2022年1月31日月曜日

花だより 松下幸之助氏の言葉から学ぶ クリンコザクラ

 

命を下す (松下幸之助氏の言葉から学ぶ
 自分がこうしたいと思うことを人に命じて、その命のままに自在に職員が動くということは、事を運ぶうえにおいて、きわめて大事なことです。しかし、命になれて、いつのまにか命がなければ職員が動かないということになっては、これは大変です。こんな硬直した職場では、進歩も発展も生まれないからです。
 たとえ命令がなくても、以心伝心、命ずる人の意を汲んで、それぞれの人が適時適確にすすんで事を運んでゆく。こういう柔軟な姿のなかにこそ、かぎりない発展性が生まれてくるのです。
 そのためには、命を下す前に、まず人の言うことに耳を傾けることです。まず聞くことです。聞いた上で問うことです。そして、そこに我が思いと異なるところがあれば、その気づかざる点を気づかしめ、思い至らざる点の理非を説く。そうした納得の上に立って、断固、命を下さねばならないのです。命を受ける人に納得があるということは、その人の知恵がそれだけ高まったということです。わけのわからぬままに命に従わせていたのでは硬直してしまいます。命を下すということは、そんな容易なことではないのです。

2022年1月30日日曜日

花だより 「一日入学」頑張れお母さん! フクジュソウ

 

 《一日入学》 
 娘の「一日入学」には、母に行ってもらいました。二人とも教員なので、「どこの学校も言うことは同じだし、分かっている。」と思ったからです。しかし母は、「あんたたちは教員かもしれない。だけどヒロミ(娘)にとっては、親はあんたしかいないんだよ。親としての小学校の勉強が始まるんだ。どっちか休みは取れないのかい?」と言われたことを「一日入学」がある度に思い出します。上にきょうだいがいるので経験済みという方もいるからしれませんが、その子にとっては一生に一度の小学校入学なのです。
 自分流の教育観は禁物
 子どもの入学と同時に親としての勉強が始まります。家庭教育カウンセラー 内田玲子氏の本「これで安心おかあさん ガンバレ新1年生!」に共感しましたのでご紹介します。
😃すべてのエネルギーを使い果たして、必死の思いで産んだ我が子。猫の鳴き声のような産声に命の不思議さと神秘を感じて抱きしめた赤ちゃん。昼も夜も関係なく、おっぱいをねだり、おしっこをし、ただ泣き続ける赤ちゃんをだっこしてオロオロしたあのとき。つたない言葉を発し、はじけるような笑顔で笑ったあの日。そんな子どもが成長して、もう小学校に入学するのです。
 小さい体にランドセルを背負って歩く姿、学校の机に座って本を読む姿。それらを想像するだけで、胸がキュンと痛むような心躍るときです。そして、ちょっぴり不安もよぎります。あんな幼い、心もとない子が、いい人ばかりでない、たくさんの人の「社会」に身を投げ出すのですから。
 先生の話をちゃんと聞けるだろうか、いじめにあわないだろうか、事故に遭わないだろうか…。考え始めたら心配や不安ばかりがよぎります。
 1年生に入学する子は、まだ無力に見えますが、6才までのその真っ白な心に、親の生活の姿を吸収してきたことをそのまま正直に学校生活に出すのです。親の癖が子どもの習慣となり、1年生の人格 そのものになります。親の姿をそのまま子どもが映しています。
 小学校に入学すると子どもに対して出過ぎたところ、引っ込んでいるところが見えてきます。何より、親自身の心のデコボコに気づくことが大事です。子どもが学校という新しい社会に出るこのとき、気づかせてくれようとしています。今こそ、あなたの心を平らに整える最高のチャンスなのです。世の中の変化のスピードは速く、環境はアッという間に変わってしまいますが、人間の心は変わらないことを知って下さい。

2022年1月29日土曜日

花だより 「生きる力」継続 ねこなやぎ

 

