2019年6月30日日曜日

花だより カンナ クチナシ 赤塚不二夫「これでいいのだ!」

「これでいいのだ!」
  故赤塚不二夫氏のマンガがなぜ、潮見小にあるのか?
 赴任した平成21年4月、保健室前の廊下の上に赤塚不二夫氏の色紙に目が止まりました。直筆だということは分かりましたが、ほこりだらけで注釈もなく、なぜ、ここにあるのか、不思議に思っていました。ある日、物置の奥から、模造紙に描かれた“天才バカボン”のキャラクターの絵4枚が出てきました。これは何か謂われがあると思い調べてみると、昭和58年(1983年)10月1日 第3回潮見小子どもまつりに来校して「まんがで遊ぼう」というコーナーをやってくれたことが分かりました。
 当時居た先生に電話で聞いてみたら、赤塚不二夫氏と親交のあったH先生が、潮見小の「子どもまつり」のことを紹介すると、大変興味を示してくれて、わざわざ来てくれた。ということらしいのですが、それ以上詳しいことは分かりません。来年の30周年記念式典までにもっと詳しく調べてみたいと思っています。
 赤塚不二夫氏は皆さんご存知の通り、ギャクマンガの神様と言われている大変著名なマンガ家です。代表作品には「おそ松くん」や「天才バカボン」、「ひみつのアッコちゃん」などがあります。惜しまれながら平成20年8月2日亡くなられています。その赤塚不二夫氏の直筆画が潮見小にあります。これは潮見小の宝です。
 作品は、1階廊下に展示しています。ご来校の折りには是非ご覧下さい。
 赤塚不二夫氏直筆画 大反響! テレビ・ラジオ・新聞各社が取材に・・・
「校長先生、テレビに出たよね!」「あのね。うちのお父さんが、赤塚不二夫氏が来たこと覚えていたよ。」と子どもたちに言われました。
 当時の用務員だったIさんが新聞記事を見て学校に来てくれました。
「しばらく体育館に貼ってあったんだけど、その後どうなったかなあ?と思っていたんだよね。よく残っていたよなあ。あの時のことを思い出すよ。・・・」と話していました。
 救命救急の講習で来た消防士さんは、「私は、潮見小出身です。子どもの頃、体育館に貼ってあったのを覚えています。そんなすごい人の絵だとは知らず、ボールをぶつけていました。」と当時を懐かしんでいました。
 歴代PTA会長さんが集まった開校30周年記念事業協賛会総会では、「30周年を前にタイミングよく見つかったものだ。これはまさに潮見小の宝だ!」と喜んでいました。
 マスコミに学校から売り込んだわけではありません。 ~マスコミ報道の経緯~
・6月19日(金)別の取材で来た「経済の伝書鳩」の記者が、赤塚不二夫氏の色紙に目をとめる。
・6月22日(月)伝書鳩に載った記事を見た道新の記者が興味を持ち取材に来る。
・6月23日(火)道新の一面に掲載される。それを見たテレビ局(HBC,NHK,HTB、STV)読売新聞が取材で来校。STVラジオから電話取材を受ける。
 用務員のMさんは、同じポーズで4回(各局)撮りました。
子どもたちへのインタビューでは、放送では、「すごい!うれしい!」と言っていましたが、大半の子は、「よく知らない。」「別に・・・?」という反応が多くて、カメラマンを困らせていましたが、上手に編集されて放映されたようです。 
・6月24日(水)問い合わせや「新聞、テレビを見ました。」という電話が殺到。
 H先生に電話(近く来校して、当時の経緯を話してもらうことになりました。
・6月25日(木)HBCラジオから生放送の出演交渉がありましたが断りました。
・テレビ東京の「開運!何でも鑑定団」からも出演依頼がありました。
《反響》 潮見小のお宝としてこのままそっと飾っておくつもりでいましたが、今回のことで大騒動になってしまいましたので、作品をどうやって保存するか、また展示の仕方など、教育委員会や協賛会と協議していくことになりました。マジックインクで描かれているので、このまま展示しているとどんどん薄くなって見えなくなってしまいます。高性能な複写をして保存することを検討中です。
《お宝効果》見つかったのが漫画ということもあり、非常に明るい話題であることから、学校の雰囲気も明るくなったような気がします。また、この発見により、多くの人との新たな出会いやつながりが生まれました。
 まだご覧になっていない方は参観日にどうぞ!
H先生は「よく残っていたと思います。来年の潮見小30周年を前に、赤塚さんが天国から教えてくれたのかもしれませんね。」と話していました。

2019年6月28日金曜日

花だより ササユリ 参観日(2)


  【参観日(2)】
「他の子と比べるな!」と言いますが、比べてみないと自分の子がどの程度だか分からないものです。
 「背が高い方なのか?」家でわが子だけを見ていても分かりません。足が速いかどうかも、運動会で走ってみないと分かりません。同年代の子と比べて初めて分かることがあります。それが参観日です。
 ★こんなところを見てはいかがでしょうか?★
 ①児童玄関~わが子の靴箱を見る。外靴がきちんとそろえてあるか?まずチェック!
 ②廊下掲示板~ほとんどの学級では、子どもの作品が展示されています。他の子と比べてその出来栄えを見てみましょう。
 ③授業中~姿勢、態度をよく見る。机上が整理されているか、先生の話や友だちの話をきちんと聞いているか?
  手を挙げて発表しなくても、聞く態度(姿勢)を見れば、理解度が分かります。
 ④教室内の壁にも、子どもの目標や作品などが掲示されています。字の書き方も要チェックです。
 ④授業が終わったら、整理箱や机の中もチェックしてみて下さい。
  気になったことは、「いつも、こうなんですか?」と担任に相談するといいでしょう。
 *ただし、帰ってから、他の子と比べて「〇〇ちゃんは、こうやっていたのに、何よ!あんたは、・・・!」とは言わないことです。
 子どもは、参観日に来た親の感想が気になるものですが、根掘り葉掘り、重箱の隅をつつくようなことを言わないことです。子どもの評価は、「可山優三(かやまゆうぞう)がいい・」可は山のようにたくさんあっても、優(良いところ)が三つもあれば十分。親として、参観日の評価をきちんと言ってあげることが大切です。せっかく参観日に行っても、隣のお母さんとおしゃべりをしていたら、それはできないと思います。

2019年6月27日木曜日

花だより ホタルブクロ 参観日

~参観日~
 農村の小さな学校の参観日のことです。ぎりぎりまで農作業をして、トラクターに乗って学校にやって来た保護者がいました。「先生、ごめんね。こんな恰好で、天気がよかったからさ、やってしまいたくてね。・・・」と教室に入ってくるなり謝るのです。
 もう廃校になってしまいましたが、この学校の参観日は、どんなに忙しい時期でも必ず夫婦で来て、出席率はいつも100%でした。
 参観日だから、余所行きのいい服を着なければならないということはありません。
“余所行き”とは、「特に改まった言葉、態度」という意味もあります。
“余所行き”という言葉が今や死語になりつつありますが、参観日は、先生も子どもたちもいつもとはちょっと違います。授業を見ずに廊下でおしゃべりをしたり、中にはガムを噛んだままの保護者がいたり、授業中に我が子に声をかける母親もいます。参加する保護者の方も少しだけ改まって教室の子どもを見てはいかがでしょうか? 
 でも、出席率は60~70%、校長先生、来るだけまだいいですよ!
 

