2016年7月31日日曜日

花だより 夏編(20) かき氷 携帯電話


 【19年度 斜里朝日小学校 学校便りから】
《心がホッとステーション》 
***人は見かけによらぬもの***
 町内にある温泉に行ってきました。
 熱い湯につかっていると、サウナから出てきた人が水風呂にザブンと飛び込んだのです。潜ったまま10秒くらい経ってやっと浮かんできました。大柄で短髪、金のネックレス、こわそうな顔。これはまずいと思い、視線を合わさないようにして熱い湯に我慢して入っていました。
 すると水風呂から出ると他の客に声をかけ、背中を流し始めたのです。(知り合いか?そうでもないらしい。)次にシャンプーを並べ、シャワーを元に戻し、風呂桶を片づけだしました。(従業員か?そうでもないらしい。)
 最後には、床のアワをお湯で流して、「お先!」と言って出て行ったのです。一連の行動を熱い湯の中で見ていたので、すっかりのぼせてしまいました。“斜里にはすごい人がいる”とすっかり感心しました。反面、見る目がない自分を反省して見習いたいと思いました。
《シリーズ「いきいき子育て」》
しつけは、子どもへの大切な贈り物~携帯電話やパソコンは使いよう~
  出会い系サイトによる犯罪が多発!
 親の知らないところで子供が危険にさらされている!
 携帯電話やインターネットは、使い方一つで、役に立つ道具にもなれば、子供の身を危険にさらす道具にもなります。外の世界とすぐに情報がつながることは、見知らぬ危険な世界と子供が直結することになります。
 子供が使用したいと言ってきたときこそ、話し合いのチャンスです。「なぜ使用したいのか」などについて、親子で話し合い、納得した上で、使う・使わないを決めましょう。
 使うときは、例えば、フィルタリング(*) 機能を設定する。携帯電話は寝るときは部屋に持ち込まない、夜10時以降は使わないなどの使用場所や使用時間、使って良い目的などについて、それぞれの成長段階に合ったルールを家庭で決めましょう。特に出会い系サイトには要注意です。
 性への関心が高まる高学年の時期には、隠しておくのではなく、きちんと危険性を親の方から話しましょう。また、マナーモードの使用などの公共のマナーや知らない人には個人情報は教えない、知らない人とは会わないなど、危険から身を守る方法についても、親がしっかり教えることが必要です。ただ問題は、親がその実態を知らないことです。
 ウエブやメールなどのインターネットによるコミュニケーションでは、顔が見えない相手とのやり取りになるため、ちょっとしたことが原因でトラブルに発展してしまうことがあります。また最近では、個人が特定されるような書き込みで、悪口が書かれたメールが送られたりする「ネットいじめ」などの例もあります。顔の見えない者同士のやり取りには危険をともなうことがあったり、そのつもりでなくても相手を傷つけてしまうおそれがあります。
*携帯電話やインターネットを使わすかどうかは、親の判断です。責任は全て親にあります。





2016年7月30日土曜日

花だより 夏編(19) すいか 褒める 叱る


 【19年度 斜里朝日小学校 学校便りから】
《心がホッとステーション》
 「校長先生の『校長室花便り』いいですね。」とあるお母さんから言われました。たとえ挨拶代わりの社交辞令であっても、うれしいものです。ましてや子どもは、褒められるとやる気が出ます。やる気が出ると成績が上がります。成績が上がるとまた褒められる。するとますますやる気を出して頑張ります。ところが、怒られるとやる気を失います。やる気がないと成績も下がります。するとまた怒ります。するとますますやる気をなくします。どっちの回転になるかは、まず「褒める」か「怒る」かがポイントになります。「怒る」(感情的)と「叱る」(さとす)は違います。ときには叱るときもありますが、やる気を起こさせるような叱り方が大切です。
「校長先生、あのね。昨日のテスト80点だったんだ。」4年生の子が、ちょっと悔しそうな顔で言いました。「いつも100点だったら、先生は教えることがなくて困るから、1つか2つくらいはまちがってもいいよ」と言うと「わかった。これからいつも80点とるよ。」と言いました。「ダメダメ、100点とらないと・・・」
《シリーズ「いきいき子育て」》
~ずいぶん厳しく叱られたけど今ではそれに感謝しています~
 いけないことをいけないことと思わない子どもが増えています。「自分さえ良ければいい」「ルールを守らない」という人は、なかなか人から信頼されないものです。間違った行いは本気で叱り、その場で正すことが本当の愛情です。「自分の子だけ良ければいい」という考え方(自子主義)は止め、叱るときには何がいけないのか、理由をきちんと伝えましょう。また、気分や感情に流されず一貫性をもって叱ることも大切です。そして、親自身もルールに反することはしないように気を付けましょう。子どもに信頼され、尊敬される親であり続けるためにも大切なことです。
  家庭の教育力をどう高めるか?教育再生会議で問題になっていますが、「国が家庭教育に介入するな!」という意見もあるようですが、何もしないと何も変わらないと思うのですが・・・ 
  

