子ども同士を比較するような言葉かけをしない
親がうっかり言ってしまいがちなのが、「お姉ちゃん(お兄ちゃん)に比べてあなたは……」、「〇〇ちゃんはできるのに……」などと、子ども同士で比較して評価する言葉です。比較された子どもは、どういう心境になり、どのような行動に出るかといえば、
「お母さん(お父さん)は、お兄ちゃんだけが好きなんだ。私のことは好きじゃないんだ。」
このように思ってしまった子どもは悲劇です。下手をすると、一生この気持ちを引きずることもあるのです。小さいうちほど、「親からの評価=自分の評価」になってしまいがちなのが子どもです。つまり、「自分は親に好かれていない=自分は生きる資格がない」と飛躍してしまい、自分を大切にできなくなったり(自尊心の低下)、自分はやればできるんだ!という気持ちが無くなったり(自己効力感の低下)してしまうのです。また、その比較された対象、例えば兄弟に意識的・無意識的にも関わらず「敵意」を持つようになります。
子ども同士を比べてしまうとき、それを言う親は、学校での成績であるとか、友人関係や行儀など、いつも子どもを評価しているのです。「評価」をあせる親が、真面目さのあまりつい厳しいことを言ってしまって、取り返しがつかなくなる、子どもに対する言葉の暴力を止められない、そういうお母さんは少なくありません。
自分では子どもにひどいことを言うのを止めようと思っていても止められない、このようなお母さんは、意外にも「理想の子育て」を追いすぎている場合があります。例えば、
・子どもに絶対怒らない ・いつも笑顔 ・いつも一緒に遊んであげる
・いつも手作りのお菓子を作ってあげる ・いつも褒めてあげている
子どもに虐待をしてしまうお母さんは、意外にも「良いママ像」に苦しんでいる場合があります。そして、ひどいことを言ってしまい子どもの寝顔をみながら自己嫌悪に陥ったりするのです。ドラマのようないいお母さん、いい子どもなんて、そうはいません。子育ては、教科書通りにはなかなかいかないものなのです。それから周囲の助けを得ることです。夫が忙しいならば、実家、近所のママ友達、児童館、民生委員、保育園など、自分だけで子どもを抱えず周りに甘えることです。これが「ソーシャルサポート」(社会援助)です。
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