2018年3月31日土曜日

花だより フクジュソウ 教員の一日

≪小学校4年生の担任(女性)の一日のイメージ≫
7:20≪出 勤≫ 
 職員室で荷物を整理して、すぐに教室へ。窓を開けて空気の入れ替え。あっ、2時間目の国語のプリントを印刷しなきゃ。
7:40~ 早い子は登校してくる。
 あいさつを交わしつつ、前日にやり残した仕事を片付ける。
7:55~ 不登校気味だった子どもと保護者が登校。保護者としばし話す。
8:15~ 8:30 ≪職員打ち合わせ(職朝)≫ 
 行事、指導の確認*朝自習や読書の準備、連絡帳の確認
8:30~ 朝の会 出欠 日直の進行を見守りつつ、宿題のチェック
8:40~12:10 ≪授業4コマ≫ 
 ○○くんが情緒不安定になり、教室から飛び出す。
 休み時間もなかなかトイレにも行けない。
 休み時間は、数の少ないICT機器の移動(教材・教具の準備)
12:10~12:50≪給 食≫ 
 配膳係りがちゃんとできているか、やけどや嫌がらせはないかなど、目が離せない。アレルギーの子どものために、献立をチェックする。自分の給食は10分以内で早食い。
 提出物に目を通し、コメントを書く。「よくできました」のハンコをおすだけですか?とクレーム来たしなあ!
12:50~13:10≪掃 除≫ 
 担当場所を巡回。まじめにやらない子も多いので目配りは欠かせない。
13:10~13:30(児童の昼休み) 
 ここでやっと一息つけそうだが、子どもから体育館で遊ぼうと誘われる。
 職員室に戻り、配布物や連絡事項の確認、5時間目の理科の実験準備もある。
13:30~15:10≪授業(2コマ)≫
 居眠りする子も出てくる。そりゃそうだよな?
15:10~≪帰りの会≫ 通信など配布物を配り、連絡事項を伝える。
15:20~15:30 玄関で下校の見送り・見守り
15:45~16:30 一応休憩時間となっているが、評価事務、雑務処理で休んでいる人はいない。曜日によっては会議(打合せ)がある。
16:30~19:00 授業の準備、分掌業務、行事の準備
19:00~ 帰ろうかなと思ったら、保護者から電話。結局1時間ほど話す。やれやれ
20:00 ≪退 勤≫
*この中で、働き方改革で言っている本来教員の仕事ではなく、他に任せるようなものはあるでしょうか?
*教員の一日の苦労は、保護者は知らない。教員の実態を知ってもらうことも必要か?

2018年3月30日金曜日

花だより ネコヤナギ 「しつけ」で所得が増える?

 《心がほっとステーション「生徒指導」》
 教頭先生と若い先生との職員室での会話
 保護者へのトラブル含みの電話連絡を自宅に帰ってからしようとした若い先生。それを教頭が引き留めて言いました。「ここ(学校)で電話してから帰りなさい。何かあったら(揉めたら)すぐに電話を代わるから。」
 不思議なことに、こう言ってあげると電話は代わることはなく、その後揉めることもなかったとか。何かあっても教頭先生と言う後ろ盾があると思うと、落ち着いて保護者に対応することができるのではないでしょうか。もし、自宅で一人電話をかけていたらどうなっていたか? 
 「しつけ」で所得が増える?
 コロンビア大学の有名な実験 「非認知能力 マシュマロ・テスト」
 4才児を対象に、マシュマロを食べるのを我慢する自制心を測る調査をしました。
 追跡調査の結果、4歳のときに自制心が働いた子どもは、そうでない子どもと比べて大学適性試験のスコアが高くなるという結果を得た。さらに将来の賃金にも影響するという調査結果があります。
 日本における研究でも、幼少期の家庭環境をサポートし、十分な教育機会を与える政策は効果があるといわれています。生徒指導は児童生徒の将来にまで影響するのです。
 全国の男女約1万6千人を対象にした別の調査では、「うそをついてはいけない。」などの基本的なしつけを受けた人は、所得が多くなると言う結果が出ています。
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 新年度がはじまります。生徒指導の担当になって、気持ちも新たにやる気がみなぎっている先生も多いのではないでしょうか。生徒指導がもっと楽に、もっと楽しく、もっと真摯に取り組めるようにしたいものです。


2018年3月29日木曜日

花だより カタクリ 漫画『ONE PIECE』は、なぜ共感を呼ぶのか?


 チーム学校としての生徒指導 
 いわゆる「組織的な教育活動に取り組む」ことが求められている中、若手教員もチームでの役割を果たすことが期待されています。しかし、“生徒指導”に漠然とした不安や苦手意識を持った若手教員が多いと聞いています。若手教員の力量アップがこれからの課題です。
(1)人気テレビ番組『相棒』は、なぜ長い人気を保っているのか?
俳優のキャラクターもありますが、共感する場面も多いからではないでしょうか。事件の解決にベテラン刑事と若い刑事が奔走し、それぞれの持ち味を発揮して、経験の違いはあっても、双方を認めつつ、持てる力をかけ算して、解決へと導いていくのが視聴者に受けているように感じます。若手からベテラン教師が同じく学級担任する学校現場にも通じるものがあるのではないでしょうか。
(2)漫画『ONE PIECE』は、なぜ共感を呼ぶのか?
「お前ができねェことはおれがやる。おれにできねェことをお前がやれ」「おれは助けてもらわねェと、生きてはいけねェ自信がある」というセリフがあります。この漫画が共感を呼ぶのは、個性豊かな仲間と協力しながら、創造的に物事を解決していく姿が鮮やかに見せつけられるからでしょう。チーム学校の核心は、周りにいる仲間と共に学校が物事を創造的に解決してくことにあります。

2018年3月28日水曜日

花だより サクラ 学校改革


 「改革」は、過去の全てを破壊してもいけないし、
            また、過去の大部分を温存してもいけない。
「教育は“未完のプロジェクト”完成することのないプロジェクトである。どのような制度をつくっても、それでよくなるというものではない。豊かな教育が保証されるというものはない。しかし、絶えず改善を積み重ね、誠実に努力を積み重ね、支え続けてこそ、それなりの成功を確かなものにすることができる。教育とはそういう営みである。」(東大教授 藤田英典先生 著書「義務教育を問い直す」より)若松小学校時代に事務職員の名達さんの紹介でお会いした先生の言葉です。
 教育改革の必要性は、30年前から叫ばれていましたが、「教育改革は、学校の廊下までは来ているが、なかなか教室まで入ることができない。」と言われています。
 政権交代で「官僚主導」から「政治主導」へ、「コンクリート」から「人」への変革を訴えて政権交代を果たした民主党に大きな期待をしましたが、結局、国民の心をつなぎ止めておくことができずに選挙で敗北してしまいました。時代は変わり、かつて世界のシェアーを独占していた大手家電メーカーも経営危機に陥っています。古い体質のままだと生き延びることができないのです。
 世界のTOYOTAも、一時経営不振に陥りましたが、いち早くハイブリッド車の開発に成功し、経営戦略を変え、販売を伸ばしています。そして、電気や水素自動車の開発を進めようとしています。今、政治家や企業家に求められているのは、先見性かもしれません。
「いやいややらされている人は、不平や不満を口にするが、自ら改革の必要性を感じている人は、積極的に取り組む」これはトヨタの社長の言葉です。 
 無駄をなくし、効率を上げることが改革のように言われますが、「行き過ぎたリストラで職場の和がなくなり、企業が活力を失っている面がある」と今の企業経営者は反省しています。
 学校でも、完全学校週5日制の影響として、5日間に仕事が圧縮され、1日の勤務時間が増加し帰宅時間が遅くなった。またそれだけでは間に合わず、土日の出勤が増えた。「夏休み中くらい…。」と思い、30分早く帰ったら処分された。会議を開く時間が無く、会話をする時間も少なくなり共通理解が図りにくくなった。などなど・・・批判的な反応が多いのも確かです。その対応として、休み時間が短縮されたり、学校行事が削られたりしました。また、職員朝会をなくした学校もあると聞きます。諸会議も減らされることが多く、結果的に精選され、合理化が図られたように見えます。 しかし、言い訳的に取りつくろったような取組を設定し、教科だけを重点的に指導したり、各領域での活動をバラバラに行っても、子どもたちの意欲と自信は形成されません。また、成果が上がらなかった原因を子どもの能力、家庭の背景、地域の実情や制度に押しつけようとするならば、学校としての無能さを露呈することになります。もしかすると学校ほど古い体質のままのところはないのかもしれません。過去の全てを否定したり、過去の大部分を温存することなく、当たり前のことを当たり前にすることです。
 学校はラインではなく、スタッフで構成される組織です。情緒的な要素(共感、協調、思いやりなど)も大切にしなければ、組織の活性化を図ることはできません。「全ては、子どもたちのために」です。一方的にやらされるのではなく、自ら改革の必要性を感じることが一番大切だと思います。それが家庭、地域から信頼されることに繋がると思うのです。学校評価、自己評価、年度末反省を見ての感想です。

