2018年3月9日金曜日

花だより 紅梅 一つのちいさな命とひきかえに


【平成25年度 北見市立北小学校 学校だよりから】
 。。。一つのちいさな命とひきかえに。。。
 大阪府大東市の小学5年の男児(11)が学校の統廃合の中止を求めるメモを残して自殺した問題で、男児の両親が17日、読売新聞などに現在の心境を記した手記を寄せた。
 男児は14日夕、「一つのちいさな命とひきかえに、とうはいごうを中止してください。」というメモを残し、JR片町線野崎駅で電車に飛び込み、自殺した。
 両親は「閉校式の練習などを頑張れば頑張るほど、統廃合という自分の思いとは逆の方向に進んでいってしまうことに心の矛盾を抱え、自分自身を追い込んでしまったのでしょう。」とし、「傷ついた羽を休めてあげることが出来なかった。後悔しても後悔しきれません。」とつづった。
 そのうえで「物事を変えるために子どもができることが死だとは決して思わないでほしい。生きて働きかけ、世の中を変えてほしい。」と強調した。
 学校の統廃合には「子どもたちがどう感じているか意見を話し合う場を十分に持つことなく進められたことに一番の問題がある」と指摘。「子どもたちの納得と理解を得られるかたちで、時間をかけて是非から再検討してほしい。」とした。
この問題で、大阪市教委が15日、記者会見を開き、校長は「ここまで思い悩んでいたことを把握できなかった。非常に申し訳ない。」と謝罪した。
 校長によると、男児は昨年、「学校がなくなるのは本当に残念」と作文に書いたが、思い悩む様子は見られず、自殺当日も普段と変わりなかったという。校長は「男児は繊細で非常に優しい子。もっと子どもたちの気持ちに目を向けるべきだった。」と話した。
 市教委は、その後、男児の両親から「死ぬことで事態を変えようとするのは正しいことではなく、統廃合を中止して欲しくない。」との要請があったとして、予定通り統廃合を実施するという。
 『編 集 手 帳』2013.2.16(読売新聞)
何を書いても手遅れだけど、書きはじめた以上は最後まで書いてみる。大阪府大東市で小学5年男児が電車に飛び込んで自殺した。通っている学校が統廃合されることに触れたメモが残っていたという。“どうか一つのちいさな命とひきかえに、とうはいごうを中止してください。”今の学校が大好きで、友だちが大好きで、感受性の豊かな、何事も真剣に考えるいい子だったろう。そう思う。思うけれども、君は間違っている。人類史上たった
一度の奇跡として生まれてきた君が、何かと引き換えになる「ちいさな命」のはずがない。間違っている。
 何かできることはなかったのか? 
 ご両親のご心痛を察し申し上げます。児童心理の難しさを改めて考えさせられました。北小では、性教育を中心に「命の大切さ」を指導しています。このことで今一度「命の大切さ」について、学校や家庭で話し合うことが男児の死を無駄にしないことだと思います。傷ついた羽を休めてあげることが出来なかった。後悔しても後悔しきれません。両親の手記から思うことです。

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