2017年10月31日火曜日

花だより オケラ ハロウィンカボチャ2 学校はスマホにどう対応するか


《シリーズ ネットトラブル》
 学校はスマホにどう対応すべきか
                       兵庫県立大学准教授 竹内 和雄
 第24条の5 (兵庫県青少年愛護条例の一部)
 何人(なんぴと)も、青少年によるインターネットの利用に伴う危険性、過度の利用による弊害等について認識し、青少年等による主体的なインターネットの利用に関する基準づくりが行われるよう、その支援に努めなければならない。
(1)インターネットの過度の利用等を防止するためのその利用の時間に関する事項
(2)インターネットの利用に伴う危険等を防止するためのその利用の方法に関する事項
 「時代の流れだ」と歓迎する声の一方、「大きなお世話だ」と疑問視する声もあり、ネット上には賛否両論が渦巻いている。
 ~スマホ問題は文化づくり~
子どもが自転車に乗れるようになるときは、三輪車→補助輪→保護者の特訓が一連の流れである。誰が決めたわけではないが、日本全国で保護者が子どもの自転車の荷台を持ちながらの特訓が繰り広げられる。私も父親に特訓されたので、自分も子どもには同じようにした。
 つまり私たちの社会は「自転車教授法」を共有しているのだ。スマホはまだ登場したばかりなので「スマホ教授法」が確立されていない。だからいろいろな問題が起こる。私たちは今、文化づくりをしている。兵庫県の条例もこういう視点で見ると大きな試行錯誤の一歩になるだろう。文化づくりのために学校ができることを考える時期である。私としては、スマホ問題は、道徳の授業の最適なテーマだと考えている。今回はやや具体性を欠く内容になってしまったが、このあたりを抜きには対策ができないと考える


北見菊祭り会場にて

2017年10月30日月曜日

花だより オギナタソウ ハロウィンカボチャ ママ友の世界


【シリーズ ネットトラブル】
 幼稚園のママ友の世界
                        育英幼稚園長 河村真理子
 ある幼稚園では、LINEに個人情報を載せて流してしまう母親がいるそうです。トラブルのもとを作る母親は、フェイスブックも行っていて、同じクラスの子をたまたま見かけて勝手に写メして流したり、他の園児の写真も一緒に写っている行事の写真等も載せてしまったりして、他の親からクレームが来たそうです。LINEは同時に複数の保護者に情報が一斉に流れてしまいます。さらに一度流れると消すことができないため、どうすることもできないと困っています。
 問題の母親は、常に情報をアウトプットしないではいられないような一種の自己顕示性の強い方です。フェイスブックも母親たちは、互いにチェックしていて、それをきっかけに悪口大会になっています。また、入園の際に「SNS(フェイスブック、LINE、メール、ミクシィ等)に幼稚園で知り得た情報や他人の情報を無断で掲載したりいたしません。」という誓約書に保護者が署名しているケースもあります。しかし、「だからといって即退園なんて言ったら大事になりますので、すぐにそのようなお話をするつもりはありません。」と対応に苦慮しています。幼稚園から見えない保護者同士のトラブルに関しては、幼稚園が関与することはできません。社会人としてのモラルを期待し、保護者同士の関係のもつれが、子どもの世界に広がることのないようお願いすることが幼稚園としてのせめてもの対応です。
 幼稚園でも子どもたちが和やかな人間関係を築くための手助けにと、独自のソーシャルスキルプログラムを取り入れている。多様なテーマのもと、絵本や教材などを用いて、じっくり考え、自分の言葉で表し、お互いに考えを分かち合い、話し合う取り組みをしています。機械に頼ることなく、本来の人間同士が育んできた温かい関係を大切にすることを忘れないようにしなければと思っています。
北見菊まつり会場にて

2017年10月29日日曜日

花だより ツルウメモドキ 働き方改革(途中経過)

人生100年時代と働き方改革 
 ~教員の働き方改革(中教審特別部会)途中経過~
                 玉川大学教授、教育ジャーナリスト 中西 茂
                            (「教職研修」11月号より抜粋)

 緊急提言を議論している特別部会には、「業務の適正化や役割分担等に関する具体的な論点」という資料が示された。5つの視点から11の業務について、法令などの根拠の有無や諸外国の状況、現状や課題、国内の自治体での取り組み例を分かりやすく並べている。
≪5つの視点≫
①教員が担わなければならない業務 ②教員が担う必要があっても、他の人が関われば教員の業務量が軽減できる業務 ③他にふさわしい人がいれば必ずしも教員が担う必要がない業務 ④学校において教員以外の人が担う業務 ⑤学校以外が担う業務
≪11の業務≫
①登下校の時間の対応 ②放課後、夜間などの見回りや補導時の対応 ③調査・統計への回答 ④学校徴収金の徴収・管理 ⑤地域ボランティアとの連絡調整 ⑥成績処理や教材準備 ⑦課題のある家庭や児童生徒への対応 ⑧給食時の対応 ⑨児童生徒の休み時間の対応 ⑩校内清掃 ⑪部活動
 部活動や調査・統計への回答の見直しは当然だろうし、学校徴収金の徴収や管理(給食費の集金、未払い、未納者の対応)の従事率が5割を切るなど、改善が進みつつある。登下校の時間の対応は、地域や保護者に訴えるなどして、とらえ直してみたい。清掃活動も学習指導要領に記述があると言っても見直しの余地はありそうだ。
 給食指導は、食物アレルギー対応もあって何らかの形で教員が担わざると得ないだろうが、ランチルームで複数まとめて指導したり、栄養教諭や地域の人が関わったりするなど、活路はある。
 特別部会の委員で、文科省の学校改善アドバイザーにもなっているNPO理事で学校マネジメントコンサルタントの妹尾昌俊さんは、「前例や伝統」「子どものため」という考え方から離れ、「教員でなくてもできることは手から放すなり、チームで対応するなりしよう」と提案した。また「専門性」と「命・安全への関わり」という2つの視点に絞って業務を仕分けする資料も提出している。一考に値すると思う。