2018年3月27日火曜日

花だより ヒヤシンス 第一中学校入学説明会


《平成22年度 網走市立潮見小学校 学校だよりから》
 第一中学校入学説明会 
 ~本来一中に来るはずの生徒10人が、三中に行くと聞いています。これは、一中が荒れているからだと思われたら心外です。どうぞ学校を回って見てください。子どもたちはきちんとあいさつをします。廊下の壁に穴はあいていません。ガラスも割れていません。子どもたちは、落ち着いて生活しています。落ち着いて生活しています。このことは自信を持ってお話しできます。~
 一中の河村校長先生が冒頭のあいさつで話されたことです。兄弟や部活動などそれぞれの都合があっての校区変更で、「けしからん」と言っているのではありません。しかし、ここまで自信を持って保護者に話せる校長先生は、“すごい!”と思いました。生徒や先生方を信頼している証拠です。
 養護教諭からは、女子生徒の服装について
 厳冬期に素足の子が多いことから、厚手のタイツを履くように言っているのですが、なかなか言うことを聞きません。女性は下半身を冷やしてはいけません。体調不良を訴える女子高生が急増しているのは、冷えが原因です。お母さんからもよく言ってください。おしゃれより健康です。足は冷やすと皮下脂肪が増えて太くなることをきちんと教えてあげるべきです。

2018年3月26日月曜日

花だより チューリップ 別れの季節


~♪白樺(しらかば) 青空 南風 こぶし咲くあの丘 北国の春~
 北国の長かった冬もやっと終わりを迎え、雪解けの木々の足下から、ひょっこり顔を出すのが“ふきのとう”です。「春だよ~。」と一番先に芽を出し、食べるとほろ苦く、春を感じさせます。「♪しらかば~、青空~(北国の春)」と鼻歌を歌いながら廊下を歩いていると、2年生の女の子が「変な歌、そんな歌あるの?」と言われました。3月は別れの季節です。3月19日74名の卒業生が丸い学舎から立派に巣立って行きました。
15日は市内各中学校の卒業式でした。校長は高栄中、教頭は北中の卒業証書授与式に参列しました。中学生らしい立派な態度と歌声に感動しました。さすが北小の卒業生です。
 3月は別れの季節 この度の異動で教頭先生と3人の先生が北小を離れることになりました。(赴任先等は別文書でお知らせしたとおりです。)それぞれ勤務年数は違いますが、北小への思いは、強いものがあります。ある子が、「校長先生、今年は誰が行ってしまうの?」と聞きに来た子がいました。
~“ふるさと”必ずしも生まれたところにあらず 心通じたところこそ 本当のふるさとである。 “母校” 必ずしも卒業した学校にあらず 心交わしたところこそ 本当の母校である。~
「ちょっと難しい詩だけれども、先生は、同じ学校にずっといられるわけではないんだよ。でもね。北小学校のこと、みんなのことはずっと忘れないと思うよ。」
「また、北小に戻ってくることもあるんでしょ?」と寂しがっていました。



2018年3月25日日曜日

花だより レンギュウ  バンクーバー冬季オリンピック


 簡単にアクセス 小学生でもインターネットで簡単にアダルトサイトや裏サイトに入ることができます。ちょっと危ない匂いのするものに子どもは興味を持つものです。そして、仲間を誘うようになります。これがエスカレートすると不登校、非行、犯罪につながります。「まあまあ・・」と甘く見てはいられません。そうならないようにするのが親の責任です。~最近は、子どもの方が進んでいるから、こっちも負けてはいられない。ただ不幸な目にだけはあってほしくない。(親の声)~
 注 意! 暖かくなると草木の芽ばかりでなくおかしな人も出てきます。春は不審者の出没が一番多い時期です。気をつけてください。また、春休みはなぜか気が緩みがちになり、万引き、深夜徘徊、ゲームセンターやカラオケへの出入りなど、警察や補導員からの連絡が多くあります。ご家庭でも厳しく注意してください。
 カード交換 子どもたちの間で高価なカードを交換しているようです。中にはプレミアが付いてなかなか手に入らない物もあるようです。「だいじなカードがなくなった。」「あいつが盗った!」と言って担任に相談してくるケースが増えています。学校でも当然指導しますが、ご家庭でも管理の仕方について注意して下さい。
 バンクーバー冬季オリンピック
 どんな優秀な教師がいかに素晴らしい授業を行っても、感動のスポーツ場面には敵わない!4年に一度の感動、きっとまた誰かが夢を見る!
 私たちの年代の冬季オリンピックといえば、札幌オリンピックのスキージャンプで、笠谷、今野、青地選手が金・銀・銅メダルを独占した「日の丸飛行隊」の活躍です。それと長野オリンピックの原田選手の逆転の大ジャンプが記憶に残っています。冬のオリンピックは、北海道の地元選手も出場していることから関心も高く、テレビにかじりつきながら応援する毎日が続きそうです。時差の関係で生放送は夜中になりますが、4年に一度のスポーツの祭典です。親子で感動の場面を共有してください。脳にも心にもきっと良いはずです。また、スポーツだけでなく、世界を知るきっかけにもつながります。オリンピック期間中は、家庭学習の時間は少なくなって、テレビ視聴時間が増えることは大目に見ます。

2018年3月24日土曜日

花だより 蕗の薹 ゲーム脳


 高慢な教育論より、規則正しい生活の徹底を
 子どもの学力低下が懸念されていますが、基本となる規則正しい日常生活が送れなければ、どんな優秀な教師がいかに素晴らしい授業を行っても、真の学力向上など望むべくもありません。今必要なのは「高慢な教育論」ではなく「早寝、早起き、三食しっかり食べて、親の手伝いをする」このことの徹底です。
 早寝の効果 今流行りの脳科学で説明 「ゲーム脳」をどう防ぐか?
 脳科学をもとに東京のある小学校で「早寝、早起き、朝ごはん」「テレビゲーム漬けはダメ」を合言葉に、朝の読書と外遊びを励行した結果、学級崩壊寸前のクラスが立ち直り、授業に集中する雰囲気が高まったといいます。睡眠は、脳のニューロン(神経細胞)の発達に必要なのです。脳が働くには朝食でエネルギーをとらなくてはならないのです。外遊びで寒暖の刺激に皮膚をさらすことで脳も元気になります。読書は脳の前頭葉を活性化させます。
 ところが、同校で保護者の了解を得て、脳波検査をしたところ脳波の一部が認知症の高齢者に似ている「ゲーム脳」とやや似た兆候を示した「半ゲーム脳」の児童が半数以上もいたというのです。「ゲーム脳」とは、「長時間ゲームをやり続けると前頭葉の機能低下が日常的になり、脳が機能低下を起こす状態」そうなるとニューロンが働かず、注意力散漫で持続力がなく、暴力的な子どもになってしまうのである。この恐ろしい「ゲーム脳」から子どもたちを守るためには、ゲームは1日15分まで、夜は9時に寝て、朝は6時半に起きる。朝食をしっかり食べる。これでゲーム脳を防ぐことができる!!


2018年3月23日金曜日

花だより ムスカリ 月曜日は、お母さんといっしょ


《心がホットステーション》 葛西さんに代わって街頭指導
 “月曜日は、お母さんといっしょ”
 朝、お母さんと横断歩道のところまで一緒に来て、「いってらっしゃい!」と女の子に声をかけました。ところがお母さんは、すぐ帰ろうとしません。何度も何度も手を振っている。女の子が、何度も何度も振り返って、お母さんの姿を確認しているからです。
 その日は月曜日でした。土日、きっとお母さんと楽しい時間を過ごしたんでしょう。大人だって、月曜日は、仕事に行くのが嫌なときがあります。「行きたくない。」と思う気持ちはよく分かります。
 このお母さんは実にえらい!!
「何を甘えたこと言ってるの!さっさと支度して行きなさい!」と言うのが普通です。このお母さんは「途中まで、一緒に行ってあげるからね。」と言ったのでしょう。そして、子どもが安心できるように、ずっと見ていたのです。高学年になれば、一緒に行きたくても行けなくなります。これができるのも低学年のうちだけです。
 この子は、きっと優しい子になります。まさに「これでいいのだ!」です。


