【平成20年度 斜里町立朝日小学校 校長室花だよりから】
 ~新学期を迎えるの当たって~
 信頼される学校 信頼される先生
 保護者や地域から信頼されるためには、何より、質の高い教育を提供することが重要ですが、それ以前に「教師らしさ」が求められます。教師は、「ガラス張りの教員住宅」に住んでいると言われます。“誰が出入りしているか。“晩ご飯のおかずは何か”まで地域・保護者から監視の目で見られていると思っていなければなりません。「プライバシーの侵害だ!」と言っても、それは教員である以上宿命的なものなのです。
 逆を言えば、「あの先生は、いつも家の周りのきれいにしている。若いのにたいしたものだ。」と評価をあげることにもなります。また、保護者や地域からのクレームは、小さな不満や不信が積み重なって起きることがほとんどです。「あの先生はいい先生だ!」「あの学校はいい学校だ!」と普段から信頼関係を築いておくことが大切です。
1 身だしなみ
 転校生(保護者同伴)を迎えるのに、ひげ面、Gパンでは、第一印象は悪い。誰もがTVドラマに出てくるラフな恰好の熱血教師ばかりを望んでいるわけではない。“子どもの目線に立って・・・”という先生がいるようですが、勘違いも甚だしい。「毎日スーツを着なさい」とは言いませんが、身だしなみには、気を付けてください。
2 言葉遣い
 「言葉遣いで、その人の育ちが分かる」その時、その場で使い分けることが大切、相手が子どもだからといって、全て命令口調で話すのはよくありません。網走の木目澤教育長は、指導主事、指導主幹、北見西小の校長を経て教育長になった誰もが認める人格者です。若い頃一緒に働いていた用務員さんは、「あの人は、校長でも、私でも、誰に対しても丁寧な言葉遣いで接した。あの人は偉くなると思ったが、その通りになった。」と言っていました。教室の言語環境は、教師そのものです。
3 整理整頓
 夏休み中、自分の担当場所の整理整頓や標示物などの工夫に取り組んだ先生がいました。一人一人の気遣いが学校を変えます。子どもに整理整頓や公共物を大切するように指導しますが、教師は、案外忙しさを理由に整理整頓ができないものです。教頭先生が、休み前に“机上の整理整頓”と板書したり、教務からも“めざせ岩﨑先生の机上”と文書が出たりしましたが…。
□整理しやすく工夫する~○引き出しに間仕切りを入れる。○棚は、入れる物の大きさに合わせて変える。○戸を外して見えるようにする方がいい。○必要のない物は処分する。
4 掲示教育 
 “何のために掲示板があるのか?”“どこにでもべたべた貼り紙をするのは学校くらいだ!”
 掲示も教育です。掲示一つでその学級のその教師の質が問われます。「見やすい」「分かりやすい」のは第一条件ですが、後先のことも考えるべきです。
 子どもの手書きが全ていい訳ではない。学校の活動は、子どもが勝手にやってよいものではありません。指導があって、はじめて教育活動といえます。他校に行って真っ先に目につくのが掲示物です。掲示物一つでその学校の教育レベルが分かります。 
5 教師の品格
 「朝日の子は、すぐ受けを狙う!」と中学校の先生から言われました。昨年、夏先生が「笑い」をテーマに道徳の授業研をしました。その中で「笑い」にはいくつか種類があって、“本当の「笑い」とは何か”と、子供たちに投げかけたのを覚えていますか?
 “「母親の品格」を花便りで連載していますが、その前に「教師の品格」は大丈夫でしょうか?”
6 お茶の出し方一つで
 出入りの業者さんは、管内全ての学校を回っています。職員室の雰囲気で、この学校は・・・と評価します。朝日小は、お茶も出ない。と評価されているとしたら残念です。
 委員会には、先生方の業務削減策の一環として、事務補の復活を要望していきたいと思っていますが、朝日小学校は、誰かが気が付いたら、さっとやる。そんな気配り、目配りができる教師集団だと思っています。
7 子どもの不満 
 「朝読書をきちんとしていないクラスがあるけどいいんですか?」「同じことをして、どうして私だけ叱られるの?」と訴える子がいます。えこひいきをしない。安易に例外をつくらない。子どもから信頼されることが一番です。
 「教師である前に社会人として・・・」とよく言われます。今は教師を「聖職」と思っている人は、ほとんどいないでしょうが、「学校の先生なのに・・・」と見られます。言動には気を付けたいものです。