2016年7月29日金曜日

花だより 夏編(18) スカシユリ クラス会


【19年度 斜里朝日小学校 学校便りから】
《心がホッとステーション》
 お盆休みにクラス会をやることが多いのではないでしょうか?
 「高校のクラス会をやります」という案内が来ました。
 行ってみると男性は、ハゲか白髪頭にメタボの腹回り、憧れだった麗しの君の変わり果てた姿にがっかり?
 話題は、高血圧対策と孫の話。その中で、どうしても名前が出てこない人がいました。
「あの人、誰だった?」と友人に聞いても、「俺も思い出せないんだ?」という返事。その内、近況報告で一人一人マイクが回ることになりました。その人の順番になって会場が一瞬静かになりました。
「私は、○○です。」(ああ~、そんな奴いたいた・・・)「私は今、従業員10名の小さな清掃会社の社長をしています。」(へえ~。あいつが?)「私は中学生のとき、担任の先生から、『お前は、真面目に掃除をする。お前が掃除当番のときは、教室がすごくきれいだ。』そう言われたのがきっかで清掃会社に就職しました。そして、数年前に独立しました。・・・」
 会場には、同じ教員をしている者もいて、「教師の一言って、人生を変えるものなんだなあ」と責任の重さを改めて感じました。
《シリーズ「いきいき子育て」》
 ~子どもはSOSがうまく言えない~
 いじめや不登校につながる悩みなど、子どもが心の問題を抱えたとき、それは、しばしば身体的なサインとなって現れます。腹痛・吐き気・下痢・食欲不振・めまい・頭痛・発熱といった症状や過食・拒食・不眠・ヒステリーといった行動などさまざまサインがあります。サインに気づいたら、病気だと心配するだけでなく、心の問題が背景にないか考えましょう。「気のせいだ」「わがまま」「ズル休み」というような言葉で片づけず、様子をよく見て、話をよく聞き、理解しようとする姿勢が大事です。また、かかりつけの医師や学校の先生によく相談してみましょう。
***子どもの身体や行動に現れるサインを見逃さない***

2016年7月28日木曜日

花だより 夏編(17) 日々草 相談したくなる親 


【19年度 斜里朝日小学校 学校便りから】
 《心がホッとステーション》 
 お盆休み、学校前に札幌ナンバーの車が停まりました。若いカップルが降りてきて校庭のピラミッドに向かいました。「これが俺のだ!」と男性が自分のタイルを自慢げに彼女に説明していました。「卒業生ですか?校舎に入ってみますか?」と声をかけたら、たいそう喜んで、廊下にある写真をなつかしく眺めていました。どうやら婚約をして、その報告に実家に戻ってきたようでした。今度は、子どもに「これは親父のタイルだ」と話に来て下さい。
 
《シリーズ「いきいき子育て」》
 ~子どもが相談したくなる親は、どこがちがうのだろう~
 人は愛され理解されたがっている存在です。理解されないときの不満がたまるとキレることもあります。突然子どもがキレたとき、本人も親も理由がよく見えず、怒ったり苦しんだりしますが、理由はあるものです。
 日頃から相手の話をじっくり聞く、同じ目の高さで考える、深い関心を払う、といった姿勢を親が身につけることで子どもは親に愛されている実感を得ることができます。
 子どもは愛されていると感じるとき、安定した気持ちで問題に立ち向かうことができます。そして、不必要に攻撃的にならず、他者や問題を受け入れることができると大きく成長するのです。
***子どもが愛されていると実感できるコミュニケーションをする***

2016年7月27日水曜日

花だより 夏編(16) ナデシコ 学校はディズニーランド


   【19年度 斜里朝日小学校学校便りから】
《心がホッとステーション》
めざせディズニーランド◇ “夢と希望の国 ディズニーランド”◇
 「私は人生で大切なことをすべてディズニーランドで教わった」という本を読んだことがあります。一日数万人が訪れる場所ですが、ゴミは全く落ちていません。ポップコーン1粒でも落とそうものなら、すぐ清掃スタッフが来て取っていきます。同じく夢を売る場所でも、北見のばんば競馬場が閉鎖になるというので行ったことがあります。同じく清掃係りのおばさんはいますが、次から次へと捨てられるゴミの山に対応しきれないでいました。
 この違いは何でしょうか?1階理科室前のトイレの柱に落書がされてあります。一つの落書きが次の落書きを呼びます。トイレの落書きは、その学校が荒れているかどうかのバロメーターとも言われます。ですから、とても気になっていました。
 「夏休みに用務員さんがペンキできれいに塗ってくれました。1日目はサンドペーパーがけ、2日目塗装、そして、乾いて仕上がるまで3日もかかりました。
 この他、玄関ホールに新しい「あいさつ」運動の看板が付きました。
1学期“3つの「あ」”「あいさつで人を大切に」「あとしまつで物を大切に」「あんぜんで命を大切に」に気を付ける話をしてきました。
 気を付けていたこともだんだん時間が経つと忘れてしまうものです。2学期始業式に、改めてこのことに気を付けるように話しました。
 ディズニーランドを訪れた人のほとんどが「また来たい」と言うそうです。アトラクションが素晴らしい。園内がきれい。サービスが最高!だからでしょう。
  学校もディズニーランドのようだったら、学校に来るのが楽しくてしょうがないはずです。(アトラクション=授業内容、園内=校舎、サービス=先生) まずは、きれいな校舎で・・・
 シリーズ「いきいき子育て」》          
~子どもの言うことを何でも聞くことが親のやさしさではない 子どもに我慢を覚えさせる~
 安易にモノを買い与え過ぎると、子どもは欲しいモノを手に入れるために努力したり、我慢したり、工夫したりすることができなくなります。そして、やたらとモノを欲しがり、自分の気持ちを抑えられなくなってしまいます。
 ブランド品や携帯電話など、友だちも持っているからなどといった理由で安易に買い与えないようにしましょう。欲しいと言ったら、なぜそれが必要なのか親子でよく話し合ってください。
 子どものためを思うのなら、お金より、心や愛情を使い、親子の関係を深めましょう。