2018年3月22日木曜日

花だより バイモ 博物館「網走監獄」


 博物館「網走監獄」 平成21年度 網走市立潮見小学校 学校だよりから
 ~網走市民なら知っておきたい網走刑務所と北海道開拓の歴史~
 博物館「網走監獄」は、明治時代から実際に網走刑務所で使用されてきた建物を保存公開している世界で唯一の刑務所野外博物館です。2月1日から7日まで、体験・体感展示施設「監獄歴史館」のオープンに合わせて、網走市民限定で無料公開すると聞いて、2月7日(日)吹雪の日、きっと空いているだろうと思って行ってきました。ところが悪天候にもかかわらず、観光バスでやってきたツアー客に紛れて、網走市民を証明する免許証を提示する人が多くいました。子ども連れにはリアルな囚人の人形は刺激が強く、泣き出す子もいました。
10日(水)に行われた学校評議員連携会議の席上、「網走市民に無料開放されたが、せっかくの施設なので小学5年生になったら全員が見学するようにしたらどうか?」という提案をした委員さんがいました。“網走刑務所は、北海道開拓の中央道建設のために建てられた。”と解説に書かれてありました。そうした歴史を知ることも大切なことだと思います。
 新しくできた施設には、高倉健の映画「網走番外地」のポスターがたくさん貼られてありました。もし、健さんの映画がヒットしなければ、網走刑務所が博物館になることもなく、こうした歴史も埋もれていたかもしれません。大変勉強になりました。道外や管外からきた知人には、網走観光スポットの一番に薦めたいと思います。

2018年3月21日水曜日

花だより フキノトウ 福寿草 卒業


 網走市立潮見小学校 卒業証書授与式式辞 (平成23年度)
 雪解けの隙間の日だまりに福寿草の花が咲くころになりました。
 福寿草は、春一番に咲く花で金色に輝き、新しい門出を祝うめでたい縁起のよい花とされています。
 そんな福寿草も鉢に移し暖かい家の中に入れると、どんどん伸びてもやしのようになり、花びらもくすんだ黄色になってしまいます。どこにでも咲いているように思う花ですが、種から花を咲かせるまでにちょうど小学校と同じ6年かかります。雪の下でじっと寒さに耐え、雪解けがはじまる早春に芽を出すのです。寒い厳しい条件だからこそ金色の鮮やかさを増すのです。
 なかなか学校に来られなかった人がいました。その人が書いた作文を紹介します。
 子どもまつりは、何もできなかった。運動会も出ようとしたけど、イヤな気持ちになって逃げ出した。みんなとぜんぜん勉強してないし、追いつけないし、諦めたり、逃げ出したりした。でも、母さんには、迷惑かけたくないし、でも、学校に行くと、イヤでイヤで気持ち悪くなって、あんときは、辛かった。中には「何か言われても気にすんなよ。」と言ってくれる友だちがいた。そんときは、すごくうれしかった。だから、できるだけ気にしないで中学校に行けたらいいなと思います。小学校でできなかったことややってないことがあっても諦めないでやっていきたいと思っています。
 学校は、ただ勉強したり、運動したりするところではありません。友だちと共に笑い、喜び、悲しみに涙して、みんなで成長していくところです。だから、潮見小学校の教育目標の一番は「友だち大好き」になっています。皆さんは、6年間、友だちと共にいろいろなことを学びました。今日の皆さんは、福寿草のように金色に輝いています。
 そんな皆さんに、赤塚不二夫さんの言葉を贈ります。
 現実は、ままならない。うまくいかないことばかり、毎日、これでいいのだ!の連続だ。自分を責めて、誰かを責めて、何かを責めて、そして、やっぱり自分を責める。
 人生は、うまくいかないこと つらいこと つまらないことが多いけれど、その間にゆかいなこと、楽しいことが挟まっているから、どうかあなたの人生を大切にしてください。あなたは、あなたのままでいいのだ。
 辛いことがあっても決して逃げないでください。辛いことを乗り越えたとき、また一つ成長するのです。温室育ちの花ではなく、雪の隙間から芽を出し、花を咲かせる福寿草のような人になってください。
次に保護者の皆様にお祝いを申し上げます。ご卒業おめでとうございます。
ただ今、98名に卒業証書を渡しました。保護者の皆様には、この6年間のいろいろなことを思い出しながら、お子様の晴れの舞台を見ていたことと思います。いよいよ中学生になり、難しい時期を迎えます。もし、間違った道を歩もうとしたときには、「これでいいのだ」とは言わないでください。きちんと歩む方向を示してあげて下さい。そして、これまで以上に心の触れ合いを大切にしていただきたいと思います。お子様の健やかな成長を願って止みません。また、保護者の皆様には、6年間、PTA活動並びに本校の教育活動にご理解とご協力を賜りましたことに厚くお礼を申し上げます。ありがとうございました。

2018年3月20日火曜日

花だより スミレ 学校を変える


 教育課程保護者説明会 新生潮見小への期待 平成22年3月16日
 保護者の方からいただいた感想を紹介します。
~「学校便り臨時号」を読ませていただきました。アンケートを集計するだけでも大変な作業なのに結果を分かりやすく、報告して下さりありがとうございました。わが子だけでなく、学校全体の子どもたちの様子が分かりました。自由記述に関する学校の考えもとても詳しく書かれていてよくわかりました。潮見小学校の教育目標を達成するために、私が子どもにできることは何かを考える良いきっかけになりました。親も親になる勉強が必要なのですね。~
 これまでは、学校でやることは学校だけで決めてやってきました。ところが学校教育は、学校の先生だけでできるものではないということを皆さんはご承知のことと思います。学校でやることを保護者の皆さんに理解してもらって、協力してもらわなければ教育効果が上がりません。そのために、学校評価を行い、保護者の皆さんの意見も参考にして、これからの潮見小学校の教育をどうしたらいいか考えてきました。
 このままでは、子どもを取り巻く情勢や環境が大きく変化する中で、新しい課題に対応することが困難になります。あれもこれも(例:学習指導、心の教育、外国語活動、読書指導、食育、環境教育、情報教育、情報モラル教育、キャリア教育、いじめや不登校対応など)次から次へと新しい課題に取り組まなければならないのが学校です。何かを削らないと時数を生みだすことはできません。また、先生方は、放課後に個別指導をしたり、授業や行事の準備をしたりしています。それが来年度から6時間授業が増えると、そういった指導や準備がますますできなくなってしまいます。
 変えるということは、先生方の負担がまた増えることになりますが、子どもたちと学校の将来を考えてあえて潮見小学校は、大きくシフトを変える決断をしました。何卒そのことをご理解いただきたいと思いますし、最初に紹介しました保護者の方からの意見にあるように、学校の方針をご理解いただき、協力下さいますようお願いします。
 ***次の日、こんなお便りが届きました。***
 昨日の説明会では、大変興味深いお話が聞けてよかったです。先生方の熱心さが伝わりました。親として、学校での学習ができるように、基本的な生活習慣をきちんと身につけさせなければいけないと改めて親の責任を感じました。昨日のようなお話が聞ける機会がまたあることを期待しています。

2018年3月19日月曜日

花だより シダレザクラ これでいいのだ!(卒業式)


 ~卒業式の式辞から~ 平成21年度 網走潮見小学校
 卒業生が書いた「うさぎとかめ」という作文を紹介します。
~なぜ、違う者同士が競争するのか、私にはそれがどうしてもわかりません。うさぎは走るのが得意。亀は泳ぐのが得意。得意なものが違うものが競争する意味があるのだろうか。人間だって同じだ。得意な者が違う姉妹を比べる意味はないのに比べられる。私は、「うさぎとかめ」は、そういう人間と人間を比べても意味がない。ということを言っている話だと思う。~
 私は、この作文を読んで赤塚不二夫さんを思い出しました。
 これでいいのだ!
 それは、赤塚不二夫さんが、漫画の中で幾度も繰り返してきた言葉。
 現実はままならない。うまくいかないことばかり。毎日ほとんどは、これでよくないのだ、の連続だ。
 自分を責めて、誰かを責めて、何かを責めて、そして、やっぱり自分を責めて、
 だけど、たしかめてみる価値はある。
 これでいいのだ、という言葉のちからを。信じてみる価値はある。
 あなたが、もうこれ以上どうにもならないと感じているのなら、余計に
 胸を張る必要はないし、立派になんて、別にならなくたっていい。
 あなたは、あなたのままでいいのだ。
 あなた自身がそう思えば、世界は案外、笑いかけてくれる。
 人生は、うまくいかないことと、つらいことと、つまらないことと その間に、ゆかいなこと楽しいことがはさまってできているから、
 どうか、あなたの人生を大切にしてください。
26年前、赤塚さんは潮見小学校に来て4枚の漫画を描いてくれました。この漫画には、赤塚さんの「あなた自身を大切にしてください。」というメッセージが込められています。
皆さんは、このメッセージをきちんと受け止めていることを「うさぎとかめ」の作文から分かりました。中学校で、もしつらいことがあったら、思い出してください。社会に出て、うまくいかないことがあったら、思い出してください。「あなたは、あなたのままでいいのだ。」
 赤塚不二夫さんの漫画のある潮見小学校を卒業したことをどうか誇りに思ってください。

 

2018年3月18日日曜日

花だより クロッカス 北見市教頭会送別会

~北見市教頭会送別会 3月17日~
  山本五十六 訓
苦しいこともあるだろう
言いたいこともあるだろう
不満なこともあるだろう
腹が立つこともあるだろう
泣きたいこともあるだろう
これをじっと我慢していくのが
男(教頭)の修行だ! 

