保育人材を共に育てていく 保育養成校×保育施設
教育実習生とのお別れ会をしました。別れを惜しんで実習生から離れようとしない子がいました。実習生もまた、お別れの言葉に詰まる場面もありました。この職を目指すには、誰もが通る道です。
「ぜんほきょう」7月号では未来の保育を担う人材を共に育てていくために、教育や実習等の場でどのようなことを意識するべきか、養成校と保育施設の先生4人の座談会が特集されていました。
実習後の学生に聞き取りを行った調査では、「保育士によって指導内容や言動、保育方法が異なることがあった。」と感じた学生が54.7%と、約半数に上っていました。また「日誌を返却してもらえず振り返りができなかった」と答えた学生は36%ほど、「実習指導による成長を感じることができなかった」と感じた学生は25%ほどでした。そして大変衝撃的だったのが、「学校での学びと保育施設での実践に違いを感じられた」という学生が51%もいたことです。「指針に沿った適切な保育、豊かな保育が行われている園は本当に存在するのですか?」という学生の問を耳にします。冗談のような話ですが、そういった感覚は現実であり、むしろ学校で学んだ保育を実習で体験している学生の方が相対的には少ないのではと思います。
想像以上に実習生は孤独です。実習にはほぼ一人で行きますし、保育施設では自分だけが学生という立場なので、メンタルな部分での支援の必要性があります。
また実習現場の先生方は、「毎日指導している」という回答が69%と高く、実習の記録や振り返りの時間を持つために相当な労力を費やしていることが分かります。実際に受け入れを断ったという回答が15%ほどありました。
養成校と保育施設はどちらも、いかにこの職業に就きたい若者を増やすか、保育で活躍できる人材を育てるかを一緒に考えるべきです。授業でよい成績を取った学生だけが優秀な保育士になれるわけでもありませんし、実習という困難をかいくぐった人だけが保育士になれるものでもありません。若者が挫折してしまうような実習体制、最終関門のような実習の在り方を改善しなくてはありません。(抜粋・要約:牧野)
北見の保育者養成校(専門学校)の職員が実習の謝礼を持ってきましたが、「これは受け取れません」とお断りしました。後輩を育てるのは、私たちの使命だからです。私たちも実習での経験があって、今があります。実習を経験し、より一層、教職の夢を大きくしたのです。
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