2017年3月15日水曜日
花だより ハルリンドウ 不登校の理解と対応
【平成17年度 北見市立若松小学校 校長室便り(校内研修資料)から】
スクーリング・サポート・ネットワーク研修会 《参加報告》
「不登校の理解と対応について」~精神医学的視点から考える~
講師 北見赤十字病院 精神神経科 医師 塚 本 壇 氏
◇そもそも、なぜ、学校に行かねばならないのか?
学校に行く理由を、子どもが納得するレベルで明確に答えることは非常に難しい。
●能力や関心も異なる子どもを、大集団にして同じ進み具合で同じ内容を教え込むことに、そもそも不可能性を抱えている。
●近代化を達成した豊かな社会にあって、学校で勉強したところで輝かしい未来が保障されるわけではないと分かれば、そうした無理のある場所に我慢して毎日通う理由が失われる。
●子どもが学校に行く力ではなく、学校の吸引力自体が衰弱している。
●子どもたちを学校につなげ止める力を失いつつある。
*本来学校は、子どもたちにとって楽しくてしょうがないところであるはずなのです。
登校拒否は、どの子にも起こりえる問題です。その原因は多様化し、様々な要因が複雑に絡み合っています。残念ながら、明確な対処法はありません。
~若松小から不登校児を出さないために今できること~
《応援者(親や教師)の基本姿勢》
①姿勢・態度 ○向き合う ○ともに悩み、考える ○寄り添う
それは決して、子どもの言うことを鵜呑みにして、子どもと同じ目線、子どもと同レベルではなく、大人として客観的に判断し、サポート(支援)することです。
②最終的な決定権(拒否権)を保障する。
○決めたことについては途中で投げ出さす、最後まで自分で請け負っていく、そのためのサポートをする。
《応援者としての心得》
①「認める」 ○応援者としてできることはそう多くないことを認める。
○解決するのではなく、解決に寄り添う。 ○凛として対応し、細かな出来事に振り回されない。
②「信じる」 ○本人の持っている力を信じる、回復を信じる。 ○目に見える形での成果をあまり 早急に求めない。
③「任せる」 ○ある程度時間に任せる。ただし、何もしないで放任すると悪化の一途をたどる。
《応援者として具体的にできること》
①困っている人の話を聞く。
ただし、自分の負担にならない程度に、「わかってやれるのは、自分だけだ」とは思わないこと
②中立的な立場を守る。
③情報を共有する。 家庭・学校・その他医療機関などとの報告・連絡・相談の共有化を図る。
平成28年3月 北見市立北小学校退職、その後、北見市教育委員会教育専門相談員、令和2年4月から、訓子府町教育委員会教育専門員 令和3年4月から、訓子府町認定こども園長
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