2016年7月25日月曜日

花だより 夏編(15) トマト ピーマン 夏休み気をつけたいこと


【平成19年度 斜里朝日小学校 学校便りから】
《シリーズ「いきいき子育て」》 ~夏休み 気をつけたいこと
 酒・タバコぐらいは大したことではないと思っていませんか?
×子どもの飲酒・喫煙は絶対に許さない!×
 20歳までは、心と身体の成長のために時に大切な時期です。未成年者は急性アルコール中毒になりやすい、未成年でたばこを吸い始めた人は、大人になってからの人よりも肺ガンにかかりやすいなど、子どもの飲酒・喫煙が多くの悪影響を及ぼすことが医学的に明らかになっています。また、飲酒・喫煙は子どもの生活の乱れを招き、非行に走るきっかけになったり、薬物乱用などのさらに危険な行動につながる入り口でもあります。
 親は、子どもの飲酒・喫煙から目を背けたり、大したことはないと許したりせず、きちんと注意し、法律で禁止されていること、身体に害があることを、子どもが納得するようによく話して聞かすことです。
 裏付けるデータとして保護者の許容性(たばこを吸う)保護者約2000人を対象にした調査では
 55歳以上の親は、[成人になったら許す~75%][何歳でも許さない~25%]に対して、若い親ほど、許容性が下がっていきます。35歳以下の保護者では、[中学生なら許す~1.1%] [高校生なら許す~5.6%][高校を卒業したら許す~30%][成人になったら~53.3%]
[何歳でも許さない~10%] となっています。
 学校は、校舎内全て禁煙になっています。
《心がホッとステーション》 
  今年教員になった教え子に、「夏休み中に遊びに来なさい。」と言うと「休みは、実家の手伝いに行ってきます。」と言いました。
 美幌の田中小学校の教え子です。小学生のときに「明日から楽しい楽しい夏休みですね」と言うと「先生、何にも楽しくないんだよ。だって家の手伝いだもん」と言った子です。
 高学年ともなると働き手なのです。高校、大学のときも休みになると家に帰り手伝いをしていたそうです。小学生の頃は、いやいや手伝いをしていた子も「父さんも母さんも、ばあちゃんも歳をとってきたし、大学に行かせてもらったのも親のお陰だから・・・」という教えの子の言葉に大変感動しました。勤務先の校長先生からは、「今時の子にはめずらしくとてもしっかりしていて、いい先生になるでしょう。」と言われて、うれしくなりました。 



2016年7月24日日曜日

花だより 夏編(14) ルピナス サクランボ 礼儀正しく

【平成19年度 斜里朝日小学校の学校便りから】 
《心がホッとステーション》
 ~花は美しい 月も美しい それがわかる心が美しい~
 ご近所に手入れの行き届いたきれいな庭のある家があります。玄関に入るといつも花が飾られている家があります。主の人柄が偲ばれます。
 花を見て“美しいと感じる心”を子どもたちに育てたい。と思います。それには、まず大人が心に余裕を持たなければなりません。花壇管理は主に校長の仕事でした。若い頃は、“土いじりは年寄りの仕事”と思っていました。今では、すっかり好きになってしまいました。
 《お得様サロン》
「校長先生、私の名前、覚えた?」「え~と、“ふじわらのりか”だったかな?」
「え~?何、冗談言ってんの!男子には“きむらたくや”て言うんでしょ!早く覚えてよ!」
 なかなか覚えられないので、子どもたち一人一人の名前を書いて、顔写真を撮りファイルにして、覚える努力をしているところですが、これもなかなか難しいです。
《シリーズ「いきいき子育て」》 ~礼儀正しく~
 「みっともないでしょう。はずかしいと思いませんか。行儀良く食べなさい。」「笑われますよ。あなたの食べ方は、礼儀知らずと思われますよ。」これは、日本人のお母さんやお父さんが、あるレストランで子供に話している言葉です。
 「やめなさい。隣の人が、いやな思いをしますから、礼儀正しく待っていなさい。」「他の人に迷惑をかけるようなことはしてはいけません。
 食事中のマナーを守りなさい。」これはイギリス人の親が子供に話す言葉です。日本人とイギリス人では、注意する言葉が違っています。日本人は、笑われてはいけない。イギリス人は、他の人の心をいやな思いにしてはいけない。ということになります。注意の仕方は違っても、自分の周りの人に不愉快な思いをさせない。ということでは同じです。
 礼儀正しくすることは、教養が高くなり、しつけが行き届いたときにできるものです。約束事ですから、約束した事柄を知らなければなりません。子供の頃から、一つ一つ約束を覚えて、大人になるまでに全部覚え、それを日常の生活の中で正しく実行するようにしたいものです。
 1学期は、「あいさつで人を大切に」を子供たちに語りかけてきました。「朝、子供たちから『おはようございます』と声をかけてくれます。」と近所の方から言われました。定着しつつあることにうれしく思いました。あいさつも、「あっ、先生だ。あいさつしよう」と頭で思ってから言うのではなく。かけ算九九の「2×2=4」が暗唱してぱっと出るのと同じように、自然に人と出会ったら「おはようございます」と言えるくらいに体の中に染み込ませることが大切です。
  礼儀を身につけるのも夏休みの大切な学習の一つです。



2016年7月22日金曜日

花だより 夏編(13) カノコユリ いちご 夏休みの過ごし方


《平成19年 斜里朝日小学校便りから》
 ~夏休みの過ごし方~
 夏休みとなると、とかく家庭では、子どもに対して放任するか、構い過ぎの傾向になりがちです。 学校からは、「子どもに自主的に生活させるようにして下さい」と子どもたちが計画した一日の生活表や夏休みの学習計画を終業式に持ち帰えらせます。
 担任からは、「無理のない計画を立てて頑張って下さい。」というコメントが付いていますが、実際に守れるのは何日あるでしょうか?
 生活リズムは、それぞれ家庭で違います。夏休みだから特別にしないで、起きる時刻、寝る時刻など学校に通っているときと同じリズムにすることです。
 「夏休みは、遊んでいればいいの?勉強、勉強でかわいそう!」て本当?
 「学校で勉強して、帰ってきたら塾へ行き、お母さんからは毎日のように『勉強したの?』と言われ、遊ぶ暇もありゃしない。これも一流大学に入るため、一流会社に就職するため・・・。それより子どもにもっとゆとりを・・・。」とはじまったのが教育改革?と皆さんは理解されているのではないでしょうか?しかし、勉強ばかりしている子を私はこれまで見たことはありません。
 教育改革の重点の一つに、~ゆとりある教育活動を展開する中で、基礎・基本の確実な定着を図り、個性を生かす教育を充実させる。~とあります。
 どうもこの「ゆとり」の解釈が間違っているように思います。教科書の内容は易しくなりました。その分、基礎的基本的な内容を確実に身につけることが求められています。端的に言えば、これまでテストで80点くらいとっていればよかったものが、今は100点でなければならないということです。 先進国の中で、家庭学習の時間が一番短いのが日本の子どもです。「学力低下で日本は滅びる」と主張する人もいます。だからと言って「1日4~5時間も勉強しなさい。」というのではありません。終業式で渡した通信簿で、どんなところがよかったか?どの教科のどの部分が不十分なのかよく見て、足りないところは、休み中に是非補って欲しいと思います。1日の生活表の中で、午前中は勉強時間に当てましょう。お父さんの仕事が○○なら、子どもの仕事は勉強です。


