2024年4月30日火曜日

花だより あいさつは短く、しあわせは長く スイトピー

 


 コロナが明け、4年ぶりに歓迎会が行われました。4月は、いろいろなところで挨拶をする機会があります。「あいさつは短く、幸せが長く」をモットーにしていましたが、最近、「園長先生、話が長い」と言われ、今回は、短い挨拶に心がけました。
 歓迎会用に用意した言葉は、
 故郷 必ずしも 生まれた処にあらず 心通じた処こそ 本当の故郷である
 母校 必ずしも 卒業した学校にあらず 心交した処こそ 本当の母校である
    転勤族である教員の心構えを表した言葉です。
 ある学校の校長室に掲げてあった言葉で、「紅林」という雅号がありました。
「置かれた場所で咲きなさい」(マザーテレサ)の言葉もあります。
 教員には、故郷や母校がたくさんあります。

2024年4月29日月曜日

花だより 消滅可能性自治体 フジ

 


 有識者らでつくる「人口戦略会議」が消滅可能性自治体のリストを公表したことについて、全国町村会の会長は「これまでの地域の努力や取り組みに水を差すものであると言わざるを得ない」と批判するコメントを発表した。同会議は20~39歳の女性人口が2050年までの30年間で半減する分析を踏まえ、全国744が消滅可能性自治体と分類した。会長は「一面的な指標を持って線引きしている」と指摘し、「全国の自治体は、人口減少への対応や、独自の地域づくりに懸命に取り組んでいる」と主張した。  読売新聞は、4月26日の一面で「人口減抑制総力で」読売新聞社提言を掲載した。  手をこまねいていれば社会の維持が困難になる恐れがある。政府や企業は対策を総動員し、結婚・出産を望む若者や子育てを担う家庭を社会全体で支える意識を醸成しなければならない。これは遠い将来の話ではない、対策を先延ばしにしている余裕はない。岸田首相は、「2030年代に入るまでがラストチャンス」としている。  国民全員が危機意識を持たなければならなく、人口戦略会議の発表を批判するのはおかしい。国や自治体の取り組みは、まだまだ不十分と言わざるとえない。  ~読売新聞社の提言~  ◎結婚から育児 切れ目のなく支援 「2人目の壁」を取り除く  ◎若者が希望を持てる賃上げ 「不本意な非正規」をなくす  ◎多様な働き方 選べる社会に 長時間労働を前提としない  ◎政府は財源の合意形成を図れ 保険・税のベストマッチングを  ◎強力な推進体制 政府の構築 恒久的な対策本部新設へ  ◎住み続けたい地域づくり 地方都市からの流出を防ぐ  ◎外国人・高齢者 活力維持が重要 「育成就労」「特定技能」着実に   これには、デジタルの活用は必須だと言っている。   こども園の経営にも大きく影響する問題だけに早急な取り組みを望みたい。

 

 

2024年4月28日日曜日

花だより 学校経営で外せないこと ケマンソウ 水芭蕉(2)

 


 学校経営で外せないこと
《今や学校経営の重点は特別支援教育》
 特別支援学級在籍児童は年々増加しています。そして、インクルーシブ教育システムの構築が求められていますので、特別支援教育は学校経営の重点に据えなければならないと考えます。校長がまずやらなければならないことは、退職間近の教員を担当させるのではなく、特別支援に精通した教員を配置することです。研修も特別支援教育を抜きには考えられません。特別支援担当の教員に任せるのではなく、全職員で特別支援教育について研修を深めるべきです。
《学力・体力向上は外せない》
 病気の診断や処方は、さまざまな検査で決められます。今の世の中、触診やレントゲン写真だけで診断する医者はいません。血液検査やMRIやCTなど、最新の医療器具を駆使して診断し、治療方法を決定します。教育も同じです。精度の高い検査(知能検査・学力検査・新体力テスト・性格検査など)をして、何が課題なのかを明確にし、それを共有することがまず必要です。学校の使命は、確かな学力を身につけることです。そのためには、身も心も健康でなければなりません。


2024年4月27日土曜日

花だより 「精いっぱい」 ライラック 水芭蕉

 

 この春、北小に赴任した知り合いの校長先生が、「校長室の牧野先生の写真を見ました。」と過日電話をいただきました。
 「精いっぱい」(北見北小学校の教育指標) 
 「精いっぱい」の「精」には、「人間のエキスである心、澄みきった光、澄んだ瞳」という意味があります。
 ~子どもたちが生き生きと活動するとき、真剣に取り組むとき瞳が輝き、喜びがあふれ、意欲が生まれます。そこで教師は、全ての教育活動に“精いっぱい”を子どもたちの合い言葉とさせ、十分に自己実現できるように支援していきます。~
 学校経営方針の冒頭にこう書かれてあります。
 “精いっぱい”の取り組みをさせるには
 ①教師が子どもを理解し、一人一人の持つ個性を十分に伸ばしてやること
 ②考えるゆとりある授業により、一人一人が自己の考えや方法を創出できるようにする
  こと
 ③個性的、創造的に活動させ、成就感・満足感を得させるような教育活動を深めること
 ④達成可能な活動を組織し、自己に自信を持たせること
  などが大切になってきます。
 校長室に来た2年生に、「“精いっぱい”てどんなことか分かる?」と聞くと、「たくさん食べること」と答えて、一緒に来た友だちから「それは“腹いっぱい”だろ!」とつっこまれていました。北小の伝統である「精いっぱい」を子どもたちに伝えるために、校舎のいたるところに「精いっぱい」と書かれています。ある先生は、「精いっぱいで、胸いっぱいです。腹いっぱいと答える気持ちも分かる。」と言いました。