2019年6月26日水曜日

花だより ザクロ 子どもの飲酒・喫煙は絶対に許さない


 酒・タバコぐらいは大したことではない!と思っていませんか?
 子どもの飲酒・喫煙は絶対に許さない
 20歳までは、心と身体の成長のため特に大切な時期です。未成年者は急性アルコール中毒になりやすい、未成年でたばこを吸い始めた人は、大人になってからの人よりも肺ガンにかかりやすいなど、子どもの飲酒・喫煙が多くの悪影響を及ぼすことが医学的に明らかになっています。また、飲酒・喫煙は子どもの生活の乱れを招き、非行に走るきっかけや薬物乱用などさらに危険な行動につながる入り口でもあります。
 親は、子どもの飲酒・喫煙から目を背けたり、大したことはないと許したりせず、きちんと注意し、法律で禁止されていること、身体に害があることを、子どもが納得するようによく話して聞かすことです。
 最近の親は学校に対して、「家で掃除をさせないのだから、学校でもさせないで!」とか「親がたばこを吸うのを許しているのだからいいだろ!」と言ってきます。もっとひどいのは、仲の悪い子がいたら「転校させろ!」と言ってきます。これを“理不尽なこと”といいますが、理不尽だと気付かない、理不尽という意味さえ分からない親が増えています。
 スマホの所持も酒、たばこ、車やオートバイの運転と同じように年齢制限をかけるべきと主張する人がいます。

2019年6月25日火曜日

花だより ヒメユリ エゾスカシユリ 運動会閉会式

  運動会閉会式  「潮見競輪」の最終ランナーは、2周遅れになりましたが、最後まで一生懸命に走る姿に観客席から大きな拍手と歓声が湧き上がりました。今年の運動会を象徴する場面でした。寒くて一部プログラムを変更しましたが、子どもたちの頑張りで素晴らしい運動会になりました。優勝した青組の皆さんはもちろんのこと、残念ながら負けてしまった黄組、赤組の皆さんもよく最後までがんばりました。楽しみにしていたお昼のお弁当が少し遅くなってしまいました。これから暖かいところでゆっくり食べてください。
 観客の皆様には、せっかくいいくじを引いても水浸しの上で長時間座って、最後までご観覧をいただき、誠にありがとうございました。
 私たち教職員は、今日の運動会で、子どもたちが一生懸命取り組み、一人一人が輝くようにとこれまで指導と準備をして参りましたが、いかがでしたでしょうか?
 今日これからお帰りになって、ご家族みんなで、用意したお弁当を囲み、「踊りが上手だったね。」「バイキンマンの中には誰が入っていたんだろうね。」とか、「競輪では緑組が最後まで、よくがんばったね。」こう言った話題で運動会を振り返っていただけたら大変うれしく思います。
 来年は、開校30周年を迎えます。保護者・地域の皆様には、これからご協力をお願いすることが多くなると思いますが、今後ともどうぞよろしくお願いを致します。本日は誠にありがとうございました。


2019年6月24日月曜日

花だより レンゲツツジ ルピナス 運動会


   運 動 会        平成21年 6月14日(日)
 ある子が、「ぼくは、走るのが遅いから運動会は好きじゃない。」と言いました。運動会は競技会ではありません。新しい学校の教育目標に「運動大好き」があります。「運動が得意になろう。」という目標ではないのです。休みの日にグラウンドで走る練習している子がいました。朝早く学校に来て、競輪リレーの練習をしている子、低学年にバトンパスを教えている高学年の姿もありました。放課後先生と一緒に「よさこい」を踊っている子もいました。こういうことが大切なのです。得点や審判や用具係も大事な係活動です。みんなで作り上げる運動会です。一生懸命頑張りましょう。一生懸命頑張っても、転んでしまうかもしれない。リレーでバトンを落とすかもしれない。もしそうなっても、転んだらすぐ起き上がって、バトンを落としたらすぐ拾って、最後まであきらめずに頑張ることです。それが本当の勇気です。運動会を通して、みんなが運動大好きになって欲しいと思います。寒いですけれど寒さに負けず最後まで頑張って下さい。 
 寒い中お集まりいただきましたご来賓並びに保護者の皆様にお礼を申し上げます。
 晴天の下での運動会とはならず、残念ながら生憎の天気となってしまいました。これも新しく赴任した校長の責任であります。大変申し訳ありません。それでも子どもたちは、最後まで精一杯頑張ります。ご家族の大きな声援で子どもは普段以上の力を発揮するものです。どうか最後まで温かいご声援をお願いいたします。
 朝、6時からグラウンドの水抜き作業を行いました。保護者の皆様にもお手伝いをいただき、お陰様で何とか出来る状態になりました。ありがとうございました。それでも観客席までは、手が回らず穴を掘ったままの状態になっていたところもあり、大変ご迷惑をおかけしました。悪い条件の中では、なかなか計画した通りにはいかないものです。改めて、こんなときほど地域や保護者の皆様の協力というのはありがたいものだと感じました。


2019年6月23日日曜日

花だより ルピナス ノアザミ 父の日


 “母の日”より、認知度の低い“父の日”
 “父の日”の経済効果は、“母の日”の半分だそうです。
 あなたは“父の日”に何をしましたか・
 月曜日「昨日の“父の日”何かしたの?」とある女の子に聞くと
「あのね。お父さんいつも一生懸命働いて疲れているから、みんなで温泉に行って来たんだよ。」
「お母さんがね。“ビール1箱でも買ってやるかな?”と言っていたけど、黒烏龍茶1箱にしたんだよ。」
「なるほど、それはいいね。いい“父の日”だったね。お父さん喜んだしょ!」
「うん、でも“母の日”の方が、もっと豪華だったよ。」(???)

 子ども(お父さん)は、頼りにされたら「まかせておいて!」と張り切る。
 子ども(お父さん)は、愛されていると感じたら笑顔を返してくれる。
 子ども(お父さん)は、褒められると、また次も頑張ろうと思う。
 子ども(お父さん)を頼りにしよう。 子ども(お父さん)に任せてみよう。


 オホーツクの初夏を彩る花々
 小清水原生花園には、エゾスカシユリやエゾキスゲ、ハマナスなどの代表的な花が咲きそろい、黄色やピンク、紫といった色とりどりの天然の花畑がみられます。
 サクランボの実が赤くなっていて、とろうと試みた子がいましたが、手が届きませんでした。
 夏を迎えました。プールにも水が入り、2年生が先陣を切って泳ぎました。


2019年6月22日土曜日

花だより シロツメクサ 何故、教師にとって研修が大事なのか?


