2023年2月24日金曜日

花だより 愛着関係を築く アネモネ ハハコグサ

 


 ~愛着関係を成立させる~
 親子の間のしつけが成り立つためには、愛着関係が成立していることが必要です。
しつけは、子どもの側からすれば、自由が奪われ、他人や将来の自分を意識して行動することを強制される行為です。わがまま好き放題だった時期から一転して、親は理不尽な課題をどんどん押し付けるようになります。子どもは、「大好きな親から見放されたくない」と、理不尽を受け入れることになります。それだけ愛情を失ってしまうのが怖いのです。
 他人でも愛着関係に類似した信頼を置くことができます。教師に対する従順な態度は、親のしつけの意味がきちんと理解できている子どもに備わっている資質です。
 しかし、幼いころに長期にわたって親から十分な愛情を与えられなかったことで起きる「愛着障害」の子どもが増えています。
 「勘の強い子」や「執着心の強い子」「神経質な子」な子は特に心配です。すぐに不満を口にする子は良いのですが、がまん強くて気性の激しい子で、長期間我慢し続けて挙句、突然怒りを爆発させ、後々まで親に対する恨みを引きずることがあります。成人になってから爆発してしまうと、人生の道を誤ってしまうことになります。
 そして、やっかいなことに愛着障害には「コミュニケーションがとりにくい」「人とのかかわりを持ちにくい」など、自閉症と似た症状もあるので、専門家でも分かりにくいことです。
 自閉症は、親の愛情不足などの環境要因で起こるものではなく、親の接し方を変えても変化があまりありません。しかし、愛着障害の場合は、親の接し方でみるみる変わっていきます。つまり自閉症と違って、親が話をよく聞いてあげたり、丁寧にかかわってあげることで改善されることが多いのです。
 子どもに気になる症状がある場合や不登校など、なかなか乗り越えづらい問題がある場合は、まず、親子の対話やスキンシップの時間をしっかり持つことが幼少期には大切です。  

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