【平成18年度 北見市立若松小学校 学校便りから】
~かけがえのない命を大切にするために~
8月27日 稚内市において、2人の男子高校生が、一方の生徒の母親の殺害にかかわるという重大事件が発生しました。
各学校において、日ごろから、命を大切にする教育に力を入れていただいている中、このような事件が発生したことを大変残念に思います。
事件に至った理由や背景など詳しいことについては、現時点では明らかになっていませんが、本道のすべての教育関係者が連携・協力して、命を大切にする教育の一層の充実に努める必要
があると考えます。
《生徒の皆さんへ》
命とは大変尊いものです。自分の命、他の人の命それぞれの尊さを理解するとともに、人を傷つけたり危害を加えたりすることは、人として絶対に許されないことをしっかり認識して、行動して下さい。
《保護者の皆さんと先生方へ》
あらゆる機会をとおして、命の尊さについて、子どもたちに改めて教えて下さい。そして、子どもたちの発する小さなサインを敏感に受け止め、子どもたちの話にあたたかく耳を傾けて下さるようお願いします。
平成18年8月30日 北海道教育委員教育長 吉 田 洋 一
~稚内母親殺害事件は、高校1年生の長男と同学年の友人の犯行という非常に衝撃的なものでした。離婚による両親と生活への不満があったようですが、それがなぜ母親への殺意に結びついたのか、また、どうして友人に現金を支払う約束で殺害を依頼したのか、さらに友人が一緒になって実行に及んだのか、理解に苦しみます。何とも言えない不気味さを感じます。
最近、少年による家族に対した殺人や殺人未遂が多発しています。その多くは、「殺すのは誰でもよかった」とか「親に叱られてキレた」など、動機がはっきりしていなかったり、あるいはささいなことが契機になっての衝動的な犯行です。
相次ぐ事件を学校や家庭、社会が子どもたちの心のありようを振り返る契機にしなければなりません。専門家は、過疎化や経済の地盤沈下で人間関係が濃かった「共同社会」が急速に崩れつつあるのが原因の一つ。また、子どもの問題解決能力は、けんかや仲直りで身に付くが、そういう場だった地域の遊び集団が消え、生活体験、社会体験が希薄になっている。さらに、人間を殺す行為に対する抑止力は、暴力シーンを繰り返し見ることで働かなくなる。と指摘しています。たとえ困難な状況に置かれても、一時的な感情に振り回せれず、自分の問題に上手につきあっていく力を身につけていくことが大切です。このような事件が報道されたときは、家族で話し合ってみることです。~
*花だより夏編 昨日で終了 本日から秋編へ
投稿者 牧野喜充
平成28年3月 北見市立北小学校 退職
平成16年4月~19年3月 北見市立若松小学校
平成19年4月~21年3月 斜里町立朝日小学校
平成21年4月~24年3月 網走市立潮見小学校
平成24年4月~28年3月 北見市立北小学校
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