花のなくなったベランダにツルウメモドキ

2017年10月28日土曜日

花だより センブリ おもちゃカボチャ 教師の多忙さと子どもの居場所


 ≪教師の多忙さと子どもの居場所≫
 家庭のみならず世の中の多忙さが、学校への子育て機能への期待(と批判)の高まりを生み、それこそが教師を多忙にしている。多忙さは居場所づくりをどちらかというと阻害するものである。多忙な教師に気に入られるために、よい子でいなければ学校に居にくくなる。一部のお気に入りの子ども以外は、居ても居なくてもよい存在になりかねない。教師はもちろんそのことに気づいていて、すべての子どもたちにしっかりと向きあおうとする。そうするとますます多忙となる。教師のメンタルヘルスの悪化は、このようないたちごっこのような循環があるように感じる。
そのような厳しい環境ではあるが、教師は授業を持っている。授業という時間や空間、内容がしっかりと構造化された場では、子どもが楽しいと目を輝かせ、できないことができるようになったという実感を持ち、もっとおもしろい世界があるという誘いに食らいつく、そんな授業を教師はしたいと思う。そのような授業の場こそが「居場所」として最高の場となろう。
 このようなことは、別に私が指摘しなくても、ほとんどの教師が、そして子どもたちが知っていることである。しかし、授業が居場所として機能しにくくなる場合がある。休み時間や放課後などの自由な時間での同級生とのかかわり合いの中で、居場所を見いだせるかどうかが、児童生徒の授業への身の入り方に影響する場合がある。授業時間以外の場への目配りは、多忙な教師ほど余裕がなく手薄になる可能性がある。児童生徒と用事もないのに自然と雑談をしあえる時間の確保は、多忙な教師には極めて難しいであろう。ましてや、授業以外の見えない事柄を想像するには、あれこれ考える心の余裕と時間の余裕が必要となる。
 学校にせよ家庭にせよ大人の忙しさは、子どもをさびしい気持ちにさせ、いわゆる居場所感を減じさせることになる。朝早く出かけ夜遅く帰宅する父親、せわしなく動き自分の話をしっかり聞いてくれない母親、両親の多忙さが子どもの自尊心低下につながるとの指摘がなされることがある。
 しかし、父母が仕事や家事から解放されて子育てに十分時間を割くことができた時代が今までにあっただろうか。そのかわりに、祖父母や親戚、多数のきょうだい、近所の同世代の子どもたちが、幼子の面倒を見、子どもの育ちを見守り、切磋琢磨して成長するコミュニティ(居場所)がかつてはあった。このような場が、現代社会では学校とならざると得なくなっている。子どもの減少や親戚関係の縮小、近所づきあいの希薄化の中で、学校はコミュニティの育ちを保障するための居場所的役割が増している。
                           帝京大学教授 元永 拓郎

 星槎大学院の阿部利彦準教授は、全国の小学校を回り、学級観察をする中で最近の子どもたちの傾向を次のように述べている。
・先生に自分だけ大切にされたい ・自分に敏感で相手に鈍い ・楽なことに流れる 
・気持ちを切り替えることが苦手
 今の時代の教師は、一昔前のように気になる子だけに注目するのではなく、すべての子どもを気にしなければいけない時代といえるかもしれない。

 

2017年10月27日金曜日

花だより ヨメナ カボチャ 勤務時間の職業比較

教員の働き方改革(4)
 ≪勤務時間の職業比較≫
教員の勤務時間は、他の職種に比べても著しく長い。過重労働といわれる医師や自動車運転手をも超えている。これは校内の勤務時間分布から計算した数値で、自宅での授業準備等も含めればもっと悲惨なものになる。「大変なのは教員だけじゃない」という声もあるが、全体構造の中にデータを置いてみると、教員の世界の特異性(異常性)が浮き彫りになる。タイムカードや残業代という概念がないなど一般社会では考えられないことが学校ではまかり通っているが、是正される見通しがようやく立ってきた。
 未来を担う子どもたちを育てる学校において、ブラック労働のモデルを見せてよいはずがない。徹底した「働き方改革」を進めると同時に、教員に対する社会のまなざしを変えることも必要だ。「教師=聖職者」という見方は、時代にそぐわなくなっている。
 ≪働き方改革の審議≫
 中央審議会が検討を始めてから3か月。8月には、「すぐできること」として学校に留守番電話を配備するなどの緊急提言をまとめた。今回の審議で学校現場は変わるのだろうか。
 「本日の業務は終了しました。急ぎの要件は発信音の後に録音してください。」こんな音声が返ってくる学校が現れた。
 審議会では、学校がしなければならないこと、しない方がよいことなど、5段階に分類しようと意見を出し合った。いわば「事業仕分け」の場面となった。
民間出身の委員からは、学校外、教員外の業務とするべきものとして、集金、清掃指導、プールやエアコンの掃除、提出物のチェックなどを挙げる意見が出た。確かに教員の仕事とは言い難く児童生徒の命や安全に直結する仕事ではない。しかし、専門業者に頼むとお金がかかる。ボランティアの力もそう簡単にはいかない。行政機関の「事業仕分け」は、税金の無駄使いを減らすことが目的だったが、学校の『事業仕分け』は、費用がかさむ事ばかりで簡単に実現する策が編み出せるか?
 その点、留守番電話は費用が安く済むので、既に導入している学校が多い。
                         (日本教育新聞 9月18日)


2017年10月26日木曜日

花だより モヨウビュ 働きづらさ


 ~生徒指導の充実のためにも働き方改革~
 緊急アンケート 
 今、学校はどのような「働きづらさ」を抱えているのか?
●多忙が日常化。物理的に勤務時間内に仕事を済ませるのは無理である。
●時間をかけただけ子どもの成長につながるので、多忙はある程度仕方がないが、本来時間 
 をかけたい児童とのコミュニケーションや学校経営に、十分時間がとれない。
●部活動がある限り、定時退勤はまず不可能である。
●仕事ができる者に多く仕事が集まる傾向がある。
●教員の協働意識が低い。結局自分がやることになる。
●全体的に忙しいので、困っている職員を助ける雰囲気が薄い。
●周りが何となく忙しくしているので、定時に帰りにくい。
●「失敗したくない」という思いが働きづらさを助長している。先輩は「失敗しなさい」と
 言うが、保護者はそう思っていない。
●管理職こそ労働問題に目を向けてほしい。「昔はこうだった」「教員だから仕方ない」「管理職だって大変なんだ」で済まさないでほしい。           
                          ≪「教職研修」10月号≫

2017年10月25日水曜日

花だより 栗 教員はいつでもスイッチ・オン


 教員の多忙と生徒指導
 生徒指導の基本は、児童生徒理解と言われます。「子どもに寄り添う」「同じ目線に立つ」ことが大切だとよく聞きますが、若い先生の中には、関わり方がよくわからないといった悩みを抱えています。また、ベテランでも昔にはなかった問題行動やトラブルに戸惑う先生が多いようです。子どもをとりまく環境がめまぐるしく変わる中で、どのように子どもたちとかかわっていけばいいか不断の研修が求められています。しかし、尊い命が奪われています。いじめ防止対策が進展せず、学校が存在する理由や現状について、教職員の日常業務は膨大であり、いじめ対策組織への報告や参集して対応を検討する余裕がないというのが現場の意見です。(2016年11月 いじめ防止対策協議会「施行状況に関する議論のまとめ」)
 「先生は多忙」と聞くが、何がどのように忙しいのか?
 この質問に「学習指導要領のとおりに教えていればいいんでしょ!」「複数のクラスで教えるときは、同じことを繰り返せばよい。」「先生は、赤本を見ながら授業している。」「長期の夏休みがあるでしょ!」と言った言葉が続き、教員の多忙さは、なかなか世間に理解されていません。
 教員はいつでもスイッチ・オン
 教育委員会事務局に勤務する教員(指導主事など)の多くは、教育行政に関わる事務量の多さと多様な“忖度”に頭を痛めています。「学校に戻りたい。」という声をよく聞きます。しかし、事務量の多さに辟易している彼らも「退勤後や土日は業務から解放される。しかし、学校はそうはいかないから、その点はよい。」などと続けます。この「そうはいかない」という点が重要なポイントです。
 教員には身体を休める時間はあっても、脳は児童生徒のことで休日であろうと夜間であろうと常に働いています。人間関係を生業とする職業であるだけに善くも悪くも学校のことで脳を独占し続け、ストレスとなります。脳が常時フル稼働で、私人でいる時間が少なく、それが極度の多忙感となっているのです。
 ~ポイント~
① 教員の忙しさの根底には、生徒指導がいつも頭から離れない教員資質にある。
② 各学校では、業務に優先順位をつけ、教員のゆとりを確保する。
*スイッチ・オフの時間をつくってください。間もなく行政も重い腰を上げるはず(?)です。
                        お体ご自愛ください。

