2018年2月19日月曜日

花だより アネモネ お母さんは最高の先生


~お母さんは最高の先生~
 「子育てが楽しくなるちょっとした習慣」(PHP研究所)
                 白百合女子大学 教授 田島 信元
 世の中には子育て情報があふれています。「何を信用すればいいの」と迷っている方も多いと思いますが、「実は子育てはそんなに複雑ではなく、むしろシンプルです。」
近頃、子ども自身が持つ「育つ力」が強調されるようになっています。つまり、子どもは幼いころからもともと「自己学習(発達)力」が備わっています。しかし、この「育つ力」とは、実は「子どもは一人で育つ」という意味ではありません。大人の「育てる力」があってはじめて、もともと備わっている「育つ力」が発揮されるものです。
 ≪その子に合ったピッタリの教育 (日本人には日本の教育を)≫
日本の子育ての常識をアメリカの子どもに当てはめると、子どもはパニックを起こします。逆に、アメリカの子育ての常識を日本の子どもに当てはめると、子どもはとても神経質になってしまうことが分かりました。つまり、日本の社会、アメリカの社会といったそれぞれの文化的な土壌にピッタリ合った子育てを考えることが、子どもの発達に一番いいということなのです。日米の差だけの話ではありません。同じ日本で、他のお宅でスマートな教育をしているからといって、それをそのまま自分の子どもに当てはめてみるのも考えものです。うまくいかないばかりか、非常に危険なことです。このことは同じ家庭のきょうだい間でもいえることです。まさに目の前のお子さんに「ピッタリ」あてはまる子育ては、お母さんがお子さんとやりとりしながら、自らあみ出していくものなのです。
 ≪ピッタリをあみ出すにはどうすればよいのか?
  それは「ことば」と表情を大切にすること≫ 
 お母さんが与えている中で最も重要な刺激は「ことば」であること。その「ことば」を使って子どもはものごとを考えるようになるということです。
 正しいことば、優しいことばで話しかけることで、子どもは頭や体を動かすのです。褒めるのも叱るのも、子どもはお母さんのことばを一番頼りにしているのです。ことばを一番交わすのは、お母さんだからです。そして、お母さんの表情も大事です。子どもは親の表情から本能的に思いを感じるものです。


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