2016年7月21日木曜日

花だより 夏編(12) ヤマユリ お得意様サロン

 【斜里朝日小学校の学校便りから】
 《心がホッとステーション》 お得意様サロン
 「この学校は、お茶がさっと出てきますね。」と学校に出入りする業者さんから言われました。学校の善し悪しは、こんなところでも評価されます。
 ある先輩校長が、「いろいろな学校を回ったが、電話の対応、子どもたちのあいさつ、玄関の様子、先生方の対応、職員室の整理整頓の様子を見るとその学校の教育レベルが分かる。」と言っていました。常に来校者に好印象を持たれるように注意したいと思っています。
 ~家庭訪問お邪魔しました~
「担任に言いたいこと、全て言いましたか?」言い足りないことがありましたら、校長室の戸はいつも開いています。どうぞ気軽にお越し下さい。
 読み聞かせサークルの方に「校長室へどうぞ」とお誘いしたら、「緊張しますから」と断られました。PTA役員にも「校長室は、叱られるときに入るものと思っていますから・・・」  
 校長室は、「お得意様サロン」ですから・・・

 《シリーズ「いきいき子育て」》   ~自立を支援する~ 
 子どもの進む先の障害物を先回りしてどけたり(過保護)、一歩一歩にあれこれ指示をしたり(過干渉)するのではなく、子どもが好きな物を見つけるまで待ち、できるだけ子どもの力を信頼し、それを見守り、力づけましょう。あれこれしないで見守ることは、モノを買ってやったり、何かをしてやったりするより、ずっと難しく愛情がいることです。
 また、親は自分が子どものために考えたことは正しいと思いがちですが、必ずしもそうとは限りません。自分の思いや考えを押しつけるのではなく、「あなたはどう思う?」とまず子どもの言い分をじっくり聞き、子どもの気持ちをしっかり受け止めてから、「自分はこう思うけれど」と、一緒に考え一緒に学んでいく姿勢が大切です。
  子どもが自分で考え、勇気をもって行動し、達成感を味わう、または失敗から学び強くなるチャンスなどを子どもから奪わないように気をつけましょう。    ~過保護や過干渉はやめる~



2016年7月19日火曜日

花だより 夏編(11) ヒメユリ サクランボ 斜里ねぷた


斜里朝日小学校便り 平成19年7月12日(12号)から
 【心がホッとステーション】
《弘前ねぷた斜里保存会小山内会長が直々の指導》
 6年生のねぷた絵の指導に来ていただいています。斜里の人なら知らない人はいないと思います。
 ~門外不出の“弘前ねぷた”がどうして斜里で行われているのか?~
その経緯について校長室でじっくり聞きました。(この紙面だけでは、書き切れません。)30年の歴史と伝統のある「弘前ねぷた」を適当にやられては困る。忠実に受け継ぐことを条件に全国で斜里町だけが運行を許されている。それまでには、大変な苦労があったそうです。
 小山内氏(子供たちは“師匠”と呼んでいる)は、ねぷたを描くのに弘前まで足を運ぶわけにも行かないので、分からないことがあると電話で描き方を教わった。だから一ヶ月の電話代が端じゃなかった。あまりの熱意に弘前の絵師が、見本を描いて送ってくれたそうです。墨の入れ方、蝋(ろう)描きの仕方、色の付け方、絵の構成、目の位置など、話を聞くと奥の深さを感ます。
「最近は、歳をとって筆の勢いがなくなった。」と言いますが、なかなかどうして素晴らしい筆さばきです。一番感心したのは、建具の職人さんということもあって、段取りの良さです。朝は私より早く学校に来て、準備をしてくれています。「一番肝心なのは紙貼り」、学校で貼ったのは「ダメだ!」と言われ、工場から職人さんを呼び寄せて、紙貼りを仕直してから作業に取りかりました。子どもたちも私も師匠の指示には「はい、はい」と従って、黙々と作業を続けています。
  北海道は、たかだか100年ちょっとの歴史しかありません。伝統文化といえるものもありません。私たち道産子にとって、感覚的に「しきたり」とか「伝承文化」というものを理解するは難しいものです。本州の冠婚葬祭に参列すると北海道との違いに驚きます。
 世界自然遺産に囲まれ、尚かつ、こうした伝統文化に触れる活動を経験できる朝日小の子どもはとても幸せです。まさに斜里ならではの特色ある教育活動です。
 しかし、師匠は、「学校の勉強もあるから、これだけやっているわけにもいかないしな。何かいい方法を考えなければならない。」と心配してくれています。
【シリーズ「いきいき子育て」】
 1学期の成績をつけています 今週は、評価事務のため特別日課になっています。
 通知票は、子どもの望ましい成長発達のために、学校での生活状況を保護者に知らせることによって、正しい理解と協力を得て、学校と家庭が連携しあうためのものです。したがって法律定められた指導要録のような正式な公簿ではなく、様式や内容もそれぞれの学校が独自に定めているもので、基本的には校長及び担任の責任において作成するものです。
 先生方は、子どもたちが帰った後、特に所見をどう書いてあげたら、2学期の意欲につながるだろう。と頭を悩ませています。人が人を評価するというのは難しいものです。
   *所見は、マイナス面にとらわれず、プラス面を具体的に記述するようにしています。


