2019年5月23日木曜日

花だより オオアマドコロ はるな愛さん「居場所は絶対見つかる」


  はるな愛さん「居場所は絶対見つかる」(読売新聞 平成31年4月4日)
 中学に入った頃は、学校も友だちも怖くて嫌でした。
 物心ついた頃から女の子になりたかったのですが、中学1年生の時には、親の言うとおりに男らしく振る舞いました。でも、自分らしくいられずビクビクしていたからか、いじめのターゲットになりました。
 清掃の時間に蹴られたり殴られたりしました。先生に助けを求めたら「あなたにも悪いところがあるんじゃないの?」と言われ、心配をかけたくなくて親にも相談できない。死にたくて歩道橋から飛び降りようとしたこともありました。
 中2の時、母の知人が連れて行ってくれたショーパブで生き生きとしたニューハーフの世界を知り、居場所を見つけたと思いました。自信が持てるようになると、いじめもやみました。
 あの時、死なないで本当に良かった。好きな洋服を着て、美味しいものを食べる。こんな彩り豊かな日が来るとは想像もつきませんでした。
 孤独で辛い気持ちはよく分かります。学校と言う狭い箱にとどまらず別の場所に動いてみてください。世界は広く、絶対に居場所はある。嫌なことがあった分、いいこともある。誰にでもいいからSOSを発信してほしい。一緒に生きていこう。

【性同一性障害・トランスジェンダー】
 性同一性障害は、精神病者ではありません。同性愛者とも違います。
 厚生労働省の2011年の調査では、全国で約4,000人と推計していますが、北海道文教大の調査では、約46,000人と推計しています。
 誰にも相談できず、一人悩んでいる子が私たちの身近にも存在します。はるな愛さんやIKKOさんのような人がテレビで活躍すると勇気づけられるでしょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