2017年8月12日土曜日

花だより 知床の夏 オニユリ 自主研修

~平成19年の作品~

【平成20年度 斜里町立朝日小学校 校長室花だよりから】
  生徒指導について
 問題のない学校(学級)はない。子供の社会ではトラブルはつきものです。問題行動を起こす子供の99%は家庭に問題があります。しかし、家庭のせいにしてはならないのです。いろいろな家庭事情の子が集まっているのが学級です。それをどう解決したり、指導したりするか、そこに教えるプロとしての力量が問われます。
 若い頃は、「この子を俺の力で・・・」と青春ドラマの熱血教師みたいなことを思ったものです。しかし、一人一人の家庭の中にまで立ち入って解決することなどできません。教師一人の力なんてたかがしれています。それより、大きくゆったりと構え、夢や希望を語っていればいいのです。(それくらいの気持ちが必要。教師の暗い表情は禁物!)それが子供に安心感を与えます。
 教師の指導だけで子供が変わると思ったら大きな間違いです。自分の子どもの頃のことを振り返ってみて下さい。いちいち先生に言われて行動していましたか?ただし、教師の配慮に欠けた言葉で、子供や親から反感をかったり、不信感を招くことがあります。気をつけなければなりません。
 道徳は週に1時間です。生徒指導の時間はありません。学校の9割は教科指導です。“教師は授業で勝負する”とは、生徒指導も含め、学級づくりは授業を通じて行うということです。
 何でも話せる雰囲気、一人一人が大切にされる授業、人の話をきちんと聞く姿勢など、授業を通して培われるものです。どうか毎日の一時間一時間の授業を大切にして欲しいと思います。
 夏休みの過ごし方は、子供にとっても教師にとっても大切 
  まずはリフレッシュが第一ですが、夏休みの自主研修は教員の特権です。旅行、観劇なども立派な自主研修です。給与が削減され、ガソリン代高騰で余裕はあまりありませんが、自分への投資をしてください。

2017年8月11日金曜日

花だより かき氷 牧草ロール 家庭学習は内容より習慣


【平成20年度 斜里町立朝日小学校 校長室花だよりから】 
 学校評議員の謝花さんが子供のころの話をしてくれました。
 開拓農民で家が貧しく、勉強がしたくてもできなった。進学を諦めていたが、担任の先生が「何とか進学できないか」と親のところに頼みに来てくれて、それで斜里高校の定時制に入り、その後札幌南高の通信教育を受け、高校を卒業し、斜里町役場に就職したそうです。しかし、謝花さんのような人は、今はいないでしょう?
《家庭学習の習慣をつける》
  私が教師になったとき、妹が「お兄ちゃんさ、『子供たちに勉強しなさい』って言っているの?家で勉強しているところ見たことないけど・・・」と言われたことがありました。
 小学校程度の学習内容は、家庭学習をしなくても十分できます。でも、勉強する習慣は、小学校のうちに身に付けておかなければなりません。
 いつの時代も親や教師は、子供の顔を見ると「勉強しなさい!」と言います。自分の失敗を子供に教訓として教えるのです。それが親や教師の役目です。しかし、「勉強しなさい」と言ってもなかなかしません。でも、言わないと全くしません。「勉強しなさい」と言い続けることが教師の役目?です。
 “家庭学習は、内容より、習慣づけすることが大切!”


2017年8月10日木曜日

花だより ラフランス 枝豆 ロンドンオリンピック(2)