 学習指導要領改訂されましたが、「生きる力」の理念が再び掲げられました。
 この「生きる力」については、それを答申した中央教育審議会答申の文言によれば「将来の職業や生活を見通して、社会において自立的に生きるために必要とされる力」であると述べています。そこでは重ねて「これからの学校は、進学や就職について子供たちの希望を成就させるだけではその責任を果たしたことにはならない。」と言っています。
 また、「我が国の子どもたちにとって課題となっている思考力・判断力・表現力等をはぐくむためには、観察・実験やレポートの作成、論述といった知識・技能を活用する主体的・対話的で深い学びを行う必要がある」と述べ、さらに、「自分に自信が持てず、自らの将来や人間関係に不安を抱えているといった子どもたちの現状を踏まえると、コミュニケーションや感性・情緒・知的活動の基盤である国語をはじめとした言語能力を重視した体験活動の充実を図ることにより、子どもたちに他者、社会、自然、環境とのかかわりの中で、これと共に生きる自分への自信を持たせる必要がある。」と指摘しています。再度掲げた「生きる力」を、今度こそ、真に子供たちが身に付けられるようにしなければならないのです。その中心的な役割を果たすのが、生活・総合的な学習の時間なのです。嶋野先生は、「生活科・総合が根付かない国家は滅びる!」と言い切りました。
👀今年、オホーツク管内で生活・総合の全道大会が開催されるそうです。どんな研究発表と提案がなされるか楽しみです。


2022年1月28日金曜日

花だより がんばらないで愚痴る ハナアナナス

 

 “授業づくりが非常に熱心”
 🤷‍♂️そんな先生ほど、ある日疲労から休み始めたかと思うと、そのまま欠勤や遅刻を繰り返すようになることが少なくありません。2~3日休んでいた分、出勤すればまた一人で夜遅くまで頑張り、その疲れでまたダウンしてしまいます。欠勤中には多かれ少なかれ、同僚の先生に迷惑をかけているのですが、素直に感謝の言葉を伝えたり、SOSを出すのが苦手なのです。こんなことを繰り返していると本人も徐々に仕事への自信がなくなり、周囲からも信用を失い、どんどん孤立してしまいます。こうなると逃げ出したいという気持ちと頑張らなくてはならないという気持ちの葛藤から、結局心身を崩して動けなくなってしまいます。
◎できる限りみんなの前で愚痴る◎
😁困ったことがあったり、嫌なことがあったら、問題と情報をなるべくみんなに知ってもらうためにすぐにみんなの前で愚痴る。そうすると陰でそっとカバーしてくれる人もいます。何気なく知恵を与えてくれたり、助けてくれる人がいるものです。お互いに信頼し合い、職員室全体のメンタルヘルスを考えること、お互いにSOSを出しやすい環境づくりに取り組むことが大切です。

2022年1月27日木曜日

花だより English えんどう豆

 

 《過度な英語熱は危険》
 “グローバル化の時代にあって、英語は小さい頃から学んだ方が有利”と言われ、小学校入学前から英語塾に通ったり、中には日本人でありながらアメリカンスクールに入学させる親もいるようです。英語で苦労した人はたくさんいます。私もその中の一人ですが、「もっと勉強しておけばよかった。」と思っても後の祭りで、「せめて子どもには・・・」と思う気持ちもよく分かります。しかし、こんな報告もあります。
 “入学前に英語を学んでいる子どもは情緒が不安定”
 両親または片方が外国人であったり、外国に住んでいたりして、自然に外国語が耳に入る環境とは違い、両親が日本人で日本の社会にあって、幼児期の親とのコミュニケーションの大切な時期に無理をして外国語を覚えさせると子どもの心の発達にはよくないというのです。一番大切なのは、国語は日本語です。何事もやりすぎは良くありません。中学校に入る前に英語嫌いにすることだけはしたくありません。楽しく学ばせたいものです。

2022年1月26日水曜日

花だより 常識を教えるのは祖父母 ミカン

 

 🤷‍♂️今は、ほとんどの家庭の子育てに、おじいさんやおばあさんは参加していません。これでは常識を伝えられる人たちが子育てに参加していないということです。若い人が全て常識がないということではありませんが、常識とは、広い意味で日本の文化を支えている考え方とです。文化は世代から次の世代へと手渡しのように伝わっていくものなのですが、残念ながら伝わらずに薄れていってしまっています。
 🤔日本の文化を子どもたちに確実に手渡すなら、手渡す人は2人より、祖父母を入れた4人、6人の方が確かです。核家族の時代は、私たちが大切にしたい文化を次の時代に伝達できる人が半減してしまったということになります。
 😒「クチャクチャとものを食べながら歩くのはだらしない。」とおばあさんが家にいたらきっとそう言うでしょう。「歩きながらものを食べるのはみっともないと思う人もいる。」と分かることが大切なことなのです。常識を伝えるということは、こういうことなのです。
 👀人には、周りの人に不快な思いをさせない責任があります。これがマナーです。
 理屈でそんなことを学ぶより、顔をしかめるおばあさんの表情を思い浮かべて止めるという方がはるかに強いものがあります。年寄りの言うことは聞かなければなりません。
 😊責任とは人に押しつけるものではなくて、自分で引き受けるもの、素直にそう思えるのが常識というものです。「お金も出すけど口も出す」おじいさんやおばあさんであってほしいです。

