2017年9月30日土曜日

花だより サワギキョウ 通知表の所見


【平成25年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 ~・~通知表「あゆみ」の所見から~・~
 「がんばったこと」~1年生の作文より~ 
「一つは、じゅぎょうちゅう、おしゃべりをしていて、せんせいにちゅういされていたけれど、おしゃべりをしないようになりました。二つめは、水がこわかったけれど、プールでもぐれるようになりました。」
 14日から18日まで、「あゆみ」を見るため「お得意様サロン」(校長室)閉鎖!
 「校長先生、どうして入ったらダメなんですか?全員の『あゆみ』見るんですか?私より先に私の成績わかっちゃうの?校長先生は、最後に見て、BをAにしてくれたりできないの? 」と言われました。
 通知表「あゆみ」が変わりました。所見は、担任から家庭へ、前期の学校での様子をお伝えするものです。限られたスペースの中で、どうまとめるか先生方は頭を悩まします。
《2年生のある女の子の所見です。》
「社交的な〇〇さんは、休み時間は、みんなと仲よく遊んでいます。友だちの仕事を手伝ってあげたり、意見がぶつかったときは、間に入っておさめたりと気配りができます。そして、気になることは何でも質問するので勉強もよくできます。自分で考えて行動することができるようになりました。」
 所見を読んでいると、子どもたちの成長がわかります。全てに目を通すのは、時間がかかりますが、これがこの時期の楽しみです。前期を振り返り、後期の目標の参考にしてください。
 4日間の休みになります。この学期間休業日は、前期のまとめをしっかりしましょう。勉強はもちろんですが、前期のテストやプリント物の整理、合わせて身の回りの整理整頓をしましょう。夏服から秋服へ模様替えの時期です。洋服ダンスの整理整頓も自分でやることを勧めます。

2017年9月29日金曜日

花だより 月下美人 前期終業式(通知表)


【平成23年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 前期終業式 あゆみ(通知表) 「7:褒めて、3:注意」 
~休み時間は、男女問わずたくさんの友だちと仲よく過ごしている姿にとても好感が持てます。また、「発表するのが楽しい」と、どの教科も意欲的に学習しています。しかし、授業中に私語が目立ち、度々注意することがありました。私語を慎み、落ち着いて授業に取り組むように指導していきます。~
 こんな所見があります。所見は、数値で表せない子どもの様子(がんばったところや良かった点、注意してほしいところ)を文章で表現しています。わずか数行で書き表すのは難しいものです。どの担任も心を込めて書いていますので、文脈から子どもの様子を読み取ってください。
 昔の通知表は、「優・良・可・不可」の4段階でした。その頃は、「可山優三(かやまゆうぞう)がいい」通知表は、「可」が山ほどあって、「優」は3つくらいがいいと言われたそうです。 
 漫才師洋七さんの著書「がばいばあちゃん」には、体育以外オール1の通知表を見たがばいばあちゃんが「心配ない。足したら5になる」と言ったそうです。こんな大らかさが必要ですが、どんなところが良くて、どんなところが足りないのかをきちんと知ることは大切なことです。会社の社長さんや企業を立ち上げる人、各界の成功者は、自己評価がきちんとできる人だそうです。
 家族みんなであゆみ(通知表)を見て、前期を振り返ってみてください。

2017年9月28日木曜日

花だより ハギ 前期終業式


【平成24年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 ~前期の終業式~ 
 学校には、始業式、終業式、入学式、卒業式、夏休み、冬休みがあります。これを学校の「節目」といいます。
節目というのは、竹の節のことです。筍が土から顔を出して2~3ケ月の間に1日1m以上も伸びます。生長が早く一気に10m~15mまで伸びて、それからは生長が止まります。何か人間と似ています。小学生は、竹が伸びる時期と似ています。人間と竹は違うので、いくら伸び盛りでも2~3ヶ月で10㎝以上伸びることはありませんが、頭(脳)や心がそれくらい伸びる時期です。私の年齢になると、いくら本を読んでも、次から次へと忘れてしまいますが、皆さんは、勉強すればすれるほど頭の中にいろんな知識がどんどん入っていきます。ただし、何もしないで、ただお菓子を食べてねっころがっていたり、ゲームばかりしていては伸びません。
 “これはよくできたけれど、こんなところはダメだったと反省して、これからこんなことをがんばるぞと次の目標を決める。”と節目節目で心に決めないと竹のように伸びることはできません。
 ところがまだ子どもです。なかなか自分だけで反省したり、目標を決めたりすることができません。そこで 先生が“前期は、こんなところは、よくできていますが、ここはちょっと気をつけてやるといいですね。”と書いてあるのが通知表なのです。秋休みの間、お家の人と一緒によ~く見て、反省し、後期の目標をしっかり立ててください。

2017年9月27日水曜日

花だより トレニア 椎茸 良妻賢母 


【平成24年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 「良妻賢母、良夫賢父」
   板東眞理子(昭和女子大学学長)「母の品格」より
 現代の良妻賢母に必要とされるものは、裁縫、調理、掃除などの家事能力だけでなく、家計を管理し、子どもを教育し、そして何より良きパートナーとして夫を理解し支える能力が必要である。将来が見えない社会でどういう子どもを育てるか、洞察力と子どもが社会人として職業人として生きていく力を与える人間性が求められる。
 一方儒教的な社会では男性に対しては良い夫であれとか、良い父親であれという特性は強調されなかった。むしろ忠義とか友人との信義(付き合い)が優先され、妻子の愛に引かれて進退を誤らないように、女性の色香に迷わないようにと教育された。家族に対する愛情のうちでは親に対する孝だけが推奨された。もともと儒教は国を治める官僚や組織の倫理が中心だからか、妻への貞節、信義は軽んじられ、子孫繁栄のために妾(めかけ)を持つことも正当化し、良妻は夫の浮気や妾に嫉妬しないことを期待された。儒教だけが悪いのではない。仏教も男女の愛や子どもへの愛は煩悩として退けた。こうした煩悩から解脱して悟りの境地に達するよう修行することが理想とされた。
 しかし、本来日本人は、万葉、平安時代の恋歌や物語に見るとおり、ものの哀れや男女の恋愛を尊重してきた。それを描くのが中国文学と異なる日本文学の特徴である。
 ところが、それが外来の儒教や仏教が重んじられるようになった。ここでもう一度日本男性に、本来のものの哀れを解し、妻や子への愛にあふれる生き方や価値観を取り戻してほしいと思う。  