 教師の言動は、子どもに大きな影響を与えます。同僚から「あなたのクラスの子どもは、あなたの話し方や歩き方そっくりですね」と言われて愕然としたという教師は結構います。初任者が豊かな人間性と専門性を身につけ、児童の模範となり、保護者から信頼される教師に成長するためには、多くの授業を見ること、それもいい授業を見ることが大切です。そして、自ら公開して批評してもらうことです。
 *何故、教師にとって研修が大事なのか?*
 全国学力テスト 今年も書き問題は低調 読解力不足が顕著に!B問題は苦戦?  
 学力低下が問題になっていますが、多くの先進国も同じような悩みを抱えています。そこで各国が協力して国際規模で子どもたちの能力を比較できる調査を実施しました。それがPISAです。この調査の特徴は、「授業内容をどれだけ覚えているか」ではなく、「覚えた知識を実生活の中でどれだけ活用できるか」を評価する点にあります。このことは、知識を活用できる力(キーコンピテンシー)こそが、これからの国際社会における「学力の国際基準」であるとしているのです。
 調査の結果 日本の子どもは、易しい問題は確実に解けるが、少し難しい問題になると正答率が極端に落ちる。特に、自分で考えなければならない問題に対しては、解答そのものを放棄する子どもが多いのです。つまり「はじめてみる問題でも知恵を絞って何とかチャレンジするといった対応」を苦手としているのです。これは、PISA型読解力の課題が「読む力」に止まらず「書く力」や「考える力」と関連していることも示唆しています。この傾向はそっくり北小の子どもに当てはまります。
 日本の読解力指導の課題  
 従来、国語教育においては、文学的文章や説明的文章について「読み取る指導」、いわゆる「読解指導」は非常に熱心に行われてきました。主人公の気持ちの読み取りやどういうことが述べられているか、正しく理解することに重点が置かれていました。したがって、テストの記述問題でも、子どもに自由に書かせるものは少なく、正解を求める問題が主流でした。
 書かれている事柄を正しく理解する力は確かに必要ですが、社会は大きく変わり、日本も国際社会を生き抜くために、議論を重ねて新しいものを生み出したり、論理的に相手を説得したりする必要が出てきました。このような背景から、学習指導要領においても「自分の意見を適切に述べる力」が求められるようになったのです。このような課題に対して、①文章を正しく理解した上で、②それを根拠にして、③自分独自の解釈を述べる力が、これからの社会を生きていく上で必要になると考えられる。そして、この読解力は、国語の指導のみならず、学校の教育活動全体を通じ、「考える力」を中心にして、「読む力」「書く力」を総合的に高めていくことが重要であるとされました。
 そして、始まったのが全国学力・学習状況調査です。各都道府県、道内でも学力向上の取組が進み、着実に成果を上げてきています。網走市内のある小学校のB問題の正答率は60%台で、そこの校長は、「自己採点なので正確ではないが、今年は低かった。」と言っていました。しかし、本校とは20ポイントの差があります。
 学校経営指導で、局の指導監から「困りましたね。校長先生、言い訳を考えておいた方がいいですよ。」とアドバイスされました。もう待ったなしの状況です。校内研修の充実して早急な対策が必要です。


2019年6月21日金曜日

花だより アカツメクサ テッポウユリ 授業が成立するための最低条件


 授業が成立するための最低条件「学習のルール(話し方・聞き方)」を確認
 高栄中学校から、「小学校の学習のルールを参考にしたい。」という問い合わせがあって、研修部長に相談したところ「きちんとしたものはない。」と言われました。文章化されていなくても発達段階に応じて、どの学級でも行われているものだと思いますが、1回目の全体研修でそのことが確認されました。
 3年生と4年生の書写(毛筆)の授業をしました。書写だから、1時間いっぱい書く練習をすればいいというものではありません。校内研修のテーマを意識して、「話し方・聞き方」を重視しています。しかし、多くの子がきちんと挙手して発言する学級もあれば、発言するのが特定の子に限られている学級もあります。ルールをしっかり指導し、徹底することで、話し合い活動が活発になり、学力が向上することを期待します。
 ルール以前の躾(しつけ)が大事 
 書写の時間に数枚の半紙に字を書いたからといって、うまくなるものではありません。それよりも所作や作法を身に付けることが大事です。
 始まりの挨拶、きれいな黒板、書写の道具の準備、手の挙げ方、正しい姿勢、後片付けの丁寧さなど、「書道」と言われるだけあって、所作とか作法を身に付けることが基本です。それができると、自ずと「話し方・聞き方」のルールも身に付き、丁寧な字を書くことができます。しかし、学習のルールを身に付けることが研修の目的ではありません。ルールやしつけは、授業成立の第一条件です。
《学習のしつけ》  
  当たり前のことが当たり前にできること 指導が一貫していること
1 遊び時間と、授業時間のけじめをつけること
2 指示されたこと、決まっている学習用具を忘れないこと
3 必要な学習用具が正しい置き方で机の上に用意されていること
4 教師の話や友だちの発言を終わりまでよく聞くこと
5 指名による発言と自由発言とを区別すること
6 発言は大きな声で、みんなに聞こえるように話すこと
7 友だちのまちがった発言や失敗を笑わないこと
8 友だちを押しのけるような自分勝手な行動を押さえること
9 仕事はすべて終わりまでやり通すこと
10 何事も順番を守って行動すること
11 いつも学習姿勢をくずさないようにすること


2019年6月20日木曜日

花だより ノハラアザミ ハナショウブ 教育課程編成(フルモデルチェンジ)


  平成22年度教育課程編成に向けて(フルモデルチェンジ) 
 結果的にマイナーチェンジになる場合はあるにしても、「教育課程を抜本的に見直す。」と宣言しました。
 まずは、通知表も子どもや保護者にとって分かりやすいもの(=教師が評価しやすいもの)でなければなりません。どんな通知表が良いか、それぞれの学校で検討され工夫しています。そして、ほとんどの学校は観点別評価です。(私は10年以上も前に変更した記憶があります。)観点別にすることに何ら問題はないように思います。
 「学級・学年経営の流れ」がH教務主任から示されました。
 1年を見通すことが学級経営案を立てる上で重要なことです。行き当たりばったりの経営は多忙感を増すだけです。見通しを持つことで多忙感を緩和することができます。そして、その都度評価して、改善・修正することが大切です。
 「本は心と体のスタミナドリンク」 図書担当のK先生の読書計画にあった言葉です。
 網走市図書館協議会の理事会がありました。ある理事の方が、ある中学校では、登校時刻を5分早めて朝読書をするようになったと聞いています。ところが本が少ないので自分の家から持ってきてもいいと先生が言ったそうです。小学校のクリオネ文庫を中学校でもできないのか?という意見が出ました。
 「小学校では、朝読書はすでに取り組まれていると聞きましたが?」と質問されたので「毎日ではありませんが、家から持ってくるほど困ってはいません。」と答えました。
 スタミナドリンク(栄養ドリンク)は、高価な物ほど効くといいます。本も高価なものもありますが、学校図書館、クリオネ文庫、それで足りなければ市立図書館があります。本は、お金をかけずに心と体にスタミナをつけます。問題は、時間をつくることですが、子ども自身が自主的に本を読むことは、現実としてはなかなかできません。先生が作ってあげるべきです。
 ★教員の自己評価シートの記入について☆
 24日(月)の学級経営交流会の内容を基に作成してください。提出は5月31日(月)です。シートは、共有ホルダーにあります。作成したら名前を付けて、同じホルダーに保存して下さい。