2022年1月25日火曜日

花だより 人間の眼 フウキギク

 

「ヒトの眼に感性の働きが加わるとき人間の眼になる」
 4億年という長い時間をかけてヒトの眼はできた。その上に優しさやいたわりなど、人間味を加えた眼、つまり、人間性を持つ眼ができて初めて「人間」と言える。
 😃子どもたちは様々な環境の中で生まれ、育てられ、人間になっていきます。しかし、この一人一人の子どもたちを取り巻く成長過程のその時々は、決して美しく、温かい環境ばかりではありません。学校教育の中では、教科はもちろん、様々な学びを通して、自分の身の回り人々の優しさや思いやり、自然の美しさや崇高さなどを見る「目」を持った人間に育って欲しいと心から思います。
 😎目は耳からの540倍の情報量が得られるといいます。目が情報獲得の窓であり、また、大脳と眼球は密接な関係にあることから創造力を育てると言われています。
 👀子どもたちには、「何を見るか、真実は何か、これを見て何を感じるか、どのような価値を持つか」など、目を育てること=「教育」と言っても過言ではありません。
 👌同時に、教師は包容力を持ちつつ、濁りのない素直な目で子どもを見つめなければなりません。そして、教育に関わる人間の「眼」を大切にし、感性を常に磨き続けなければならないのです。(全国小学校長会長 年頭挨拶から 牧野要約)

2022年1月24日月曜日

花だより 幼児教育のねらい エリカ

 

 幼児教育のねらいは
◎社会生活における望ましい習慣や態度を身に付ける。◎友達と一緒に遊びや仕事を進める楽しさを知る。◎友達とのかかわりの中で言ってはいけないことやしてはいけないことがあることに気付く。◎友達と楽しく生活する中できまりの大切さに気付く。などがあります。
 同年齢の子どもたちが一緒に生活する中で、わがままな行動をおさえ、社会性を身に付けること(ルールを守ること)ができるようにするのです。そのために、一緒に歌ったり、踊ったりします。しかし、「個性のない画一的な子どもを育てればいい」と言っているのではありません。
 歌舞伎界で、幼い息子2人に踊りの稽古をつけている場面をテレビで見ました。お兄ちゃんが、カメラに向かってピースサインを出しました。すると「大事な稽古の最中に何をしている!」と頬に平手がとびました。歌舞伎という日本の伝統文化継承の厳しさを垣間見ました。歌舞伎などの伝統文化は、子どもの頃からの芸の基本があってこそのものです。抽象画の奇才ピカソの初期の作品は実に写実的なものでした。個性は、基礎基本の上にあるものなのです。
「群」は「羊のむれ」から生まれた文字です。虎などの強い動物は単独行動ですが、弱い動物は群れ(集団)で互いに助け合って生活します。そこにはルールがあり、そのルールに従わずに単独行動をすると、強い肉食動物の餌食になってしまいます。地球上で最も弱いの動物は、人間かもしれません。だからこそルールが細かく決められています。そのルールを学ぶために幼稚園や保育所、こども園、学校があります。そのルールを教える第一責任者は、親です。次に教師です。

2022年1月23日日曜日

花だより 「ちわ~す」 ミスモソウ

 