2017年9月26日火曜日

花だより ベンケイソウ シメジ スポーツの秋 野球観戦


 【平成25年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
《心がホットステーション》
 スポーツの秋 野球少年団“ひまわり球友 新人戦1回戦勝利!”
 今年の4月、6年生が卒業して、ひまわり球友は、9人揃わず、大会参加すら危ぶまれる事態でした。先の大会では、緑小との連合チームで大会に参加しました。それが転校生の5年生と3年生の2人の女の子が入って何とか9人揃って、9月21日(月)に行われた新人戦に出場することができました。
 泣くな!女子選手、あなたがひまわり球友を救ったのだ!
 5年生の女子は、左投げ左打ちでファーストを守る貴重な戦力、まだ3年生の女子は、ライトで9番ながら、1打席目は、貴重な進塁打を打ち、守っては、アウトにはなりませんでしたが、ライトゴロをさばき、素早く1塁へ送球するなど活躍しました。ところが続く2打席では、三振になってしまい、ベンチに戻って悔し涙を流していました。監督、コーチ、先輩たちがすぐ駆け寄り、「大丈夫だ!気にしなくていいんだよ!ミスをして、上手になるんだから」とやさしく声を掛けていました。
 試合で学ぶ!勝って学ぶ!
1アウトランナー2塁  打った打球は外野へ、ランナー動かず。外野のエラーで3塁からホームへ戻ってはきたが、ベンチに戻るとコーチから「ハーフウエー(途中まで出て)で打球を見て判断するんだ!」
2アウトランナー2塁  打球はまた外野へ、ランナーまた動かず。外野のエラーで3塁からホームへ
ベンチに戻るとコーチから「2アウトだぞ!打ったらGOだ!どんな打球でも走るんだ!」
監督・コーチ「どんなあたりでも、一塁まで全力疾走、駆け抜けるんだ!!」 打球はレフトへのクリーンヒット! ランナーは1塁を駆け抜ける。監督・コーチからまた大きな声、「そんなのときは、2塁をねらえ!!」???
 9人だけで練習しているとなかなか走塁や細かなところまで練習することができません。また、野球は覚えること(細かなルール)がたくさんあります。
 こうしたことは試合を重ねて覚えていくものです。
 野球に限らず、スポーツは、その場の瞬時の判断が必要です。監督やコーチから言われて動いていては勝てません。連休中、バレー、サッカー、バスケも大会や遠征がありました。また、大きく成長したことでしょう。


2017年9月25日月曜日

花だより オトコエシ リンゴ2 孫が幸せに育つために

 【平成23年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 《子育てハッピーアドバイス》  
  ~孫が幸せに育つために~  
 お母さんといっしょ 体操のお兄さん 佐藤弘道さんの著書『子どもはぜんぜん、悪くない。』12年間でのべ15万人の子どもたちを見てきて感じたことのなかに、スタジオに子どもが来ても、お母さんから離れず、体操のお兄さんと一緒に遊べない子どもがだんだん増えてきた。以前もそういう子どもは時々あったのですが、いつもではなかった。それが、毎回どころか、3人も、時には5人も見学になってしまうことが出てきたというのです。もちろん、佐藤さんはプロですから、子どもの関心を引いて、お母さんから離れるような技をたくさん持っています。しかしそれをもってしても、どうしても離れられない子どもが増えてきたというのです。
「子どもが親から離れて遊べるのは、いつも親が見ていてくれるという信頼感があるからです。少しでも離れたら、親がどこかに行ってしまうのではないかと思ったら、子どもが親から離れないのは当然です。親子の信頼関係が薄れてきているような気がします。」
 子どもの「生きる力」を育むのは、安心感  
   子どもを自立させるには、どうしたらいいか?
 自立のモトになるのは、意欲です。意欲の元になるのは、安心感です。安心感は、じゅうぶんに甘えて、甘えを受け止めてもらうことで得られます。
 じゅうぶん甘えて、安心感をもらった子どもが、「自分でやりたい」という意欲を持ち、自立に向かってゆくのです。甘えない人が自立するのではなく、甘えた人が自立するのです。甘えていい子ども時代に、じゅうぶん甘えた人が自立するのです。
「8歳くらいまではしっかり甘えさせる。そうしたら、子どもは心の安定したいい子に育つ」という言葉があります。ただし、甘えさせるということは、子どもの言うなり、子どもの言うことをそのまま全て鵜呑みするということではありません。
 高学年になって、子~「今日は、学校に行きたくない。」親~「そうかい、嫌なことがあるのかい?それなら無理しないで休みなさい。」これでは自立心は育ちません。
『敬老の日』の親孝行 美幌と網走に居る81歳になる二人の母に、どこか行きたいところはないか?と聞くと、今話題の山の水族館に行ってみたいと言うので16日(日)親孝行をしてきました。
 一人は耳が遠く、もう一人は最近目が悪く、足腰も弱っていて、会話もトンチンカンで同じことを何度も言わなければならないのですが、車の後部座席での二人の会話がなぜか弾んでいました。長い道中疲れるのではないか、館内を回るのに車いすも用意しましたが、「よしみつ、余計な心配するんじゃない!」次の日寝込むのではないかと心配でした。息子に対しては厳しい母も孫には、至って寛大です。山の水族館にも多くのお年寄りがお孫さんと一緒に来ていました。「敬老の日」の祝日は、孫と祖父母が一緒に過ごす方が良いと思いました。

2017年9月24日日曜日

花だより シラヤマギク リンゴ 世界一小さな金メダリスト


【平成25年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
《学校は地域と共にある》
  北海道小学校長会教育研究大会(十勝大会)に参加して~
 我が家の近く2条通り商店街にあるサービスストアーが今月いっぱいで店終いすることになりました。郊外の大型店に太刀打ちできなくなったのでしょう?バスでやってきて病院の帰りに買い物するお年寄りには不便になるばかりか、駅前商店街がますます寂れていきます。
 朝7時前から、商店街では、店先の掃除と花壇の世話が始まります。街づくりは行政だけではなく、商店主や商工会の努力で支えられていることが分かります。学校に来るまでの道のり、立派な庭のある家が数軒あり、これまでは、四季折々の風情を楽しむことができました。ところが最近、立派な庭が草ぼうぼうの荒れ放題になっています。お屋敷には住んでいる気配がありません。いかにもお年寄りが好む庭づくりでしたので、高齢になり子どもさんのところに行ったのか、施設にでも入られたのか?と心配になります。
 先週、北海道小学校校長会の教育研究大会が十勝(幕別町に全道から680名の校長が集まりました。)で行われ参加してきました。分科会で隣席になったのが東川町の校長先生でした。修学旅行で訪れた町だったので話が弾みました。東川町は、きれいな街並みが有名で、どこの家にも花が植えられていて、礼儀正しい小学生に出会い感激した話をしました。
 その校長先生からは、東川町は旭川市のベットタウンとして発展を遂げる豊かな町、木工製品の町として有名なほか、田園風景が美しく、毎年「写真甲子園」が開催されている。豊富な伏流水で上水道がない町としても有名(水道代がタダ)、道内でも数少ない人口が増加している町、教育にも熱心で教育予算も手厚い。全国学力テストも上々と次々自慢話が出てきました。
 “子どもたちの健やかな成長は、学校だけでなく、家庭や地域と共にある。学校は、地域・家庭から信頼されなければならない。”高橋はるみ知事からメッセージが紹介されました。その通りだと思いました。
 北海道小学校長会教育研究大会・十勝大会 記念講演
【講 師】 世界で一番小さな金メダリスト(男子) 
長野オリンピックスピードスケート金メダリスト 清水 宏保氏(帯広市出身)

“身長180㎝以上なければ世界では通用しないと言われて発憤!!”
長野オリンピックの最大のライバルだったウォザースプーン選手は190㎝の巨漢、清水選手は162㎝で一番上の表彰台に上がっても2位のウォザースプーンより低かった。
世界との身長差を筋肉量(体幹の強さ)と体のこなし(スケート技術)でカバー、太ももは現役時代68㎝、今でも60センチをキープしている。(ズボンはいつも股の内側がすり切れ状態)
 スケーティング技術は、小学生の時にほぼ完成していた。「1万時間の練習で一流になる」と研究データがある。(一日3時間で10年、6時間なら5年生で達成)ゴルフの石川選手、高校野球今話題の早稲田実業の清宮選手なども小学校の低学年からはじめて16歳で既に一流選手!小さいとき(小学生)の練習が将来を決める。一日練習を休むと取り戻すのに3日かかる。だから練習は絶対に休まなかった。
 ぜん息を克服するためにはじめたスケートだった。体が弱くて、背が低い、そんな逆境から這い上がることで精神的に強くなった。それがこんな小さな体でもメダリストになった理由です。最後に、子どもたちには、目標をしっかり定め、努力することの大切さを伝えてください。と講演を締めくくりました。