2016年7月11日月曜日

花だより 夏編(10) ササユリ アザミ 知床からのメッセージ


平成18年度 斜里朝日小学校便りから
【心がホッとステーション】
 ***本の整理***
 3階の本棚があまりにもぐちゃぐちゃでひどかったので整理をしていたら、「校長先生、ぼく手伝います。」と言ったのは児童会長でした。「さすが児童会長!」と褒めると「私もやります。」「ぼくもやります。」とお手伝いさんがどんどん増えてきて、あっという間に片づきました。「よし、今日はこれくらいにするか」と言うと「まだまだ、シリーズの本がバラバラになっているので、一緒にした方がいい。」一人が言うと、「そうだね」と仕事熱心な子どもたちは、さらに作業を黙々と続けました。「朝日の子はえらい!!」
 本と言えば、午来町長が勇退を記念して自伝「大地の遺産」~知床からのメッセージ~を出版。この本には、生い立ちから自然保護運動への目覚め、知床の世界自然遺産登録までの道程が詳しく綴られています。10年後、20年後を考える政治家は、そんなに多くない。まして、50年後100年後を考える政治家がこの国に何人いるだろう。午来町長は、100年後、いや1000年後の知床の森のありようを思い描きながら仕事をしてきた。(まえがきから)
 知床の深い森から、人と自然のあり方を思考し、人々と共に行動してきたミスター 知床が語りおこす、迷走する「美しい国」への、熱く深くまっすぐなメッセージ
 “私は、ウトロの開拓農家に育ち、貧困の中で中学しか出ていないけれど、大切なことは、みんな知床が教えてくれた。 大自然と毎日五感でふれあっていたことが、私のものの見方、考え方、そして、生き方を決定づけた。”
 この言葉は、是非斜里に育つ子どもたちに話して聞かせてあげたいと思いました。さっそく全校朝会のネタとします。この本を読んで、午来町長の人となりがよ~く分かりました。

【シリーズ「いきいき子育て」】 
《子育ては母親の仕事 そう思っているお父さんは要注意! ~家庭教育手帳より~》
 家庭での父親の存在感が薄いことが指摘されています。母親だけに子育ての責任をゆだねて、父親の理解や協力がないままでは、母親の子育てに対する不安感や負担が増したり、母と子の関係が密着しすぎたりすることにつながる心配があります。
 父親がもっと家庭の中での役割を積極的に担い、夫婦でしつけについてよく話し合っていくことが大切です。
 そのためにも、夫婦はお互いに尊敬し合い(愛し合い)、子どもの前で相手をけなしたり、見下したりすることのないように気をつけましょう。 ~夫婦で共同して子育てをする~


2016年7月10日日曜日

花だより 夏編(9) オニユリ テッポウユリ オホーツクサイクリング

 【斜里朝日小学校 学校便りから】
《心がホッとステーション》
第27回オホーツクサイクリング2008 7月19・20日 本校女性職員2名参加無事完走!
 道内をはじめ道外から多数の参加を得て(約800名参加)、スタートラインのカニの町「雄武町」からホタテとカーリングの町「常呂町」(現北見市)を経て、世界自然遺産の知床の玄関口「斜里町」までの3市7町にわたる212㎞のロングランコースをオホーツク海の香りや知床の山々を楽しみながら走破するイベントです。今年は残念ながら小雨降る生憎の天候でしたが、本校から参加した児童、職員は無事完走を果たしました。
 この大会は、順位やタイムを競うものではありません。「友情と交流の輪をより広げよう」をモットーにコース完走の喜びと、遠来の友との再会に感動するイベントです。
 前任の若松小学校の児童5・6年生4名と職員、PTA総勢13名が今年も参加したので、ゴールで待っていました。その中には、異動して今は別の学校に勤めている職員もいます。
 また、年配の参加者が多く見受けられます。「参加してよかった。また来年も参加したい。」そんな思いにさせるのが、このオホーツクサイクリングなのです。

《シリーズ「いきいき子育て」》 「母 の 品 格」より
 ~子どものしつけに「自由」は役立たない~
 「自由」は確かに素晴らしいのですが、欠点があります。例えば「よいと思うことは一生懸命やりましょう。」とか「悪いことをしてはいけません。」ということを子どもにしつけようとするときに、自由はほとんど役に立ちません。場合によってはそれが妨害することさえあります。
 「よいと思うことは個人によって違うのだから、一律に決めつけることはできません。それぞれがよいと思うことを自由にやればいいじゃないですか?」これでは子どものしつけになりません。何かシラケた気持ちになってしまいます。「人に迷惑さえかけなければ個人の自由なんじゃないですか?」こう言われたら、人に迷惑をかけるということはどういうことかということから説明しなければなりません。こんな考え方が広まってきて「勧善懲悪」(かんぜんちょうあく)という言葉が死語になりかけています。善いことを勧めて悪を懲らしめるという意味です。昔ならかけ値なしにそれはいいことだという土壌がありました。だから昔の映画やマンガは、全て勧善懲悪のストーリーでした。
 家庭で子どもに教える基本は、「よりよく生きなさい」ということです。しつけるとは「仕向ける」ことです。自分の好きなように自由に生きていきなさい。」などといって、方向を示してあげないのは無責任です。



