2017年3月22日水曜日
花だより バイモ 卒業式
【平成21年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
卒業式の式辞から
はじめに、卒業生が書いた「うさぎとかめ」という作文を紹介します。
~なぜ、違う者同士が競争するのか、私にはそれがどうしてもわかりません。うさぎは走るのが得意。亀は泳ぐのが得意。得意なものが違うものが競争する意味があるのだろうか。人間だって同じだ。得意な者が違う姉妹を比べる意味はないのに比べられる。私は、「うさぎとかめ」は、そういう人間と人間を比べても意味がない。ということを言っている話だと思う。~
私は、この作文を読んで赤塚不二夫さんを思い出しました。
“これでいいのだ”
それは、赤塚不二夫さんが、漫画の中で幾度も繰り返してきた言葉
現実はままならない うまくいかないことばかり 毎日ほとんどは、「これでよくないのだ」の連続だ。
自分を責めて 誰かを責めて 何かを責めて そして やっぱり自分を責めて
だけど 確かめてみる価値はある
“これでいいのだ” という言葉の力を信じてみる価値はある
あなたが もうこれ以上どうにもならないと感じているのなら 余計に
胸を張る必要はないし、立派になんて 別にならなくたっていい
あなたは あなたのままでいいのだ
あなた自身がそう思えば 世界は案外 笑いかけてくれる
人生は うまくいかないことと つらいことと つまらないことと その間に ゆかいなこと楽しいことがはさまってできているから
どうか あなたの人生を大切にしてください。
26年前、赤塚さんは潮見小学校に来て4枚の漫画を描いてくれました。この漫画には、赤塚さん の「あなた自身を大切にしてください。」というメッセージが込められています。
皆さんは、このメッセージをきちんと受け止めていることを「うさぎとかめ」の作文から分かりました。中学校で、もしつらいことがあったら、思い出してください。社会に出て、うまくいかないことがあったら、思い出してください。「あなたは、あなたのままでいいのだ。」
赤塚不二夫さんの漫画のある潮見小学校を卒業したことをどうか誇りに思ってください。
次に保護者の皆様にお祝いを申し上げます。
ただ今、128名に卒業証書を渡しました。保護者の皆様には、この6年間のいろいろなことを思い出しながら、お子様の晴の舞台を見ていたことと思います。
いよいよ中学生になり、難しい時期を迎えます。もし、間違った道を歩もうとしたときは、「これでいいのだ。」とは言わないでください。これまで以上に心の触れ合いを大切にしていただきたいと思います。お子様の健やかな成長を願って止みません。
平成22年 3月19日
平成28年3月 北見市立北小学校退職、その後、北見市教育委員会教育専門相談員、令和2年4月から、訓子府町教育委員会教育専門員 令和3年4月から、訓子府町認定こども園長
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