2017年9月23日土曜日

花だより ヒガンバナ ナナカマド スマホを持たせる前に


【平成25年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
~・~スマホ・携帯を持たせようかと思っているご家庭へ~・~
○▼□スマホ・ネットの利用ルール○▼□  
・・・トラブルや犯罪に巻き込まれないようにするために・・・
 ネット使用に関しては年齢に関係なく個人差が大きいため、利用する子どものネットリテラシー、(ネットに関する読み書きの能力)モラルやリスクの習熟度に応じて個別の設定をしたり、成長・経験に合わせて見直したりする必要があります。親の倫理観、道徳観、社会常識が問われます。
  (参考:エンジェルアイズ代表・ネット依存アドバイザー 遠藤 美季) 
□1 宿題・勉強・部活・家事手伝いなど優先すべきことを先にやる。
□2 人と話をしているときに端末をいじらない。
□3 食事中に使ったり、トイレ、お風呂、ベッドに持ち込んだりして使わない。
□4 充電器はリビングに置き、端末を自室に持ち込まない。
□5 夜9時~朝7時までは利用しない。(各家庭で決める)
□6 周囲の人の迷惑になるような利用はしない。
(歩きながら使わない。優先席では使わない。邪魔になる場所では立ち止まって使う)
□7 自分が書かれた嫌なことはネットで書かない。
□8 面と向かって友だちに言えないことはネットで書かない。
□9 誹謗中傷は書かない。(人権、プライバシー権、肖像権などの権利を侵害しない)
□10 他人の個人情報は無断で掲載しない。
□11 友だちの写真を撮るときは友だちに「撮影してもいいか」確認する。ネットにアップするときは本人に無断で載せない。
□12   読んだ人、見た人が不快に思う内容はネットにアップしない。
□13   嘘や根拠がない、自分で責任が持てない内容の発信や拡散はしない。
□14   画像や文をアップする前にもう一度確認する。
□15   ネット情報を鵜呑みにせず、公式サイトや署名のあるサイト、書籍なども参照する。
□16   なりすまし、裸の写真のアップ、迷惑行為など、違法行為に当たることはしない。
□17   トラブルがあった場合は、一人で解決しようとしないで、親や先生など信頼できる大人に相談する。
□18   18歳未満閲覧不可のサイトは見ない。 
□19   課金は勝手にしない。(ソーシャルゲーム等に課金している子どもは多数いる)
□20   登録の必要なサイトは親と一緒にする。(登録の必要なサイトは安易に登録せず、利用規約をしっかり読んで不明な点があったら登録しない)
□21   インターネットで知り合った人と会わない。
□22   ルールを守れない場合は、端末を親に返す。
 《ルールづくりのポイント》
① ルールは子どもと一緒に考える。子どもの知恵と言葉を引き出す。
② ルールづくりのために知識・情報を集める。(準備として事件やトラブル等を収集する)
③ 家庭と学校で共有する。(必要性や家庭での実行について共有・理解してもらう)
④ 年齢や環境に応じたルールをつくる。
⑤ ルールの実行(大人が一緒に守ることが必要である)
⑥ ガイドラインの提示(保護者や子どもにルールを提示・配置する)
*実際にオホーツク管内でも学生がトラブルに巻き込まれる事件が起きています。他人事ではありません。安易に持たせるのはよくありません。


2017年9月22日金曜日

花だより ナンバルギセル ホオズキ(2) 心の強い子は成績が伸びる


【平成24年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
《シリーズ「イキイキ子育て」》
「こころの強い子」は成績が伸びる 多湖 輝著より
  ~家庭の中のルールを決める!~
 「がまん力」をいかに育てるかを日常生活の場面で考えてみます。具体的には生活の中の「ルール」と「マナー」がテーマになります。
  つっぱりと言われる少年少女たちの特徴の一つは、ふだんの生活にやる気を感じさせないことです。「かったるい」「眠い」「シラケる」「関係ない」「どうでもいい」かれらがしばしば発する言葉ですね。どれも怠惰な感じがします。何かにつけしまりがない。快活さや楽しさのない生活になっています。
 このようなめりはりのない生活の中で、「がまん力」が育つはずがありません。日常生活にしまりやめりはりがあることは、小さながまんを積み重ねることになります。
 どんな小さなことでもいいですから、日常生活の中にルールを具体的に取り入れてください。家族で決めたことを守るにはそれなりの「がまん」が必要になるからです。
 たとえば冷蔵庫に子どもの好きな清涼飲料水が入っています。それを飲めるのは午後3時と夕食時と決めます。また1回に飲む量はコップに1杯と決めます。そして、決めたらそれを守らせることです。
 冷蔵庫を勝手に開けて好きなだけ飲めるというのでは、子どもは肥満になりやすいし、そのけじめのなさが「がまん力」を育てるのにじゃまになるのです。どんなことでも決められたことを守るのは、小さながまんの積み重ねです。そんなとき子どもは、「こんなルールは、うちだけじゃないの?」と思うこともあるでしょう。そんなときは、こう教えてください。「ヨソはヨソ、うちはうち。」

2017年9月21日木曜日

花だより ホオズキ サンマ 言葉の使い方

【平成24年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
《シリーズ「イキイキ子育て」》
 子どもが育つ!簡単で大切な50の方法 ジャン・ダーガッツ著より 
  ~言葉の使い方を教える~ 
 親は子どもの間違った言葉づかいを矯正する必要があります。言葉の間違いを犯さない子どもは一人もいません。子どもは単語のさまざまな組み合わせ方を試します。その組み合わせが間違っているのに、誰もそれを指摘して直さないなら、子どもはそれが正しいと誤解して使い続けてしまいます。
 正しい言葉を使うと、学生時代だけでなく生涯にわたって得をします。実際、同僚や取引先との会話で正しい言葉で話していないために、なかなか昇進させてもらえない人がたくさんいるのが実情です。(表向きは違うかもしれませんが)
 言葉が正しく使えないために「低学力」と判断されている子どもがたくさんいます。親は子どもにそういう損をさせないように配慮すべきです。将来、それが原因となって社会に適応できずに苦しむことがあります。子どもは周囲の人やテレビから好ましくない言葉を覚え、特定の言葉の響きに喜びを感じます。しかし、その中には、人を罵倒したり差別したりする不適切な表現が含まれていることがあるので要注意です。そんなとき、親は「そういう言葉を使ってはいけません。」と注意する責任があります。そうしなければ、子どもはそれを受け入れられると思い込んでしまうからです。言葉の使い方が不適切だと周囲から拒絶と批判を招き、自尊心を台無しにしてしまいます。