寒さにふるえた者ほど 太陽のあたたかさがわかる
人生の悩みをくぐった者ほど 生命の尊さを知る
苦さを味わった者ほど 甘さがわかる

 教頭先生の仕事は本当に大変だ!
 教員の働き改革が本格的に議論されているが、一番に考えてやらなければならないのは、教頭先生だ。教頭の先生の仕事は激務である。毎日12時間近い勤務時間で、土日も学校に出ることが多い。なり手がいないのも納得するが、誰かがやらないと学校は成り立たない。
 校長連中は、「誰もが通る道だ。教頭時代は、学校を回しているという自負があった。」とやりがいを強調する者もいるが、今の教頭先生を見ていると、精神論だけでは語られない。事務軽減化のためのITの導入だったが、現場では感じていないだろう。安易さがさらに雑務を増やしているし、理不尽な保護者対応に悩んでいる教頭先生も少なくない。加えて、自分のメンタルヘルスが大事なのに職員室では、教員のメンタルヘルスに目配りと気配りをし、校長を支えなければならない。過労死寸前である。
 昇任になった教頭先生に、山本五十六の訓の「男の修行」を「教頭の修行」に替えて送ったことがあったが、最近はこの言葉を使うのはやめる。「じっと我慢する」のはもう止めよう。

2018年3月17日土曜日

花だより クサボケ 卒業式の式辞


 平成24年度 北見市立北小学校 卒業証書授与式 式辞
 6年生の皆さん 卒業おめでとうございます。
 北小と言えば、「丸い屋根の教育」と呼ばれています。体育館の屋根が丸です。廊下の天井も玄関の屋根も、校舎の至るところが丸くなっています。
 昭和32年北小学校が誕生したとき、ドイツの教育学者のシュタイナーが提唱した、合理性だけの角張った冷たい感じの校舎ではなく、自然に近い丸みを帯びた校舎が子どもを育てる環境にふさわしいという考えから、丸い屋根の校舎が建てられました。平成4年に改築された現在の校舎にもその精神が受け継がれ、校舎の至るところに丸が取り入れられました。
 そうした丸い環境の中で育った子どもは、よく考える子、思いやりのある子、ねばり強い子、たくましい子に育つと考えたからです。
そして、北小の合い言葉の「精いっぱい」の「精」は、「気力」とか「たくましい」、そして、「澄んだ瞳」という意味があります。生き生きと活動するとき、真剣に取り組むとき、瞳は輝き、喜びがあふれ、意欲や気力が生まれます。
皆さんは、この丸い校舎で、6年間精いっぱい勉強し、立派に成長しました。それを先生方や後輩はちゃんと見ていました。卒業生への寄せ書きの中には、
「6年生のみなさんへ いつもこっそり北小のことをやってくれてありがとうございました。」
「“めんどうくせぇ~”と言う人が多くいるのに、何でもやってくれて、6年生はすごい人ばかりです。」
「○○せんぱいへ キャプテンおつかれさまでした。いつも大きな声を出して注意してくれました。ありがとうございました。」
 他にも卒業生への感謝の言葉がたくさん書かれてありました。
 皆さんは立派に成長しました。その証が今、一人一人に渡した卒業証書です。北小で学んだことに自信と誇りを持って中学校へ進んでください。 
 次に保護者の皆様にお祝いを申し上げます。ご卒業おめでとうございます。
 保護者の皆様には、この6年間のいろいろなことを思い出しながら、お子様の晴れの舞台を見ていたことと思います。いよいよ中学生になり、難しい時期を迎えます。もし、間違った道を歩もうとしたときには、きちんと歩む方向を示してあげて下さい。そして、これまで以上に心の触れ合いを大切にしていただきたいと思います。お子様の健やかな成長を願って止みません。また、保護者の皆様には、6年間、PTA活動並びに本校の教育活動にご理解とご協力を賜りましたことに厚くお礼を申し上げます。ありがとうございました。
 最後になりましたが、ご来賓各位、保護者の皆様のご参列を賜り、本校第56回卒業証書授与式を挙行できますことに深く感謝申し上げ、式辞と致します。

         平成25年 3月19日    
                  北見市立北小学校長 牧 野 喜 充

2018年3月16日金曜日

花だより ハルリンドウ 子どもは未来からの預かりもの



《シリーズ「いきいき子育て」》
 ~子どもは未来からの預かりもの~
 家族が崩壊し、人間関係がどんどん薄くなっていくような気がします。これは望ましい姿ではありません。今は、家庭が楽しくないと携帯メールに逃避している子どもが多くいます。この子たちを家庭に引き戻さなければなりません。
 人に対する免疫力を家庭で作って欲しい! 
 それには、とにかく家族が一緒に時間を過ごすことです。そのとき、もし子どもが携帯電話を持っていたら、電源を切らせましょう。もちろん親の携帯電話もです。映画館やコンサート会場では、携帯電話の電源を切るようにアナウンスされます。家族が顔を合わせているときも同じです。ふだんあまり子どもと話をしないお父さんは、「話題が見つからない。」と心配するかもしれませんが、続けていれば話題はつぎつぎ出てきます。子どもは未来からの預かりものです。教育の第一の責任者は、親です。
 これまでいろいろと書いてきましたが、少しは参考になったでしょうか?“わが子を心の真ん中に置いて よその子も同じように見る。”これが「いきいき子育て」です。

2018年3月15日木曜日

花だより 水仙 ガチャガチャ


《ガチャ・ガチャ》 
 お金を入れて回すとカプセルに入ったおもちゃが出てくる販売機、通称「ガチャ、ガチャ」は子どもに大人気です。ところが北見市内のある店からお金を入れていないのに、「入れたのに出てこない?」と言ってくる子がいるという苦情があるそうです。調べてみると子どもたちの中には、「あそこのガチャ、ガチャは出ないと言ったら、だまってくれるよ。」という情報交流のネットワークがあるらしいのです。さらにUFOキャッチャーでは、出口から手を突っ込んで景品を取る子もいるそうです。(子どもの手だからできること)
 どこでそんな悪知恵を身につけるのでしょうか? 親がけしかけることもあるらしいのです。「いいこと」、「わるいこと」をしっかり教えるのも親の役目です。北小の子は心配ないと思っていますが、子どもの行動をいつも把握しておくことが大切です。
 公園使用のマナーが悪い 北見市内の公園には、ゴミ箱を置いていません。ゴミは各自持ち帰ることがエチケットとなっています。ところが教育委員会に~いつも○○公園に遊びに来ている中学生が、お菓子や弁当などのゴミを散らかしていく、見るに見かねて注意をしたら、「うるせえ~。くそ、おやじ!」と言われた。いったい学校では何を教えているんだ!!」という電話があったそうです。そして、「この際だから、ついでに言っておくが、お祭りが始まると、夜遅くまで、奇妙な格好をして街の中を徘徊し、地べたに座り込んで話している中学・高校生らしい若者がいる。子どもも子どもだが、あの連中の親はいったい何を考えているんだ!~と怒り心頭だったそうです。子どもの行動は、親の責任です。
 問題行動に対する100回の説教よりも、心から涙する演劇や映画の一場面の方がずっと効果がある場合があります。また、感動する心は文化芸術に止まらず、学術や科学技術の分野でも大きな影響力を持っています。新しい発見や工夫が、感動や美意識といった心の動きと関係しているとも言われています。学力向上には、育むべき豊かな心を含むものでなければなりません。
 STV“どさんこワイド”「奥様ここでもう一品」の星澤幸子先生の講演を聞いたことがあります。料理を志したきっかけは、調理実習のとき、「あなた上手ね!」と学校の先生に褒められたからだそうです。星澤先生に限らず、芸術家やスポーツ選手のほとんどは、子どものころの出会いやきっかけから将来の夢を持ち、大成するケースが多いようです。子どものうちに本物に触れることは、文化芸術の裾野を広げるためにも学校教育ばかりでなく、家庭教育の中でも大切なことのように思います。スポーツや運動会で活躍の場を得て目を輝かせる子どもがいるのと同じく、文化芸術で感動する子どもたちも大勢います。子ども一人一人の持ち味や個性を引き出すのは大切なことです。急かされてあわただしいときこそ、心のゆとりと質の高い豊かさが大切です。