2019年6月19日水曜日

花だより 月見草 アザミ 親をバカにする


  子供にバカにされ、イライラ……どうしたらいい?
「親をバカにする」に陥りやすい要因
「最近、子供が親のことをからかってバカにするようになり、腹立たしい」
幼稚園に上がったあたりから見られ、小学校に入ると増えるお悩みです。「ウソをつく」という行為同様、「バカにする」という行為は、言葉が達者になったからという理由だけで出てくるものではなく、物事を複雑に考える作業ができるようになってきたことでの副産物ともいえます。
 子供が親をバカにしたような態度をとる背景には、さまざまな理由がありますが、ここで、陥りやすい要因について挙げてみましょう。
1. 人をバカにすることで、自分を防衛しているケース
 人は、自分に自信がない、自分の立ち位置が危うい、こういうとき、自分を大きく見せて威嚇したり、逆に、相手を小さく見ることで、自分を守ろうとすることがあります。
「相手をバカにする」のは、後者のパターンで、たとえば、ママに叱られてむしゃくしゃするから、ママを下に見るような発言をして、自分をなぐさめている場合などがこれに当たります。
2. 家庭内のバランスが崩れ、子供が王様状態になっているケース
 子供が生まれてからは、子供中心の生活になるものですが、その途中でバランスを崩し、子供が何をやっても許されるような王様状態になってしまうと、もしその子が軽率な発言をしたとしても、取り立てて責められることがない、正しくは、親が指摘することができない状態になっていることがあります。
3. 親に対する感謝や尊敬の念が育っていないケース
 親が尊敬できないような行動を取る場合(例:虐待、生活習慣の乱れなど)、感謝の念が育たないのは当然ですが、ここで取り上げている「バカにする発言」に多いのは、親が子供の世話をするのは「当たり前だ」と、子供自身が認識している場合です。
 赤ちゃん時代を過ぎても、親がお世話をやりすぎてしまっている場合に多いようです。この場合、ママが時間がなくてバタバタしていても、子供はずっとテレビを見ていたりします。「親が動けばいい」と尊敬の念に欠けるため、親をバカにしても、良心を痛めたりすることもありません。
 以上が、「親をバカにする」という行為に陥りやすい状況です。全体として、親子関係のバランスが崩れていると、子供はそのスキに「バカにする」という行為に至りがちといえます。
 とくに、2や3のようなケースは、赤ちゃん時代の「のびのびと育てたい」という思いが、のちにエスカレートしている場合に多く、子供の好きなようにやらせてあげるのが、「のびのび子育て」と考え、しつけがうまく進まなくなってバランスを崩してしまうことが非常によくあります。
 対策としては、子供と親が、主従関係にならないようにすることがポイントになります。親は子供のお友だちではないので、しつけの場面では、毅然とした態度できちんと導いてやることです。



2019年6月18日火曜日

花だより タイセンボク 学級経営案の作成にあたって


  学級経営案
 目標の羅列ではなく、目標達成のために 「いつ・どこで・どんなふうに」より具体的な方策を書くのがよい。 
 あなたは特に何に力を入れてやりたいですか?
1 学級経営の機能
 (1)児童を具体的に理解する。        
 (2)学力の定着をはかる基礎づくりをする。
 (3)望ましい習慣・態度を身に付けさせる。
 (4)望ましい学級集団に育てる。
 (5)望ましい学級環境をつくり出す。      
 (6)望ましい家庭と協力関係をつくり出す。
 (7)学級事務を能率的に処理する。
2 学級目標を考える
 学校の教育目標(友だち大好き、運動大好き、勉強大好き)は、学校の教育活動全てのめざすところであり、学年も学級もこれをよりどころとして活動している以上、学級の目標もこれから離れて存在するものではない。
 学級の実態、児童の実態、発達段階、保護者の願いを考慮して、スローガン的なものでなく、具体的な表現とし、網羅的でなく、精選し重点化していく必要がある。
3 学級経営の方針と重点(以下の項目について、自分ならこうすると考えるのが経営案)
 (1)学習指導的な側面
       ①授業時数の充足、内容面の充実、質的な向上
    ②特に力を入れたい教科や一年間を通して一貫して力を注ぎたい点(計算力、音読、読み聞かせなど)
       ③一斉指導やグループ・ペア学習、個別指導(TT)など能力や適性に応じた指導法の工夫
 (2)生活指導的な側面
   ①健康や安全、交通安全、予防衛生などの指導と管理
   ②子ども同士や教師とのコミュニケーションの活性化、人間関係の円滑化のために特に実施したいことがら。
         ③基本的な生活習慣を徹底的に身につけさせるために学級として特に実施することがら。
   ④豊かな心を育てるために計画的に実施する事項
         ⑤集団行動、集団活動、言語生活などで子どもを伸ばすための具体的な措置
  (3)学級事務的な側面
       ①季節や行事に応じた教室等の学習環境づくり
       ②児童作品や成績物の効果的で能率的な処理
       ③効果的で継続的な家庭との連絡方法(学級通信)
       ④諸帳簿や記録、調査や整理のしかた、活用法についての具体的な計画
    学級経営案は、4月に作成して終わりというものではありません。子どもの実態に合わせて、常に修正を加えていくものです。PDCAが大切です。