【平成24年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 “いのち”を伝える 秋田市大森山動物園長 小松 守 氏
 長い間、動物園で動物の子育てを見続け,“いのち”を伝えることについて考えてきた。動物たちは自然が創りあげた巧妙な子育ての仕方を見失うことなく、淡々と命をつなぐ。お乳は、子の腹を満たすだけでなく、親子の触れ合いをつくり温もりで心にも栄養を与える。たっぷり愛情を受け、子は生きる力を身につけ成長する。やがて親になりじぶんが経験したことを子に伝える。実に単純だが、そこに大事なものがある。“Education”の語源に見つけた「お乳で育てる」とある。“いのち”の教育、その始まりは親子の触れ合いではないだろうか。“いのち”はイノチからしか伝わらないのだ。(夏休みの読書から)
 ~ロンドンオリンピック観戦記~
 メダリストの原点は、お乳を与え育てた母親にあるようです。愛ちゃんが母親にメダルをかけたのも分かるような気がします。
 お父さんだって! その中で女子ウエイトリフティング銀メダリストの三宅宏美選手は、北京オリンピックの敗北以後、“コーチを変えてみたら”と周囲から言われたそうですが、三宅選手は「父と一緒にロンドンを目指します。」ときっぱりと言ったそうです。3連覇を果たしたレスリングの吉田選手も最後お父さんを肩車しました。今回、レスリングの浜口選手のお父さんの出番は少なかったのですが、オリンピック選手に育てなくても、子どもから感謝の言葉をもらえるような親でありたいものです。
 ~オリンピックから学ぶ~悔し涙が次の努力につながる。
 女子レスリング界最強と言われた吉田選手 盤石の3連覇と思いきや… 
 レスリング女子の吉田沙保里選手は、アテネ、北京大会に続き、ロンドンでも圧倒的な強さで金メダルを獲得しました。まさに盤石の姿勢で3個目のメダルを手にしたように見えます。しかし、実際はそうではなかったのです。女王はかつてないほどに追いつめられていたといいます。 試合後、感極まり人目をはばからず号泣したそうです。
「プレッシャーは今までで一番きつかった。試合前に眠れなくなることなんて初めてだった。正直、このオリンピックは厳しい。自分の進退問題も考えないといけないと思っていた。」というのです。それほど吉田選手は4年ぶりに喫した5月のワールドカップでの敗北が尾を引き、「トンネルを抜け切らない状態」だったといいます。
■ 「負けを知ることで、いろんなことを勉強させてもらった。」
 今回は、思いのままに攻め続けていたこれまでとは違った「賢いレスリング」をした。5月の4年ぶりの敗戦は、吉田選手のレスリングを狂わせていた。しかし、一方では「今まで研究をするということが少なかった。」という吉田選手は、頭で考えるレスリングを学んだのです。
「負けを知って、いろんなことを勉強させてもらって気付かされました。勉強したことやいいことはどんどん自分に取り入れていって、負けることがあったら勉強して、それを繰り返して人は賢くなっていくと思う。明日からまたトレーニングしたい。」と語ったそうです。
 勝ち続けてきた女王だからこそ知ることができた敗戦の重み、そこから得る進化への糧。 吉田選手に限らず、オリンピック選手は、人並み外れた才能の持ち主ばかりです。しかし、才能だけでは、メダルを取ることはできないのです。血のにじむ努力の積み重ねと多くの挫折を乗り越えてきたことを子どもたちには知ってほしいものです。


2017年8月9日水曜日

花だより メロン ロンドンオリンピック


【平成24年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
   ロンドンオリンピック観戦記  夏休みの思い出
「昼間の再放送で見てたよ。サッカーは勝てると思ったけど、残念だったなあ~。」
「ボルトの1歩は、2m80㎝なんだって、世界はすごいよね。」  
【日本チーム メダルラッシュ】 
 今年の夏休みは朝、4時起きでテレビ観戦の毎日でした。
 8月17日(金)校舎に子どもたちの元気な声が戻ってきました。さっそく校長室にやってきて、オリンピックの感動を口にしていました。金メダルの数こそ7個と前回の北京五輪を下回ったものの、銀メダル14個、銅メダル17個を獲得し、メダル総数は過去最多の38個となったことを子どもたちはちゃんと知っていました。
 ◇特に今大会は女子サッカー、女子卓球など団体競技が躍進。バドミントンやアーチェリー、フェンシングなど、これまでメダルから遠ざかっていた競技での獲得もあり、子どもたちはいろいろなスポーツに関心を持ったようです。
 ◇■◇子どもたちには、オリンピック精神を知って欲しい!◇■◇
 メダリストへ「今は、何がしたいですか?」という質問に、「少しだけゆっくりして、また練習します。自分はコツコツ型ですから…。また、4年後のリオ五輪を目指します。」アーチェリー男子銀メダリス古川選手のコメントに感心しました。オリンピックは、私たちに多くの感動を与えてくれました。この感動を是非、家族で話題にしたり、作文などに残したりすることを勧めます。
 “お母さんに感謝”  福原愛選手(23歳)卓球始めて20年 念願のメダル獲得! 
卓球での日本のメダル獲得は男女を通じて初の快挙。北京での悔しさを晴らした福原愛選手は「ここまでとても長かったが、北京とは正反対(4位)の景色を見ることができた」と、苦しかった歳月を振り返り、嬉しさと同時に涙を浮かべていました。
「(母は)自分がやりたいことに反対せず、協力してサポートしてくれました。オリンピックの期間も毎試合応援してくれて、感謝の気持ちを込めてメダルをかけてあげました。金色じゃなかったですけど、目標だったオリンピックのメダルを母親にかけてあげられたのはよかったです。」家族への感謝を口にするメダリストが多く、一番は母親でした。