網走湖畔の水芭蕉が見ごろを迎えます。

2024年4月26日金曜日

花だより 「教育」から「共育」へ ハナビシソウ

 

 親は子どもと共に成長する 
 “子どもが生まれて親になるのではなく、子どもの成長に合わせて親としても成長する。(成長しなければならない)”と言われています。子どもが小学校に入学するということは、親も小学校のPTAとなり、小学校1年生の親としての勉強が始まるということです。
 今年1年、参観日、学級懇談などで学校に行くことがあると思います。保護者同士の交流、先生との交流、ときには校長室にも寄ってください。コミュニケーションを図ることが大事です。それが親としての勉強であり、成長することにつながります。2番目の子だから、3番目だから、もう分かっている? それは通用しません。その子にとっては、初めてのことなのです。参観日や家庭訪問、保護者会を大事にしてください。
 お母さんだけに任せてはいけません。お父さんも積極的に関わりましょう。
 これからは「教育」ではなく「共育」です。

2024年4月25日木曜日

花だより 親の笑顔が子どもの笑顔をつくる 二輪草 大雪山

 


 ・親の笑顔が子どもの笑顔をつくる・
 ~ 自分を大切にできないならば、子どもを大切にすることもできない~
 子育ては大事ですが、一日中、わき目もふらずに集中していては疲れてしまいます。親のイライラは、子どもにも伝わっていくものです。
≪イライラを感じるか?≫ 仕事をしている母親=18% 専業主婦=32% 意外にも専業主婦の方がストレスを感じています。仕事をしながらの育児は、さらに大変です。
 大事な子育てだからこそ、自分の時間をつくり、心を健康に保つことが大切です。夫婦で助け合ったり、子育てでサポートや子育てネットワークといった育児を手伝う仲間や仕組みを活用したりして、リフレッシュする時間をつくりことが大切です。親が幸せで笑顔でいる家庭でこそ、子どもも幸せを感じられます。
           シリーズ「いきいき子育て」 家庭教育手帳より
   

2024年4月24日水曜日

花だより お土産のお菓子 ヤマツツジ

 

 「出張のお土産はいらない。そんなお金があるのなら、本の1冊でも買いなさい。」こう言った校長がいました。それ以来、学校からお菓子が消えました。校長になって赴任すると真っ先にこれを徹底しました。それが当たり前だと思えば、そんなものなのです。
  北見市内の特任校に赴任した時、「バレンタインのチョコの受け渡しは、学校でやらないこと、先生方へのプレゼントもなし、当然ホワイトデーも同じ」と言うと、「今度来た校長はケチだ!」と保護者から言われました。裕福な家庭が多く、それまでお友達全員、先生方や用務員さんにも義理チョコを渡していたのです。当然ながらホワイトデーのお返しが期待されます。こうした悪しき習慣は、絶たなければならないと思ったからです。
  ところがこども園に来て、給湯室のお菓子の山を見て驚きました。どこかに出かけると必ずお土産にお菓子を買ってくるのです。もっと驚いたのは、帰りにはほとんどなくなっていることです。甘いお菓子が先生方の活力「ファイト一発〇〇〇〇〇Dになっている!」多忙な日々を笑顔で過ごす先生方の源は、「子どもたちのくったくのない笑顔と甘いお菓子か」と思うようになり、自分もいつしか、今日はどんなお菓子が並んでいるか。給湯室を覗くのが楽しみになりました。「郷に入っては郷に従え」です。

2024年4月23日火曜日

花だより 教職調整額4%から10%へ サクラソウ

                               
 教職調整額は1972年施行の教員給与特別措置法(給特法)に基づく制度で、義務教育段階の公立学校教員の給与は、国が3分の1、自治体が3分の2を負担しており、4%から10%に引き上げた場合、公費負担は約2100億円に上り財源確保が課題です。
 教員の給与のあり方や働き方改革を議論してきた中教審の特別部会が、教員の月給を上乗せする代わりに残業代を支払わない現在の枠組みは維持した上で、半世紀ぶりに上乗せ分を引き上げ、現在の4%から10%以上とすることを、素案に盛り込むことにしました。
 給特法をめぐっては、「定額働かせ放題」とも言われ、長時間労働を助長しているとして現場の教員や専門家から抜本的見直しを求める声もあがっていましたが、これまでの議論では、高度専門職である教員の仕事は自発性に委ねる部分が大きく線引きが難しいとして、教員の職務の特殊性から現在の枠組みを維持した上で改善することが望ましい。としました。これは50年前に議論した結果と同じです。
 ~中教審特別部会がまとめたポイント~
 ◎働き方改革のさらなる加速化
 ・各教育委員会の取り組み状況を公表
 ・全ての教員の残業を月45時間以内に。将来的には月20時間を目指す。
 ◎学校の指導・運営体制の充実
 ・小学、3・4年生にも教科担任制
 ・新卒1年目には学級担任を持たせない。
 ・全中学校に生徒指導担当教員を配置
 ・若手教員をサポートする新たな職を創設
 ・支援スタッフの配置充実
 ◎処遇改善
 ・教職調整額を10%以上に引き上げ
 ・学級担任の加算、管理職手当の改善
 ところが現場では、「給料は今のままでいいので、業務を減らして」という声があります。教特法は、残業をしなければならない教員もやらない教員、優秀な教員もそうでもない教員も全てに10%引き上げるものです。教員の質が問題になっているとき、教員の給与を上げることに、保護者や国民から快く賛同が受けられるよう、教員自らより一層の努力が必要になってきます。

2024年4月22日月曜日

花だより 学校経営方針 ワスレナグサ 蕗の薹

 