2019年6月17日月曜日

花だより ウツボグサ 教師の国語力(母語)を磨く


  国語科の指導力向上は、自身の言語生活を高めること
 最近の教師は本を読まない、自分が文章を書くことしない、などとも言われる。「すべての教師は、国語教師である。」「教師は言語環境そのものである。」などと言われています。読書や表現によって自身の言語生活を高める基盤作りを教師なら心がけたいものです。
 学級(学校)母語の育成
「学級母語」とは聞きなれない言葉ですが、「母語」とは子どもが父母のもとで、迎えられ、育つ生活言語体系です。日本語の場合は、日本語が母語であり、国語の前提をなしています。しかし、学級・学校も日常の言語生活の場です。そこには集団生活を円滑にするためのルールや習慣の形成を付加した学級母語があります。
 学級母語は、教師による集団への指示や子どもたちへの言葉がけで形作られます。学級経営の母胎は、言語環境なのです。ですから教師は、自分の言語環境として、言葉かけのチェック・修正に心がけなければなりません。
 ◇こう言っていませんか?◇
「おまえは、いつもよそ見をしているから聞き逃すんだ。」
「ふざけないで最後まで掃除しなさい。」
「声が小さいよ。それじゃ、みんなに聞こえない。」
「また、おまえか。何度言ったらわかるんだ。」
 ◎言い換えするなら◎
「大事な話には、集中するんだよ。」
「自分の仕事が終わって、友だちを手伝えば120点だね。」
「○○さんの口の形を見ながら聞くと、聞き取れますよ。」
「同じ失敗をしないように、一度立ち止まって考えよう。」
*ついつい言ってしまうことがあります。一度立ち止まって言い方を考えてみましょう。
 教師の「書く」には、「文・文章を書く」「文字を書く」の双方が教師に求められます。1年生の担任になって、ひらがなを改めて書く練習をしたという教師も少なくないはずです。(正しいひらがなを書く先生が少なくなりました。)“かな”の指導だけでなく、板書はすべて子どもの手本になります。また、通知表の所見を読む保護者は、その文字や文章で、教師の人となりの印象を持つものです。少なくとも、伝える相手に、何を伝えたいかが分かる文章を書くことは教師の基本です。子どもの作文に入れる評文が、2年生にも6年生にも同じような言葉づかいで書かれている事例も少なくありません。
 学力テストの国語の結果が芳しくありません。国語力は、一長一短に身に付くものではありません。教師の国語力(母語)を磨きましょう。


2019年6月15日土曜日

花だより アジサイ 学級経営交流会

  学級経営交流会 
 BT先生の意見 「TT,専科の先生の経営案も必要ではないか?」
 6年生の不登校児童も理科があるときは「来る」といいます。N先生の授業には、何か秘密があるのでしょうか?
 習字が得意なT先生の書写指導法も聞いてみたいですし、G先生が図工専科になって、図工室が見違えるようにきれいになりました。TTの効果的な活用についても、全体で話し合う必要があります。そう考えると今までなかったのはおかしな話です。是非検討して欲しいと思います。
 学級経営案
 それぞれの担任の頭の中には、ち密な計画があり、それをわずかA4二枚にまとめるのは難しい作業!
 農家の経営も、どの時期にどの場所にどんな作物を植え、防除や消毒作業の計画、肥料の量など、長年の経験を基に営農計画を立てるそうです。しかし、自然が相手です。低温が続いたり、長雨になったり、なかなか計画通りにはいかないものです。それでもしっかり計画を立て、途中でそれを修正した農家と行き当たりばったりの農家では、収穫量がまったく違うそうです。学級経営も子ども相手です。思い通りにはならないものですが、だからといって、行き当たりばったりの対応では、子どもは育ちません。しっかりとした計画と評価、それを修正する勇気が必要です。
◎「勉強大好き」の具体的な取り組み◎
交流会の目的の一つは、他の先生の経営案を見て、良い取り組みは参考(真似)をすることです。(「まねる」ことが「まなぶ」こと。)
 K先生の経営案  児童の実態から、その対策を講じる。
 【学級の実態】 個々の学力差が大きく、全体的に学習に自信が持てない子が多い。(自己肯定感が低い。)
 そこで、どの子にも成功体験を味わえるような学習をスモールステップで設定していくことで、自信を持って学習に臨めるようにしていく。(自己肯定感の向上)
 ノート指導が具体的に記載されている。
 後で読み返したときに、学習した内容や自分の思考過程が振り返られるようなノートを目指す。シャープペンシルではなく鉛筆(Bか2B)を使用させる。
 保護者との連携についても、学年、学級通信を通じて、子どもたちの様子を伝える。をさらに具体的に学級通信は、保護者への連絡だけでなく、クラスの児童に向けての呼びかけや学級の様子の振り返りの場として活用する。そのため通信の配布時には児童とともに内容の読み合わせをする。~とありました。
 なるほど、具体的に書かれてあると担任の求める学級像が見えてきます。

2019年6月14日金曜日

花だより エゾキスゲ 紫陽花 机上の整理整頓について


 机上の整理整頓について
 学校は公的な場です。「散らかっているほうが仕事もはかどる」「他の人に迷惑をかけていない。」という人もいるが、自宅の机と職員室の机では機能が異なります。機能が異なる以上、自分流にこだわれば、結果的に職場全体に迷惑をかけることになります。
1 「望ましい教育環境」の面から考える
 教育環境には、人的環境と物的環境があります。物的環境には、施設、物品、教材教具、動植物があります。教室内が散らかり放題では、学習効果は上がりません。それと同じで職員室も美的に整理・整頓された学校は組織的に機能しているということなのです。業務主事さんだけでなく教職員一人一人が気をつけなければならないことです。
2 「個人情報の管理」面に問題がある
 学校は個人情報の宝庫です。外部の目に付きやすい職員室は、何気なく置いたものが外部の人の目に触れることもあります。子どもが何気なく見たものを子どもの責任はできません。整理されていなければ、見逃したり、紛失したりする可能性もあります。机上の整理は、自分を守るためのものです。
3 「仕事の優先順位」を守るための配慮です
 学校の仕事は超多忙です。いくつかの仕事を同時進行でやらざるを得ません。急な仕事もたくさん入ってきます。その優先順位を決めて、能率的な仕事をするためには、必要なものだけを机上に置き、集中して取り組むことが大切です。
4 「仕事の区切りをつける」ことの重要性
 教師の仕事は、いくらやってもきりのない仕事ですが、区切りをつけることは大切です。今日の仕事を明日に持ち越したのでは、ストレスが溜まるばかりです。机を整理し、一日の区切りをつける。気持ちの切り替えをすることが明日への活力につながります。
 たかが机上の整理整頓ととらえるか、この行為がどこにどんな意味があるかを考えて行動するかでは、大きな違いがあります。その積み重ねが教師としての価値を決めていくような気がします。


2019年6月13日木曜日

花だより マイズルソウ ノミニケーション


 ノミニケーションの大切さ(宴席でのコミュニケーション) 
 最近の若者は、上司との宴席を敬遠するといいます。また、多くの学校の親睦会は、職員旅行をなくしているといいます。時代の流れなのでしょうか、職場は職場、仕事以外は、個人の時間と割り切る考えもあるのは確かです。
 過日、潮見小の家族会「なぎさ会」の集まりが、ワニの家(イタリアンの食事会)でありました。とっても楽しかったので、今回参加されなかった人にも声をかけよう。ということになったらしく、妻は、次の日からお誘いの電話を掛けていた。(ノンアルコールでも女性は楽しいらしい?)
 宴席でのコミュニケーションは、万国共通です。お酒が少々入ることで、打ち解け合い、会話が弾み、互いの理解が深まることはよくあります。職場の親睦会は、まさにそのためにあります。職場での人間関係の難しさはつきものです。しかし、それは大人の付き合いです。大希望校となると職員全員となかなか十分なコミュニケーションを図れません。ですから親睦会行事を楽しみにしています。親睦会とは、いっそう親しみを増すように仲間が集まって催す会です。お互いに大切にしたいものです。