2018年3月14日水曜日

花だより ムラサキハナナ 出会い


《心がホットステーション》
10年ぶりの再会「ケンちゃんのあいさつ」
 ケンちゃんはダウン症の子です。障害があるので言葉もはっきりしません。それでも毎朝、元気に「まきのせんせい、おはようございます」とわざわざ職員室まで言いに来ました。どこで会っても大きな声であいさつをします。お店でも遠くから「まきのせんせ~い、・・・」と大きな声で言われたときは、さすがに恥ずかしかったです。そのケンちゃんに10年ぶりに会いました。私を見つけて寄ってきて、小学生のときと変わらない元気のいいあいさつをしてくれました。
 勉強や運動は他の子より劣るのですが、私だけでなく誰に対してもきちんとあいさつするケンちゃんは、みんなから好かれていました。私もケンちゃんが大好きでした。なぜなら、会うたびに「おはようございます」の後に「まきのせんせい、かっこいいよ!」と言ってくれるからです。まさに「あいさつで人を大切に」です。気持ちのよいあいさつは、心を和ませてくれます。
 中標津のおばあちゃん 
 中標津は人口より牛の数の方が多い酪農が盛んな町です。そんな町のおそば屋さんで出会った家族連れの話です。
 幼稚園に通っているくらいの子どもを2人連れた若い夫婦とおばあちゃんが店に入ってきました。農作業の合間をぬって来たのでしょう。おばあちゃんの履き物は長靴でした。 小上がりに上がると、おばあちゃんは、自分と家族の履き物をきちんとそろえました。若い夫婦は、献立表に目を奪われ、子どもたちの相手はおばあちゃんです。「おしぼりで手をふきなさい。」、コップに水を入れて「一気に飲んじゃダメだよ。」とおばあちゃんは孫に注意しました。「ばあちゃんは何?」と息子さんに言われ「私は、天ぷらそばがいいね」(私の母も天ぷらそばを注文します。それが一番のぜいたくな食べ物くらいに思っています。)そして、運ばれてくるとおばあちゃんが子どもたちの分をお椀に分けてやり、箸を手を合わせた親指にはさめて頭を下げてから食べ始めました。家におばあちゃんがいるっていいなあ~。と思いました。





2018年3月13日火曜日

花だより ユキヤナギ 後始末で物を大切に


「あ」としまつで物を大切に ~段取り八分~  
 用務員の吉次さんは、道具をとても大事にしています。加えて感心するのは、作業の後始末がきれいなことです。作業場は、いつも使いやすくきちんと整理整頓されています。給食調理員さんの仕事ぶりにも感心します。先週、6年生のバイキング給食がありましたが、1~5年生の給食調理の他にバイキング給食用のメニューも一緒に作るのは大変なことです。大工さんはよく「仕事の八割は段取り、段取りの善し悪しで仕事が決まる。」と言います。段取りもさることながら、後始末が完璧です。厨房はいつもピカピカになっています。まさに職人のなせる技です。
 子どもたちの習字の上手い下手は、作品を見なくても書き終わった後の手を見たらわかります。上手な字を書く子は、手が汚れていないのです。「あとしまつで物を大切に」です。
 「清美」の徹底
(1)校舎内外を常に整え、清潔で美しい学校環境の維持に努める。 
  ①校舎内外を花で埋めつくす。
    ②教室や廊下の床をピカピカにみがく 
  ③教室の隅々、机の上、机の中は常時清潔にしておく。
  ④トイレはいつも清潔にしておく。
    ⑤掃除用具は、いつもあるべきところにきちんと置かれている。
  ⑥常に校舎、校地の清美に心くばりができ、整備された状態を維持するように努める。
  これはある学校の25年前の学校家経営計画(校長の経営方針)ですが、今の学校教育に必要なことだと感じました。参考にしたいと思っています。

2018年3月12日月曜日

花だより デイジー 人事の話


「置かれた場所で咲きなさい」 渡辺 和子(ノートルダム清心学園理事長)著 
*1927年北海道生まれ 心に響く著者の言葉は、宗教や世代を超えて多くの人の共感を呼び、100万部を超えるベストセラーに(2013年2月現在) その一節を紹介します。
◇面倒だからする◇ 
 日常生活においては、「面倒だからする」ということを大事にしています。例えば、玄関で履物をそろえるか、そろえないか。そろえるのは面倒。だからこそするのです。面倒だと思ったときに、一呼吸置いて「どちらがよいか」を選ぶ。「これがより善く生きる力」につながります。
 保護者の方には、「今」子どもを喜ばせることばかりに目を向けるのではなく、「将来」の幸せにつながる価値観を伝えることを大事にしていただきたい。子どもの価値観を伝えるのに言葉はいりません。ご自身が誠実に努力して生きる姿を見せることです。私も時に、学生に「シスターは私たちにおっしゃることを実践されていますか」と問われたら、「努力していますよ。」と答えます。一生の努力かもしれませんが、続けていくつもりです。
人事異動の話 『徒然なるままに』 己の思った通りになど 出来る訳が無く…
                        教育長 佐 藤 宣 秀
 毎年この時期になると人事のことを書いているような気がします。問答無用の異動ですから、なかなかなか…。でも「子どもの居るところが私の居場所!」「何処でも行きますよ!」と話してくれる先生に出会うと、何とも嬉しく感じてしまう私なのです。それぞれに家庭の事情はあるでしょうが、自分ばかり陽の当たる場所だけを動けることはないと思うことも、公務員、サラリーマンとしての心得のイロハだと思います。
 我々は皆、自分の設計書通りの人生行路を歩める訳でも無く、その時々の与えられた状況の中で「最適解」を求めて、選択・判断していく…その積み重ねだと思っています。どんな仕事でも己の思った通りなど出来る訳が無く、いろいろ制約の中で自分を見出していくものなのです。

2018年3月11日日曜日

花だより キランソウ 雪解け 子どものストレス

 ◇■◇子どもも大きなストレスを感じています◇■◇
 友だち、上級生、先生とのすれ違いや不仲など、急激な体の変化、成績や進学の悩み、家族のこと、引っ越しなど、子どもが抱えるストレスはさまざまです。ストレス反応には、イライラする。緊張する。食欲がない。眠れない。集中力がないなどの症状が現れます。こうしたサインを見逃さないことです。
 適度なストレスは心の発達の上で必要ですが、健康に害となるような過度なストレスには、適切な「対処法」をとることが必要です。大人は、ストレスを感じるとお酒を飲んだり、パチンコをしたり、カラオケで発散する術を知っていますが、子どもはそれができません。ストレス発散法を覚えたとき人は大人になるとも言われています。
 物事から逃げるだけではストレスの解消にはなりません。試験のために勉強したり、試合のために練習したりと問題に立ち向かうことが、ストレス反応を下げる最も良い方法です。他に、汗をかくくらい運動(遊ぶ)する。音楽を聴く。信頼できる人に相談する。自分の気持ちを素直にノートに書いてみる。(書くことで頭の中を整理することができます。)ストレスの感じ方は、人それぞれ違います。解消法も人それぞれです。自分に合った方法を見つけることが大切です。そして、リラクセーション(ストレスに対する自己コントロール)で最も大切なことは、親や教師自身がリラックスして、穏やかな雰囲気を作ってあげることです。


2018年3月10日土曜日

花だより 白梅 3・11


3・11 日本人なら忘れてはならない日がある。
「のど元過ぎれば熱さ忘れる」ということわざがありますが、忘れてはならないことがあります。3・11東日本大震災です。この教訓は、日本人ならずっと忘れてはならないと思います。
 ところで1月17日を覚えていますか?阪神淡路大震災から18年が経過し、少しずつ記憶が風化しつつあるのではないでしょうか?自然災害は、人間がコントロールできませんが、防災は、意識の問題です。
「『日本人なら忘れてはならない日』は、たくさんあるよ!お正月とかクリスマスとか、誕生日とか?」と答えた子がいましたが、8月15日終戦記念日もその一つです。 
「テレビでずっと大地震や津波のことばっかりやっていた。ぼくは保育所のときだったから、あんまり覚えていないんだよね。」と言った子がいました。被災地が完全に復興するまで20年~30年はかかると言われています。その担い手になるのは今の子どもたちです。決してこのことを風化させてはいけません。「命の大切さ」や「防災」について、ご家庭でも話題にしてください。