 三寒四温を繰り返しながら、桜の季節を迎えようとしています。地球温暖化でオホーツクに桜前線が到着するのが年々早くなり、連休には花見ができそうです。
 「別れと出会いの季節」と言われますように、多くの方々との別れと出会いの中で新学期を迎えました。このご縁を大切にして新しいスタートを切っていただきたいと願っています。一番早く咲く寒桜の花言葉は、“春はもうすぐ「あなたに囁く」”です。福寿草の花言葉は「幸福を招く」、蕗の薹は「待望」「仲間」です。なるほどうまくできています。
 各学校では学校経営の基本方針をまとめ経営計画を製本する時期です。 
◎義務教育の段階であること ◎子どものためにあること ◎公立小学校であること
 学校経営方針は、校長が好き勝手に決めることはできせん。当該市町村の教育行政方針や北海道教育委員会の方針に基づき定めるものです。しかし、その中でいかに独自性を出すか、他の校長とは違うところを見せたいものです。
 目指せ!「楽しく学びがいのある学校」 
 子どもにとって学校がホッとできる安心感とやればできるという成就感と達成感が実感でき、子どものよさや可能性が最大限発揮できるような豊かな学びの環境を創り出す。
 《学びがいのある学校とは》
◎温もりと潤いのある学校 (温かさ・安心・自信・自立心)
◎思いやりと協力のある学校 (認め合い・磨き合い・高め合い・助け合い)
◎創意工夫のある学校 (関心・意欲、問題解決力、創造性)
◎活力のある学校 (自己目標・自主性・実践力・達成感)
◎遊びのある学校 (人間関係・社会性・心の安らぎ)
 特に大切にしたいのは「遊び」
 ここで言う「遊び」とは、PLAYではなく、車のハンドルやブレーキの「遊び」のことです。レーシングカーは、この「遊び」がほとんどありませんが、ファミリーカーには、適度な「遊び」が安全には欠かせません。学校の遊びは、教師の人間性や心のゆとりが大きく左右します。
「教職員が協働する学校づくり」“教育は人なり” 
 学校教育の正否は、教職員の意欲と姿勢によるところが大きい。教職員の意識や心構えが子どもの成長を促すという考え方に立ち、教職員一人一人が持ち味や専門性、自主性や創造性を発揮し、磨き高め合って、子どもの心に響く教育活動を推進したいものです。

2024年4月21日日曜日

花だより ふきのとうの天ぷら オダマキ ふきのとう

 

 ふきのとう 
 雪解けを待たずに顔を出す春の使者。一番早くでてくる山菜です。独特の香りとほろ苦さが春の息吹を感じさせます。「春の皿には苦味盛れ」と言います。 冬の間にたまった脂肪を流し、味覚を刺激して気分を引き締めて一年の活動をスタートさせると良いといいます。冬眠から目覚めた熊は最初にフキノトウを食べるそうです。 
 「校長さん、フキノトウを採って来たぞ。これを食ったらな、冬の間にたまった体の悪い物が全部出るんじゃよ。ちょっと苦いけどな。それがまた体にいいんじゃ。てんぷらにして食べなさい。」と近所のおじいさんに言われて、てんぷらにして食べました。苦みがいいといいますが私は苦手です。福寿草が咲き、クロッカスも咲き始めました。桜ももうすぐ咲きそうです。蕗の薹の花言葉は「待望」です。


2024年4月20日土曜日

花だより 自分で考え、自分で行動できる人に育ってほしい キリシマツツジ 矢車草

 

 

 自分で考え、自分で行動できる人に育ってほしい 
 ~自立を支援する~
 少子高齢化が進み、子どもと年寄りが威張っていると言われています。子どもの進む先の障害物を先回りしてどけたり(過保護)、一歩一歩にあれこれ指示をしたり(過干渉)していることが原因かもしれません。
 子どもが好きな物を見つけるまで待ち、できるだけ子どもの力を信頼し、それを見守り、力づけることが大切です。あれこれしないで見守ることは、モノを買ってやったり、何かをしてやったりするより、ずっと難しく愛情がいることです。
 また、親は自分が子どものために考えたことは正しいと思いがちですが、必ずしもそうとは限りません。自分の思いや考えを押しつけるのではなく、「あなたはどう思う?」とまず子どもの言い分をじっくり聞き、子どもの気持ちをしっかり受け止めてから、「自分はこう思うけれど」と、一緒に考え一緒に学んでいく姿勢が大切です。子どもが自分で考え、勇気をもって行動し、達成感を味わう、または失敗から学び強くなるチャンスなどを子どもから奪わないように気をつけましょう。
        ~過保護や過干渉はやめる~「いきいき子育て」から

2024年4月19日金曜日

花だより 校長のカリスマ性 ヤマブキ

 