2017年8月8日火曜日

花だより オオハンゴンソウ 教える 考えさせる授業

【平成24年 北見市立北小学校 校長室花だよりから】
  学力危機 私の提言 教えることを積極的に(読売新聞7月14日)
       東京大学教育学部長 市 川 伸 一 氏
  (文部科学省中央教育審議会初等中等教育分科会臨時委員)
 市川氏は、2010年度から実施された国の新学習指導要領の策定で、倫理的支柱の役割を果たした。「教える考えさせる授業」を提唱し、全国を行脚している。道教育委員会が始めた「学力向上総合実践事業」のアドバイザーになっている。「詰め込み、教え込みの反動で、教えずに考えさせる授業が広まった。大事なことは教えるのが当たり前なのに、教えることがタブーになった」「授業の主役は子どもだが、シナリオライターや監督まで子どもにしてしまった。」全国学力・学習状況調査の成績が芳しくない自治体では、そうした傾向が強いという。
《教えること》をおろそかにして「問題解決型」と呼ばれる授業に熱心に取り組み、結果的に基礎的な学力まで低下させたのではないだろうか。考えさせる》というと、発展的内容での授業を思い浮かべる人が多いが、重要なのは理解を通じて基礎を習得させる際に考えさせることだと強調する。
 ~具体的な授業例~ 
 『平行四辺形の面積の公式を学習する授業』では、「公式発見で終わる授業が多いが、分かったつもりで、底辺や高さの意味を分かっていない子や、公式の使い方を理解していない子が多い。」 
 全国学テでも出題され、正答率が全国的に低く、北海道ではさらに低かった部分だ。「授業では、教科書を読めば分かることに時間を費やすのはなく、書かれていないこと、つかみにくい部分こそやるべきだ。その日の授業で何を学んだかという理解の確認も大事。どう間違いやすいかまで教えることが大切である。そのためには教わる側にも、教科書を読んでおくといった予習が必要になる。それをさらに深めるのが授業の意義だと言う。授業で変えることで学習を変え、学力向上につなげよう~ 
 そんな発想の転換を、まず学校を訪ねて教師を指導する立場の指導主事に求めている。

2017年8月7日月曜日

花だより カノコユリ 釧路動物園


【平成23年度 網走市立潮見小学校 学校だよりから】
  釧路動物園長の講演から(夏休みの研修報告)
 旭山動物園に比べると影の薄い釧路動物園ですが、アムールトラのタイガとココアで一躍脚光を浴びました。◇動物園は「生死の現場」
開園からずっと釧路動物園の顔となって市民から愛されていたアフリカゾウ「ななこ」が死んでしまい、これで北海道の動物園からゾウがいなくなりました。これからゾウを動物園で飼おうとしたら、群れで飼わなければならないそうで、購入資金と施設設備に莫大な費用がかかります。また、お金をいくら積んでも買えない状況(自然動物保護の立場から)にあります。もう動物園でゾウは見られなくなるかもしれません。ゾウに限らず、自然界の動物を捕まえて売買することはできなくなっています。今は、動物園で飼っている動物を繁殖させるしかないのです。それで動物園同士での「婿入り、嫁入り」が多くなっているのです。
 ◇ホッキョクグマのツヨシは、実はメスだった。
ツヨシはメスだったのはある意味幸運だったのです。来年春には、盛岡の動物園に嫁ぐことになっていますが、ツヨシが生んだ子は、釧路動物園に所有権があるそうです。しかし、動物園での繁殖は、非常に難しいものがあります。育児放棄する親もいて、せっかく赤ちゃんが生まれたとしてもその生存率は非常に低い。タイガとココアも瀕死の状態で生まれてきました。それに四肢奇形と分かり99.9%助からないと誰もが思いました。それでも飼育員がネコ用のミルクを与え、曲がった後ろ足のマッサージを毎日続けました。そうした飼育員の献身的な介護が奇跡を呼んだのです。「本来自然の中で生きている動物を動物園という檻の中で飼っているのだから、私たちは精一杯のことをしなければならない。」と言っていました。
 育児放棄や高齢者の生存不明などの事件が夏休み中にありました。
 園長さんは言っていました。「動物園に来て、懸命に生きている動物の姿、それを支える飼育員の姿を見てください。動物園はこれまで公園課管轄でしたが、今は教育委員会管轄となり、教育機関となっています。動物園は、生きることを学ぶ場なのです。」

2017年8月4日金曜日

花だより サルスベリ これでいいのだ!