2016年7月9日土曜日

花だより 夏編(8) ハマナス オニユリ バードテーブル


平成20年度 斜里朝日小 学校便りより
【心がホッとステーション】
 △▼△▼バードテーブル△▼△▼
  校庭のバードテーブルに給食の残りのパンくずをおいています。
  パン給食のときは、残ったパンを校長室に持ってきてくれます。ストックがたくさんあり、エサには事欠かない状態です。
 今のところスズメがほとんどですが、コガラ、シジュウカラも姿を見せるようになりました。最近は慣れて、近くで子どもたちが遊んでいても平気で飛んできて食べています。朝、エサをやりに行くと、近くの枝にとまって、「早くクレ!」と急かすように「チュンチュン」鳴いています。
 うまいものがあると気付いたカラスが小鳥を押しのけて、あっという間にエサを喰い荒らしていきます。カラス対策として針金でバードテーブルの隙間を狭くしました。それでもカラスがやってきて何とか潜り込もうとしているので、「こら~!」と言って追い払ったら、「カラスだって鳥じゃない?」と子どもに言われました。(?)
 玄関の先端に巣をつくっていたスズメのヒナの鳴き声がいつの間にか聞こえなくなりました。元気に巣立っていったのでしょうか?
【シリーズ「いきいき子育て」
 ▼△▼「母の品格」より▼△▼
 何でも悪いのは学校と決めつけてクレームをつける「モンスター・ペアレンツ」と呼ばれている親たちが問題視されています。
 アメリカでは「ヘリコプター・ペアレンツ」という言い方もあるそうです。ヘリコプターに乗って上空から監視するように学校を眺めていて、問題が生じるとサッと降りてきて学校に文句をいい、訴訟にもっていってしまう。
 いずれにしろ子は親を見て育ちます。モンスター・ペアレンツに育てられた子どもが清々しい品格を身に付けるとはとても思えません。マナーを身に付けない、そして、ルールを守れない子ども、わがまま放題で自由をはき違えた子どもが再生産されていくことになります。
人に対する優しい気持ちや世の中のルールを教えるのは家庭しかありません。それを子どもに身に付けさせるのがしつけなのです。
 学校は、家庭でしっかりとしたしつけがなされているということを前提にして運営されているのです。


2016年7月8日金曜日

花だより 夏編(7) カンゾウ 夏みかん やさしいお兄ちゃん


平成20年 斜里朝日小学校 学校便りから
 【心がホットステーション】 ~やさしいお兄ちゃん~
 「妹の忘れ物持ってきました。」
朝、職員玄関に中学生の男子がやってきました。「なぜ、平日なのに?」と思ったら、斜里中は運動会の振替休日でした。
 「すみません。○○ですけど、妹が忘れ物したので届けに来ました。」
お母さんから持って行くように言われたのでしょうか?それとも自分から持って行くと言ったのでしょうか?妹のために持ってきた兄ちゃんはえらい!! 
 妹に聞いたら、家ではいつも兄妹ケンカをしているそうです。

【シリーズ「いきいき子育て」】 『母の品格』 より
  ~子どもの目線に立つのと同じ言葉遣いをするのは別です~
 子どもはよく「おはようございます」のことを「おっはあ!」などと言います。テレビの影響でしょう。友だち同士でのあいさつだけでなく、親や先生にも使っています。それに応えてお母さんも「おっはあ!」と言っていますが、これはどうなのでしょう?
 お母さんの中には「うちは友だちみたいに仲がいいんですよ」と自慢する人もいますが、それは違うと思います。友だちのように子どもと話すのが、子どもと良好な関係を保つ秘訣だというのはお母さんの勘違いです。友だちと母親は違います。
 友だちはたしなめませんが、母親は子どもをたしなめます。間違ったことをしたらその場で「それは違います」と諭すのがお母さんなのです。
 子どもを叱るとうまくコミュニケーションがとれなくなると思っているお母さんが結構たくさんいます。それでついつい優しくしてしまうのです。優しくする方が叱るよりずっと楽だからです。友だちのようなお母さんというのは、実は子どもを叱れないお母さんなのです。お母さんに叱られたことがなく、友だちのように付き合って育った子どもは、いったいどうやって善悪の判断を身に付けていくのでしょうか?
 いくら「人をいじめないようにしましょう」と言っても、子どもは何がいじめになるかわかりません。「遊び」か「いじめ」かその境目があいまいなことが多いのです。その場で「それがいじめです。いじめてはいけません。」と叱るのが、子どもにしたら一番わかりやすいでしょう。 
子どもは悪いことをして叱られながら善悪の判断をつけていきます。
 叱ることに躊躇ってはいけません。




2016年7月6日水曜日

花だより 夏編(6) 越川温泉

平成20年度  斜里朝日小学校 「学校花だより」から
【心がホッとステーション】
 ~身体を清め、心を洗って帰るなら、またのお越しを歓迎します~
                                     (越川温泉協同組合)
 雨の遠足 みつ子先生が、「今日は越川の温泉に行って温まってくる。」
 ご近所さんから斜里には隠れた名湯“越川温泉”があると聞いて、夕方、出かけたことがありました。行けども行けどもそれらしい建物は見当たらず、あきらめて帰ろうとしたら、道端に白いドラム缶を積み上げた門が見えました。到着したころは、すでにうす暗くなっていて灯りはなく、妻は「こんなところに一人で入るのは恐い。熊でも出たらどうするの!」と言い出し、結局その日は入らずに帰ってきました。
 それから1年、みつ子先生が『いい、いい、すごくいいから』と言うので意を決して行ってきました。
 入り口に[入浴料200円]という貼り紙がありました。休憩所には常連らしい先客が3人いて「そのドラム缶の中にお金を入れるんだ。」と教えてくれました。地域の人たちが協同組合をつくって運営しているらしく、壁には、「組織図」や「役員名簿」、「掃除当番表」などが貼ってありました。壁際にはそれぞれ形の違った相当使い込んだソファーと真ん中にはテーブルがいくつか並べてあり、天井には懐中電灯が5本吊り下げてありました。
 更衣室は男女別にちゃんとなっています。浴室はコンクリートむき出し、屋根は半透明の波板、いかにも手作りの建物ですが、窓はサッシで大きく駐車場から丸見えです。
 湯船に入ると“熱い!”太いホースが2本あって、なぜか青いホースからは[温泉水]赤いホースからは[水]が出ています。大きなバルブを回し水の量を調整しながら、自分にあった温度にして入るらしいのです。ただし“水は川からひいているので飲まないで下さい”と書いてありました。
 湯船の大きさは2m×3m、1人で手足を伸ばして浸かると実に気持ちが良い。無色、透明、ほんの少し硫黄の臭いがして体の芯からポカポカ温まる感じがします。
あがると「身体を清め、心を洗うならば、またのお越しを歓迎します。」という貼り紙を目にしました。“ゴミは持ち帰り下さい。皆さんの善意で支えられている温泉です。
”なるほど「みつ子先生おすすめの温泉」でした。