  
  ~校長のカリスマ性~
 教師は教える人という制度的権威の正当性を有しています。その教師がカリスマ性を失えば、学校と教師は尊敬と憧れという対象ではなくなります。教師がカリスマ性を手放せば集団は混乱し、暴れ回る子ども、引きこもる子どもなど、さらにモンスターペアレンツという怪物が出現します。
 校長室に興奮状態でやってくる子がいます。穏やかに「どうしたの?」と優しく聞くときもあれば、「わがままは絶対許さないよ!」ときつく言うときもあります。
 不良少年グループがお祭りの露店を歩いていて、怖そうなお兄さんから、「兄ちゃんら、えらいかっこつけて歩いているな?ちょっとこっちにこいや!」と声をかけられると急に態度が変わって「いや、いや、そんなことありません。」とすごすごと立ち去っていきました。きっと学校の先生が注意してもこうはならなかったでしょう。「校長先生、おかしな奴がいたら、俺等に相談してくれ、真っ当な道を教えてやるからさ!」と言われたことがあります。
 職員玄関から怒鳴り声がして、「校長先生、大変です。ヤーさん風の人が教頭先生とやり合っています。」事務補さんが校長室にとんで来ました。「校長室にお通ししてください。」と頼みました。するとしぶしぶ校長室にやってきました。
「校長の牧野です。何か学校に粗相がありましたでしょうか?」と切り出しました。(心臓はバクバクしていましたが、平静を装っていました。)すると穏やかになって話し出したのです。
 校長室は、学校の中で特別な空間(威厳のある)であらねばならない! 応接セットは高級なモノで、書棚には、いかにも難しそうで重厚な書籍が並べられ、壁には美術品が飾られ、棚には高価な調度品が置かれているべきだと思います。もちろん整理整頓、掃除が行き届いていることは最低条件です。
 校長になったとき母が、「いいかい喜充、校長先生になったんだから、安っぽいスーツなんか着るんじゃないよ。靴は運動靴ではなく、校長先生が履く靴を買いなさい。」と言われました。サラリーマン身分で高級なスーツを着ることは出来ませんので、せめてと思い校長先生が履く靴?を購入しようと札幌の三越に行って「校長先生が履く靴はありますか?」と聞くと(何と恥ずかしいこと)「もしかして、ドクターシューズのことですか?」と言われました。4月の新学期前には必ず手入れをして大切に履いています。
「外見より中身だろう!」一番重要なのは、そこの住人?
 校長としての威厳、権威を身に付けたいと思っていますが、一朝一夕にはなりません。まだまだ修養が足りずカリスマ性もありません。どうしたらカリスマ性が身に付くか?
 この4月、新しく校長になった皆さん、考えてみてください。

2024年4月18日木曜日

花だより 同窓の役割 マーガレット

 

 「諫める」とは、目下の人から目上の人に対して忠告や警告をするとき使います。目上の人が目下の人に対しては「諭す」を使います。
 校長になったとき「実るほど頭が下がる稲穂かな」を肝に銘じるように先輩校長から言われました。校長だからといって、それほど高潔でも一角(ひとかど)の人物でもないのです。ところが校長になると偉くなった気分になり、また周囲に「諫める」人がいなくなってしまうと横柄な態度をとる人が出てきます。
 そんなとき誰が校長を諫めたり、諭したりするのでしょうか。校長同士でもそれは難しいものです。ましてや教頭が「校長先生、それはちょっと…。」と言えるはずがありません。
 その役をするのが同窓会長です。大学の先輩です。「呼びつけて、しっかりせい!」と言える人物が同窓会長をやるべきです。同窓会とは、懇親を深めるだけの組織ではありません。不祥事があると真っ先に対応しなければならないのが同窓です。逆に、優秀な後輩を育てる、優秀な後輩を発掘して売り込むのも同窓です。同窓とは、先輩が後輩のために汗水流す(諫めたり、諭したりする)ものです。
 50歳は「知名」といい、天から与えられた自分の使命を悟ることができる。60歳は「耳順」といい、周囲の人の言葉を素直に受け入れるようになると年という意味があります。

2024年4月17日水曜日

花だより 最初の参観日 モクレン

 

 
《最初の全校参観日》 「今度の担任は、どんな先生?」 興味津々で来る保護者もいます。釈迦に説法かもしれませんが、教室設営や身だしなみなどにも注意が必要です。第一印象を大切にして、信頼感を持ってもらうことです。
《打ち合わせの充実》 “何人かで一緒に事を行えば、必ずそこに師として教えてくれる人がある。そういう人から善なるものを選び、不善を改めるのである。師といわれる者から教えを受けるばかりが学びではない。”(論語「ともに行動する人から学ぶ」)学年打ち合わせやTTの先生、支援員との打ち合わせの充実を図ることも大切です。
《心機一転》 新年度を迎え「改まる」ことが大切です。
 子どもたちも新しい学級で、新しい先生や友だちとの触れ合いから大変身する子もいます。節目節目で大きく成長もします。
 “「あとしまつで物を大切に”
 3つの「あ」を大切に~「あいさつで人を大切に」、「あんぜんで命を大切に」、「あとかたづけで物を大切に」 
 この時期は、教室も職員室も今のところきれいな状態です。これ以上悪くならないようにお互いに気をつけましょう。 

2024年4月16日火曜日

花だより こども誰でも通園制度 ヤマブキ

 

 政府は、少子化対策(「こども誰でも通園制度」の保育費用)の財源として、被保険者1人あたり、年収400万円だと月650円、年収800万円だと月1,350円の負担を試算しました。この金額は高いのか安いのか、今後賃上げが進むと家計にそれほど負担をかける金額ではないと言っています。これくらいなら是非負担願いたいものです。
  「こども誰でも通園制度」の意義
1 こどもが家庭とは異なる経験や家族以外の人と関わる機会となる。
2 孤立感や不安感を抱える保護者の負担感が軽減される。
3 保育者からこどもの良いところや成長等を伝えられることで、こどもと保護者の関係性   
  にも良い効果をもたらす。
4 給付制度とすることで制度利用のアクセスが向上する。
5 利用状況と自治体が把握でき支援が必要な家庭の把握などにつながる。
 この5点をあげています。
 こども家庭庁が掲げる施策は、‘子どもを産んでも女性が働けるように、幼児施設に安心して預けられる。子育ては社会が担う’ということです。しかし、子どもを預けて働いたとしても、子育ての第一責任者は、親であることには変わりありません。
 おむつを替えるとき、うんこを見て、体調の変化に気付きます。それを園の先生がします。また、最初に発する言葉、伝え歩きを目撃するのも保護者より、一日の大半を共にしている園の先生が先かもしれません。最近は、イクメンのお父さんが子育てをする家庭が増えています。社会の仕組みそのものが変わろうとしています。しかし、「教育の第一歩は、母親の抱っこから始まる」と言います。どんなに園の先生が頑張っても、お母さんには敵いません。園の先生は、精一杯お手伝いをしますが、お母さんの代わりはできません。これからの子育ては、保護者とこども園の協同作業です。 
 