2017年10月24日火曜日

花だより カッコウアザミ 教員の働き方改革(3)


 管理を徹底するのではなく意識改革の徹底を
                  日本女子体育大学 教授 青木 純一
 ≪働き方改革 3つの短期目標≫
1 調整休暇制度の導入(拡大)
 すでにいくつかの市町村で夏季休業中の学校閉庁日が導入され始めていますが、夏休みがもっと有効活用できるはず、もちろん通常勤務の時間外に働いた対価は残業代で返すのが原則ですが、現実的な問題として、すべての教員に残業代を支払おうとしたら間違いなく財源がパンクしてしまいます。そこで当面は、夏休みに休暇を取りやすくするなどして、法的労働時間を超える時間外労働や休日労働といった「働き過ぎ時間」について「時間」で返すという形をとるのがよいのではないかと考えています。
2 部活動の問題
 多くの教員が負担だと感じている一方で、それがやりたくて教員になった人もいる部活動問題については、中教審でも具体的な話が進んでいるようですが、どういう形になるにせよ、中体連など大きな組織を巻き込んだ広域的視点に立った議論をしていただきたい。
3 教員が自ら働き方に関する意識改革をする
 学校には「教育の善性」「無限定性」「多元性」「複線性」「再帰性」「感情労働」といった、教職ならではの多忙の要因がいろいろあり、ただ上からコントロールすればいいというわけではありません。やり方を間違えれば大きな反発だってあるはずです。
 「もう、そんなことを言っている段階ではない」と言う認識はあります。しかし、時間管理を徹底することは違うと思います。

2017年10月22日日曜日

花だより アキチョウジ 教員の「働き方改革」


 本気で進める「働き方改革」
       教育研究家・学校業務改善アドバイザー(文科省委嘱)/
       中央教育審議会「学校における働き方改革特別部会」委員 妹尾 昌俊
       (「教職研修」10月号 特集 教員の「働き方改革」より)抜粋
 ≪“たし算”から“ひき算”の発想≫
 はじめにはっきり申し上げる。学校の働き方改革は待ったなしである。
 現に過労死や過労自殺で亡くなっている教師が後を絶たないし、精神疾患等になる人も増えている。授業準備をする時間がないという教員は9割、生活にゆとりがないという教員も7割という調査もある。これでは、いくら新学習指導要領で高い理念や21世紀に通用する資質や能力の育成を掲げたところで足元がおぼつかない。
 これまで文部科学省は、“〇〇教育”や“〇〇指導”を増やしてきた。この背景には社会のニーズも強い。学校教育にあれもこれも求める“たし算”思考である。
 いま中教審の特別部会で検討しているのは、おそらく史上初めてかもしれない“ひき算”の発想だ。
 具体的に教員の負担軽減として、何を行うべきか、個人的な提案として3点である。
(1)環境と勤務条件の整備 
 ・定数の増加、一人当たりの授業時数の削減
(2)教員以外のスタッフとの連携 
 ・月に1~2回しか来ない専門職や週に2~3回の外部指導者では、調整等で逆に負担   
 が増える。頻度を高くするか、教頭、教員の業務の一部を代替えするアシスタントを付 
 ける。
(3)教員が軽くしてもよい仕事の明示
 ・教育委員会からの調査依頼、文書作成依頼、活用されていない研修レポートの作成等   
 を一度中止する。学校外の問題行動は、家庭や警察が対応するように啓発する。


2017年10月21日土曜日

花だより 柿 桔梗 スマホは現代のアヘンか?

≪医師からの警告≫ スマホは現代のアヘンか?
                  歌舞伎町メンタルクリニック院長 倉本 英彦 
 親がインターネットゲームに興じるあまり、子どもをほったらかしにして、子どもが重大な事態を招いてしまう事故や事件が後を絶たない。
 母親がスマホに夢中になり、子どもから目を離したときに、何かのはずみで子どもが大けがをしたり、誘拐されたりする危険はいつでもどこでもおこり得る。
 子どもの「スマホ依存」をどうしたらいいかという議論ばかり目立つが、実は成人の「スマホ依存」はもっとやっかいである。その親もとやかく言わないし、夫は会社を辞めてしまったり、妻は家事や育児をしなくなり、家族はめちゃくちゃになる。スマホ世代の若い母親にみられる「スマホネグレクト」を見逃してはならない。
 母親の「スマホネグレクト」の典型例は、スマホに夢中になっているときに子どもにぐずられ、無意識に怒鳴りつけてしまう、という行動である。スマホを一時も肌身離さず片手に持ち、家事や育児、あるいは友人とのLINEを忙しくこなす母親。もう一方の手で子どもをだっこしながらも目は食い入るようにスマホの画面を見つめている。見つめるべき対象はわが子の目でしょうに。「母親よ、いったんスマホから目を離せ!」と叫びたくなるのは筆者だけであるまい。
 母親が子どもの呼びかけに長期間反応しなくなると、子どもは泣いたり、ぐずったりしなくなり、しだいに笑わない、しゃべらない、無表情な子になり、孤立を好み、人間関係を築けなくなる。「母性愛の剥奪」あるいは「愛着障害」と呼ばれる状態になる可能性がある。
 乳児の母親への愛着は、吸うこと、しがみつくこと、後を追うこと、泣くこと、微笑むことなどの感覚・運動を通じて形成されると言われている。そのどれもがスマホが提供する視聴覚のみの刺激とは対極をなしていることに「スマホ依存」の末恐ろしさを感じのである。