2018年3月9日金曜日

花だより 紅梅 一つのちいさな命とひきかえに


【平成25年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 。。。一つのちいさな命とひきかえに。。。
 大阪府大東市の小学5年の男児(11)が学校の統廃合の中止を求めるメモを残して自殺した問題で、男児の両親が17日、読売新聞などに現在の心境を記した手記を寄せた。
 男児は14日夕、「一つのちいさな命とひきかえに、とうはいごうを中止してください。」というメモを残し、JR片町線野崎駅で電車に飛び込み、自殺した。
 両親は「閉校式の練習などを頑張れば頑張るほど、統廃合という自分の思いとは逆の方向に進んでいってしまうことに心の矛盾を抱え、自分自身を追い込んでしまったのでしょう。」とし、「傷ついた羽を休めてあげることが出来なかった。後悔しても後悔しきれません。」とつづった。
 そのうえで「物事を変えるために子どもができることが死だとは決して思わないでほしい。生きて働きかけ、世の中を変えてほしい。」と強調した。
 学校の統廃合には「子どもたちがどう感じているか意見を話し合う場を十分に持つことなく進められたことに一番の問題がある」と指摘。「子どもたちの納得と理解を得られるかたちで、時間をかけて是非から再検討してほしい。」とした。
この問題で、大阪市教委が15日、記者会見を開き、校長は「ここまで思い悩んでいたことを把握できなかった。非常に申し訳ない。」と謝罪した。
 校長によると、男児は昨年、「学校がなくなるのは本当に残念」と作文に書いたが、思い悩む様子は見られず、自殺当日も普段と変わりなかったという。校長は「男児は繊細で非常に優しい子。もっと子どもたちの気持ちに目を向けるべきだった。」と話した。
 市教委は、その後、男児の両親から「死ぬことで事態を変えようとするのは正しいことではなく、統廃合を中止して欲しくない。」との要請があったとして、予定通り統廃合を実施するという。
 『編 集 手 帳』2013.2.16(読売新聞)
何を書いても手遅れだけど、書きはじめた以上は最後まで書いてみる。大阪府大東市で小学5年男児が電車に飛び込んで自殺した。通っている学校が統廃合されることに触れたメモが残っていたという。“どうか一つのちいさな命とひきかえに、とうはいごうを中止してください。”今の学校が大好きで、友だちが大好きで、感受性の豊かな、何事も真剣に考えるいい子だったろう。そう思う。思うけれども、君は間違っている。人類史上たった
一度の奇跡として生まれてきた君が、何かと引き換えになる「ちいさな命」のはずがない。間違っている。
 何かできることはなかったのか? 
 ご両親のご心痛を察し申し上げます。児童心理の難しさを改めて考えさせられました。北小では、性教育を中心に「命の大切さ」を指導しています。このことで今一度「命の大切さ」について、学校や家庭で話し合うことが男児の死を無駄にしないことだと思います。傷ついた羽を休めてあげることが出来なかった。後悔しても後悔しきれません。両親の手記から思うことです。

2018年3月8日木曜日

花だより コブシ(2) 東京


 東京出張(全連小理事会 平成27年2月
 今年は、校長会(全国連合小学校長会理事会)用務で3回東京に行くことがありました。
 今回の会場は、皇居のすぐ近くにあるKKRホテルで行われました。東京駅から近いというので案内板を頼りに周辺を散策しながら歩きました。
 新しくなった東京駅の天井を暫し眺め、皇居の方へ向かいました。周辺には、三井物産ビル、丸紅本社などの一流会社の本社ビルが建ち並び、気象庁、東京消防庁の建物があり、行き交う人も他の街(浅草や渋谷、新宿)とは明らかに違います。
 10階にある会場からは、皇居を見渡すことができ、その向こうに国会議事堂や霞ヶ関ビル、警視庁など高層ビル群を一望することができました。ここが日本の中枢なのかと思いました。
 皇居特別参観 会議終了後、皇居の特別参観がありました。事前の心得として、服装に注意(倶知安から来た校長先生は、このために東京に来て黒い靴を買ったそうです。)するように言われました。もちろん写真撮影は禁止でした。中の様子を伝えるのは、難しいのですが、豪華絢爛だという先入観は見事に覆され、煌びやかな装飾は一切なく、シンプルで落ち着いた色合いの雰囲気のある宮殿でした。中庭は一面に玉砂利が引き詰められ、対角線の角に紅梅と白梅の木が一対あるだけです。(もう開花していました。)皇居内は、うっそうと茂った樹木に覆われ、これが大都市東京の中心なのかと静寂さに驚かされました。修学旅行で遠くから見た二重橋を実際に渡ることもできました。校長会の役員(北海道代表理事)だけの貴重な体験でした。
 交 流 せっかくの機会なので、他県の校長先生との交流を図りました。
《東日本大震災その後》 宮城県校長会から、震災後の学校の様子について報告がありました。海岸沿いで被害の大きかった学校は、近くの学校に間借りしたり、プレハブで授業を行っていましたが、人口流出に歯止めがきかず児童数の激減(入学児童がいない。)して統廃合することが決まったそうです。そして、学校には防災主任を置き、防災教育に力を入れているそうです。復興、復旧には、まだまだ時間がかかるようです。
《授業時数の確保》 休憩時間に授業時数確保の話題になりました。他県では、長期休業日を50日から、45日としたところがありました。また、入学式4月6日、卒業式3月20日に固定するところもあるようです。これまで卒・入学式が日曜日と重なると4月8日、3月18日の変更(2日)を余儀なくされましたが、これを土曜日(土曜授業活用)に行って、振り替えなしとする学校もあるようです。
今年のように吹雪臨休が増えることが今後予想されます。湧別町の事故以来、大事をとって早めに道路閉鎖をするようになりました。テレビの天気予報も外出を控えるようにと注意を喚起する報道が多くなりました。そのため、統廃合が進みスクールバスを走らせている学校では、安全確保優先で臨休するケースが増えています。今年すでに管内では、6日間臨休にしている学校があります。それにインフルエンザ等による学級閉鎖が加わると授業時数を確保するのが難しくなり、連日6時間、土曜授業を行う学校も出ています。長期休業日の変更も真剣に検討する必要があります。(*別の交流会 浅草の居酒屋18:30から 行き帰りの交通手段が心配 酔ってる場合じゃない?)
理事会・講演  毎回超一流の講師による講演も楽しみでした。
 会議の中で27年度の活動方針が示されました。
~あらゆる分野での知識基盤社会への新たな進展やグローバル化の進行、世界に類を見ないスピードで進む少子高齢化により、先を見通すことが難しい時代を迎えている。さらに、持続可能な発展を実現できる社会への転換が求められている。こうした中にあって、確かな学力や豊かな心、健やかな体の調和を重視する「生きる力」を育む教育を実現するため、校長は明確なビジョンを掲げ、学校組織の活性化を図り、創意ある教育課程の編成・実施・評価・改善に努めなければならない。(以下略)~
 1日目にこの活動方針が確認され、2日目は、「時代を読む~なぜ今、国産飛行機なのか~」と題して、三菱航空機株式会社経営企画部長 岩佐一志氏の講演がありました。
 岩佐氏は東大大学院卒、三菱重工から経営企画部長としてこのプロジェクトに加わりました。まず驚いたのは、超一流のプレゼンは、話し方、映像・資料がとても分かりやすくきれいだということです。  
(~以下概略~)ジェット機は、意外にも日本製というのがありません。唯一あった国産飛行機「YS11」は、1965年にできたものでもう使われていません。それが急に降って沸いたように初の国産ジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」が開発されました。最新鋭機ボーイング777の主要部分が日本で造られているように、日本の技術力を持ってすれば、どこにも負けないジェット機を造ることが可能なのです。日本の航空機技術は、かつて0戦を代表するように世界のトップクラスでしたが、戦後GHQの指導で航空機を製造できなくなり、その技術者が車などの他の産業へ移っていったという歴史があります。
 航空機製造は、科学技術や安全性の最高峰にあります。MRJの成功は、未来の日本の産業を支えるものになるでしょう。しかし日本は、技術力はあるが、マーケティング(販売戦略)が弱い。そこで岩佐氏が招聘されたのです。徹底的な市場調査と販売戦略により、すでに国内外数社から、数百台の受注が決まっているそうです。
「MRJ」は小型ジェット機で、リージョナル・ジェットというこれから発達の見込まれるジャンルの飛行機です。リージョナル・ジェットというのは、比較的短い距離でも短時間で移動できる手段のことです。ジャンボジェットが新幹線だとすると、このリージョナル・ジェットは地下鉄のような存在かもしれません。
今回開発している飛行機は2タイプ「MRJ90」「MRJ70」とあるのですが、両方とも大きさは、全長約35m、幅約29m。乗客はそれぞれ78席と92席です。機能面での特徴は、・運行費の削減・エコ MRJの特徴は、燃費の良さ。これまでの飛行機に比べて約1/5だそうです。さらに騒音、排出ガスも削減できているため、環境にも優しいというものです。ボーイング社やエアーバス社は大型飛行機の製造が主流で、このクラスは、カナダとブラジルの会社が先行していますが、勝算は十分にあるということらしいです。
 このリージョナル・ジェットという市場が伸びると、例えば、国内の移動などが、もっと安価に、そして、便数も多くなって移動しやすくなるかもしれませんね。そうなると沖縄や北海道旅行にも簡単にいけるかも?飛行機好きとしては、大いに期待したいところです。
 ところでお値段は?とよく聞かれるそうですが、それは商談に乗っていただかないと言えませんとのことでしたが、B777で180~210億円と言われています。すでに数百台の受注を受けていますから“兆”のお金が動くことになります。
講演後、「これからの日本の教育にのぞむことは何ですか?」という質問に、こう答えました。
「私は教育の専門家ではないので、お答えできませんが、私たちのプロジェクトは、10年前に始まっていて、決して新しいものではありません。契約書は全て英語です。国産飛行機を造っていますが、スタッフの国籍は様々です。ですから会議は英語(当たり前)です。企業にとって優秀な人材を確保することがとても重要です。夢と希望とやる気のある子どもを育てて下さい。」
 全連小が、岩佐氏を講師に招聘した理由がよく分かりました。教育改革は待ったなしなのです。~
 こうして東京に行く機会を得て思うことは、今回示された大学入試制度改革、これから出る新学習指導要領の改訂は、これからの日本を見据えた新しいものではないということです。過去10年の日本の課題と言っていいでしょう。格差が問題になっていますが、中央と北海道の格差、さらに大きいオホーツクとの格差を実感せざるを得ません。「帰ったら、卒業式が待ってます?(課題)」と言うと「うちの県でも、15年か20年前は、課題でしたがねぇ~。」と話していました。帰り女満別空港に着いて、皇居見学用に履いた黒い革靴のまま、車に積もった雪かきをしました。2時間前は、コートを脱いで歩いていたのに世界地図では小さい日本ですが、こんなに差があります。
KKRホテルの窓から
東京駅