2024年4月14日日曜日

花だより 黄色はしあわせの色 シャガ

     
   小学校の入学式の後、真新しいランドセルを背負って、こども園に報告にやってきました。色とりどりのランドセルですが、翌日から、みんな交通安全の黄色になります。帽子も黄色です。福寿草も黄色、菜の花も黄色、春は黄色の花が多い。菜の花の花言葉は「小さな幸せ」です。「しあわせの黄色いハンカチ」に代表されるように、黄色は「しあわせの色」です。
 卒園式から2週間余り経ちました。「ずいぶん大人になったなあ」と感じた卒園式でしたが、小学校に行って2年生、3年生と比べると、まだ幼く感じます。小学校では、大人しく緊張気味の子が、こども園に来ると、態度が大きくなりました。こども園では、新5歳児さんが大きな顔をしています。
 1週間は、給食もなく、3時間授業で早く帰ります。保護者のお迎えはありません。帰ってくるなり、倒れるように眠ってしまう子がいるようです。子どもも不安感や緊張感による精神的ストレスを抱えているのでしょう。でも、子どもは思いっきり遊んで、いっぱい食べて、いっぱい寝ると解消します。


2024年4月13日土曜日

花だより 飲み会はカラオケルーム オオバナノエンレイソウ

 

 新しい風が吹く4
 人事異動で期待することは「新風」です。適材適所や人材育成、マンネリ防止などの観点から実施されます。学校では、教職員の意欲を引き出し、学校を活性化させることを目的としています。
 転入してきた先生には、新しい風になってもらいたい。ところが、窓を一か所だけ開けても風通しはよくなりません。反対側の窓を開けないと風は抜けないのです。つまり、残っている人が、新しい人を受け入れ、その気にならないと風通しは良くならないということです。同じメンバーが続くことで関係性は深まりますが、価値観が固まってしまい、疑問や新しいアイディアが出しにくくなることがあります。また、地域の教育機会均等と教員負担の平等の観点(へき地校へ通勤など)という理由もあります。そのため、目安として一般は6年、管理職は3年経つと異動対象になります。
 コロナが明けてやっと歓迎会ができるようになりました。楽しみにしています。
歓送迎会を含め、学校(教職員)の飲み会をする場所について、ある校長がこう言いました。「安い居酒屋なんかでやるものではない!」この真意は何だと思いますか?
 お酒が入ると、学校のこと、保護者のことなどがついつい出てしまうものです。どこで誰が見ているか、聴いているか分からないのです。教頭会の飲み会をカラオケルームでやったと聞いたことがあります。賢明な判断です。






花だより  金子みすずの詩「星とたんぽぽ」 ミヤコワスレ 福寿草

 



 金子みすゞさんの詩 「みんなちがって みんないい」 
 「違うからこそ大切なのだ」という深く素晴らしい言葉なのですが、「みんなちがっているから、みんないいよね~★」みたいなある種軽さを感じる使い方が多く見られるのは残念です。文学作品の理解には、読み手のレベルが問われます。
 見えぬけれどもあるんだ 見えぬものでもあるんだよ」
          ~金子みすずの詩「星とたんぽぽ」の一節から~ 
 この詩は、「星とたんぽぽをあげて、昼間の星も地中にある冬のたんぽぽの根も目には見えないけれど、しっかり存在しているんだよ」と詠まれています。
 この詩をどう解釈するか、それは書かれている言葉ではなくて、書かれていない行間にあります。
 子どもの言葉や行動の裏には、見えないけれどもそれなりの理由が必ずあります。一人一人の子どもの内には、見えないけれども可能性の芽が必ずあるのです。そうした見えないけれどもあるものに、思いを馳せたいものです。今は見えないけれども、子どもの持っている可能性を信じ、それを引き出し、伸ばしてやるのが、親であり、教師です。
 教育の営みは、こうした見えないものに対して想像力を働かせ、心に引き寄せ、温かく見守り、大事に大事に育てていくことに他ならないのです。

2024年4月12日金曜日

花だより 重点目標はわかりやすい言葉にする オドリコソウ

  
 重点目標は、難しい言葉ではなく、わかりやすい言葉で子どもに共有させ、意識的・全校的・日常的に取り組むことが大事です。
~「さしすせそ」を大事にする~
【子どもの心構え】
  ・爽やか ・集中 ・進んで ・精一杯 ・尊敬
【教師の心構え】  
  ・爽やか ・信頼 ・進んで ・誠実 ・尊重
『爽やか』~あいさつ、整理整頓、美化、来客・応対を大切にする。
『信頼』~学校教育は、家庭・地域・学校の信頼関係と協力によって成り立つものです。また“いじめのない学校”は、保護者から信頼されている学校です。そのために学校は、情報公開とより良い環境づくりに努めなければなりません。
 

2024年4月11日木曜日

花だより PTAは「3本の矢」 オキナグサ

 

