2018年8月18日土曜日

花だより ヒャクニチソウ 『稲盛流コンパ』のすすめ


  多忙化一辺倒の学校現場でひたすら耐え忍ぶ教師の皆さんへ
     ~『稲盛流コンパ』のすすめ~
                  麗澤大学非常勤講師 寺崎 賢一
 学校現場での、反省・評価は、どうしても単なる形式的な中身のない反省になりがちです。本気でやるならしっかり時間をとってやるべきです。しかし、現場ではそのような時間が全く保障されていません。
 退官したある著名な文部官僚が言いました。「私たちは、あまりにも現場の先生方に無理強いばかりしてきた。そのことをいま、深くお詫びしたい。」と
 日本の教育にとって、今一番必要なことは、教師の待遇を大幅に改善し、教師に人間らしい生活を保障することです。そして、一方で、優秀な人材を教育の場に集めることです。今こそ大きく改善するときです。
 どうすれば教職員の「意志(やる気)」を奮い立たせることができるのか? 
  ~びっくりするほど改善できる『稲盛流コンパ(飲み会)』のすすめ~
 稲盛和夫~京セラの実質的創業者、KDDIの創業者にして日本航空を再生させた人
 さらに全国に1万2千人近い門下生をもつ稲盛塾の塾長
 その彼の会社運営法、企業再生法の肝心かなめの方法こそ、「意志」を喚起するための「コンパ」だったのです。
 『稲盛流コンパ~最大組織をつくる究極の飲み会』
         北方雅人・久保俊介著、日経BP社より
 「飲み会は飲み会でも、大真面目な飲み会。多少羽目を外すことはあっても、上司や会社の陰口をたたく憂さ晴らしの場ではない。経営者が従業員、上司と部下、同僚同士が互いに胸襟を開き、仕事の悩みや働き方、生き方を本音で語り合う。酒を通して一人一人が人間的に成長し、組織を強固な一枚岩にするのが『稲盛流コンパ』だ。」
 「会社を支えてくれる従業員に、社長である自分の感謝の気持ちが足りなかった。これでは人材が育たず、心が離れて辞めるのは当然だ。」
 「会議中、部下は上司になかなか意見が言えないものだが、酒を飲んで話すと、本音が出てくる。下の人にとって、そうした本音を酒を入れずに言うのは勇気がいる。多少くだけた、コンパの雰囲気の中だからこそ意見が出る。」
 「表面的な人間関係で弱々しくつながっている組織では、困難な目標に立ち向かうことはできない。だからこそコンパは必要なのだ。」
 「稲盛流コンパでは、手酌をしてはいけない。周りの器に目を配りながら相手に酒を先につぐ。京セラでは、こうした利他の精神を早くから教え込む。(上司が率先垂範しながら)利他の心を実践すれば、仲間意識が強くなる。」
 このようにして、まず職場の仲間意識が仲良く幸福になれる職場づくりを大切にすべきなのです。コンパをやり続け、営業利益をどん底から見事回復させた会社は多い。
【補 足】 学校では、どうすればいいか?
コンパの前に、管理職と主任級の人たちでコンパのための準備をします。テーマを決め、グループ決めや座席決めを行います。自分の学校では一番何が問題であり、何が優れているかを考えながらテーマを決めます。コンパのときのみんなのお世話は管理職が献身的に行います。          

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