2017年6月17日土曜日

花便り タイセンボク 100点取ったら?

~平成12年の作品~

【平成23年度 網走市立潮見小学校 学校だよりから】
《シリーズ「イキイキ子育て」》  “尾木ママの『叱らない』子育て論”から
  「100点とったらごほうび」がヤル気を下げる!
  子どものころの学びというのは、ほとんど遊びから始まります。たとえば草むらで虫を見つけて追いかけているうちに、ふっと興味の種の芽が出して「なんで蝶はこんなに小さいのにボクより力もないのに、空が飛べるのだろう?」すると「調べてごらんなさい。」と言わなくても自分から図鑑と見て名前や特徴を覚えたりするものです。漢字を覚えるにしてもノートや練習帳にただ繰り返し書き取り練習をしたっておもしろくもなんともありません。だけど“馬”という字は、馬が走っている絵がそのまま字になった。“火”はたき火が燃えている様子なんだ。なんて漢字の成り立ちから入っていけば、子どもたちの想像はどんどん大きくなっていきます。学ぶことと、知るとはおもしろいことだと体験的に味わうことが大事です。
 小学校は勉強の楽しさ、おもしろさを知る場でいいのです。だから勉強にごほうびは必要ないのです。
「100点取ったらゲームを買ってあげる。」一見、子どものヤル気をかきたてる方法に見えますが、一過性のもので、その一回のごほうびが結果的に子どものヤル気を下げてしまうことになるのです。学年が上がるにつれて、100点が取れていたテストが90点になり、80点になり、こうなると子どもはふてくされて、ヤル気をなくし、勉強はまったく楽しいものではなくなります。勉強、学ぶことは本来とても楽しいことなのです。「新しいことを学びたい」という欲求や探求心は、子ども自身の中からわきあがってくるものです。
 100点という結果ではなくて、学び続けるという過程を大切にする。
私が勉強好きになったきっかけは「読書」です。本の中には自分の知らないお話や歴史、不思議がいっぱい詰まっています。ママたちには、子どもの学びの芽、ヤル気の芽を摘み取らないで欲しいのです。
  あさがおの芽 
 1年生が種まきした“あさがおセット”が理科室の窓辺に置いてあります。トンボ葉が芽を出し伸びてきました。近くに居た4年生に「どうして真っすぐ伸びないで曲がっているの?」と質問しました。一人の子が「そんなこと1年生のときに習っていない。」もう一人の子は「本当だ。どうしてなんだろう?」と言いました。他の子が「太陽の光の方に向かって伸びるからだよ。」ときちんと答えたので、「どうして知っているの?」と聞くと「理科の時間に習った。」と言いました。習った知識ではなく、どうして曲がっているんだろう?と気づくことが一番大切なことです。1年生は気がつくでしょうか?

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