2017年9月20日水曜日

花だより コスモス お彼岸


【平成24年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
《心がホットステーション》 
 お彼岸のお説教 本当の「供養」とは?
 秋分の日をはさんで前後3日間がお彼岸です。どこの家庭でも仏壇には亡くなられた方の好物やおはぎなどたくさんのお供え物があがります。ところがそのお宅には、薄く切られたリンゴが2切れしかのっていないのです。おばあちゃんに聞くと、りんごは亡くなったおじいちゃんの好物でした。歳をとって歯が弱くなってからは、堅いりんごは食べづらく、いつも食べやすいように薄く切っていたのだと言うのです。生前と同じくりんごを食べやすいように薄く切って、「さあ、召し上がれ」と言わんばかりに爪楊枝をさしてお供えしてあるのです。
 豪華なお供えがたくさん並べられていてもラップにくるんだままのお宅が多い中、質素ではあるが亡くなったおじいちゃんを偲ぶおばあちゃんの優しい気遣いを見て取りました。これが本当の供養なのです。
 全国学習状況調査の質問紙の結果で、地域の行事に関心がない子が多いことが分かりました。これは子どもの問題ではなく、大人も昔ながらの季節の行事をおろそかにしてきているからではないでしょうか。
 

2017年9月19日火曜日

花だより オミナエシ 玉ねぎ いじめ不登校等連絡協議会


【平成24年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 管内いじめ不登校等連絡協議会  於:オホーツク教育局
 管内の関係団体(人権擁護団体、各地区PTA代表、警察、児相、教育委員会、学校関係など)の代表が集まって「いじめ」について意見交換(情報交流)を行いました。
《こんな意見が》
・いじめ調査をすると、いじめを見たり、聞いたりしているはずの友だちや仲間からの申告がほとんどない。見て見ないふり、関わりたくない。という交友関係にこそ問題である。望ましい交友関係を築く努力をしなければならない。
・『いじめ撲滅キャンペーン』をやればやるほど、子どもたちはいじめが悪いものだという意識が深まる。しかし、そのことで、いじめを隠したり、見て見ぬふりをしたりするようになる。そのことがいじめ問題をさらに深刻にしている。
・携帯電話、スマホ、インターネットによるいじめが深刻化している。便利なツールも使い方で凶器になる。子どもを指導しなければならない大人が、携帯電話依存症であったり、マナーを守らなかったりする。顔を見ないで、声も聞けないでどう相手を信用するのか?コミュニケーションの基本はフェイスtoフェイスである。
・警察から、この場で具体的な事例は紹介できませんが、当管内においてもネットトラブルは多発しています。
「持たせて安心、キッズ携帯!」は、よ~く考えてから判断してください。児童会長も「いじめのない明るい北小づくりに努力します。」と宣言しています。お気づきのことがありましたら、すぐ学校に連絡ください。
 北見の特産物「玉ねぎ」今年も良いできです。

2017年9月18日月曜日

花だより ゲンノショウコ ツユクサ 子どもの作品


【平成25年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 子どもが育つ!簡単で大切な50の方法  
  ~子どもの作品を展示する~ ジャン・ダーガッツ 著 
 子どもを大切に思っていることを伝える最も効果的な方法の一つは、子どもの作品を大切に扱うことです。たとえば、目立つ場所に作品を展示することです。
 玄関、冷蔵庫の扉、居間の壁など、子どもの作品を展示することで、その作品の重要で価値があり、親がそれを誇りに思っていることが伝わります。
 たいていの場合、子どもにとって自分の作品は自己表現です。したがって、親が子どもの作品を展示すると、子どもは自分が大切にされていると感じます。たとえ作品の意味や善し悪しが分からなくても、作品を展示することで2つの効果があります。
 まず、子どもの表現能力を評価することができます。次に、子どもに別な方法でも自己表現をするよう促すことができます。お母さんやお父さんが気に入ってくれるなら、今度は別のタッチの絵を描いてみよう、詩を書いてみよう、踊りを踊ってみよう」と子どもは思うはずです。
 子どもの作品をどれくらい長く展示しておくかは、子どもがどれくらい生産的かにもよります。もしも古い作品を処分する必要が出てきた場合には、子どもが見ていないところで慎重にしましょう。
 一言、注意をしておきます。子どもが恥ずかしいと思うものは展示してはいけません。子どもの作品を展示することは、「この子は特別な存在であり、この作品を展示することはその証しである。」という、あなたの愛情表現です。それは子どもの自尊心をはぐくむ素晴らしいメッセージになります。

 *私の父や母は、教育書など読むことはなかったと思いますが、幼稚園頃からずっと私のかいた絵や習字を飾ってくれていました。大した作品でもないのに、お客さんはそれを見て「あら、これヨッちゃんがかいたの?じょうずねえ~。」と(お世辞で)言ってくれます。言われると悪い気はしません。母は私の作品を今でも仕舞い込んでいました。
 9月16日は何の日?
「野球の試合の日だった。」「お祭りに行ったよ!」
「休みだったけど何の日だったかな?」
「おじいちゃん、おばあちゃんに何もしなかったの?ランドセルや学習机を買ってもらったんじゃないの?」
「うちのばあちゃんね、『まだまだ敬老の日を祝ってもらう歳じゃないから』て言ってたよ。」
「おばあちゃんの歳はいくつなの? えっ!校長先生より、ずっと若いんだ?」

               

2017年9月17日日曜日

花だより ススキ 秋祭り

【平成25年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 ◎●◎北見神社の秋季祭典◎●◎
 お祭りといえば、神社近くに露店がお目当てという人が多いようですが
 春には五穀豊穣を願い、秋にはその収穫に感謝するのが神社の祭典です。他にも「大漁追福」「商売繁盛」「疫病退散」「無病息災」「家内安全」「安寧長寿」「夫婦円満」「子孫繁栄」「祖先崇拝」「豊楽万民」「天下泰平」などを招福祈願、厄除祈念として行われるのがお祭りです。日本人は農耕民族です。農耕は集団作業であり、互いに助け合って生きてきました。日本の祭りは、日本人気質と大きく関わっています。
 今日では世俗化も進んでいますが、今なお祭のときは都市化によって人間関係の疎遠になった地域住民の心を一体化する作用があると言われています。お祭りを大切にしたいものです。
***北見市PTA連合会主催の教育講演会*** 
「メシの食える大人になれ!」  
       花まる学習会代表 髙濱 正伸氏の講演から
 就職希望の大学生に話し始めたら、100名以上いるどの表情も元気がなく、お通夜のようだった。聞くと、年初から始まった就活ももう半年。ほとんどが20社・30社と落ちていて、中には50社以上も落ちている子もいる。中学・高校・大学の入試で、どんなに受けても数校。そして、たいていどこかには通る。今や就活は最大の難関であり、そこで試されるのは「自分には価値がある」と思える心=自尊心なのだと。 
 お客様でいられた学生時代は、ナギ同然の港のようなもの。稼ぐ側に回る社会は外海です。時代的な厳しさがある今は、波浪厳しく、船出できない学生の心理的負担は相当なものでしょう。経験したことのない壁に直面したとき頼りになるのは、最後は内なる強さです。「いや、何とかなる」「私は大丈夫」と信じられるかどうか。それを支えるものは、幼少時期から青年期までの育ちでしょう。何度壁に当たったか。乗り越えることができたか。愛されていると感じることができたか。人生楽しいと感じることができたかです。
 幼少時から青年期に必要な経験が不足しているとしたら、20代で埋め合わせていくしかありません。これだけヤワな大人(気の毒なのは本人ですが)を量産した背景には、人が強くなるために必要な葛藤経験を事件化し騒ぎ立て「可哀そう」の一点張りで取り除いてしまったことにあると私は考えます。