2017年10月20日金曜日

花だより アキノキリンソウ マッサン


【平成25年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 NHK連続テレビ小説「マッサン」
 北海道余市のニッカウヰスキー創業者の話だというので興味があり土曜日の総集編(1週間のまとめ)を見ています。
“夢に生きたマッサン 夢を支えたリタの愛” 「日本で本物のウヰスキーをつくりたい」果てしない夢に生涯を捧げたニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝。そして、彼の傍らにはいつも妻のリタ(スコットランド女性)がいました。
 スコットランド留学中に竹鶴とリタは出逢いました。リタは、竹鶴の真摯な情熱にひかれ、彼と共に国産ウィスキーづくりの夢を追うことを選び日本へやってきます。妥協することなく夢を追い続けたマッサンと共に生きたリタでしたが、多くの困難が待っていました。(劇中では、竹鶴政孝は亀山政春、リタはエリーとなっています。)
 連続テレビ小説初の外国人ヒロイン(シャーロット・ケイト・フォックス)ということですが、実に素晴らしい。夢に生きることと大きな愛情があれば、どんな困難も乗り切ることができる。勇気を与えてくれる番組です。「あまちゃん」は見ていなかったのに、「マッサン」にすっかりはまってしまい、普段飲まないウィスキーを買って、ちびりちびりやってます。

2017年10月19日木曜日

花だより オオケダテ 深まる秋


【平成24年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 ・・・深まる秋・それぞれの秋・・・
 学校周辺の木々の葉も色づいたかと思ったら、すぐに落ち葉となってしまいました。
白滝では、16日に降った雪がまだとけていないそうです。
「そろそろ冬タイヤに替えようか?」そんな会話が飛び交う時期を迎えました。
20日(日) 北見では『菊まつり』がはじまりました。北小合唱団は、菊まつり会場の芸文ホールで開催された第54回北見合唱祭に参加しました。市内の合唱団が一堂に集まり、会場は多くの市民で満席でした。北小の演奏が終わると会場合唱として全員で童謡「赤とんぼ」を歌い、観客とステージが一体となって歌う喜びを分かち合いました。
“踊る阿呆に、見る阿呆、同じ阿呆なら踊りゃなそんそん”という言葉がありますが、“歌う阿呆に、聞く阿呆、同じ阿呆なら歌わにゃそんそん”と合唱連盟の理事長さんに言われ、何年かぶりに「赤とんぼ」を四番まで歌いました。すっかり秋の気分になって、その後、野付牛公園まで足をのばしました。池の水面に写る紅葉の中、ボートをこぐ家族連れがありました。学校では、野球シーズンも終わり、野球少年団の納会と卒団式が行われていました。冬期間は、体育館での基礎体力づくりをするそうです。合唱団、少年団では団員を募集中です。“同じ○○ならやらなきゃ、そんそん”です。
 合唱団は、合唱祭で演奏した曲目(英語で歌うゴスペル)を学芸会で披露します。是非、聴いてください。
気のゆるみに注意! 学校では大きな行事が終わり、室内での活動が多くなると生徒指導上の問題も増えるというジンクスがあります。どこか気がゆるむのではないかと思います。「さあ、勉強に集中するぞ!」と思ってくれると良いのですが…。
 また、季節の変わり目は、体調も変化します。手袋をはいて登校する子も増えてきました。暖かくして風邪を引かないように注意しましょう。また、日没も早まっています。夕暮れ時は見通しも悪くなります。交通事故には十分注意しましょう。
~網走天都山より~
 

2017年10月18日水曜日

花だより ホトトギス 秋鮭 江戸仕草


【平成24年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 /・/・/ 江戸商人に学ぶ /・/・/ 
 江戸仕草 ~五感を磨いて「六感しぐさ」~ 
 江戸商人はわが子たちを、知識と同時に視覚、聴覚、臭覚、味覚、触覚の五感を鋭敏に研き澄まして育つように心がけていました。すべてのものごとを自分で感じ、自分で考え、自分の言葉で話す自立した人間を育てるように努力したのです。「観る」「聴く」「読む」「書く」「話す」、機転が利かないと馬鹿にされました。
 「打てば響く」、鐘や太鼓がたたけば即座に鳴るように人間も打てば響く、つまり気配りをして、即行動する機敏さが尊ばれました。言葉をキャッチボールするセンスもその一つでした。
 自分で自分を守るために五感は敏感でなければなりません。何かことが起ころうとしたとき、起こったとき、この五感をフル回転させ、瞬間的に総合的判断して、ひらめく能力を第六感と言い、江戸の町はこの「ロクの利く」人たちの集合体だったのです。
 江戸の町が美しいと言われたのは、建物、壁の色、町並み、松や柳などの植物の美しさ(ハード)とともに、そこに住んでいた江戸っ子たちが、空気の汚れ、樹木の生育、暑さ、寒さに敏感に反応して手当をした(ソフト)からなのです。その敏感さが商いには何より必須条件でした。商いでなくても、生きるための敏感さは自己の危機管理に能力を発揮するはずです。
 関東大震災の朝、胸騒ぎを感じ、東京から引っ越して助かった江戸っ子が何人もいたそうです。
 文明の発達で便利重宝に慣れすぎ、動物としての本能や敏感さを年々失って鈍感になってきてしまった現代人。自然への畏敬も忘れ(畏敬の念が無くなると自然からの予告や警報を体感できなくなるそうです。)、人への思いやりもだんだん失ってきてしまった私たちに自ら警報を鳴らしたいと思います。
 三代住んで江戸っ子の資格ができるとされてきたのも、この第六感を磨いて磨いて磨き抜くには三代かかるということなのです。(NPO法人江戸しぐさ理事長 越川禮子)
 時代が進むにつれて社会が成熟するとは限りません。文化水準は、江戸町民の方が高かったかもしれません。
 哲学とか倫理、道徳など、人としての生き方について、現代人は、まじめに考えなくなったように思います。学問の中心は、哲学であったはずです。
「自然に囲まれた地方都市に住んでいるから、まだいい。」と思っている人がいたら大きな間違いです。むしろ刺激の少ない地方の人こそ、感覚は鈍いと言われています。


2017年10月17日火曜日

花だより フジバカマ 後始末をさせる

【平成26年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
《シリーズ「イキイキ子育て」》
 子どもが育つ!簡単で大切な50の方法 ジャン・ダーガッツ著より 
~後始末をさせる~
 コップやボタン、おもちゃなど、形ある物はみな壊れます。そんなとき、多くの親は子どもの不注意さに腹を立て、自分でサッと後始末をするものです。
 しかし、自分でできる範囲内で後始末させるようにしましょう。たとえば、飲み物がこぼれたら雑巾で床を拭かせ、コップが割れたら床の掃除をさせるといったことです。
 さらに、子どもに物を修理する技術を教えましょう。かなづちの使い方、のりづけの仕方に始まり、子どもが大きくなるにつれてボタンの縫い付け方やすそのまつり方、電球の替え方などを教えるのです。
 技術によっては、幼い子にはまだ無理なものもあります。子どもの不器用さ、手先の動かし方、判断力などを考慮に入れながら教えることが重要です。
 修理の方法を学んだ子どもは、ものが壊れてもたいていの物は直せるということを学びます。そして、子どもが成長するにつれて、この教訓が人間関係にもあてはまることを学びます。
 子どもに修理して再び使う機会を与えましょう。子どもは物がつくられる工程を理解し、それが役立っていることに感謝の念を持つようになります。

2017年10月16日月曜日

花だより ヒヨドリソウ カボチャ 怪奇現象?