 
 新学期がスタートして、参観日とPTA総会の時期になりました。     
 子どもと教師と保護者、本来PTAは「三本の矢」でした。ところが時代の変化で、矢じりの先が学校に向かうようになってきました。また、PTAを廃止する学校も出てきました。
 世の中の二極化が進み、ゆとりのある家庭とそうでない家庭に分かれてきました。参観日にまったく来ない家庭と、よく来てすぐ名前のわかる家庭がはっきりしています。
 問題は参観日に来ない家庭ですが、「批判」する前に「保護者も大変なんだ」と思える優しさが教師には必要です。欠席した家庭には、資料を渡すだけでなく、短時間でも電話を入れることです。「今日、○○さんに参観日の資料をお渡ししましたので、もしわからないことがありましたら、遠慮なくいつでも連絡ください。」と伝えるのです。人は最終的には「優しさ」で動くものです。(「理で説き、法で押さえ、情で動かす」)こうした配慮なくして批判はできません。
 また、保護者の中には、深い悩みの一つや二つ抱えているものです。面談では、保護者の「困っていること」にも耳を傾けることが必要です。そして、悩みした共有した後は、保護者を「ほめる」ことで終わることです。子どもより大人の方が、ほめられることに対していい意味で「不慣れ」なので、効果は「てきめん」です。
 そして、保護者を「お母さん(お父さん)」と呼ばないことです。苗字で呼ぶためには、「注意力」がないとできません。大変ですが、小学校は6年間、中学校は3年間あるので、顔を一度覚えてしまうと人間関係の大きな財産となります。つい「お母さん」と言ってしまいがちですが、保護者は、教師のお母さんやお父さんではありません。その誤解が誤解を呼ぶことになります。(「お母さん」と呼ぶのは、学校現場くらいです。)お母さんと呼ぶことをやめましょう。 

2024年4月10日水曜日

花だより 学校って何だろう? 勉強って何だろう? 山桜

 


「いい学校に行き、いい会社に入れば、幸せになれる」という時代は終わりました。これからは、学歴よりも自ら学び自ら考える「生きる力」を身に付けることが求められています。 
 学校は、心の成長に大切な友だちとの遊びやさまざまな体験をする場です。しかし、学校、まず勉強するところであることを忘れてはなりません。ところが「勉強しなさい!」と何度言っても子どもの心は、なかなか動きません。
「勉強って何をしたらいいの?練習問題や漢字の書き取りをすること?よくわかんない。」これが本音です。「そんなの自分で考えなさい!」と言うと、「考えるってどういうこと?」とさらに聞き返してきます。
 入学前の1年生に聞くと「早く勉強したい!」と言います。それがなぜ勉強嫌いになるのでしょうか? 
 その原因は、勉強に対する子どもたちの経験の圧倒的な不足にあります。どう勉強したらいいかわからない。勉強することに慣れていないのです。勉強するということは、知識を詰め込むことではありません。子どもの自立度を高めることです。自分で筋道を立てて、正確にたどりつく。その能力を育てることです。と偉そうに言っても「勉強って何だろう?」考えれば考えるほど答えの出ない、私たち教師にとっても永遠のテーマです。

2024年4月9日火曜日

花だより 子どもの居場所は学校なのに レンゲソウ

 

 17時を過ぎて学校に電話すると、留守電になっています。しかし、先生方は職員室に居ます。働き方改革は進んでいるように思います。
 世の中の多忙さが、学校への過度な期待と批判を生み、それこそが教師を多忙にしています。教師の多忙さは、子どもの居場所づくりを阻害しています。多忙な教師に気に入られるために、よい子でいなければ学校に居れないのです。一部のお気に入りの子ども以外は、居ても居なくてもよい存在になりかねない。教師は、すべての子どもたちにしっかりと向き合おうとします。そうするとますます多忙となり、教師のメンタルヘルスの悪化してしまう。このような「いたちごっこ」のような悪循環にあるのではないでしょうか。
 このような厳しい環境で教師は授業をしています。教材研究をしっかりした授業では、子どもが楽しいと目を輝かせ、できないことができるようになったという実感を持ち、食らいついてきます。そんな授業を教師はしたいと思っています。そのような授業の場こそが子どもにとって最高の「居場所」です。
 休み時間や放課後などの自由な時間での友だちとのかかわり合いで、子どもたちの授業への身の入り方に影響します。しかし、授業時間以外の場への目配りは、多忙な教師ほど余裕がなく手薄になります。子どもたちと自然と雑談をしあえる時間の確保は、多忙な教師には極めて難しいのです。
 学校にせよ家庭にせよ大人の忙しさは、子どもを寂しい気持ちにさせ、居場所感を減じさせることになります。朝早く出かけ夜遅く帰宅する父親、せわしなく動き自分の話をしっかり聞いてくれない母親、両親の多忙さが子どもの自尊心低下につながっています。
 しかし、父母が仕事や家事から解放されて子育てに十分時間を割くことができた時代が今までにあったでしょうか。その代わりに、祖父母や親戚、多数のきょうだい、近所の同世代の子どもたちが、幼子の面倒を見、子どもの育ちを見守り、切磋琢磨して成長するコミュニティ(居場所)がかつてはありました。このような場が、現代社会では学校とならざると得なくなっています。子どもの減少や親戚関係の縮小、近所付き合いの希薄化の中で、学校はコミュニティの育ちを保障するための居場所的役割が増しているのです。
 働き方改革で、教師の働く時間が短くなったら、それだけ子どもの居場所が減ることになります。

2024年4月8日月曜日

花だより DX推進室 イカリソウ

 

