小麦の収穫が始まり、畑には牧草ロールが転がっています。
北海道の夏の終わりを象徴する風景です。
【平成18年度 若松小学校の学校便りから】
知床世界自然遺産登録
9月9・10日と全道小学校長会研究大会で中標津に行ってきました。
記念講演で知床の世界自然遺産登録にかかわった3人(羅臼町役場の係長さんと動物写真家、そして、スキューバーダイビングのインストラクター(水中カメラマン)。行政と知床の陸と海のスペシャリスト)のお話を貴重な映像を見ながら聞くことができました。
知床が世界自然遺産に登録するという話を聞いたとき、「知床」がなるくらいなら、世界中にはもっとふさわしいところはたくさんあるだろうと思ったものです。
ところが、この3人のお話は、「知床ほど素晴らしいところはない。」というのです。
世界中を回ってきたけれど、雄大な自然が残っている場所はいくらでもある。しかし、知床は、流氷の恵みがもたらす豊かな自然の中で、豊富な漁業資源と多種な海の生き物、そして、ヒグマ、エゾシカ、キタキツネなどの動物やオジロワシやオオワシ、シマフクロウなどの貴重な鳥たち、その中で人間と共存している。“知床の生態系は世界で類を見ない”と力説していました。
この3人は、地元の人ではなく、皆さん本州から来られた人たちです。知床に来て、知床の素晴らしさに魅了され、定住するようになったそうです。3人は最後にこう言っていました。「地元の人は、これが当たり前だと思っていて、知床の素晴らしさに気づいていない。でも、この豊かな自然も年々失われてきています。海の中はゴミだらけですよ。ヒグマが民家の冷蔵庫を開けて物色したのも、元は人間が山の中で捨てたお菓子やジュースが原因なんです。環境問題は非常に難しい問題ですが、今回の登録をきっかけにみんなで自然環境について考えてもらいたい。そして、子供たちには、まず自然の素晴らしさを体験を通して学ばせて欲しい。」と訴えていました。私も認識を新たにしました。
《心がホッとステーション》 中標津のおばあちゃん
帰り、市内のおそば屋さんに寄りました。中標津は人口より牛の数の方が多い酪農が盛んな町です。幼稚園に通っているくらいの子供を2人連れた若い家族とおばあちゃんが店に入ってきました。農作業の合間を縫って来たのでしょう。おばあちゃんの履き物は長靴でした。
小上がりに上がると、おばあちゃんは、自分と家族の履き物を揃えました。若い夫婦は、献立表に目を奪われ、子供たちの相手はおばあちゃんです。おしぼりで手をふき、コップに水を入れると「一気に飲んじゃダメだよ」と注意しました。「ばあちゃんは何?」と息子さんに言われ「私は、天ぷらそばがいいね」(私の母もそば屋行くと天ぷらそばです。それが一番のぜいたくな食べ物くらいに思っています。)そして、運ばれてくると子供たちの分をお椀で分けてやり、箸を親指にはさんで手を合わせてから食べ始めました。 家におばあちゃんがいるっていいなあ~。と思いました。
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