【平成26年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
《心がホットステーション》
「昨日の夜、怪奇現象(かいきげんしょう)見たよ!」
 「えっ??????」
 「それを言うなら、皆既月食でしょ!」「そう、それそれ!」
 「すごくきれいに見えたよ!お月さんがね、だんだん欠けていくんだよ。どうしてそうなるか分かる?太陽と地球と月が一直線に並ぶからだよ。テレビでやっていたから、よく分かったよ。」
「LEDを発明した人がノーベル賞をとったんだよね。青色の光りをつくるのは、チョーむずいことなんだって、それを日本人が初めてつくったからすごいよね。ふつうに信号機とかに使われているから、すごく簡単にできたと思っていた。」 
 世の中のことに興味のある4年生でした。
  PTA教養部主催 CAPワークショップ 10月9日
CAPて何ですか? Child Assault Prevention 「子どもへの暴力防止」の頭文字です。
 子どもが自分の心とからだを大切に生きていくための人権意識を育てるとともに、いじめや誘拐、虐待や性暴力などの様々な暴力に対して、何ができるかを伝える教育プログラムです。
*CAPは、子どもたちがいろいろな暴力から自分の心や体をどうやったら守ることができるかを教えています。
*話し合いをしたり、簡単な劇を見たり、一緒に劇に参加したりします。それをワークショップと言います。
*内容は、暴力にあわないために何ができるか?を一緒に考えるものです。
*CAPを受けると、子どもたちは何だか強くなったような気がして自信を持ち、そして、安心します。


2017年10月15日日曜日

花だより シオン 馬鈴薯 入学の心得


【平成26年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 《シリーズ「イキイキ子育て」》
「もうすぐ1年生 入学の心得」
   ~陰山英男先生の入学前に押さえておきたいこと~ 
 《基本は「早寝・早起き・朝ごはん」》
 学力低下が話題になっていますが、学力低下の最大の理由は、社会の夜型化にともなう、生活習慣の崩れによる脳の機能低下だということです。
 朝起きたとき、脳のエネルギーは空っぽです。そのまま学校に行っても授業に集中することはできません。ですから、朝ごはんはしっかりとらなければなりません。朝ご飯を食べるには、早く起きる必要があります。ご飯の1時間前には起きて、体を目覚めさせないと食欲がわきませんし、ゆっくり食べる時間もありません。そのためには夜はやく寝ることです。1年生なら9時間は寝ないと疲れは取れません。このように逆算していくと「早寝、早起き、朝ごはん」の大切さがよく分かります。しっかり眠り、何をどう食べるかということは、人生そのものを決するのです。
 「早寝・早起き・朝ごはん」は、家庭環境のバロメーターそのものです。家庭がしっかりしているかどうかが問われます。
 《教育とは「型」にはめること》
 教育の最終目標は自立させることです。将来の自立に向けて、1年生から身に付けておきたいことは、「礼儀作法」、「時間厳守」、「整理整頓」の3つです。
 今の子どもは礼儀を知らないと言われますが、そうではなく、「型」を教わっていないのです。思いを伝える型を知っていれば安心して生活できます。友だちや目上の人にもかわいがってもらえます。
 「時間の大切さ」も大変重要です。社会は時間に沿って行動します。時間は貧富の差に関係なく、だれにでも平等に与えられています。相手の時間を尊重し、自分の時間も大切に使わなくてはなりません。時間を有効に使い、気持ちよく生活するために必要となるのが、3つめの「整理整頓」です。整理整頓は、頭の中や身の回りを整え、次の行動をすばやく起こすための時間管理です。
 この3つは理屈ではなく「型」として子どもたちに教え込んでしまうものです。型を知り、型にはまってこそ、社会の中で自由に生活できるのです。それを自立といいます。
 ・・・1年生の親でなくても、今一度確認してみてください。・・・
 入学準備には、ちょっと気が早いのではと思われますが、ランドセル商戦は、お盆のころから始まり、すでに終盤を迎えているそうです。入学前に思っていたこと、気を付けていたこと、期待感、夢や目標など、薄れていませんか?

2017年10月14日土曜日

花だより ユウゼンギク モミジ 自分の行動に責任を取る


【平成26年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
《シリーズ「イキイキ子育て」》
 「子どもが育つ!簡単で大切な50の方法」より(ジャン・ダーガッツ著) 
 ~自分の行動に責任をとらせる~
 子どもは自分の行動の責任をとらされると、「お父さんとお母さんは僕(私)が自立していると考え、自分の行動の責任をとる能力を持つ人間として認めてくれている。」と思うようになります。
 たとえば、子どもが野球をして遊んでいて、近所の窓ガラスを割ってしまったら、いっしょにその家に行って子どもに謝罪させましょう。窓ガラスの費用の一部をおこづかいから出させるのも、子どもにとってはよい経験になります。もし子どもが遊んでいるときに友だちの物を破ったり、壊したりしたら、その子どものところに行かせて、どんな償いをするか話し合いをさせましょう。「ごめんなさい」と言うだけで済むこともあるかもしれませんが、場合によっては、子どもが何らかの形で弁償する必要があるかもしれません。
 相手のいる前で子どもの間違いや悪い行動を簡単に片付けると、子どもに「それは重要なことではない。」というシグナルを送ってしまいます。また、子どもは何歳であっても、親が子どもの罪をかぶると、「自分が何をしても、かばってもらえる。」という甘えが生じます。どちらのやり方も、子どもに責任感を持たせることができず、自分の不適切な行動を正当化することにつながります。
 子どもが自分の行動に責任をとり、被害に対して弁償をするとき、自分の間違いを直視し、それを解決することによって精神的により強い人間になることができます。
 自分の価値を認識し、自分に自信のある子どもは、自分の間違いを直視し、悔い改め、相手の許しを求めることができるのです。

2017年10月13日金曜日

花だより ダリア 紅葉の野付牛公園 ありがとう



【平成26年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 《心がホットステーション》
 土曜警備の五十嵐さん ありがとうございます。 
 5月の連休の時でした。「校長先生が中庭の草とりをしているんですか?いいですよ。私が暇なときにやりますから、この“金の成る木”や“カポック”は、ずいぶん葉が密集していますね。」と話しかけてきたのは、土曜警備員の五十嵐さんでした。
「五十嵐さんは、植物がお好きですか?詳しいですか?」「まあ、ちょっとはねえ~。」
それからというもの、中庭には、雑草が生えていませんし、校長室前の廊下にある観葉植物の剪定をしてくれて、見違えるようにすっきりとした枝振りになりました。前任の俣野さんも警備以外の草取りや校舎内外の整理整頓、修繕をしてくれていました。本当にありがたいことです。感謝申し上げます。学校はこうした人の支えで成り立っています。
《ご迷惑をお掛けしています》 秋が深まり、風が強い日には、学校の木から落ちる枯れ枝や落ち葉で周辺の皆さんに大変ご迷惑をお掛けしています。なるべくはやく片付けるようにしていますが、手が回らないときがあります。どうかお許しください。
ありがとう! 1日(水)朝、前日の強風で校庭に置いてある1年生のアサガオの鉢が全て倒れていました。それを登校してきた子数名が直してくれました。立派な行いを始業式で全校生の前で褒めてあげました。
「別にほめてもらいたくてやったわけじゃないけど…。」と照れえていました。
 10月2日(木)PTA窓ガラス拭き作業に参加いただきました皆様にお礼申し上げます。教育委員さんの学校視察前でしたので、大変助かりました。お陰さまで好印象を持ってもらえたと思います。ありがとうございました。