2016年7月5日火曜日

北見散策 新作「石北大通公園」 学校便り 修学旅行の引率


網走潮見小学校 平成21年学校便り「輝け!潮見っ子」から

【心がホッとステーション】   ~6年生修学旅行に同行~ 月1・2日(釧路方面)
「なぜ!校長先生も一緒に行くの?」と6年生の男子に言われました。
~財布を落としたり、迷子になったり、ホテルの部屋で騒いで物を壊したりしたとき、警察に行ったり、ホテルの人に潮見小を代表して謝るとか…。校長先生の出番が無いと“いい修学旅行”ということだな。~
「そしたら、財布落としたら校長先生が、お小遣いくれるってこと?」
「???」

【シリーズ「いきいき子育て】
《一人の子どもを粗末にしたとき 教育はその光を失う》
この言葉を大切にし、特別支援教育に取り組んでいます。
 ~特別に支援の必要な子がいます~
 家庭や学校で「コミュニケーションがうまくとれない」、「いつまでも落ち着きがない」、「漢字が覚えられない」、「社会的なルールがわからない」など、年齢にふさわしくない行動や様子が見られる場合、あるいは、学校嫌いや引きこもりの状態がある場合、LD・ADHD・高機能自閉症等の発達障がいがその理由の一つかもしれません。これらは生まれつきのものであり、子育ての仕方に原因があるわけではありません。発達や行動について心配があったら、世間体を気にしている場合ではありません。一人で悩まず、できるだけ早く学校や地域の相談施設の窓口に相談してみるとよいでしょう。早期発見・早期治療が必要です。専門的なアドバイスを受けて効果的な働きかけをすることによって、その子の困っている状態の改善が期待されます。また、周囲の理解も必要です。特別な目で見ないことです。
 児童相談所は、“問題行動を起こした不良の行くところ”と思っている方がいらっしゃるようですが、そうではありません。子どもに関する様々な問題に対して相談にのってくれるところです。守秘義務があって、相談したことが外部に漏れることはありません。子育ての強い味方になってくれるところです。
 




               《石北大通公園 歩行者専用道路》
 JR北見駅市西側約2キロ及ぶトンネルは、1977年9月18日に開通
トンネルの上は緑地帯(石北大通公園)になっていて、ニセアカシア、エゾヤマザクラ、イタヤカエデなどのさまざまな樹木が植樹されている。
 市民の憩いの場 ウォーキングや犬の散歩を楽しむお年寄りが多い。

2016年7月3日日曜日

花だより 夏編(5) つゆくさ おじさんの手汚い?

斜里朝日小学校の学校便りから 

【心がホッとステーション】
1年生の子が農家のおじさんに 「おじさんの手汚いよ。ちゃんと石けんつけて洗っているの?」といいました。すると
 おじさんは、「あのね。いくら洗ってもとれないんだよ。何年も何年も畑仕事しているからね。土が手にしみこんでいるんだよ。」ごっつい手を見せながら、やさしくその子に話しました。
 《体験学習》
 学校での菜園活動は、植物を育て、継続的に世話をすることで、生きていることの尊さや素晴らしさ、枯れたり死んだりすることの悲しさや恐ろしさ、農家の方の苦労などを自らの体験を通して学ぶことをねらいとしています。また、こうした花壇づくりなどの体験活動は、今問題になっている“心の教育”にもつながるものです。
 最近、子どもに関する様々な事件や犯罪が多発しています。これらの根底には、子どもたちの人間関係の希薄さや生命を尊重する心、思いやりの心、規範意識の低さなどがあると言われています。          
 毎日の新聞やテレビには、目を覆いたくなるようなニュースが報道されます。
「荒れる子どもたち」と言われますが、その前提に手本を示さなければならない「荒れる大人たち」の問題が深刻です。  
 学校教育の現場が「家庭や社会の教育力の欠如」と嘆いているだけではどうにもなりません。三者の協力・連携が必要であり、その前提となる相互の信頼関係を築くことが大切です。
学校ばかりでなく、「豊かな心」を育む体験活動を子どもたちに多く経験させたいものです。
「なすことによって学ぶ」は教育の原点です。

《斜里以久科原生花園にて》

2016年7月2日土曜日

花だより 夏編(4) こども安全ネットワーク


平成22年 網走潮見小学校 学校便りから

【心がホッとステーション】 潮見こども安全ネットワーク会議から
 葛西さんが、登校時の街頭指導をしていると「おじさん、がまんできない。もれちゃうよ!」「よし、わかった。一番近くの松岡さんの家でトイレを借りてあげる。」と言うと「ダメ、そこまで持たない!!」こんなことがよくあるそうです。トイレに行く暇もなく、あわてて家を出てくるからでしょうか? 
 コミセンの黒田事務局長さんは、学校の帰りに「トレイを貸して下さい。」と来る子がいます。「どうして学校でしないの?」と聞くと「学校のトイレに入るのがイヤ!」とか「みんなと一緒に帰るから、トイレに行けなかった!」と言うそうです。 
 葛西さんからもう一つ
「おじさん、どうしてそんなにオレのこと怒るの?」と言われたことがある。「事故に合わないように注意しているんだよ。“怒る”とか“叱る”と“注意”とは違うんだよと言ったんだけどわかってもらえたかなあ~。」と気にしていました。
 こうした地域の皆さんの活動は、即効性は薄いかもしれませんが、漢方薬のようにじわ~っと効いていくものだと思います。毎日の街頭指導、青色灯(車)による巡回、声かけ運動、本当にありがたいことです。これからは午後5時以降の「家に帰ろう!」の声かけ運動に力を入れてくれるそうです。
 前回、“ひでおさんありがとう”の旗を作ってプレゼントした1年生を紹介しましたが、こうした地域の皆さんへのお礼は、「おはようございます」「ありがとうございます」の子どもたちの元気なあいさつです。