           
 役場に新しい課「DX推進室」ができました。ある先生が「役場がデラックスになるの?」と言いました。DXとは、デジタルトランスフォーメーションの略で、デジタル技術を活用して生活やビジネスを変革するものです。やっと本町の役場もハンコ決済や手書きから脱却するようです。新町長さん肝いりの課の誕生です。
  企業が市場で勝ち抜くためには、デジタル技術を活用したビジネスを効率的に行っていく必要があります。日本はこの分野で遅れをとっています。もし、DXを推進しないと時代遅れの使いモノにならない国になってしまいます。DXの推進は急務です。そのためには、一人一人の意識改革が必要です。
 DX推進室の室長に、「これで役場も変わりますね。」と言うと「どうですかね~」と心配していました。「職員一人一人、住民の意識改革が一番の問題だ」と言っていました。だからこそリーダーの英断が必要です。
 4月1日から、いろいろなことが変わりました。いつも見ているテレビのニュース番組「WBS」のキャスターやスタジオのセットが変わりました。「気分一新」、「心機一転」するには、一度リセットすることが大事です。


2024年4月7日日曜日

花だより 教師のカリスマ性 キジムシロ

 

         

  教師のカリスマ性
  新卒の時、生徒に「マキノ!」と呼び捨てにされ頭にきて、その子の頭をひっぱたいたことがありました。今なら問題になる行為です。校長室に呼ばれ、「呼び捨てにされて腹が立ったのなら、‘’牧野先生‘’と呼ばれるようにすることです。‘’〇○先生‘’は、生徒から呼び捨てにされることはありません。あなたと〇○先生の違いは何だと思いますか?」と言われたことがありました。
 校長になって、初任の女の先生が、「子どもたちがちっとも言うことを聞きません。どうしたらいいでしょうか?」とやってきました。「先生は、ピアノが得意だから、子どもたちの前でピアノを弾きなさい。」と言うと、音楽の時間に実行するというので見に行きました。さすが素晴らしい演奏でした。相当練習したようです。子どもたちは「〇○先生、すげえ~!」と感心しました。「人は、尊敬する人からしか学ぼうとしない」といいます。
 教師にはカリスマ性が必要です。「〇○先生の言うことなら…。」「〇○先生には、逆らえない…」そう生徒や保護者から言われるような尊敬される教師でありたいものです。
 カリスマ性の3要素は「自信・プレゼンス・人当たりの良さ」だそうです。


2024年4月6日土曜日

花だより ~苛立ちの時代~道徳教育の重要性 ヒトリシズカ フキノトウ

 




これからの道徳教育 ~苛立ちの時代~ 
 今の時代を端的に表現すると「苛立ちの時代」だと思っています。小さい子どもから高齢者まで、苛立ちを覚えています。その理由の一つに、マナーの悪さ、モラルの低さというものをあげることができます。モラルの低さは学校とか子どもとかでなく、日本国中に蔓延しています。それが苛立ちを起こさせている一つの原因だろうと思います。モラルの低さに対して、規範意識の低下ということをよくいいます。確かにそういう側面があるわけですが、私は共通規範が崩壊していると思います。必ずしも規範意識がなくなったというよりも、頼るべき規範が見えないという苦しみを子どもたちが味わっています。
 「学校で何を学びたいか」と、子どもたちに聞いたアンケートで、第1位が「善いことと悪いことの区別を教えてほしい。」ということなのです。2番目が「人間関係の作り方を教えてほしい。」「勉強を教えてほしい。」は3番目です。なぜこうした結果になったか。今は、善悪の判断を自分の好みでやっているからです。自分が「善い」であって、他人は関係ない。私はこう思うのだ、それが善であるということです。これは自分自身で主体的に判断するという意味では大事な部分ですが、同時に「あなたにとってはどうですか」ということから対話が始まらなければならないのです。ところが対話がないまま決めてしまっているから、何が善で何が悪なのか分からないという状態にあるのではないかと思います。
 道徳が教科になりました。北教組は、特設道徳に反対していました。そんなこともあって道徳をどう教えたらよいか、戸惑っている先生がいるようです。しかし、先生方は道徳の授業が嫌なのではありません。今、子どもたちの様子を見たり、保護者の様子を見ていて、共通の当たり前のルールやマナーさえ無視することが起こってきています。だからやらなければいけないとみんなが思っているのです。しかし、やり方が分からないのです。
 今回学習指導要領が改訂になりましたが、そのもとになる中教審答申の中に「知識基盤社会」という言葉が出てきました。しかし、知識などとっくの昔から基盤です。知識の獲得は、一人一人個々にやるものです。一緒に学習はしても知識の獲得自体は個人的作業です。本当に共通の安心できる社会を求めるならば知識より、本当の意味での道徳教育です。
 学力向上の基盤となるのが学級経営・学級づくりです。子どもと教師、教師と保護者の信頼関係づくりです。日課に生徒指導の時間はありません。生徒指導は、毎日の授業の中(全教育活動)で行うものです。教室の掃除をする、しないの論議がありますが、掃除は清掃活動、掲示は掲示教育、給食も給食指導といいます。道徳教育は全ての教育活動の核なのです。

2024年4月5日金曜日

花だより 尾木ママの「オネェ言葉」 二輪草

 