2017年10月12日木曜日

花だより ショウメイギク 秋の斜里岳 節目


【平成26年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 後期始まる “節目を大切にする”
 ◎●◎ 終業式や始業式は「節目」 ◎●◎ 始業式の話から
 竹は1 日に1メートル以上も大きくなることもある成長の早い植物です。しかし、ただ上へ上へと伸びたのでは、自分自身を支えきれなくなってしまいます。そこで、自分を支えるために「節目」があるのです。雪が積もった時は、体を「くの字」に曲げて耐え抜き、簡単に折れることはありません。それは「節目」があるからです。同じように、私たちも「節目」があるから成長するのです。更なる成長には「節目」が必要なのです。
学校では、入学式、終業式、始業式、卒業式、他に運動会や学芸会も「節目」です。竹のように大きく成長するためには、「節目」ごとに「目標をはっきりと立てる」ことが必要です。
 先週の終業式の後、「校長先生、終業式で読んだ人って誰?(通知表「あゆみ」の所見を紹介した)私じゃないよね。あんなによい子なわけないもん。「B」もいくつかあったし、私がんばるから、今度読んでね!」と言いにきた子がいました。これも立派な目標になると思います。
《家庭にもある節目》 
 正月、ひな祭り、端午の節句、七夕、お盆、お祭り、誕生日、クリスマス、暮れの掃除など、家庭内の行事も大事な節目です。家族内の触れ合いが深まるだけでなく、高齢者など世代の異なるさまざまな人々とのかかわりやつながりができるなど、地域社会へも目が向くきっかけになります。しかも、日本の文化・伝統に親しむとても良い機会でもあります。また、初詣や節分で無病息災を祈ったりすることは、人間の力を超えたものへの畏敬の念を深めるなど宗教的な情緒を育むことにもなります。季節の区切り、年中行事を家族で大切にしたいものです。

2017年10月11日水曜日

花だより サルビア クルミ 秋休み


【平成26年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 《心がホットステーション》
  おじいちゃんと孫
「じいちゃんに買ってもらった運動靴でマラソン大会走ったらさ、それまで35位くらいだったのが、15位になったよ。じいちゃん、ありがとね。」
「そうか、そうか、それはよかったなあ!」おじいちゃんは、顔をくしゃくしゃにして喜んでいました。
  4日間の秋休み 何をしましたか? 
「4日も休みがあったから、本をたくさん読めてよかったよ。」
「JAの旅行で、旭川に農業体験ツアーに行ってきたよ。稲刈りしてきたよ。」
「ばあばが家にきてくれたよ。“あゆみ”を見せたら、『すごいねえ~!』とほめてくれたよ。」
「月・火は、ぼくだけが休みだから、児童館に行ってたよ。日曜日は、イオンに買い物に行ったよ。」
「秋・冬用の服を買ってもらったよ。寒くなってきたから、もうストーブをつけたよ!」
「“あゆみ”を持って、おじいちゃんとおばあちゃんの家に行ってきたよ。」
「ファイターズの試合を見に行ったよ。お父さんが何かで当たったんだって…。」
《後期始業式 6年生代表の発表から》 ~前期の振り返りと後期の抱負~
 前期では、「修学旅行」、「お泊まりキャンプ」で集団行動の大切さを改めて学びました。集団行動での規律を守ることをこれからの生活に取り入れていきたいと思います。
後期では、学芸会をがんばります。これが最後の学芸会なので、大成功させたいです。私は器楽をやります。きっと難しいだろうと思っています。それでもがんばってやります。
「わいわい祭り」では、お店をやるのが楽しみです。いろいろな学年と交流を深められるので、学ぶことがたくさんあります。
 最後に卒業式のことです。まだ、6年生の後期をむかえるという気持ちにはありません。でも卒業式当日、自分がどんなふうにこの場に立っているかとても楽しみです。
 後期には、楽しみにしている学校行事がたくさんあるので、残り少なくなった学校生活を楽しみます。

2017年10月9日月曜日

花だより ショウカイドウ 松茸 電車の中で座らない


【平成24年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
《シリーズ「イキイキ子育て」》
 「こころの強い子」は成績が伸びる 多 湖  輝著より
 ・・・電車の中で座らない・・・
 情けない話ですが、日本人の電車でのマナーはかなりいい加減になっているようです。車内で携帯電話をかける。ものを食べる。食べた後の袋や箱を床に捨てる。お化粧をする。お年寄りが立っているのにしらんぷり、どれも日常的な光景です。
 電車に家族4人連れが乗ってきました。空いている席は優先席だけでした。家族はその前に立ちました。お母さんが姉妹に「座る?」と聞きましたが、子どもたちは「この席はお年寄りの席だよ」とはっきり言って座るのを拒否しました。いい子だなと思いました。
 次の駅で若い女性が2人乗ってきました。彼女たちは立っている子どもを押しのけるようにして優先席に座ってしまいました。そのとき子どもは何を感じたでしょうか。
 近距離の異動ならなるべく座らない。そういう習慣を子どものときからつけさせることが大切です。もちろん長距離のときは別です。そうすることでがまん力が育つし、子どもの体力もバランス感覚もついていくのです。
 電車に乗るとまず空席を探す若者がいますが、たいてい目に力のないのが気になります。夜更かししているのでしょうか。体力もなさそうです。若者は若者らしく立っている方が、凛々しくて快活に見えるものです。

2017年10月8日日曜日

花だより サラシナショウマ 野菜の収獲 アンパンマン


【平成24年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
《シリーズ「イキイキ子育て」》
 純真な心 最期まで アンパンマンの作者
    やなせたかしさん 死去
 東日本大震災にアンパンマンの歌が被災地に流れ、子どもたちが元気になったと聞いて喜び、『死ぬまで現役を続ける』と宣言された漫画家で絵本作家のやなせたかし(本名・柳瀬嵩=やなせ・たかし)さんが、13日心不全のため、東京都内の病院で死去されました。
 アンパンマンは“世界最弱”のヒーロー 
 ちょっと汚れたり、雨にぬれただけでも、ジャムおじさんに助けを求める。でも、いざというときには、自分の顔をちぎって食べてもらう。そして戦います。それは私たちも同じ。みんな弱いけれど、そうせずにはいられないときもあるのです。
アンパンマンを知らない子どもはいません。あれほど幅広く、子どもたちに親しまれるキャラクターを作れる人はほかにいません。しかし、73年に「アンパンマン」の最初の漫画絵本を刊行したとき、大人たちには大変不評でした。ところが、各地の幼稚園では絵本がボロボロになるまで読まれたそうです。人気に火を付けたのは純真な幼い子どもたちでした。アンパンマンといえば、ばいきんまんやドキンちゃん、しょくぱんまんなどの多くのキャラクターですが、登場キャラクター数1768は、ギネス世界記録に認定されています。これは晩年まで創作意欲が衰えなかった表れです。
「どうしてアンパンマンが好きなのか?」と3年生の女の子に聞きました。
「なぜだかよくわからないけど、きらいな子はいないよ。アンパンマンの歌だってみんな知ってるよ。」
 アンパンマンは人に優しく、勇気を分け与える。そんな姿を、子どもたちもきっと学んでくれるはずです。やなせさんは、90歳にして童心を忘れない人でした。生前「子どもたちが遊ぶ下で静かに眠りたい。」と語っておられたそうです。


