2018年11月25日日曜日

花だより カエデ 家庭にある「5つの力」


 家庭は「5つの力」を持っている                     
1 愛の力
  家庭は親から子に愛情が注がれる場所です。ただし、子どもの言うことを何でも聞き
 世話を焼くことではありません。また、勉強や遊び、友だち関係まで、親がこうしなさ
 いと強制することでもありません。過保護や過干渉は、子どもの自立を妨げます。
  いつも家庭に会話があり、笑いがある。誰かにいいことがあれば、みんなで喜び、悲 
 しみも全員で共有する。こんな日常が子どもの安定した心理状況を育てます。
2 経済の力
  衣食住全ての面で子どもの生活が保障され、学校にも通える。家庭はこうした「健康 
 で文化的な最低限度の生活」を子どもに提供する場所です。そのために親は働いてお金 
 を稼ぎます。家庭は経済の力を持つ場所だということです。
3 しつけの力
  教室で筆記用具を机上に散乱させている生徒を注意したら「誰にも迷惑かけてない」
 と反論されたことがあります。今、こうした子が増えています。「清潔で整理された状
 態は快い」という感覚はしつけの中で育つものです。
  自分の健康管理や公共マナー、他者との交わり方など、しつけの領域は多様です。そ
 うした礼儀作法や規範を教えて身につけてさせる場所が家庭です。
4 文化の力
  文化とは、音楽や美術に親しみ、時にはスポーツを楽しむといった高尚なものだけで
 はありません。親子の触れ合いこそが「家庭の文化」です。最も簡単な文化活動は、家
 族の団らんであり会話です。日常の出来事に対する喜怒哀楽のやりとりです。子どもは
 親との会話を通して物事のとらえ方や未知の世界を知り、自分の価値観をつくっていき
 ます。
5 人格の力
  親に叩かれて育った子は、他者に対しても暴力的に接しがちです。負の面だけでな
 く、親の肯定的な言動も子どもの性格や行動に良い影響を与えます。子どもは親をまね
 て育ちます。子どもは育ってほしいようには育たない。育てたように育つのです。
 「人格の力」と言っても気負うことはありません。いつも地道に働いている。親同士が
 仲良く、互いに労わり合う飾らない姿を示せばいいのです。
                      (全国教育文化研究所 重水 健介)
 ここにあげられていることは、ごく普通のことです。しかし、これができていない家庭が増えてきているのです。

11月24日 美幌峠からの斜里岳

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