2019年6月12日水曜日

花だより スイカズラ 眼聴耳視


 「眼聴耳視」
 これは、児童詩誌『青い窓』の主催者故佐藤浩氏の言葉です。「眼で見るよりも耳で聞くよりも確かに感じることのできる命の響きを、全身全霊で感じること」を言いあらわしています。
 子どもたちの真剣な眼差しが一斉にこちらを見つめる。聞こうとして揺れる耳。そんな生き生きとした眼と耳の集団に出会うと素晴らしい学級だなあと感心します。
 こんな学級で授業をするときは、眼で聴き、耳で視ることができるような気がしますが、未だかつて、そんな授業をしたことはありません。音でなく形でなく心が響き合う。何を聴くのか、視るのか、こだまをとらえる授業がしてみたい。これは教師の永遠の課題です。
 「観音様」は、なぜ偉いのか? それは音を観ることができるからです。教師は、観音様に近づく不断の努力をしなければならないのです。

2019年6月11日火曜日

花だより ヤマボウシ しらかばも30年


 しらかばも30年 網走潮見小の校長住宅の道路側にあったしらかばの大木5本を伐採しました。
 朝から、チェーンソーの音が響いていました。教頭住宅裏にあったしらかばが公営住宅を日陰にするので、公住のお世話役が、知人に頼んで伐採していたのです。外に出てみるとお世話役の人が、「校長さんのところのしらかばも日陰になるし、屋根も痛むし、邪魔だよね。切ってやるかい?」と言ってくれたので、しらかばが植えられたいきさつを聞いてみると ~最初の校長先生が、周りに何もなく殺風景だから、植えたものらしい。~
 潮見小学校は、今年開校30周年を迎えます。このしらかばも30年経って大きくなりました。大きくなりすぎて日陰になるので、一度枝を払ったことがあったものの、伐採するとなると費用もかかるし、そのままになっていることが分かり、好意に甘えて切ってもらうことにしました。
 伐採するのは、あっという間でしたが、それを片づけるのが大変でした。案の定、次の日、腰痛になりました。庭に作った花壇にたくさんの光が降り注ぐようになりました。妻は、家が丸見えになるので、「いつもきれいにしていなければならない。」と言いました。湿気でカビの生える住宅環境もこれで少しは改善されるかもしれません。
 切り株は、直径40~50センチくらいあります。3日経っても4日経っても、切り株は雨が降ったように濡れています。切られても根っこから水分を吸い上げているのです。それを見て、ちょっと心苦しく思いました。30年間、潮見小を見続けてきたのです。

2019年6月10日月曜日

花だより ガーベラ ユキノシタ 運動会で何を教える?


 運動会で何を教える? 集団規律・集団行動についての指導を考える
 最近の運動会では、集団規律や集団行動がうるさく言われなくなった?
 年配の先生からは、「これでいいのか?」と疑問が出る。(私もその一人)
 学習指導要領の改訂で、「教育課程の改善(「楽しい体育」)」により平成10年度版からは、体育科の中で「集団としての行動の指導」は削除された。体育の時間で教えていないのだから、できないのは当然!?
 ~個性を大事にする。自由を尊重する。子どもを束縛してはならない。北朝鮮の軍事パレードを連想する。軍国主義的発想という批判~でも、それでいいの?
1 集団規律・集団行動は必要
 個性とか自由とかと言っても、それは集団の活動や日常生活の中で発揮されなければ意味がない。
もしこの点を無視したならば、単なる自己中心的なわがままで迷惑な行為である。
 集団規律・集団行動をなぜ教えるのかと言えば、個性や自由を生かすために、集う楽しさを教える、そのために必要なのである。また、体を通して覚えさせる教育という範疇に属し、それには体育科をおいてあり得ない。
2 集団規律や集団行動は学習の効率を高める
 体育の授業は、「運動」と「学習」が立体的に織り成って進む。そのため他の教科より多様で集中しにくい。だから集団規律・集団行動が特段に必要になる。
3 事故防止につながる
 人間には「集団本能」とか「集団欲」といった生理学的な機能が組み込まれている。したがって集団生活という人間にとっての宿命ともいえる生活様式から少しでも事故を防止し、一人一人の安全を守っていくために欠かすことのできないものである。
4 どう教えるか?
(1)教師自ら示範する 
  教師は指揮したり、管理するのではなく、実行者であり、示範者である。
(2)行動の様式を教える
 ・気をつけの姿勢 ・休めの姿勢 ・腰をおろして休む姿勢 ・方向変換 ・集合
 ・整とん ・番号 ・解散 ・足ぶみ ・かけ足 ・停止 ・立礼 など
(3)全校あげて継続する
  どの先生も、集団規律・集団行動をしっかり守る、そして、継続する。これを抜きに 
 集団規律・集団行動の徹底はありえない。最近、集団生活に馴染めず、反発したり逃避 
 したりする哀れな児童生徒の事例を耳にする。  
  幼児期における集団行動に何らかの欠陥があったからであろう。では、どうしてそう
 なったか、子どもの教育にとって集団活動に馴染ませることがどんなに重要な教育か、
 まずその認識に欠ける学校の存在があったこと。次に教え方が適切ではなかった。とき
 にこれが同じ日本の学校の児童生徒かとわが目を疑うことも珍しくない。しかし、指導
 が充実し、「集う楽しさ」を教えられた児童生徒は、決して哀れな育ち方はしていな
 い。(改訂前の体育科の手引きから)


2019年6月8日土曜日

花だより ノイバラ 理屈とこう薬はどこにも貼れる


  マナーを知れば感情も和らぐ 『母の品格』 
「理屈とこう薬はどこにも貼れる」(「こう薬」とは、昔のシップのこと)
 「ゴミは持ち帰る」というのは、身の回りをきれいにしておいた方が気持ちがいいという、気持ちの問題が根本にあります。でも、これも理屈をこねると「わたしは身の回りが汚れていても一向に気にならない。」とか「むしろ汚い方が落ち着く」という、困った理屈を言い出す人が出てきてなかなか決着が着かず、不毛の論議になってしまうことがあります。
 分かり合えない2つの意見に何とか収拾をつけようとすると、強引に多数決で決めることになりますが、教育現場では、ふさわしくありません。でも、親子なら気持ちの問題を共有しやすいのです。
 ふだんからお母さんが「ゴミで散らかっている部屋にいるのはイヤだよね。」と子どもに言っていれば、また、いつもお母さんが部屋をきれいにしていれば、子どもも気持ちのいい部屋は、きれいに片づいた清潔な部屋と思うようになります。これがごく自然な感情で、理屈をこねる必要などはありません。
 マナーを教えるということは、ごくふつうの感情を育むことです。私たちは、「弱い者いじめをしてはいけません」「悪口をいうものではありません」「困っているとき人助けするのはおたがいさま」など、じつにいろいろなことをマナーとして教えられてきました。どれも理屈としてではなく体の中にしみ込んでいます。こういうマナーは、何度となくいわれているうちに少しずつ身に付いていくものだと思います。また、しつけと言って大声で怒鳴ったり、叩いたりするお母さんもいますが、逆効果です。マナーを身に付けさせようと思ったら、根気強く諭すことです。 