2017年10月7日土曜日

花だより コスモス ドングリ 心の強い子


【平成23年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
《シリーズ「イキイキ子育て」》
「こころの強い子」は成績が伸びる 多 湖  輝著より
 /././././まず始めよう、朝のあいさつ/././././
 挨拶のできる子はとても朗らかです。そして、利発そうに見えるものです。実際、声が大きければ大きいほど朗らかな気分になります。
 家庭の中のマナーの始まりは、朝のあいさつにあります。
 朝起きて顔を合わせたら「おはよう」と声をかけ合う。
 ときに子どもは面倒くさがります。学校でおもしろくないことがあったときなどはきっとそうでしょう。ブスっとふてくされたような顔になっています。
 こんな表情を見たら、お母さん、お父さんはいつもより大きな声で「おはよう」と声をかけてください。
 無視されたらもっと大きな声で「おはよう」と、子どもは聞こえないような声で「おはよう」と応えるでしょうね。こんなときは「おや、聞こえないよ」と子どもの顔を覗き込んで微笑みかけましょう。
 ご飯のときの「いただきます」、帰ってきたら「ただいま」
 そのつど交わされる家族のあいさつは、日常生活のめりはりなのです。悪い仲間とつきあい始めると子どもの生活態度が崩れてきます。まずあいさつの習慣が消えてしまいます。黙って出て行く。黙って家に帰ってくる。面倒くさそうに箸を取る。食事が終われば黙って自室にこもってしまう。けじめのない生活態度は、まず家庭内のルールとかマナーを無視することから始まります。それにあいさつのできない子は、全体にやる気のない子であることが多いのです。


2017年10月6日金曜日

花だより ハゲイトウ 生きる力の優等生は“イノシシ”


【平成23年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 北海道小学校長会教育研究大会渡島(北斗)大会(9月13・14日)、管内特別支援教育研究大会紋別大会(9月19日)、日本教育会全国大会札幌大会(9月28日)、全道生活科・総合的な学習教育研究大会・後志(倶知安)大会(10月4日)、特別支援教育管理職研修会(10月10日)、網走市立白鳥台小学校公開研究会(10月11日)、北見市就学指導委員会(判定会議9月29日)の他にも校長会用務などがあって、土日も含めて学校を空けることが多くありましたが、「深いい話」をたくさん聞くことができました。学校だよりで紹介します。
 生きる力の優等生は“イノシシ”
 何でも食べる食欲(雑食)、高い攻撃力(危険回避能力)、優れた繁殖力、どれをとっても優秀なのがイノシシである。しかし、そのイノシシを人間が無菌状態の狭いゲージで、高カロリーなエサを与えるとイノシシは「豚」になるのです。
 これは動物園の園長さんの話ですが、学校教育の警鐘でもあります。
 行動展示で有名になった旭山動物園は、動物が本来持っている能力や生きている環境を知り尽くした上でそれに近い環境でつくり出しています。オランウータンの飼育舎には柵がありません。周りに水を張ったプールをつくることで、水を怖がりそこに踏み込むがことがないからだそうです。また、多くの動物園では、動物が興奮しないように薬を与えていますが、旭山動物園では薬は使わず、その動物に適した環境にしてやることで、動物は落ち着き、自然に近い形で繁殖もするそうです。育った環境が大事だということです。人間も同じではないでしょうか?~と話していました。

2017年10月5日木曜日

花だより イタドリ 半沢直樹


【平成23年度 北見市立北小学校 学校だよりから】 
 倍返し 10倍返し 100倍返し 「半 沢 直 樹」
「半沢直樹」は、銀行を舞台にした池井戸潤さんの小説が原作の金融ドラマ。堺雅人さんが演じる大手銀行員が、理不尽な要求や不正を働く上司を次々に倒していくという内容です。サラリーマンやOLを中心に人気を呼び「やられたらやり返す。倍返しだ!」を決め台詞が、流行語になっています。今年の流行語大賞は、「今でしょ!」で決まりかと思っていましたが、強力なライバルが出ました。私は、子どもたちが「倍返し」と騒ぐようになってから見るようになりました。瞬間最高視聴率は46.7%、関西地区では50.4%と驚異的な数字を叩き出し、「倍返し」は社会現象になりました。
≪なぜ?ここまでヒットしたのか?≫
 ~高視聴率の要因は、流行語となった「倍返し」を初めとする勧善懲悪が、じょうずに盛り込まれていることだ。長寿番組「水戸黄門」に代表される勧善懲悪は、ドラマの定番中の定番だ。しかも「半沢直樹」の勧善懲悪は、国民の間に深く根ざしている「銀行悪者論」をバックにしているから、ますます受けがよくなるのだ。~と経済アナリストの森永卓郎さんは時代劇のような「勧善懲悪」と銀行悪者論がマッチしたと言っています。
また、「暑苦しいほどの熱さ」なのかもしれない。『半沢直樹』そのものがそういう物語なのだが、これを暑苦しいほど熱く演じた半沢直樹役の堺雅人や大和田常務役の香川照之、片岡愛之助や及川光博などの俳優陣とそれをさらに暑苦しいほど熱く演出した点にあるという人もいます。
 ところが?「やられたら、倍にしてやりかえす!」は当たり前?
 流行に敏感でテレビの影響を受けやすい子どもたちの間には、「やられたら、倍返し、1発叩かれたら2発返す。いじわるされたら、倍にして返してやる!」と勘違いしている子がいます。
 「勧善懲悪」とは、“善を褒め、悪を懲らしめること”です。「倍返し」は「勧善懲悪」であり、水戸黄門が番組の最後に印籠を出して、悪者を懲らしめることです。「やられたら、やり返す」ことが、この番組の趣旨でないことを親はきちんと子どもに教えなければなりません。