~見ごろを迎えた 能取湖のサンゴ草~

2017年9月16日土曜日

花だより アキノタムラソウ 拒絶の対処法を教える


【平成25年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
《シリーズ「イキイキ子育て」》
 子どもが育つ!簡単で大切な50の方法  
                  ジャン・ダーガッツ著より
  ~ 拒絶に対処する技術を教える ~
 どの子どもも拒絶を経験します。相手は兄弟姉妹を含めて他の子どもである場合が多いですが、ときには大人も「あっちへ行け」というようなことを言うものです。そんなときのために、拒絶に対処する技術を教えておきましょう。たとえば、「相手に拒絶されても、それは相手の問題で、あなたは素晴らしい」と教える。拒絶の理由はさまざまです。それぞれに対して、どう対処すべきか?
〇相手が忙しいのなら、「またあとで遊ぼう」というように教える。
〇相手を怒らせる言動をしたら「ごめんなさい」と言うようにしつける。たいてい、本人は「自分はなにもしていない」、「ぼくは悪くない」と反論しますが、「たぶん、あなたは何かをしたのだけれど、自分では気づいていないだけなのよ」と諭す。
〇相手が嫉妬しているのなら、正しいことをしても、やっかまれることがあるという現実を教えましょう。
〇相手の機嫌が悪いなら、「しばらくそっとしておいてあげなさい」と諭す。
〇相手が間違ったしつけをされているなら、自分の子どもは正しいしつけをする。
 親が人種や宗教、収入、障害などで他人を差別するなら、子どもも同じように偏見を持ちやすくなります。その場合、自分の子どもには「いつでも明るく、誰に対しても親切に接するようベストを尽くしなさい」と教える。
 子どもが誰かに拒絶されたときは、自分の価値が否定されたと感じないように配慮する必要があります。人によって好き嫌いがあり、意見や趣味が異なるので、うまの合う子と合わない子がいるという事実を指摘して励ますといいでしょう。
 拒絶に対処する技術を教えることで、子どもに二つの恩恵を与えることができます。一つは、子どもに大きな自信を付けさせること。もう一つは、子どもの自尊心が傷つけられそうになっても、それを維持できるようにすること。この二つです。

2017年9月15日金曜日

花だより コスモス 玩物喪志


【平成25年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 ~コスモス~
 9月に入り、次第に日が短くなってきます。アサガオやヒマワリにかわってコスモスの花が道端に咲いています。過ごしやすくなってきましたが、7~8月の暑さで体力が落ち、体調を崩しやすい時期でもあります。体調管理には十分気をつけてください。また、4月から続いた緊張感からの開放感や夏休み期間の自由な生活がそのまま続いて、学校生活に適応できずに、欠席する子がいるのもこの時期です。
 学校では、登下校の様子や授業中の態度、交友関係、服装の変化など注意深く観察するようにしています。
 ご家庭でも生活リズムが乱れているようなことがありましたら、回復に取り組んでください。
 参観日 お子さんの様子はどうでしたか?
《勉強のできる子は、すぐ分かる!》 
 ◎姿勢がよい。◎目力が強い。◎書くスピードが速い。こんな観点で見るとよいでしょう。集中力があって、先生や友だちの話をよく聞いている。思ったことをうまく表現できるということが大切です。参観日だけでなく、いつでもいらしてください。お待ちしています。お得意様サロンにも是非お寄りください。
 短所は「玩物喪志(がんぶつそうし)」
① 無用なものをもてあそんで、本心を失うこと。② 学問上細かな部分に力を注いで、真に習得すべき大切なものを見失うこと。
 ある支援員さんの履歴書の短所の欄に書かれてあったものです。恥ずかしながら、何て読むのか?どういう意味なのか?分かりませんでした。帰ってから、佐藤先生の電子辞書を借りて調べてみました。佐藤先生に「校長先生、逆に試されたんじゃないんですか?」と言われました。なるほど人を評価するということは、自分が評価されていることなのです。採用試験は、その人の生活にかかわることです。その責任の重大さを感じながら評価しましたが、私自身、大変勉強になった面接試験でした。


2017年9月14日木曜日

花だより フヨウ 心の健康チェック


【平成24年度 北見市立北小学校 学校だよりから】 
 不登校・いじめ防止対策は、早期発見がカギ!
 子どもの心の健康「見方、とらえ方」
 《10項目チェック》 
一つでも気になることがあったら要注意です。
□① 3週間以上続いている頭痛・腹痛・その他の身体症状がある。
□② 一人でいることが多く、話しかけるとすぐ涙ぐむ。
□③ 言葉数が少なく、やる気がなくふさぎ込んでしまう。
□④ 落ち着きがなく、注意力がなく、すぐにカッとする。
□⑤ ささいなことで荒れ、弱い者いじめをする。
□⑥ ひんぱんに手を洗う。
□⑦ 目をパチパチさせたり、口をモグモグさせたり、頭をふったりする。
□⑧ 母親や女性教員に甘える言動が多い。
□⑨ 学校の成績が下がり、言葉遣い、身なりなどが変わった。
□⑩ 反抗的で社会のルールから外れた言動が目立つ。
 学校にはスクールカウンセラーが配置されています。相談してみましょう。

2017年9月13日水曜日

花だより 瓢箪 「オッハー」ではなく「おはよう」


【平成24年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
《シリーズ「イキイキ子育て」》
「こころの強い子」は成績が伸びる 多 湖  輝 著から
・・・家庭のリーダーは親です・・・ 
 親がテレビを観ながら「○○ちゃん勉強しなくちゃダメでしょ!」と言っても効き目はありません。がまん力を育てるためには、親もがまんすることが大切です。子どもが勉強しているときは、親はテレビを消すべきです。子どもにお手伝いさせるときは、自分は休んでいるのではなく別な仕事をすることです。
 どんな集団にも秩序があります。秩序を維持するためにはリーダーが必要です。お父さんでもお母さんでもいいから、みんなが困っているときは「そうだ、こうしよう」という方向を示すリーダーになってください。
 誰もが横並びのグループは、何か問題が起こると右往左往するばかりでちっとも前に進むことができません。家族という集団の中で、親子が横並び(同等)になるのはどうでしょうか。趣味や娯楽なら横並びで楽しめます。あるいは食べ物なら平等に分け合うことができます。でも、何から何まで横並びだと、いざ問題が起こったとき子どもは親の言うことを聞かないこともあります。自分と横並びだと思っている親がお説教をしても子どもは聞き流してしまうはずです。
 最近は子どもが「オッハー」と言うと、親も「オッハー」と応える風潮があるようです。子どもが「オッハー」と言っても、親は「おはよう」と言うべきでしょう。毎朝「オッハー」「オッハー」とやっている親が突然「あれはいけません」などと言っても子どもは「何言っているんだ」ということになってしまいます。
 「おはよう」と答えれば、親は各上になります。家庭内でのリーダーは常に親であることを教える必要があるのです。子どもに勉強しなさいと言いながら、自分はソファで寝そべって週刊誌を読んでいれば友だち関係(横並び)というより格下に見られます、あんな親の言うことを聞いても仕方ないというふうになってしまうのです。これでは子どものがまん力を鍛えるどころではありません。