 「教育」とは、教育学者がそれぞれ定義しています。どれも納得する言葉で綴られていますが、その先生のレベルに近づけないと、それを理解するのは難しい。
 日向野一生著「学校ものかたり」のまえがきには、教育とは、不幸せにならないための最低限の知恵を授けることをいう。よって生業の業を授ける「授業」となる。俗に言えば、人とのお付き合いのために「国語」があり、買い物のおつりを間違えないために「算数」があり、新たなる便利なものづくりのために「理科」があり、同じ過ちを犯さないために「社会」があり、笑顔のために「音楽」がある。先人の幸せになるための知恵が凝縮されているのである。その学び舎が「学校」である。
 なんと「尾木ママの叱らない子育て論」7万部突破している?
 教育評論家の尾木直樹氏の本がバカ売れしたのは、テレビ出演が多いからでしょう。それは「尾木ママ」と呼んだ、明石家さんまさんのお陰です。これまで180冊の教育書を出していますが、オネェ言葉で書かれたこの本が売れているのは、やはりテレビの影響なのでしょうか?「○○だわよね?」「そうかしら」「○○するのよねぇ~」といった文体で書かれています。それが若いお母さん方から支持されているようです。私は読んでいて背中がむずむずするので、学校便りに紹介するときは、普通の文体に直しています。そうすると実にまともでなるほどと思うことばかりなのですが、読んでもらえないと何の意味もありません。学校便りも「オネェ言葉」で書くと読んでもらえるのでしょうか?

2024年4月4日木曜日

花だより 嫌われる新人(スーツを着た子ども) 染井吉野(2)

 


 
4月1日、役場の辞令交付式があり、3人の新採用がありました。新たな環境で歩み始めた新社会人が各職場にさわやかな風を運んでくれるだろうと期待します。焦らずに着実に経験を重ねてほしいです。
《嫌われる新人》
①あいさつをしない ②暗くて愛想がない ③黙っているだけ ④気が効かない ⑤反応が薄い…など続々挙がる。
 いつの時代も先輩から見ると、何とももどかしく映る。ただ、経験者の中には中途採用でもない限り、新人に即戦力としての期待を抱くことはまずない。失敗の許容範囲気も広い。職場環境に慣れて、仕事を一つずつ覚えてほしいと願うのが常だ。とはいえ、そこは甘えてもらっては困る。教えてくれるのが当然という受け身の姿勢は通用しない。先輩だってそんなに暇じゃない。積極的に仕事を覚えようとしなければ、徐々に相手にされなくなり「使えない」とのレッテルが貼られる。まずは誰よりも元気な声を出す。知ったかぶりはせず、謙虚な気持ちになることだ。薄っぺらな虚栄心は「スーツを着た子ども」と笑われるだけだ。 
 若い先生だけでなく、「新社会人」を校長、教頭に置き換えてみてはどうだろうか?胸に手を当ててみる必要がある。「スーツを着た子ども」は、自分かもしれない。お互いに気をつけましょう。

2024年4月3日水曜日

花だより 「大変」とは「大きく変わる」こと ソメイヨシノ

 


『一期一会』 
 ~あなたとこうして出会っているこの時間は、二度と巡っては来ないたった一度きりのものです。だから、この一瞬を大切に思い、今できる最高のおもてなしをしましょう。~ 
 歓迎会もコロナ前に戻りました。また、新しく仲間になった職員の人となりもお酒を酌み交わすことで分かるものです。こうして巡り会ったのも何かの縁。この縁を大切にしましょう。
 今は改革の年で、4月からいろいろなことが変わりました。教育界も課題が山積しています。働く時間は短くなっていますが、さらに忙しく大変になります。「大変」とは「大きく変わる」と書きます。新戦力に期待するところは大です。
 学校が変わる!「経営の神様」と呼ばれた松下幸之助が、次のような言葉を残しています。「とにかく、考えてみることである。工夫してみることである。そして、やってみることである。」
 新たなことに出くわしたとき、先の見通しに不安を感じてしまうことがあります。そんな時こそ、周囲の人と知恵を出し合い論議を尽くし、チャレンジする勇気が必要です。「常に考える」ことを意識して実践し、よりよく変わりたいものです。

2024年4月2日火曜日

花だより 不満を正当化するなかれ カブ

 ♪桜のしおり
 “喜びも悲しみも 過ぎ去った季節 新しい道 歩き始める 大切なこのときを いつまでもわすれぬように” “あきらめてしまうより このページ 開いてみよう” 
 4月、新しいページがめくられました。また忙しい日々が始まります。~“和”の気持ち どんなときも一人じゃない みんなでやれば大きな力になります。
《不満を正当化するなかれ》
 ある校長は、こんなことを言っています。
 ~「満足は成長を留め、不満は成長の糧となる。」とあるから、いたずらに不満を否定するつもりはないが、問題は不満を正当化し物事を諦めてしまうことである。
 例えば、勉強できないことを棚に上げ親のせいと正当化し努力を怠ることである。これでは全く成長の糧とはならない。
 当世は、政治とりわけ教育など朝令暮改の様相で不満も多い。学校にあっても「学校経営がうまくいかないのは、いい教員がいないからだ。」と正当化して逃げるわけにはいかない。要は、現実をいかに受け入れ不満を止揚して成長への糧にできるかであろう。~

2024年4月1日月曜日

花だより 新しい風が吹く学校とは ネコヤナギ カタクリ

 


 新年度が始まります。校長は今年度の「学校経営の重点」を示さなければありません。何故、管理職は3年、職員は6年で異動するか、それは常に新しい風を求めているからです。
結び合う学校~学校・家庭・地域が相互の信頼関係と役割を果たし結び合う学校 
信 頼(信じて任せる)
 学校教育は、家庭・地域・学校の信頼関係と協力によって成り立つものです。そのために学校は、情報公開とよりよい環境づくりに努めなければなりません。
  ~新しい風が吹く学校とは~
  ①子どもたちにも、教師にも笑顔あふれる学校
  ②瞳が輝き、その子らしさが出せる学校
  ③有用感や充実感に満ちている学校
  ④本物の体験を重視する学校
  ⑤保護者や地域の人々が集う学校
  転入職員の皆さんの頑張りに期待します。