2017年10月4日水曜日

花だより アシタバ シシャモ いろいろな秋


【平成23年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
  ◇◎◇前期終業式・後期始業式◇◎◇ 
 全校生を代表して作文の発表がありました。前期を振り返って、楽しかった思い出や後期に向けての抱負や目標を綴られていて、どの子も素晴らしい内容で感心しました。紹介します。
~わたしは、あさひかわろうがっこうから、きたしょうがっこうににゅうがくしてきました。でも、わたしは、みみのびょうきなので、みんなのおはなしがききとりにくいところがあります。だから、とてもしんぱいでした。きこえないときは、「もういっかい、いってください。」といっています。大きなこえではなしてくれるときこえます。一ねんせいになって、わたしは、おともだちがいっぱいできました。もっともっとたくさんのおともだちをつくりたいです。こうきは、がくげいかいがたのしみです。こうきもがんばります。~
~わたしは、国語の「きつねのおきゃくさま」の勉強が一番の思い出です。きつねのきもちを考えるとき、みんなの意見を聞いて、なるほどなあと思うことがいっぱいあったからです。一番がんばったことは、マラソンの練習です。最後の練習のとき、最初は1位だったけど、だんだんぬかれていって4位になりました。でも、がんばったと思います。
後期は、学芸会をがんばります。器楽の練習でリズムがはやくなってもついていけるようにがんばります。~
 スポーツの秋・いろいろな秋 
 サッカーのリトルオニオンが全道大会に出場したり、野球でベスト4まで進出したりするなど、子どもたちが頑張っています。過日、「校長先生、ミニバスだって頑張っているんですよ。」と言われました。伝書鳩を見ると、陸上など子どもたちがさまざまなスポーツで頑張っています。北小の字を見るとうれしくなります。こう書くと、スポーツだけじゃないですよ。「私、和太鼓をやっていて10月に発表会があります。」と言っていた子もいました。芸術の秋 音楽のコンサートや発表会、絵や習字などの展覧会が開催されます。子どもたちが輝く時期でもあります。
 ちょっと待った!食欲の秋を忘れちゃいけません。駐車場の階段に教材園で収穫したたまねぎがたくさん干してあります。3連休中にハウスのミニトマトの片付けをした先生がいました。夏の間、私も甘いミニトマトを何度がごちそうになりました。変わってプール横の栗の木もイガイガが茶色になりかけています。1年生が育てている“あさがお”「今日はいくつタネができているかな?」と毎日観察している女の子がいます。過日、講演に東京から来た先生が、この時期の北海道は最高だね!景色も気候も、それに食べ物が美味しい!と話していました。北海道は、1年で一番よい時期を迎えました。でも、日に日に気温が下がってきます。朝は、手が冷たく感じます。体調管理に気をつけてください。

2017年10月3日火曜日

花だより 吾亦紅 カボチャ 母親は子どもの友達ではない


【平成22年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 《シリーズ「イキイキ子育て」》
 『母の品格』多湖 輝著から ~母親は、子どもの友だちではありません~
「今日は、学校に行きたくない。」「どうして?」「だって、○○○がイヤなんだもん。」「そう、そんなことがあったの。無理しないで休んじゃえば…。」
子「サッチーあのね。これ○○だよね。」母「ターくんもそう思う?サッチーもそう思うよ。」これが最近の親子の会話です。今のお母さんは、優しいから、子どもと同じような話し方をします。特に小さい子がいるお母さんはそうです。お母さんの中には、「うちは友だちみたいに仲がいいんですよ。」と自慢する人がいますが、それは違うと思います。友だちのように子どもと話すのが、子どもと良好なコミュニケーションを保つ秘訣だというのは大きな勘違いです。
《友だちと母親の違い》 友だちはたしなめませんが、母親は子どもをたしなめます。間違ったことをしたらその場で「それは違います。」と諭すのが母親です。
 子どもを叱るとうまくコミュニケーションがとれなくなると思っているお母さんがけっこうたくさんいるのではないでしょうか。だから叱ることができず、その代わりに優しくしてしまうのです。優しくする方がずっと楽だからです。友だちのようなお母さんというのは、じつは子どもを??れないお母さんかもしれません。お母さんに叱られずに育った子どもは、善悪の判断が身に付きません。
 いくら「いじめは悪いことですよ。」と言われても、子どもは何がいじめなのか分かりません。実際、遊びかいじめかその境目があいまいなことが多いのです。そんなときにお母さんが、その場で「それがいじめです。いじめはしていけません。」と叱るのが、子どもにしても一番わかりやすいのです。子どもは悪いことをして叱られながら善悪の判断をつけていきます。これは友だちではできません。
 “「甘えさせる」と「甘やかす」”とは違うといいました。けじめをきちんとつけることが大切です。母は優しくて恐い存在でなければなりません。凛とした品性をもって子どもと接してください。


2017年10月2日月曜日

花だより キンモクセイ マラソン記録会


【平成22年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 マラソン記録会 マラソンなんて大嫌い!」
 体育館前の掲示板に貼られた記録を一緒に見ていた女の子の感想です。
「マラソンなんて大嫌い!どうしてマラソンなんかあるの?コワイだけじゃん。それに男女一緒なんておかしいよ。せっかく女子で1位なっても男子がいたら、どんなに頑張ってもムダじゃん!1位になった人って、コワクないのかな?」
「そりゃ、コワイさ。もしかしたら一番大変だったかもしれないよ。“歩けば楽になる”そんな誘惑に打ち勝ったから、1位になったんだよ。」
「でもさ、私はさ。距離は同じでもその人より倍の時間走ったんだよ。その子より、すごいじゃん!」
「来年は、辛い時間が短くてすむように走るといいね!」

2017年10月1日日曜日

花だより マツムシソウ あいさつで人を大切に


【平成22年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 《心がホットステーション》 「あいさつで人を大切に」
 正門前に立っていると、「おはようございます。」と元気よくあいさつをしてくれる子もいれば、声をかけるとやっと小さな声で「おはようございます。」とこたえる子、中には、下を向いて黙って通り過ぎる子がいます。そういう子には、もう一度こちらから大きな声で「おはようございます。昨日は何をした?」と声をかけるようにしています。ところが下校時は、登校時より、表情も明るく、元気よく「校長先生、さようなら!」という子が多いように感じます。朝は、“ああ~、これから勉強が始まるのか!”と思いながら学校に来て、帰りは、“よし、これで家に帰れるぞ!”そんな気持ちが態度に出るのでしょうか? 本当は逆だと良いのですが…。朝送り出すときは、笑顔で「いってらっしゃい、車に気をつけてね。知っている人に会ったら、あいさつするんだよ!」と送り出してください。
「あいさつで人を大切に」 街頭指導にご協力をいただきました保護者の皆さん、ありがとうございました。お礼は、子どもたちの“元気なあいさつ”と思っていましたが、それも十分ではなかったようです。学校でも児童会を中心に「あいさつ運動」をしていますが、北小の子を見かけたら積極的に声をかけてやってください。よろしくお願いします。 
□■□ あいさつといっしょに話しかけてくる子 □■□
「校長先生、あのね。きのう、うちにね。新しい冷蔵庫がきたんだよ。何回も開けたり、閉めたりして、お母さんに叱られたよ。」
「校長先生、あのね。きのう、お兄ちゃんが悪いことをして、お母さんに叱られたよ。泣いたんだよ!」
「どんな悪いことをしたの?」「それは言えない!」