2019年6月7日金曜日

花だより イワカガミ むかし調べ

「むかし調べ」(4年生)
 校長先生に聞けば分かる?
Q「校長先生に聞きます。むかしどんなお菓子がありましたか?」
「グリコのおまけ付きキャラメルとかガムとか今と同じだと思うよ」
Q「お金は、今と昔では違いますか?」
「100円札があったね。おこづかいは1日10円で、5円のくじが2回引けたなあ。えんぴつが1本10円だったかな。」
Q「むかしは、1銭とかのお金があったんでしょ?」
「先生の子どものころは、今と同じだよ。それはもっとむかしの話だよ。」
Q「むかしは、300円で何が買えましたか?」
「1ヶ月のおこづかいが300円だった。ラーメン1杯が300円くらいだったかな?校長先生の子どもの頃と、今の生活とそんなに違いはないと思うよ。」
「いいえ、ぜんぜんちがいます。校長先生が見ていたテレビは、箱みたいなやつで白黒でしょ?」 

2019年6月6日木曜日

花だより ハマナス 信頼される学校づくり


 【信頼される学校づくり】
 保護者や地域から信頼されるためには、何より、質の高い教育を提供することが重要ですが、それ以前に「教師らしさ」が求められます。教師は、「ガラス張りの教員住宅」に住んでいると言われます。“誰が出入りしているか。” “晩ご飯のおかずは何か”まで地域・保護者から監視の目で見られていると思っていなければなりません。「プライバシーの侵害だ!」と言っても、それは教員である以上宿命的なものなのです。
 逆を言えば、「あの先生は、いつも家の周りのきれいにしている。若いのにたいしたものだ。」と評価をあげることにもなります。また、保護者や地域からのクレームは、小さな不満や不信が積み重なってあることをきっかけに爆発することがほとんどです。まず、「あの先生はいい先生だ!」「あの学校はいい学校だ!」と普段から信頼関係を築いておくことが大切です。
1 身だしなみ
転校生(保護者同伴)を迎えるのに、ひげ面、Gパンでは、第一印象は悪い。誰もがTVドラマに出てくるラフな恰好の熱血教師ばかりを望んでいるわけではない。“子どもの目線に立って・・・”という先生がいるが、勘違いも甚だしい。「毎日スーツを着なさい」とは言わないが、身だしなみには、気を付ける。
2 言葉遣い
 言葉遣いで、その人の育ちが分かるという。その時、その場で使い分けることが大切だが、相手が子どもだからといって、全て命令口調で話すのはよくない。網走の木目澤教育長は、指導主事、指導主幹、北見西小校長を経て教育長になった誰もが認める人格者です。若い頃一緒に働いていた用務員さんは、「あの人は、校長でも、私でも、誰に対しても丁寧な言葉遣いで接した。あの人は偉くなると思ったが、その通りだった。」と言っていました。教室の言語環境は、教師そのものです。
3 整理整頓
 夏休み中、自分の担当場所の整理整頓や標示物などの工夫に取り組んだ先生がいました。一人一人の気遣いが学校を変えます。子どもに整理整頓や公共物を大切するように指導しますが、教師は、案外忙しさを理由に整理整頓ができないものです。教頭先生が、休み前に“机上の整理整頓”と板書したり、教務からも“めざせ岩﨑先生の机上”と文書が出たりしましたが、一向にきれいになっていません。
□整理しやすく工夫する~○引き出しに間仕切りを入れる。○棚は、入れる物の大きさに合わせて変える。○戸を外して見えるようにする方がいい。○必要のない物は処分する。
4 掲示教育 
“新築の家の壁に両面テープで貼り紙をするだろうか?”
“何のために掲示板があるのか?”
“どこにでもべたべた貼り紙をするのは学校くらいだ!”
 掲示も教育です。掲示一つでその学級のその教師の質が問われます。「見やすい」「分かりやすい」のは第一条件ですが、後先のことも考えるべきです。
 子どもの手書きが全ていい訳ではない。学校の活動は、子どもが勝手にやってよいものではない。指導があって、はじめて教育活動といえます。他の学校に行って真っ先に目につくのが掲示物です。掲示物一つでその学校の教育レベルが分かります。 

2019年6月5日水曜日

花だより ボタン ハマナス 作文嫌いにしないために

 作文嫌いにしないために
【作文で表れる「表現力」の目のつけどころ】
 ~子供の話を最後まで聞くことが大切~
 作文を書く際に大切なのは「表現したい」「伝えたい」という子供の気持ちを喚起させることです。そのために重要なポイントは、意外なことに子供の話をきちんと最後まで、真剣に根気よく聞くことです。そして、書き方をきちんと教えることです。
【低学年】言いたいことを時系列で書く
 低学年は語彙が少ないため、主語と述語のみを使った表現が多いものです。「誰が」「何を」「いつ」「どこで」「なぜ」「どうやったのか」という5W1Hを使った表現はまだ難しいものです。この時期に大切なポイントは、「だいたいがおさえられている」、また「時間の順序がまちがっていないか」という2つです。
 きちんと主語と述語を入れ、「走る」「見る」「食べる」「聞く」など、動詞を正しく使えるようにする。 
【中学年】構成に注意して書く
 語彙が増え、文章を書く基礎が完成する時期です。作文では「びゅうびゅう風がふく」「あたたかい服」などの形容詞があらわれ、文章にふくらみが出ますが、まだ上手にまとめられない。この時期の作文の観点は、「要点が抑えられているか」「はじめ、なか、おわりの構成で書けているか」「なかとおわりのつながりがいいか」です。
【高学年】相手のことや目的を考えて書く
 高学年になると、論理的思考力がついてきます。また、低学年で時系列だった順序が、感動の大きさの順序に変わってきます。作文では比喩的表現も増え、書き出しを工夫するなど高度な技術も使えるようになります。作文の観点は、「テーマは明確に論理的に書かれているか」「構成は工夫されているか」「できごとだけでなく気持ちが表現できているか」「相手のことや目的を考えて書かれているか」などです。