2017年9月12日火曜日

花だより ツリフネソウ 植松 努の遠望・眺望


【平成24年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 ~植松 努の遠望・眺望~ 読売新聞(8月29日)
 学力テストの記事の隣にあったコラムです。
 知の資本 読書で蓄える 祖母の教え (植松電機専務として電磁石を製造する傍ら、北海道大学と共同で小型ロケットの開発に当たる。芦別市出身。47歳)
 植松電機はリサイクル用のマグネットを開発したことで成長を遂げました。私がこの新しい製品を開発することができたのは、祖母のおかげです。
 祖母の実家は樺太で技術職の仕事をしていました。祖母は頑張って働いてお金を貯め、豊かな暮らしをしていたそうですが、樺太は1945年の8月、旧ソ連軍に占領され、祖母は北海道へ戻ることになりました。船に乗る時にはお金や貴重品は持ち込めないことになっていたそうですが、祖母は「子どもたちのために」とお金を隠し持ち、いつ沈められるかもしれない不安な船内で「このお金で北海道に着いたら、おいしいリンゴを箱いっぱい買って食べようね。」と子どもたちを励ましたそうです。
 ところが北海道に着いてリンゴを求めると、リンゴは1個しか買えません。終戦後の猛烈なインフレで貨幣価値が変わってしまったのです。苦労して働いて貯めて、命がけで隠し持ってきた頼みの綱のお金は、価値を失ったのです。そうした経験を持つ祖母は、私に何度も諭しました。
 「お金は価値が変わるからくだらないよ。お金があったら、貯金しないで本を買いなさい。知識は誰にも奪われない。知識は新しいことを生み出すから」
 祖母の影響を受け、本が大好きになりました。部屋にはたくさんの本があります。本は先人たちの命がけの努力の結果を、わずかなお金で手にできます。
 人間は脳と肉体という資本を持って生まれてきます。重要なのは、その資本をいかに増やして伸ばすかです。もらった小遣いを飲んで食べて終わらせてしまうのか?せっかくの時間を「退屈だ、ヒマだ」と言ってだらだら費やすのか?私は本が大好きだったおかげで多くのことを学びました。祖母が教えてくれた「資本」は、誰でも継承できます。自分の能力を信じ、それを伸ばすための投資を惜しまなければ、きっと、人生はもっと豊かになると思います。

2017年9月11日月曜日

花だより ソバの花 コスモス 祖父母に注意!



【平成24年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
《シリーズ「イキイキ子育て」》  
~孫が幸せに育つために~「甘えさせる」と「甘やかす」  
「甘え」はダメだとよく言いますが、「甘えさせる」と「甘やかす」は違います。
「甘えさせる」は、大いにしなければなりません。しかし、「甘やかす」は、してはいけません。
 「甘えさせる」は、情緒的な欲求にこたえることです。「抱っこして」とか、「お話聞いて」とか、あるいは子どもがわんわん泣いている。そういうことにちゃんと対応していくことは、「甘えさえる」で大事なことです。そしてこれは、いくらやったからといって、「甘やかす」にはなりません。
 では、「甘やかす」というのは何かというと、情緒的な欲求ではなく、物質的な欲求に、子どもの言うがままにこたえることです。「お菓子ちょうだい」とか「おもちゃ買って」とか「お金ちょうだい」というような、子どもの物質的欲求に対して、子どもの言うがままに与えていくことは、「甘やかす」でよくありません。
 子どもの情緒的な欲求にはしっかり答えて、その代わりに物質的な欲求はきちんと制限するということです。
 ところが今の世の中、ともすれば逆になりがちです。平日は忙しく子どもにかまってやる暇がない、その埋め合わせに、日曜日にショッピングセンターに連れて行き、好きな物を買ってしまう。そうして育って子どもは、心の寂しさをモノで埋めようとします。食べ物で紛らわしたり、高価なカードを集めたり、万引きしたり、親のお金を抜き取ったりする。このような行動のほとんどの場合、心の寂しさから来ています。情緒的な欲求にしっかりこたえてやることです。
*おじいちゃん、おばあちゃんは、特に孫の機嫌を取るために、モノを買い与えてしまう傾向にあります。気をつけましょう。
~遠軽太陽の丘公園 コスモスフェスタ~ 

2017年9月10日日曜日

花だより 葛 正直に謝るといいことがある。


【平成25年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
  プールの窓ガラスを割った高橋君の話
 ~9月10日(月)全校朝会 校長の話から~
 全校朝会で思い出すことがあります。美幌小学校で1年生の担任をしていたときの話です。
 ~ある日曜日、1年4組の高橋君が学校のグラウンドでサッカーボールを蹴って遊んでいました。強く蹴ったボールがグラウンドの角にあるプールの窓ガラスに当たって割れてしまいました。高橋君はすぐ近くの校長住宅に行き、そのことを伝えて謝りました。家に戻ってお母さんに言うと、お母さんは、ホウキとチリトリを持って、子どもと一緒に学校に向かいました。まず校長住宅に行き「うちの息子が…・」と再度本人と謝罪しました。そして、私の家にも電話がきて、また謝罪をして顛末の報告を受けました。
 次の日(月曜日)の全校朝会で校長先生が壇上で、「1年4組の高橋君、上がってきなさい。」と言いました。私はすぐあのことだと思い、“何も全校児童の前で言わなくてもいいじゃないか!”と思いました。すると校長先生は、「この1年生の高橋くんのキック力はたいしたものです。君はサッカー選手になりなさい。1年生でプールの窓ガラスを割ったのですから。あなたには、素質があります。もっとすごいのは、すぐ謝りに来たことです。」と800人の全校児童を前に高橋君を褒めたのです。ガラスを割って学校のヒーローになったのは彼くらいです。~

「どうしてガラスを割ったのに、校長先生に褒められたのでしょうか?」と聞くと、2年生の男子が「正直に話したからです。」と答えました。
 普通の子であれば怖くなって逃げるものです。彼がすぐ校長住宅に向かった理由は、お母さんにあります。この子のお母さんは、一度謝った子どもと一緒にまた謝罪に行っています。それもホウキとチリトリを持ってです。そして、私の家にも電話を掛け、謝罪しています。親の姿を見て、子どもは育ちます。口だけで「悪いことをしたら正直に謝りなさい。」ではないのです。子どもは、どうしたらいいか分からないから、その場から逃げるのです。
「率先(そっせん)垂範(すいはん)」 親の背中を見て子どもは育つ。親の言うとおりに、親の育てた通りに子どもは育つのです。
《全校朝会のあった日の休み時間》
「校長先生あのね。ちょっと話したいことあるんだけど…。」と校長室にやってきた子がいました。
「校長先生おこらないよね。」と言うので「たぶんね。」と話を聞きました。
「あのね。校長先生が大事に育てている廊下の木さ、この前ぶつかって枝を折っちゃったんだよね。」
「う~ん、そうか…。正直に言ったから、許してあげるよ。」
「よかった。また、来るね!」

2017年9月9日土曜日

花だより ヒメジョオン イチロー選手に学べ


【平成25年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
偉業!メジャーリーグのイチロー選手が4,000本安打を打った時のインタビューで
「8,000本以上の凡打の積み上げ」と答える。

