2019年5月20日月曜日

花だより レンギョウ ヒナゲシ お母さんの反抗


 「母の日」カーネーションを見て思う
 言の葉大賞 「言葉の力を感じるとき」《優秀審査員賞》
  「お母さんの反抗」 
                     千葉県木更津市 吉田 美香子
 私はお母さんです。君に「うるさいバカ」と言われたら悲しくなります。「死ね」と言われたら泣きそうになります。例え、無意識に口から出た言葉でも、お母さんは傷つきます。もう何も言い返す元気もなくなります。そんなことを言われた朝は「いってらっしゃい」を言えずに見送る時もあります。君は言ったことすら覚えていなくても、お母さんは忘れられません。学校へ行っていない君の机を見ると、ため息が出ます。反抗期だからと気持ちを整理するには時間がかかりそうです。
 小さい頃から「人が聞いて嫌な思いをすることは言ってはいけません。」と教えていたはずなのに。お母さんは、大好きな君に対して、その様な事は言わないはずです。もし本当にお母さんが死んだらどうするの?それでも平気でいられるの?「死ね」って言う事は、いなくなって二度と会えない事なんです。よく考えると簡単に口に出してはいけない言葉だとわかるはずです。
 お母さんだって君と同じなのです。調子が悪いときや年の為か節々が痛い時や、君の知らない事で悩んだりもしています。君が好きな番組を楽しみにしている日がある様に、お母さんにだってあります。もっぱら、チャンネル権はありませんが。
 君が遠足だとお母さんも前日からワクワクします。お弁当に何入れようかなあ。と考えます。参観日だって、見に行っている方なのに、君が発表する時は、ドキドキします。
 これから先、色々な人と出会い自分を磨きゆっくり成長して親離れして欲しいです。成長の中で反抗期があるとするなら、人を見下すありふれた言葉ではなく、君なりの言い方で、かかってきなさい。お母さんもその反抗を正々堂々受けて立とうとじゃないか。明日も頑張るぞ。


0 件のコメント:

コメントを投稿