2023年2月4日土曜日

花だより 「わがまま」には「がまん力」を教える ナズナ 温州みかん

 


 ~わがままとがまん力~
 甘ったれとは、どんな甘えでも親が満たしてくれるのを知っている子です。甘えと同時に厳しさを学ばなかった子は、人間関係でもわがままいっぱいにふるまう傾向にあります。3~4歳は、まだそうですが、大きくなっても、まだ自分と他人の区別がつかない子が多いように思います。
 家では誰もが自分の言うとおりにしてくれる。そうすると周りもきっとそうだと思ってしまいます。これでは本当の意味の人間関係を築けないし、本当の友だちもできません。人は自分とは違うんだということを理解することで、その子の中に社会性が育っていくのです。それが育たなければ人間関係において、わがまま放題にふるまうので本当の友だちができにくいということにもなります。
 ところがこども園に来ると集団生活なので、わがまま、甘えは許されません。甘ったれの子には、居心地の良いところではありません。
 楽しいことがあれば一緒に笑い、悲しんでくれるのが友だちです。その人が本当にいい人生を送っているかどうかは、よき友だちの多さを見ればわかります。友だちというのは利用し合う関係ではありません。困ったときには心底応援してくれ、喜怒哀楽をともにでき、人生の節目節目で、お互いの成功を喜び合える関係です。
 他人を他人と思えず、誰もが自分とは違った人格を持っていることに気づかないわがままな子は、本当の友だちを得ることができません。それはその子の人生にとって大きなマイナスになります。他人には甘えが通用しないということ。そういうことも教えなければなりません。
 そのためには自己主張ばかりせず、いつも友だちと50対50(フィフティ・フィフティ)の関係を構築することです。おもちゃの取り合いをしていたら、先生は平等に使うことを教えるます。そういうことで子どもは他人と自分とは違うということに気づきます。わがままが通らないことを学びます。そこにもがまん力と心の強さを育てるきっかけがあるのです。
 本来親が教えなければならないことを、こども園では教えていること、家庭でも同じように教えるべきだということを、知らせることがこれから必要になってきます。

0 件のコメント:

コメントを投稿