 さすがのイチロー選手も全部ヒットにすることはできない。失敗の繰り返しから学び、そして、練習することが大切だと言っています。この話を4年生の書写の時間にしました。 
「ああ~、失敗した。うまく書けないよ。」という子は、字が上手になります。何も考えないで100枚書いても全く意味はない。上手になりません。“ここはもっと長く書けばよかった。ここはもっと太く書けばよかった。”と気づくことが大事です。消しゴムで消せないぶん、集中して丁寧に書かなければなりません。よい作品を見て真似しようとすることも大切です。書写の勉強とは、ただ書けばいいというものではありません。
「校長先生、お話ばっかりしているから、2枚しか書けなかったしょ!」  
 ハルジオンとヒメジョオン 
 春から夏にかけて道端でよく見られるハルジオンは、ヒメジョオンに対比して呼ばれることがあります。ヒメジョオンは、漢字で書くと“姫女苑”なので,“ジョ”なのです。この二つは、花がよく似ていて混同してしまうことがあります。
 恥じらうようにつぼみが下を向いているのがヒメジョオンという説もありますが、どちらも下を向いていることが多く、実際見分けるのが難しいです。
 花言葉 「追想の愛」「素朴で清楚」は、恥らうようにうつむいた淡いピンクがかったつぼみが清楚に開く花の姿に、若き日の清純で一途な愛をなつかしく思い出してつけられたそうです。

2017年9月8日金曜日

花だより タマスダレ 名前をきちんと書く


【平成26年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 最近気になること
 《自分の“名前”くらいきちんと書きなさい!》 
 テストの採点をするとき、名前の字を見ただけで、「できている」「できていない」が分かります。上手下手ではなく、丁寧に書いているか、いないかでだいたいの点数が分かります。
 どうも最近は字に対して頓着(とんちゃく)が無くなったように思います。読めればいいというモノではありません。時代は変わって、ワープロで文章を打つようになっても、履歴書は未だに手書きです。雇う側は、いい加減な字を書く人を採用しません。
 管内小中学生書道展には、管内から約1万点の応募があります。3年生の課題は「ビル」、4年生は「左右」、5年生「成長」、6年生は「友情」と決まっています。各学年何千点の中から各賞を選考するのは大変です。最後の決め手となるのが「名前」です。名前はそれぞれ違いますからです。名前がきちんと書かれていると「◎」がつきます。
 我が子の健やかな成長を願って付けた名前です。大事にするのは当然のことです。
字の上手下手と知能の高さとは関係ありません。心構えの問題です。

2017年9月7日木曜日

花だより コルチカム 子どもは親の所有物ではない


【平成26年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
《シリーズ「イキイキ子育て」》
  「母の品格」から   多 湖  輝 著 
 子どもは親の「所有物」ではありません 
 「子どもは、両親の血を分けて生まれてきたのだから、どう育てようと親の自由だ!」でも、この考え方は間違いです。子どもを親の所有物と考えるのは、子どもをペットとして見ているのと同じです。法律ではペットは飼い主の所有物とされていますから、自由に売買ができます。人間の子どもは、そんなことができないのは当然です。それは親の所有物ではないからです。極端な例なのでそんなことをする親は誰もいないでしょう。
では、子どもに付ける名前はどうでしょう。自分の子どもだから、どんな名前を付けようと親の自由といえるでしょうか。以前、自分の子どもに「悪魔」という名前をつけようとして役所に届け出た親がいましたが、受け付けられませんでした。これは世間の“常識”が働いたからでした。
 これは命名権だけの問題ではありません。親が自分の子どもに対して行使できる自由には限界があるということです。子どもはやがて親元を離れ社会に出て行きます。社会を支え、動かしていく構成員になるわけです。社会の構成員にふさわしくないような突拍子もない名前などは、認められないというのが“常識”なのだと思います。子どもを育てるということは、喜んで世の中に受け入れてもらえるような、きちんとした常識を身に付けさせるということなのです。非常識な親では、常識のある子どもを育てられません。

2017年9月6日水曜日

花だより ヨルガオ なんでも鑑定団


【平成26年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
『開運!なんでも鑑定団』(テレビ東京 火曜夜9時) 
様々な人が持っている「お宝」を、陶芸や古美術品・アンティークなど骨董の専門家が鑑定し、値段付けを行うバラエティー番組。意外なものが高価な鑑定結果を得たり、高価だと思われていたものが偽物などで安価になってしまうという意外性や鑑定物に対する蘊蓄(うんちく)がおもしろいのが特徴です。鑑定の結果で埋もれていた芸術家や芸術作品が発見されたこともあります。特に掛け軸は、有名な作者ほど偽物(贋作)が多く、二束三文の値が付きます。
「偽物ですが、よく描けていますので、床の間に掛けて楽しんで下さい。」と鑑定士に言われても憤慨する人はいません。自分の目利きの無さを反省するのです。
「校長先生、真似るのはダメなんですか?」
「学ぶ(まなぶ)」は「まねる」から来ていると言われています。書や絵(日本画)は、お手本を写すことから始まります。また、俳句の世界では、一字違うとオリジナルになるといいます。日本人は、元々そういうことには寛容なのかもしれませんが、グローバルな社会での商業デザインとなると大きなお金が動くので、そうはいきません。「まねる」のは大いに結構、でもウソをつくことはいけません。
     

2017年9月5日火曜日

花だより ヤマゴボウ 期末テスト


【平成25年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 ◎×△ 期 末 テ ス ト ◎×△
朝、中学生とすれ違いました。珍しく制服を着ていましたが、表情が冴えません。
「今日は何か特別な日なの?」と声をかけました。
「今日と明日、期末テストなんです。今日は、国語、社会、理科、英語、音楽、技術家庭、6教科もあるんです。昨日は12時まで、勉強したんだけど、自信ありません。」
 横を通った小学生が、「小学校はそんなのなくてよかった!うちの姉ちゃん、さっぱり勉強しないから、母さんに叱られていたよ!」
「あと何年かしたら、中学生なんだから、今からちゃんと勉強しておかないとダメだよ!」「なったら、なったで、そのとき、考えるよ!」
 高校に入るのも試験、就職するにも試験、資格をとるのも試験、運転免許をとるのも試験、試験(テスト)から逃げることはできないのです。

2017年9月4日月曜日

花だより レンゲショウマ 祖父母にできること



【平成24年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 子育てハッピーアドバイス「おじいちゃん・おばあちゃんにできること」
  お得意様サロン(校長室)来客者の声
 ~お米一粒には、7つの神様がいるんだよ。たくさんの人の手間暇がかかってごはんを食べることができる。一粒たりとも粗末にしてはいけない。~ 
私は、おばあちゃんに育てられました。すごくいいおばあちゃんで物の見方、考え方、全ておばあちゃんから教わりました。そんなおばあちゃんから教わったことです。
 おじいちゃん・おばあちゃんのいいところ 異なる価値観を伝えられる 
 基本的には、祖父母は、両親の子育ての価値観を尊重すべきだと思います。しかし、親といっても実際はつい最近大人になったばかりの人間です。わからないこともあるし、判断を誤ることもあります。
 そういうときに、今までの長い人生経験から、「こういう考え方もあるよ」と別な価値観を伝えることは、子どもにとっても新しい世界を発見することになるでしょう。別のものさしを教えられることで、自分の存在価値を再発見することもあります。子どもは、さまざまな価値観に触れながら成長していくものです。地域の関わりが希薄になった今、親や学校と別の価値観を伝えられるのは、祖父母だけといってもいいかもしれません。おじいちゃん、おばあちゃん遠慮しないでください。また、積極的にアドバイスを受けましょう。
 私も皆さんの祖父母に近い年代です。いくら“お得意様サロン”と言っても「やっぱり校長室の敷居は高い」と言われます。中には、“校長室は、叱られるときに入るところ”という人もいますが、そうではありません。メンタルヘルス(心の健康)の講習会(管理職対象)に参加(8月28日)して教わったことがあります。
《面談のコツ》~「傾聴すること、相手に話させる。相手の話を受容的、共感的、支持的に聞く。具体的に聞く。そして、忠告、激励、批判は控えること」と言われました。保護者の皆さんの声に耳を傾ける姿勢で接します。お茶菓子、ケーキなどは用意できませんが、どうぞお気軽にお越しください。祖父母になったつもりで、異なる価値観を伝えられたらと思います。

