《シリーズ「イキイキ子育て」》
子どもに悪影響を与えてしまう親の悪習慣
上野 緑子(幼児教育ガイド)
親の生活習慣は様々な形で子どもに影響を与えます。もちろん、いい影響もありますが、ここでは、悪い影響について考え、自分の生活を振り返ってみましょう。
子どもは親の鏡と言います。ここでは、親が子どもに与える性格や生活習慣への悪影響について考え、自分の生活を振り返ってみましょう。
親の行動がモラルの低下を引き起こす
例えば、スーパーマーケットなどで、子どもが商品を不必要に触ったり、誤って商品を破損した場合、親が見て見ぬふりをしたり、注意をせず黙認してしまったりすることが子どものモラルを低下させています。
親が子どもの手本となる行動をとることは当然のことであり、また、子どもの行動にも責任を持って対処しなければなりません。
両親の喧嘩は子どもを不安に
両親が喧嘩しているのを見ると、子どもは自分のせいではないかと悩んだり、親の大声に怯えたりします。自分は親に捨てられるのではないかと思うこともありますので、子どもの前での喧嘩は避けるべきです。
また、母親は子どもに父親のことを悪く言うのはやめましょう。子どもが父親のことをどう思うかというのは、母親の態度に大きく左右されます。子どもに父親のことを悪く言ったり、夫に対してバカにした態度をとったりすると、子どもも父親のことを悪く思ったり、バカにした態度をとるようになります。
そうではなく、母親は父親のいいところを、父親は母親のいいところを子どもに聞かせてあげてください。そうすることで、父親、母親に対する信頼感は強くなり、いい親子関係を築くことにつながります。
親が干渉しすぎると指示待ちの子どもになる
子どもが1人でやっているのを見ているより手を出した方が早いですし、子どもが気付くまで待つより口を出したほうが楽なので、ついつい干渉してしまう親は多いのではないでしょうか?
でも、その結果、自分では何も決めることができず、親の指示を待つ子どもが増えています。高校生になっても身の回りのことさえできていない子どもも増えています。
子どもが自分で気付くまで待つことは親にとっても忍耐のいることですが、将来のことを考え、子どもが自分の意思で行動できるように導くことが大切です。
その他、子どもに悪影響を与える親の悪習慣は……
・親が朝食を抜いているか簡単な朝食だと、子どもも当然、同じになる
・親が食事に出された食べ物を残す習慣をつけていると、子どもも悪いことだと思わず、食べ残す
・親が時間を決めないでだらだらと間食していると、子どもも当然だらだらと間食し、食事を残すなど悪影響が出てくる
・親がどこに行くにもすぐに車を使っていると、子どもも運動不足になる
・親が部屋を散らかしていると、子どもも部屋を上手に片付けられない
・親の言葉遣いが悪いと、子どもの言葉遣いも悪くなる
このように、親の悪習慣は、子どもの健康面に関する悪影響が多いようですが、社会との関わりや精神面にも悪影響があり、悪影響を与えていると分かっていながらもやってしまっているケースや、気がつかないうちに与えているケースもあるようです。
いずれにしても、親は子どもにとってどういう存在であるかを自覚し、将来ある子どもに悪影響を与えていないか、自分の行動を振り返ってみましょう。
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