【シリーズ「いきいき子育て」】 “尾木ママの『叱らない』子育て論”から
 1年後ではなく、「とりあえず明日の目標」を立てる。
 心理学でも言われていることですが、1年という期間での目標よりも「大目標」「中目標」「小目標」と段階的に目標を立てたほうが計画の達成度がぼく(尾木先生)は、こう見えてもけっこう足が速くて、教師時代も陸上部の顧問をしていました。その時の経験からお話します。
◆一番大きな目標“大目標”を「地区予選を突破して県大会に出るぞ!」と掲げると、県大会に出るためにはどんな成績が必要になるかを設定するのが“中目標”「今度の市内の大会で3位以内を目指す」となります。市で3位を目指すとなると、そのために必要な練習や弱点を克服したり長所を伸ばすトレーニングを具体的に考えなければなりません。「毎日ランニングを7キロ走る」「瞬発力をつけるのにインターバル走を50本する。」このように日々やり遂げないといけない具体的なものが“小目標”です。この3ステップで目標を立てることが大切です。ただ漠然と「県大会に出たい!」では、なかなか成果は出ないのです。
 ≪頑張ればなんとか達成できる内容(目標)にする≫
 教育学・心理学では、“セルフエスティーム”と言います。「自分はできる、やれる」という感覚が、子どもたちの力を100%以上引き出してくれます。
 “算数をがんばる!”という目標を立てた子がいます。算数ができるように具体的にどんなことをがんばるか?それが大事な小目標です。



2016年7月1日金曜日

花だより 夏編(3) 朝顔 子どもの躾と勉強について


平成22年7月9日 網走潮見小学校 学校便り「輝け!潮見っ子」53号より

【シリーズ「いきいき子育て」】  
 「母 の 品 格」より  「子どものしつけに「自由」は役立たない」
 「自由」は確かに素晴らしいのですが、欠点があります。例えば「よいと思うことは一生懸命やりましょう。」とか「悪いことをしてはいけません。」ということを子どもにしつけようとするときに、自由はほとんど役に立ちません。場合によってはそれが妨害することさえあります。
 「よいと思うことは個人によって違うのだから、一律に決めつけることはできません。それぞれがよいと思うことを自由にやればいいじゃないですか?」これでは子どものしつけになりません。何かシラケた気持ちになってしまいます。「人に迷惑さえかけなければ個人の自由なんじゃないですか?」こう言われたら、人に迷惑をかけるということはどういうことかということから説明しなければなりません。こんな考え方が広まってきて「勧善懲悪」(かんぜんちょうあく)という言葉が死語になりかけています。善いことを勧めて悪を懲らしめるという意味です。昔ならかけ値なしにそれはいいことだという土壌がありました。だから昔の映画やマンガは、全て勧善懲悪のストーリーでした。
家庭で子どもに教える基本は、「よりよく生きなさい」ということです。しつけるとは「仕向ける」ことです。自分の好きなように自由に生きていきなさい。」などと無責任なことは言わないことです。

 「ゆとり教育」の誤解 学習内容は増加します。
「学校で勉強して、帰ってきたら塾へ行き、お母さんからは毎日のように『勉強したの?』と言われ、遊ぶ暇もありゃしない。これも一流大学に入るため、一流会社に就職するため。それより子どもにもっとゆとりを・・・。」とはじまったこれまでの教育改革と皆さんは理解されているのではないでしょうか?
 本来は“ゆとりある教育活動を展開する中で、基礎・基本の確実な定着を図り、個性を生かす教育を充実させる。”です。どうもこの「ゆとり」の解釈が間違っていたようです。確かに教科書の内容は易しくなりました。その分、基礎的基本的な内容を確実に身につけることが求められてきました。しかし、日本の子どもたちの学力は下がってしまいました。基礎・基本も残念ながら身についていないのです。先進国の中で、家庭学習の時間が一番短いのが日本の子どもという結果が出ました。「学力低下で日本は滅びる」と主張する人もいます。ゆとり教育は、“勉強しなくてもいい”ということではないのです。
 ゆとり教育が見直されましたが、考え方は変わっていません。
いつの時代も勉強はしなければならないのです。
お父さんの仕事が○○なら、子どもの仕事は勉強です。「よく遊び、よく学べ」です。「勉強しなさい」と言ってもしないものが、言わなかったら全くしません。小学校のときに、家庭学習の習慣が身に付いていない子は、中学校に行っても勉強はしません。「勉強しなさい!」と強く言えるのは小学校までです。中学・高校になってから言うと大変なことになります。小1プロブレム(問題)、中1ギャップ(溝)、高1クライシス(危機)が問題(進学してから適応できない。)になっています。「小学生になったんだから、もう中学生なんだよ。高校生にもなって…」と言っても、それまでのことが大事なのです。
 ・・・「学問のすすめ」(福沢諭吉)より・・・
 人間には生れながらにして貴賎貧富の差別はない。天は生まれながらの人に富貴を与えるのでなく、その人の働きに与えるのである。誰でも自らの働きにより富貴が得られる機会において、平等なのである。では、現実社会における賢愚、貧富、身分(地位)の差は何からきているのか。その理由は明白である。「学ぶと学ばざる」とによる差である。学問に励み物事をよく知る者は貴人、富人となり、無学な者は貧人、下人となる。
 
 ◎▲□ 勉強ができるようになるための前提条件があります。◎▲□
 人の話をきちんと聞ける。そのためには、姿勢が正しくなければなりません。姿勢を正しく保つには、腹筋や背筋(体力)が必要です。体力をつけるには正しい食生活と運動が必要です。「勉強しなさい。」と言う前に、早寝・早起き・朝ごはんの基本的な生活習慣を身に付けることです。それが家庭の役割です。