2018年3月7日水曜日

花だより パンジー 仰げば尊し


 卒業式の練習 “仰げば尊し 我が師の恩”は昔の話
 卒業式の練習が始まり、校長室にも卒業式で歌う合唱曲の歌声が聞こえてきて、旅立ちの日が近づいていることを感じています。朝、教室を回ると在校生も式歌「with you smile」を大きな声で歌っていました。学校はすっかり卒業モードに入っています。
 そして、卒業生が歌うのは『旅たちの日』、今は『仰げば尊し』を歌う学校は、おそらくないでしょう。
♪『旅立ちの日に』1番の歌詞はよく知られていますので、2番の歌詞を紹介します。
 ~なつかしい友の声 ふとよみがえる 意味のないいさかいに 泣いたあのとき
  心かよったうれしさに 抱き合った日よ みんな過ぎたけれど 思い出強く抱いて 
  勇気を翼にこめて 希望の風にのり  いま別れのとき 飛びたとう 
  未来信じて 弾む若い力信じて (以下略)~
この曲は、1991年に埼玉県秩父市立影森中学校の教員によって作られた合唱曲です。最近の卒業ソングの定番となりました。
当時の影森中学校の小嶋校長先生は、荒れていた学校を矯正するために「歌声の響く学校」にすることを目指し、合唱の機会を増やした。最初こそ生徒は抵抗したが、音楽科教諭と共に粘り強く努力を続けた結果、歌う楽しさによって学校は明るくなったそうです。
 ♪『仰げば尊し』 お父さん、お母さんの時代の定番?ではなくて、おじいちゃん、おばあちゃんが卒業式で歌った卒業式の定番曲ですが、今の子には理解できないでしょう。(特に2番目の歌詞は)
 ~互いに睦し 日頃の恩 (*互いに仲の良かった(友の) 日ごろの恩)
 別るる後にも やよ忘るな(*別れたあとも わすれてはいけない) 
 身を立て名をあげ やよ励めよ (*身をたて、名をあげ なおもそれに励め)
 今こそ別れめ いざさらば(*今、お別れ申し さようなら)~
 6年生に聞くと、制服も一度袖を通したそうです。ご家庭でも卒業のことや中学進学のことが話題になっているのではないでしょうか? 卒業式(小・中・高校)に歌った曲で会話が弾むのではないでしょうか。家族みんなで口ずさむのもいいかもしれません。“青春の思い出”振り返ってみませんか?
♪卒業式ソング♪  
 手紙~十五の君へ~(アンジェラ・アキ)、桜の栞(AKB48)、
 卒業写真(荒井由実)、さくら(森山直太朗)、未来へ(kiroro)、
 卒業(斉藤由貴)、贈る言葉(海援隊)、巣立ちの歌 などがあります。 
 体育館の廊下には、6年生へ下級生からのメッセージが飾られてあります。
「今までありがとうございました。中学校ではテストがいっぱいあるのでがんばってください。」
「いつも下級生のことを気にかけてくれて わたしたちのお手本になってくれました。これからは、わたしたちが最高学年となって北小学校をひっぱっていきます。」
 別れの日が近づいてきました。


2018年3月6日火曜日

花だより 辛夷(コブシ) 手紙


【平成26年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
《心がホットステーション》~手 紙~ 
 斜里中学校から親展で封書が届きました。中にもう一通、かわいい絵柄の封筒がありました。
 ~牧野校長先生、お久しぶりです。朝日小学校(斜里)でお世話になった○○です。中学校を卒業するにあたり、お世話になった先生や思い出にある先生に手紙を書くことになり、私は牧野校長先生に手紙を書くことにしました。◇小学生のとき、校長先生は、いつもおもしろい話をしてくれるので、休み時間になるとよく校長室に行っていました。そのことを思い出したからです。斜里中に来てからは、校長室に行くことはありません。それは中学校なので仕方ないことです。◇3月14日が卒業式です。そして、4月からはたぶん高校生です。いろいろなことにチャレンジしていきます。校長先生もがんばってください。~
 思いがけない手紙でした。斜里朝日小学校には2年の在職でしたので、○○さんは小学4・5年生でした。お友だちと一緒に校長室にやってきて、口数の少ない大人しい子という印象でしたが、そんな子から6年経って手紙が来るとは思ってもいませんでした。心がホッとステーションになりました。
 「心の強い子」は成績も伸びる 多胡 輝著
 ~自分の道を切り開ける子に育てよう~
 子どもの心を強くすることは、挫折しても負けない気持ちの強さを育てるということになります。
 周囲の安易な空気に流されない心を育てるということです。自分の行くべき方向が見つかったら、迷うことなくその道を進めるということです。
 そういうへこたれない子だけが、いつか自分の夢を手繰りよせます。
 心の強さとは、そういうものだと思います。人間は打たれ強くなくてもいいのです。打たれ弱かったら、その弱さをカバーする方法を自分で見出せばいいのです。
 とても素晴らしい才能を持ちながら、がまんしてそれを育てることをしないで、安易な方向に流れてしまって結局芽を出せなかった人は数知れません。
 がまん力のない人は、せっかくのチャンスを生かすことができません。そういう子にならないように、日常生活の中でがまん力を育て、心の強さを育むようにしてください。がまん力、そして、心の強さは、親が子どもに与えることのできる素晴らしい贈り物なのです。是非、お子さんをがまん力のある、そして、心の強い子に育ててほしいものです。その子の未来は滔々(とうとう)と開けていくはずです。
 