2019年6月4日火曜日

花だより スイレン 生活科の登場


◎疑似体験(絵や写真・カード・本など)でカバーできない?(本物には敵わない)
▼水は、じょうろで植物の上からやる?(教科書の絵がそうだから)
▼画面に映し出されるバーチャルな戦闘シーンの画像では、体の痛みは分からない。
▼家庭で炎(火)を見たことがないので、キャンプのとき火をつかもうとする子
「はい回る経験主義」批判と「生活科」「総合的な学習の時間」の登場
 こうした実態から「生活科」や「総合的な学習の時間」が誕生しました。しかし、生活科が誕生するとき「経験主義」復活?という学力低下論争がわき起こったのです。最近また「学力低下」論なるものが、マスコミ界をにぎわせています。歴史的にみれば、この手のにぎわいは、本質的な議論を経ることなく、その議論の高まり自体が一種の歴史的事実としてかすんでいくということを繰り返しているのです。
 人として大切なことは、大学という最高学府ではなく、幼稚園の砂場の中で学んだ。
 《自然や社会体験から人は学ぶ》
 戦後、新教育がうたわれ、アメリカ流の進歩主義教育運動が盛んになったときも、体験を重視したカリキュラムに対して「はい回る経験主義」という批判が浴びせられ、「学力低下」をもたらした原因だと攻撃されました。近代以降、新教育運動としてたびたびみられたカリキュラム改革(コアカリキュラム)は、そのたびに「学力低下」論によって批判され、下火になっていったのです。
 高等学校教育(カリキュラム)は、大学のためにある。(大学受験のための勉強)、中学校のカリキュラムは、高等学校受験のためにある。小学校では、中学校に入っても困らないようにと教えている。これが現在の各教科での知識の系統的学習を重視した教育なのです。
 しかし、生活科・総合的な学習の時間の登場で再び生活単元が重視されるようになりました。現在は、知識・技術の観点から構成される学習内容のまとまりを現す教材単元と、学習者が生活の中から興味・関心に応じて自ら課題を設定・追求・解決していく生活単元(または経験単元)の2つに大きく分類されています。
 第2次大戦後の「新教育の時代」に盛んに取り組まれた生活単元学習が、「はい回る経験主義」との批判を受けて以来、各教科での知識の系統的学習の重視へと転化しました。一方で、今日のゆとり教育をうたった教育改革では、総合的な学習の時間の創設などにより生活単元学習が重視されてきています。一度は消えかけた経験主義が、生活・総合と形を変えて復活したのだが、それもこのところの学力低下論争の再燃で、生活科・総合も風前の灯火にあります。やはり歴史は繰り返すのでしょうか?

  

2019年6月3日月曜日

花だより ツリガネソウ 生徒指導の基本は毎日の授業にある

生徒指導の基本は毎日の授業にある
 問題のない学級などありません。子供の社会ではトラブルはつきものです。問題行動を起こす子供の99%は家庭に問題があります。しかし、家庭のせいにしてはならないのです。いろいろな家庭事情の子が集まっているのが学級です。それをどう解決したり、指導したりするか、そこに教えるプロとしての力量が問われます。
 しかし、一人一人の家庭の中にまで立ち入って解決することなどできません。教師一人の力なんてたかがしれています。それより、大きくゆったりと構え、夢や希望を語っていればいいのです。(それくらいの気持ちが必要。教師の暗い表情は禁物!)それが子供に安心感を与えます。
 教師の指導だけで子供が変わると思ったら大きな間違いです。自分の子どもの頃のことを振り返ってみて下さい。いちいち先生に言われて行動していましたか?ただし、教師の配慮に欠けた言葉で、子供や親から反感をかったり、不信感を招くことがあります。気をつけなければなりません。
 道徳は週に1時間です。生徒指導の時間はありません。学校の9割は教科指導です。“教師は授業で勝負する”とは、生徒指導も含め、学級づくりは授業を通じて行うということです。何でも話せる雰囲気、一人一人が大切にされる授業、人の話をきちんと聞く姿勢など、授業を通して培われるものです。どうか毎日の一時間一時間の授業を大切にして欲しいと思います。
 

2019年6月2日日曜日

花だより ウツギ 友達のようなお母さん

シリーズ『母の品格』より
  ~子どもの目線に立つのと同じ言葉遣いをするのは別~
 子どもはよく「おはようございます」のことを「おっはあ」などといいます。テレビの影響でしょう。友だち同士でのあいさつだけでなく、親や先生にも使っています。それに応えてお母さんも「おっはあ」といっていますが、これはどうなのでしょう?
 お母さんの中には「うちは友だちみたいに仲がいいんですよ」と自慢する人もいますが、それは違うと思います。友だちのように子どもと話すのが、子どもと良好な関係を保つ秘訣だというのはお母さんの勘違いです。友だちと母親は違います。
 友だちはたしなめませんが、母親は子どもをたしなめます。間違ったことをしたらその場で「それは違います」と諭すのがお母さんなのです。
 子どもを叱るとうまくコミュニケーションがとれなくなると思っているお母さんが結構たくさんいます。それでついつい優しくしてしまうのです。優しくする方が叱るよりずっと楽だからです。友だちのようなお母さんというのは、実は子どもを叱れないお母さんなのです。お母さんに叱られたことがなく、友だちのように付き合って育った子どもは、いったいどうやって善悪の判断を身に付けていくのでしょうか?
 いくら「人をいじめないようにしましょう」といっても、子どもは何がいじめになるかわかりません。「遊び」か「いじめ」かその境目があいまいなことが多いのです。その場で「それがいじめです。いじめてはいけません。」と叱るのが、子どもにしたら一番わかりやすいでしょう。 
 子どもは悪いことをして叱られながら善悪の判断をつけていきます。これは友だちではできません。


2019年6月1日土曜日

花だより アヤメ 越川温泉協同組合


 身体を清め、心を洗って帰るなら、またのお越しを歓迎します
             (斜里町越川温泉協同組合)
 近所の人に斜里には隠れた名湯「越川温泉」があると聞いて、夕方、出かけたことがありました。行けども行けどもそれらしい建物は見当たらず、あきらめて帰ろうとしたら、道端に白いドラム缶を積み上げた門が見えました。到着したころは、すでにうす暗くなっていて灯りはなく、妻は「こんなところに一人で入るのは恐い。熊でも出たらどうするの!」と言い出し、結局その日は入らずに帰ってきました。
 それから1年「みつ子先生が“すごくいい温泉だから”と言うなら・・・」と意を決して行ってきました。
 入り口に[入浴料200円]という貼り紙がありました。休憩所には常連らしい先客が3人いて「その缶の中にお金を入れるんだ。」と教えてくれました。地域の人たちが協同組合をつくって運営しているらしく、壁には、「組織図」や「役員名簿」、「掃除当番表」などが貼ってありました。壁際にはそれぞれ形の違った相当使い込んだソファーと真ん中にはテーブルがいくつか並べてあり、天井には懐中電灯が5本吊り下げてありました。
 更衣室は男女別にちゃんとなっています。浴室はコンクリートむき出し、屋根は半透明の波板、いかにも手作りの建物ですが、窓はサッシで大きく駐車場から丸見えです。
 湯船に入ると太いホースが2本あって、なぜか青いホースからは[温泉水]赤いホースからは[水]が出ています。大きなバルブを回し水の量を調整しながら、自分にあった温度にして入るらしいのです。ただし“水は川からひいているので飲まないで下さい”と書いてありました。
 湯船の大きさは2m×3m、1人で手足を伸ばして浸かると実に気持ちが良い。無色、透明、ほんの少し硫黄の臭いがして体の芯からポカポカ温まる感じがします。
 十分堪能してあがると「身体を清め、心を洗うならば、またのお越しを歓迎します。」という貼り紙を目にしました。“ゴミは持ち帰り下さい。皆さんの善意で支えられている温泉です。”なるほど「みつ子先生おすすめの温泉」でした。