明石家さんまが司会する「ほんまでっかテレビ」で、若者に「悩みを誰に相談しますか?」と質問すると、昔は圧倒的に「友だち」と回答したものが、今は「母親」と回答する若者が増えたと言っていました。子離れ、親離れができていない親子が増えたということです。放任主義も困りますが、心配性はもっと困ります。
親が子どもを心配するのは当たり前のことですが、心配性が「心配症」になると、これはかなり度が過ぎることになります。やや病的に近い心配性ということです。外に遊びに行こうとすれば、車が危ないからいけませんと反対する。これでは子どもの心をひ弱にします。子どもは外に行ってはいけないんだと思うことで冒険心を見失っていくのです。家の中で遊んでいれば確かに安心です。が、それでは子どもの勇気とかやる気が育ちません。親は、危なくない安全な場所を選んでやればいいだけの話です。
ある中学生が夏休みに少し遠くの山に友だちと登る相談をしました。母親は、「遭難」の二文字が頭を過ぎり絶対反対の姿勢を崩しません。子どもはそんな母親に抵抗できず、「じゃあ、やめる。」と友だちとの約束をキャンセルしました。問題は、この子があっさりとあきらめると言ったことに危惧を感じます。
すでに母親の過度の心配症が、その子の心に影響をもたらしているのです。あきらめが早く母親の言うことに反論しない子は、自立心に欠けているし、冒険に対する尻込みのようなものを感じます。これではものごとにぶつかっていく勇気が育ちません。こころの弱い子どもになってしまいます。
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