2017年3月5日日曜日
花だより キブシ 若松小学校開校90周年記念
【平成17年度 北見市立若松小学校 学校便りから】
若松小学校開校90周年記念式典
◇校舎改築と特認制度導入に尽力をされた第16代N校長先生からの手紙◇
実は、私は5年ほど前に、脳梗塞を患い、体調がすぐれず記念式典に欠席することをお許し下さい。また、みみずの這ったような字で誠にすみません。
私が平成4年校長として若松に赴任したとき、校舎を見てびっくりしました。すがもりや雨漏り、窓にはビニールが張られ、同じ義務教育を受ける子どもたちに、街の子と田舎の子に差別があってはいかんと思ったのです。さっそく教育委員会に行きました。すると「いずれ若松は子どもがいなくなり、廃校になる」という返事でした。
“よ~し、それなら、校舎改築に向けて、みんなで立ち上がろう”当時のPTA会長さんも「できるだけやってみましょう」と賛同してくれました。そして、元市議会議員、道議さんのお力添えをいただきました。当時の連合自治会長さんが中心となって自治会全員、職員全員の署名を持って、当時の久島市長と教育長宛に提出をしました。いろいろ論議はありましたが、最終的に久島市長の決断により、校舎改築が決定したわけです。
次に児童数を増やすために青年会議所の皆さんからの助言もあって、特認校(地域の環境をを活かした特色ある教育をすることで校区外からも児童を受け入れる特別認可校)が浮上しました。その話を教育長にしましたら、「自然を生かした教育なら、北見市内の学校でも、ちょっと行けば、山や森、自然はいくらでもある。そんな程度ものではだめだ。」と一笑されました。それで平成4年から調査をはじめ、道内の特認校を視察して回りました。札幌の盤渓小学校へは、給食調理員さんや用務員さんも含めて全職員で視察に行きました。
校長先生からは、「本校は、教育委員会のお膳立てでできたのではなく、地域の力によってできた学校です。でも、先生方は大変なんです。毎日が父母から勤務評定されているのと同じですから 」と言われました。でも、あのときは先生方やPTAも全員燃えていましたから、英知をしぼり、自然を生かした特色ある教育計画をとりまとめ、教育長に提出しました。
○一輪車の学習 ○ハッカの栽培活動 ○若松スキー場を利用したスキー学習
○本当の意味での遠足(現在の20㎞ 強歩遠足)
○南小学校のプールを利用しての水泳学習(現在は、市民プールで行っています)
○湧別原野クロスカントリースキー大会への参加 ○オホーツクサイクリングへの参加
○登山遠足 これには、父母の絶大なる協力が必要である。
そして、これが議会で承認され、平成7年度から特認若松がスタートしました。
それからの若松小の発展は、新聞、テレビ等で拝見し、とてもうれしく思っている次第です。
校舎改築と特認制度は、学校とPTA、地域が一致協力して実現したものです。校長の力は微力です。“先生方、父母、地域の皆様のがんばりだ”と今でも遠くから眺めながら感謝しています。
特認校であることを声高々にあげて、誇りを持って、開校100周年に向けて頑張って下さい。
便せん6枚に渡り、当時のことが熱く綴られていました。不自由なお身体で、相当時間をかけて、書かれたものと推察しました。100周年に向けて、N校長先生をはじめ、先輩諸氏が築き上げたこれまでの伝統を受け継ぎ、さらに現代の教育のニーズに対応した新たな特認若松小学校づくりに、学校・家庭・地域が一体となって努力していかなければならないと思いを新たにした次第です。
平成28年3月 北見市立北小学校退職、その後、北見市教育委員会教育専門相談員、令和2年4月から、訓子府町教育委員会教育専門員 令和3年4月から、訓子府町認定こども園長
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