2018年3月14日水曜日

花だより ムラサキハナナ 出会い


《心がホットステーション》
10年ぶりの再会「ケンちゃんのあいさつ」
 ケンちゃんはダウン症の子です。障害があるので言葉もはっきりしません。それでも毎朝、元気に「まきのせんせい、おはようございます」とわざわざ職員室まで言いに来ました。どこで会っても大きな声であいさつをします。お店でも遠くから「まきのせんせ~い、・・・」と大きな声で言われたときは、さすがに恥ずかしかったです。そのケンちゃんに10年ぶりに会いました。私を見つけて寄ってきて、小学生のときと変わらない元気のいいあいさつをしてくれました。
 勉強や運動は他の子より劣るのですが、私だけでなく誰に対してもきちんとあいさつするケンちゃんは、みんなから好かれていました。私もケンちゃんが大好きでした。なぜなら、会うたびに「おはようございます」の後に「まきのせんせい、かっこいいよ!」と言ってくれるからです。まさに「あいさつで人を大切に」です。気持ちのよいあいさつは、心を和ませてくれます。
 中標津のおばあちゃん 
 中標津は人口より牛の数の方が多い酪農が盛んな町です。そんな町のおそば屋さんで出会った家族連れの話です。
 幼稚園に通っているくらいの子どもを2人連れた若い夫婦とおばあちゃんが店に入ってきました。農作業の合間をぬって来たのでしょう。おばあちゃんの履き物は長靴でした。 小上がりに上がると、おばあちゃんは、自分と家族の履き物をきちんとそろえました。若い夫婦は、献立表に目を奪われ、子どもたちの相手はおばあちゃんです。「おしぼりで手をふきなさい。」、コップに水を入れて「一気に飲んじゃダメだよ。」とおばあちゃんは孫に注意しました。「ばあちゃんは何?」と息子さんに言われ「私は、天ぷらそばがいいね」(私の母も天ぷらそばを注文します。それが一番のぜいたくな食べ物くらいに思っています。)そして、運ばれてくるとおばあちゃんが子どもたちの分をお椀に分けてやり、箸を手を合わせた親指にはさめて頭を下げてから食べ始めました。家におばあちゃんがいるっていいなあ~。と思いました。





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