2018年3月5日月曜日

花だより キブシ 若松小学校開校100年 


   //////学校は地域と共にある//////
  若松小学校開校100周年記念式典  平成25年3月2日
  第21代校長として出席してきました。(現在は24代櫻田弘道校長)
 明治41年、熊笹の生い茂る原野に先達が開拓の一鍬をおろしてから105年。厳しく苦しい開拓を乗り越え定住が進むにつれて、子どもたちの将来を思い、教育の重要性を痛感した先人諸賢が土地と資材を提供して、大正2年に野付牛尋常高等小学校所属若松教授場が開校しました。若松という名称は、土地と資材の提供者の出身地が会津若松だったことから、学校名を若松として地域の名称ともなりました。
 平成3年、校舎の老朽化に伴い全面改築の話が持ち上がりましたが、当時の見解は、将来に渡り児童数が少ない見込みから廃校というものでした。そこで小規模校ならではの特色ある教育活動とそれを支える地域の協力があれば、市内全域の児童が希望すると通学できる特認校に若松小学校を指定し、学校の存続と全面改築の両方を可能にするという案が出されました。しかし、管内では前例がなく地域の皆さんの理解が得られるか不安でしたが、当時の自治会長さんはじめ地域の皆様の格別な協力により、新しい土地の提供も受けて平成7年に全面改築の運びとなりました。
 平成8年、小鳥をモチーフにした斬新なデザインの校舎が完成しました。「特別認可校」の指定を受け新たな若松小学校がスタートしました。以来、校区外からの児童を受け入れ、特色ある教育活動を推進しています。特に体力づくりでは、サイクリングやスキー、強歩遠足、リコーダー、オペレッタの上演、地域の清掃活動など、自然環境に恵まれた小規模校の特色を生かし、教育成果をあげています。 (記念誌「道とわに」から)
 式典には、地元の方が多く参列していました。その中に在職中大変お世話になった98歳になるおじいさんも来ていました。博学な方で若松の歴史を何度も聞かせてもらいました。北小に赴任してすぐ電話をいただきました。「北見に戻ってきたんですね。お願いがある。記念誌の題字を頼まれたんだが、もう手が震えて書けん。代わりに書いてもらえんだろうか。」と頼まれました。70歳になる息子さんも同席されていて、「私より元気なんです。今は、般若心経を写経するのを毎日の日課にしています。」と言っていました。おじいさんの言葉に「健康で長生きするのが人生の目的ではない。やりたいことがまだまだあるから健康でいたいんだ。」と100歳近い人生の大先輩の言葉は重みがあります。
 在職中、地域の皆さんには大変お世話になりました。地元の子どもがほとんどいなくなっても学校に対してさまざまな協力をしていただきました。山菜をいただいたり、地域の行事に参加したり、楽しい3年間でした。
 また、こんな話もしていました。「これからの農家は、収量のデータ管理、農薬や肥料をまく時期や効果の検証、財務管理、市場調査、交渉力など、体より頭を使うようになる。校長先生、学問は必要だ。これは昔から変わらないことなんだよ。だから学校を大切にしなければならない。」と…。
 式典に参加して、地域のつながりが希薄になったといわれる時代にあって、学校は地域と共にある。教育の第一の責任者は親である。学校・家庭・地域の連携の大切さを再認識しました。
 2日の猛吹雪  吹雪の怖さを知っているはずの私たちなのに?
式典が行われた日の昼間は、穏やかな天気でしたが夕方4時過ぎ頃から猛吹雪になりました。6時半から居酒屋での会合が予定されていました。5時半に担当者から電話があり、「荒れ模様なので中止しては…。」と伝えましたが、既に何人かは家を出ているというのでやることにしました。参加者は予定の半分でした。会合は簡単に済ませ、乾杯をして(ビール1杯)早々にお開きにしました。ところが隣の部屋から子どものはしゃぎ声が聞こえ、ワイワイガヤガヤ盛り上がっています。聞くと「ママ友の会」で20人ほど集まりだというのです。外に出るとタクシーが止まっていました。運転手さんに聞くと、「今ならまだ走れますが、これからどうなるか分かりません。」と心配していました。次の日、管内でも吹雪による犠牲者が出たというニュースに驚きました。あの「ママ友の会」は、無事に帰れたのだろうかと心配になりました。 

2018年3月4日日曜日

花だより ムラサキケマン こんなに成長しました。北浜駅から


【平成25年度 北見市立北小学校 学校だよりから】  
 こんなに成長しました
《1年生のとき》男子の平均身長 116.2㎝→《6年生になって》148.6㎝
 体重は22.0㎏→42.1㎏になりました。
女子の平均身長 116.3㎝→《6年生になって》151.2㎝ 
 体重は22.0㎏→34.9㎏になりました。
◎12年間で伸びた髪は、約140㎝、伸びた爪は、約40㎝、呼吸した回数は、約1億6千万回、心臓の鼓動は、6億4千万回
そして、12年間で学んだことは、たくさんあって数え切れない。
 ***お世話になった6年生へ*** 
 各学級で作成した寄せ書きが体育館の廊下に掲示してあります。
 6年生への感謝の言葉が多く書かれてありました。
「6年生のみなさんへ いつもこっそり北小のことをやってくれてありがとうございました。」
「“めんどうくせぇ~”と言う人が多くいるのに、何でもやってくれて、6年生はすごい人ばかりです。」
「○○せんぱいへ キャプテンおつかれさまでした。いつも大きな声を出して注意してくれました。ありがとうございました。」
「運動会の“ヨサコイ”は、すごくはく力があって、すばらしい演技でした。」
「学芸会のとき、演技も器楽もみんなじょうずでした。さすが6年生だと思いました。」
 お得様サロン(校長室) 保護者の皆様からも「一度行ってみたいと思っているのですが、なかなかねえ~。」という声があると聞いています。お買い物で出かけたついでにでも是非足を運んで見てください。お待ちしております。お子さんのことで気になることなど、気軽にご相談ください。校長不在のときは、教頭が対応いたします。



2018年3月3日土曜日

花だより 桃 ひなまつり


 🎎 ひなまつり  🎎 
 わが子が大きく成長したことを喜び、丈夫で元気な子どもになってほしい。親(祖父母?)の願いが雛人形に込められています。
  3月3日は、ひな祭り、桃の節句、弥生の節句などとも呼ばれています。立派で豪華な雛人形がイオンに並べられています。
 小学生の頃、雛人形を買う余裕のない我が家では、3月3日が近づくと母は、ハギレを使って、雛人形を手作りしてテレビの上に飾っていました。母は娘に買ってやれなかったのを悔やみ、孫のためにと年金を貯めて狭い家には不釣り合いの雛人形をそろえてくれました。
 節分、桃の節句、端午の節句は、それぞれに自然をたたえ、生物をいつくしみ、子どもの健やかな成長を願う意味が込められています。高価なものをそろえるというだけでなく、こうした日本人の節目を大切にする風習は、各家庭で大事にして、次の時代を担う子どもたちに受け継ぎたいものです。


2018年3月2日金曜日

花だより タチツボスミレ 6年生を送る会


《心がホットステーション》***6年生を送る会***
 朝、校舎を回ると素敵な歌声が聞こえてきます。「6年生を送る会」に向けて、各学年着々と準備を進めています。1年生は、6年生へサプライズイベントを企画しているようです。内容は、次回詳しくお知らせします。
6年生は、卒業モードに入ってきました。家庭科の学習で『校舎クリーン作戦』をしました。6年間お世話になった校舎に感謝をこめて、19日(火)5・6校時に普段掃除の行き届かないところをきれいにしてくれました。校長室にも来てくれて、歴代校長の写真のすす払いをしてくれました。ありがとうございました。
  マット運動 
「校長先生、5時間目ね。体育で『マット運動』なんだよね。見に来てくれる?」と2年生が校長室にやってきて言いました。
準備体操から参加しました。「『伸脚(しんきゃく)』と舞台の上のリーダーの子が声をかけました。」 
「いててて…」痛みが走りました。「校長先生、これくらいで痛いの?無理しないでね。」と気遣ってくれました。
 前転と後転、開脚前転の練習でした。体の柔軟性とマット運動は別物で、中には悪戦苦闘する子もいましたが、何度も何度もクルクルクルクル回っていました。「校長先生、一緒にやらなくてもいいから、また見に来てね!」


2018年3月1日木曜日

花だより 母子草 冬蜜柑 お金について学ばせる スギちゃん


 子どもが育つ!簡単で大切な50の方法  
                ジャン・ダーガッツ 著 
 ・・・ お金について学ばせる ・・・
 銀行の通帳を見入ることによって、子どもは自分のお金が管理できるという自信を持ちます。驚くのは、自分のお金の収支を合わせることのできない大人があまりにも多いということです。そうならないように、子どもにはお金の収支を合わせる技術を教えましょう。自分で稼いだお金とお小遣いを合わせて、その何割を貯金に回すかを子どもと相談していっしょに決定しましょう。子どもを銀行に連れて行って基本的な取引の様子を観察させ、金融用語に親しむように指導することが重要です。ただし、子どもからお金を借りてはいけません。親が返済できなかったり忘れたりした場合、子どもはそれを簡単には許してはくれません。
 お金を稼ぎ、貯め、管理することによって生まれる自信を子どもに持たせましょう。子どもにはお金に関する決定をさせ、金融の手続きを学ぶ機会を与えることが重要です。子どもは「お父さんとお母さんはぼく(わたし)のことをよくかんがえてくれているからこそ、将来、自立するときのために準備をするのを手伝ってくれている。」という思いを抱いて成長することができます。
 芸人魂 「スギちゃん」
 網走の流氷まつりのゲストにお笑いタレントのスギちゃんがやってきました。スギちゃんといえば「ワイルドだぜ!」のセリフに、ノースリーブとハーフパンツ姿で有名ですが、氷点下10度の中でも、同じ格好をしてトークショーを行っていました。見る見る露出している部分が真っ赤になって辛そうでした。終了の予定時刻になってもファンの声援に応えたり、笑顔でサインしたり、一緒に写真を撮ったりとサービス精神旺盛です。
 テレビを見ると、昨年の流行語大賞になって、「安心して下さい」のとにかく明るい安村さんも旭川と札幌の雪まつりのゲストとして、あの姿(パンツ一枚)で出演して決めポーズを披露したそうです。呼ぶ方も呼ぶ方だと思いますが、さすが芸人さんだなあ!と感心しました。