2017年9月3日日曜日

花だより ツルボ ピーマン 楽しかった夏休みの思い出


【平成25年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 楽しかった夏休み   夏休み作品展開催中》
「校長先生、見て、見て、わたしが作った“ぬのひょうしのまめ本”だよ。えんぴつや消しゴム、ペットボトルのふたをスタンプにして動物やくだものの絵を描いたんだよ。」 
自分の作品に自信があったのでしょう。猛烈にアピールする2年生の女の子がいました。「ほかにもすごいのあるよ。〇〇くんの大きなタナだよ。ホーマックで木材買って、お父さんと一緒に作ったんだよ。自分の部屋に置いて、ランドセルをのせる台にするんだってさ。」
 他には、4年生の女子が北見工業大学の“火おこし体験”に参加したレポートや“ハーブ石けんづくり”レポートなど、夏休みの体験をまとめた自由研究が目を引きました。その中で、『〇〇の初めてクッキングpart2』(5年男子)これには感心しました。和風つくねハンバーグ、オムライス、わが家特製しょうが焼きの作る工程を写真に撮ってノートにまとめたものです。完成したときの満足そうな顔が印象的でした。将来はオーナーシェフでしょうか? お父さん、お母さんの協力があっての夏休みの作品です。家族の皆さん、お疲れさまでした。 
///1年生の絵日記から/// 
 “〇〇に行ってきました。楽しかったです。”という絵日記が多い中で、ちょっと違う内容の絵日記を拾ってみました。自分で感じたこと、思ったことを書いてある日記です。読んでいるとその場面が浮かんできます。
◇おともだちのいえにとまりました。いっしょにゲームをしたよ。いっしょにカレーをたべたよ。ちょっとからかったけど、おいしかったよ。いっしょにおふろにはいったよ。いっしょにねたよ。すごくたのしかったよ。
□ほたるを見にいきました。手にのっけたら、ピカピカひかりました。
すごくきれいでした。とてもよかったです。
◇さっぽろからきたみにかえってきました。おじいちゃんとおばあちゃんとでいきました。
おかあさんとおとうさんは、おしごとでいっていません。かわいそうでした。
□きょうは、おやすみさいごの日。パパも休みがやっととれたので、ママと3人であばしりの海にいきました。
すなとなみでいっぱいあそびました。くま手で貝がらをたくさんとりました。 
◇じいちゃんとやきゅうをしたよ。じいちゃんは、すぐ、「〇〇はすごいなあ。じょうずになったなあ。」とほめてくれるし、さいごにジュースをかってくれるから、すごくたのしいよ。


2017年9月2日土曜日

花だより ミョウガ タマゴマンは中学生



【平成24年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 市P連主催 教育講演会 9月2日(日) 芸文ホール 北小PTA当番校
 「タマゴマンは中学生」の著者 講師 坂本 勤先生 
 ~サイはね。ほんとうはね、つるっとした体だったのにね。早く起きなサイ。勉強しなサイ。テレビを見るのをやめなサイ。なんていう言葉を聞いているうちにね。かわいそうにね。かたい、かたいヨロイを着てね。自分のからにこもるようになったんだって。ヨロイを一度着てしまうと ぬがすことは不可能だよ。体にぴったりくっついちゃうから。やさしさも、かたいヨロイにさえぎられて、もう伝わっていかないし、周りの声も、ほとんどとどかなくなるよ。自分は自分って思うようになって、何か周りで、はたらきかけたら、うるサイっておこるようになるよ。~
 講演はこんな言葉から始まりました。講師の坂本 勤先生は、平成12年生まれの75歳(札幌在住)、元中学校の国語教師、教員時代の学級通信を基に退職後に自費出版した本が道新の記者の目にとまり、「タマゴマンは中学生」を出版、現在は、好きだった絵とともに詩画作家として活躍しています。
 先生を北見駅でお迎えしたとき、真っ先に「講演会の準備大変でしたでしょ。お疲れ様です。」とねぎらいの言葉をかけていただきました。「私の言うことが絶対ではありません。一つの考えです。もしかすると私の話の中で、知らないうちに誰かの心を傷つけてしまったかもしれません。お許しください。」と最後締めくくりました。誠実で、優しいお人柄が伝わる心がホッとする講演でした。
 《参加者の感想を紹介します。》
~あっという間の1時間半でした。とても聞きやすく考えさせられるお話でした。私も笑顔は大事だと思っています。子どもと笑顔で暮らしていきたいと思います。①“いってらっしゃい”と言ってにっこり笑う。②“お帰りなさい”と言ってにっこり笑う。③カレーライスのご飯は半分しか入れない。おかわりをしたら、「母さんが作ったご飯おいしく食べてくれてありがとう。」という。④ ジャージ汚れて帰ってきたら、「こんなに頑張ってきたんだ。」と言う。以上の4点を実行する。すごく勉強になりました。~
*暑い日でした。お手伝いをいただきました保護者の皆様にお礼を申し上げます。また参加された皆さんには、どうか、坂本先生の話を参加できなかった人に話してあげてください。お願いします。
 

2017年9月1日金曜日

花だより オシロイバナ なくそう いじめ


【平成24年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 なくそう いじめ 対処法  学校の外にも仲間を  
 ~友だちとの関係を維持するために“いじめる”~  土井 隆義 筑波大教授 
 今のいじめは、「どんくさい」「太っている」など自分と違った者へ向けられるのではなく、友だち同士の関係の中で起きやすい。学校の狭い人間関係の中で息の詰まる思いをしている子どもたちは、そのガス抜きを図っていじめの標的を仲間内に探す。それをネタにみんなで盛り上がれば、互いに気を遣い合う関係から一時的に逃げられる。だから対象や理由は何でもよい。加害者と被害者が頻繁に入れ替わるのもそのためだ。早いときは1週間で立場が逆転することもある。
 いじめの標的が自分に回ってきたとき、それを別の仲間に転じることが苦手な心優しい子どもの場合、そこで関係が固定することもある。そのとき加害内容がエスカレートしがちなのは、加害側の子どもが仲間うけを狙うのに必死だからだ。
 仲間から孤立する不安にさいなまれるという点では、被害者も加害者も同じである。そこには何が何でも友だち関係を維持しなければならないという強迫観念がある。だとすれば、学校が加害側を出席停止にしたり、被害者側が転校したりすることは、対処療法としては有効だろうが、抜本的な問題解決にはなりえない。
 仲よし関係を強制したりせず、学級や学年、さらには学校の枠を超えた活動の機会を積極的に用意し、身近な仲間にこだわる必要のない体験を彼らに積ませていくことが大切だ。(読売新聞の「いじめ」を特集から)
 うちの子は、“いじめにあっていないから関係ない”ではありません。いつ被害者、加害者になるかわかりません。みんなが「いじめ」について正しく認識し、みんなで対処していかなければなりません。