2020年4月29日水曜日

花だより 研究会(網走小)の助言者として 小手毬



  美しい人をつくる所作の基本 
  “もてなしとは、もてなす側ももてなされる側も力量が問われるとあります。
 研究会も同じ 授業者と参観者、ホストとゲスト両方の力量が問われます。特にゲスト(参加者)の力量が問われるという話をしたいと思います。
 筑波大学附属小学校の学習公開・初等教育研修会 2月の研修会に参加したことがありました。授業者も教育雑誌で登場するような先生ばかりです。公開するどの教室も全国から集まった先生方で溢れかえっていました。その先生方の授業が終わるな否や参観者が授業者に詰め寄って質問攻めになるのです。
「素晴らしい授業を見せていただきありがとうございました。」そんな社交辞令の言葉は一切無し、「どうして、あのときあの発問したのですか?わたしは、こう思ったんですけど…。」「教材解釈は、あれで本当にいいのですか?」矢継ぎ早に質問が飛び、授業した先生と直接やり合うのです。その光景に衝撃を受けました。
 研究会の授業者は、何ヶ月も前から指導案検討をして錬りに練った授業をします。もちろん授業者が研究会の主役です。しかし、研究会の善し悪しは、授業だけではなく、参加者(参加者の質)で決まるのではないでしょうか?
 網走小学校は、学校力向上の指定校です。全国学力学習状況調査の結果も全国平均を上回っています。公表しなくても、みんな知っています。それより何より、経済の伝書鳩に、「我が町の自慢学校」という記事が載りました。学校名は書いていませんでした。「若い先生が、いつかこの学校に勤めたい。」と言っています。とも書いてありました。
網小は、名実共に管内一の学校です。札幌、旭川、函館、釧路には、附属小があったり、それぞれに研究推進校、伝統校というのが必ずあります。ところが残念ながらオホーツクにはありませんでした。しかし、網走小学校は、その伝統校になりつつあります。
 北海道は全国最低レベル、その最低レベルの北海道の中で、さまざまな要因はあるにせよ、オホーツクは、下から2番目というこの現実を厳しく受け止めなければならない。
 オホーツクの学力向上は、網小の研究会にかかっていると言っても過言ではないと思います。今、管内で一番人が集まる研究会は網走小学校です。ここに集まった先生方が、ここで得たことそれぞれの学校に持ち帰える。そして、さらにレベルアップする。それが学校力向上の指定校のねらいなのですから、この授業協議でのさらなる盛り上がり、参加者皆さんの活発な討議を期待します。
 私の学校から今回3名の先生が参加しています。昨日、3人を呼んで言いました。「いいですか、授業協議では必ず発言するように、そのとき素晴らしい授業を見せていただきありがとうございました。何て言わないで、気の利いた質問をしなさい。何なら、批判しても構いませんよ。」これが参観したお礼だと…。授業だけでなく、掲示物や掃除用具入れもチェックしなさい。習字、絵も見逃さない。先生方の振る舞い方もよ~く見なさい。「公開研=学校力」と言って聞かせました。
「もてなしとは、もてなす側ももてなされる側も力量が問われる。」ということです。
網小の岩渕校長先生は、高校・大学と同期です。「牧野、助言頼むけど、優しく言ってくれよ。」と念を押されました。精いっぱい優しく言いました。ありがとうございました。

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