2023年2月26日日曜日

花だより 親分の存在 フリージア ムラサキケマン

 


 高校時代、歳の市で〆飾り売りのバイトをしたことがある。黒いベンツが止まって、恰幅のいい紳士がお供を連れて店にやってきて「この店で一番高い〆飾りをくれ!」と言った。「中央奥に飾ってある〆飾りが2万8千円です。」と言うと、店主が「お代は結構です。」と言ったが、3万円出して「釣りはいらない!」と気前よく、次の店へ行った。聞くと、この歳の市を取り仕切る親方(そっち筋の親分)だという。
 露天商の売り上げは、場所で決まる。どの場所に店を出すかで売り上げが決まるのでよく喧嘩になるのだという。そうならないようにするのが親方なのだ。
 ウクライナにロシアが侵攻して1年が経った。終結するどころか、戦況は悪化し、長期戦の構えだ。2月23日のプライムニュース(BSフジ)『ロ軍事侵攻明日で1年 歴史に見る終戦の行方 五百旗頭×先崎が討論」を見た。第2次世界大戦の反省から、国連ができたが、残念ながら、拒否権を持つ国が戦争をしているのだから、小国が集まって反対しても親分の役目は果たせない。朝鮮戦争は3年、ベトナム戦争は10年かかって終結した。ウクライナもそう簡単に終わらないというのが専門家の見通しのようだ。仲介できる国もないという。
 親分の国となるためには、まず核兵器を持っていること、経済的に優位であること、領土が広いこと、資源に恵まれているなどがあげられるが、親分の要件として、まず人望がなくてはならない。インドの政治学者は、「国は、倫理観ではなく、国益で動く」と言った。また、先崎氏は、「岸田首相が、G7で核兵器根絶を訴えたら、鼻で笑われるだろう。」と語った。
 子どもが喧嘩をしたら、親や教師が「止めなさい。」と言えば済むが、国際社会とは、難しいものだ。
 

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