2021年2月20日土曜日

花だより シャンプーボトルのギザギザ(思いやりの心を育てる) アネモネ

 

 ~お客様は、神様~
 人気のインスタント焼きそばは、メーカーによってつくり方が違う。
 あるメーカーの焼きそばは、毎年のようにソースや麺に改良を加えて、その人気を保っている。別のメーカーは、味を変えないことで消費者の支持を得ているという。全く違う考え方だが、ベースにあるのは、消費者のことを考えているというだ。
 シャンプーボトルの側面にギザギザ《刻み》が付いているのは何のため?
 目の不自由な方が、手で触ってシャンプーとリンスを識別できるように、このような工夫がされている。この刻みが付けられたきっかけは、目の不自由な妹さんをもつ消費者の方が、ボトルに輪ゴムを付けるなどして、シャンプーとリンスを区別していると聞いた大手メーカーの「花王」が、触っただけで識別できるボトルはできないかと考え、新しい金型を作り、シャンプーのボトルに〈刻み〉をつけた。さらにこれを業界全体の財産にしようと各社に呼びかけ、現在では、ほとんどのメーカーがシャンプーに〈刻み〉をつけている。
 シャンプーの〈刻み〉誕生の背景には、このような多くの人の願いや苦労や工夫があった。目が不自由な妹さんをもつ方からの手紙。それに応えようとした「花王」の企業姿勢。そして、それを業界の共有財産とした各メーカー。どれを取り上げても、心温まるエピソードである。一流の企業は、ただ金儲けだけを考えているのではなく、社会貢献を果たしている。最近をテレビを見ているとこうした企業の努力を紹介する番組が多い。
 今の子どもたちは、自己中心的な考え方が強い。思いやりのある優しい子どもに育ってほしい。


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