~平成12年の作品~

【平成21年度 網走市立潮見小学校 学校だよりから】
お披露目なのだ! 複製画4点 網走市エコーセンターで公開8月1日~30日まで
「これでいいのだ!なのだ!」会場には、4枚の複製画の他、これまでの新聞記事や赤塚さんが潮見小を訪れたときの写真なども一緒に展示されています。
 学校では公開はしませんので、この機会に是非足を運んで下さい。8月2日は赤塚氏の1周忌でした。最近テレビでも赤塚漫画が出ています。 
 心のこもった「あいさつ」コンビニのお兄さん
 夏休み中、ラジオ体操に行くのにコンビニの前を通ると、コンビニのお兄さんは、外掃除をしています。社員教育が行き届いているらしく、通る人みんなに「おはようございます。」と声をかけます。ある日、おばあさんが通りかかって、お兄さんより先に「おはようございます。」と声を掛けました。お兄さんは、先を越されてしまって、あわてて「おはようございます。」と返しました。お兄さんにとっては、社員教育で教わった“あいさつ”だったでしょうが、心のこもった「あいさつ」がすっかり身についているように思いました。自主性は、はじめからあるものではありません。育てるものです。


2017年8月3日木曜日

花だより 日日草 親の収入と学力

~平成12年の作品~

【平成22年度 網走市立潮見小学校 学校だよりから】
    ~親の収入高いほど高い成績~
 親の所得が高いと子どもの成績は良い
  しかし、低所得でも親の心がけ次第で学力向上につながる。
                  (全国学力テストの結果から、お茶の水女子大の耳塚教授等が分析)
 経済格差が招く学力格差を緩和する鍵は、親の心がけ次第と話している。
学力が高い子どもの親が心がけていることについて調べると、「小さい頃から絵本の読み聞かせをした。」「博物館や美術館に連れて行く。」「ニュースや新聞記事について子どもと話す。」と言った回答が多かった。これは親の所得に関係なく、一定の効果が見られたという。
 調査では、学校の取り組みについても調べた。家庭環境にかかわらず、児童にあいさつを徹底したり、教員研修を積極的に行ったりしている20校では、学力向上に一定の効果が見られた。
  ~家庭菜園~
 我が家の家庭菜園は、この夏の長雨と低温、日照不足で壊滅状態になりました。プロに聞くと、「天気が良くて、土壌が良いところでは、放っておいても作物は育つ。悪い条件でも作物が育つためには、防除や追肥など、こまめな手入れが必要となる!と言われました。子育てと共通するところがあるように思います。


2017年8月1日火曜日

花だより アサガオ  風邪をひいたらどうする? 

【平成20年度 斜里町立朝日小学校 学校だよりから】
 《シリーズ「イキイキ子育て」》 「母の品格」  多湖  輝 著より
 子どもが風邪をひいたとき
     学校に行かせる親とそれを非難する親
 風邪をひいたときにするマスクには3つの効果があるそうです。
 一つは、人から風邪をうつされないため 二つ目は、人に風邪をうつさないため 三つ目は、マスクをすることによって「わたしは風邪をひいています。」と回りの人に知らせるためです。
 「風邪をひいている子どもを学校に来させるな」と行ってくる親がいます。自分の子に風邪をうつされたくないからです。一方で「子どもは熱があるのですが、私は仕事に行かなければならないので、学校に行かせますからよろしく」と電話を掛けてくるお母さんもいます。“学校で何とか看病して下さい”ということなのでしょうか。でも、電話してくるお母さんは、まだいい方です。熱でふらふらしているのに学校に来る子もいます。
 電話をして迎えに来てもらおうとしても家族が留守。ということがよくあります。
 みんな自分の立場だけを主張して、責任を人に押しつけてしまっているようです。言えば学校が何とかしてくれるだろうということなでしょうが、それを考えるのは学校ではありません。それぞれの家庭で考えることです。
 子どもたちは、先生も含めて集団生活をしているのですから、風邪をうつしたりうつされたりすることは「おたがいさま」でやむを得ないことです。そうやって免疫力を高め風邪をひきにくい体をつくっていくわけですから、悪いことばかりではありません。みんなおたがいさまなのだと考え、ちょっとだけ相手の立場に立って考えてみることができないでしょうか。