  「あいさつで人を大切に」
 🤷‍♂️ある学校に行ったときのことです。廊下の向こうから大きな声で「ちわ~す!」とある女子生徒に次々とあいさつされました。案内してくれた校長先生は得意げな顔でおっしゃいました。「どうですか!うちの生徒は元気よく、しっかりあいさつができるでしょう。」確かにに元気いっぱいのあいさつでした。でも、その子たちのあいさつに何も感じず、しっかりしたあいさつだとは思いませんでした。
 😊別の学校に行きました。ある生徒がすれ違うときに、私の目をしっかり見て、「こんにちは」と静かにしっかり“目で”おじきをしてくれました。その姿がとても清々しく、とてもいい気持になりました。でも、決して大きな声ではありませんでした。
 🤔二つとも確かにあいさつですが、何が違っていたのでしょうか?それは“心”です。あいさつはカタチではないのです。「大きな声であいさつしなさい!」とカタチだけを求めて、それで“よし”としてしまうのは根本的な間違いです。言葉はなくても相手の顔と目をしっかり見て、ニコッと笑顔で目礼するだけでも素晴らしいあいさつです。
 👀大切なのは声の大小ではなく、相手の心に届くようなあいさつができるかどうか。つまり相手を思う“心情”になっているかどうかです。あいさつは、心と心が触れ合うコミュニケーションが子どもたちのイキイキとした生活力や自立性につながっていくパワーになります。心をつなぐあいさつができる子は、自分で計画を立てて、勉強もできるようになるし、目標や目標を掲げて生活できるようになります。
「心のこもっあいさつつ」 これは尾木ママのパクリです。

2022年1月22日土曜日

花だより 「おはよう」あいさつで人を大切に オンシジウム

 

 朝は「おはよう」 
 👌日本人にとって朝の習慣であると思い込んでいますが、実はそうでもなく、東北や九州、沖縄では、お決まりのあいさつを交わさない地域が存在します。
 😁東日本大震災のとき、被災地支援で気仙沼を訪れた関東の介護師が、避難所で「おはよう」と声をかけても地元の人は「おはよう」と返してくれない。「今日は早いね~。今来たの」といきなり本題に入ってきて驚いたというのです。
 😉おそらく古い時代には、挨拶らしい挨拶がなかったのです。それが定型的な挨拶表現ができあがって、広めたのは、京都や大阪、そして、江戸・東京という文化の中心地であったにちがいないのですが、そうした挨拶習慣が日本の隅々まで行き渡っていないのです。
 😊挨拶はきわめて社交的な言語活動です。相手と良好な関係を築いたり、維持したりするために挨拶はあります。したがって、さまざまな立場の人々が共存し、見ず知らずの人たちが入り込む不安定な社会にこそ挨拶は必要となるのです。
 😃しかし、内輪のよく知った者同士が暮らす社会では、そもそも挨拶を交わす必要性は低いのです。挨拶は社会の複雑さを反映する指標であると言えます。定型的な「おはよう」という挨拶表現より、「どこへ行くか」、「早いな」、「出かけるのか」と言うのが礼儀という地域があると言うことを知るべきで、この方が相手を思いやる気持ちが伝わるのです。
「おはよう」のあいさつは、形ではなく、心がこもっていなければならないのです。
  ~「なぜ、あいさつは必要か?」の授業から~ 
 

2022年1月21日金曜日

花だより 生協のレジ ストック

 

 《生協の掲示板》
 ~レジの子の態度が悪い。チャラチャラしている。化粧が濃い、ネールしてレジが打てるのか?~
 こんなことにも店長さんは、「お客様に不快を与えてしまいましたことに深くお詫び申し上げます。(以下略)」と答え、さらに店長さんは、こう続けていました。 
 “生協は、正式には「生活協同組合」といい、一人ひとりがお金(出資金)を出し合い、みんなで利用、運営しながら暮らしを向上させていく、消費者自身の組織です。だからこそ会員の声、お客様の声には真摯に向き合うのです。こんなことまでオープンにしてとお思いでしょうが、こうすることで会員、お客様から信頼されていると思っています。”
 ところがその生協のレジが無人化されました。人を介することなく、無言でお客が品物を自分でスキャンして、画面に出た金額をカードで支払うようになったのです。「レジの子の態度が悪い」という苦情は、もうありません。レジに並ぶ長蛇の列はなくなりとても便利になりました。しかし、生協は、これからどうやって、会員の声、お客様の声に真摯に向き合っていくのでしょうか?

2022年1月20日木曜日

花だより 子育ては「がまん」 クンシラン

 

 子育ては「がまん」
 子どもに、「好きなモノ買ってもいいよ」と言ってもパッと買うことはありません。あれにしようか、これにしようか、品物の前で考えてしまうものです。
 親はこんなとき、「早くしなさい」と急かしたりします。イライラして「何で決められないの、グズなんだから」とついきついことを言うこともあります。すると急かされた子は混乱してしまいます。自分ではアレがほしいのだけれども、自分が思っていたのと違うようだ、どうしようと考えているわけですから、ますます決めることができず、少し悲しそうな顔をして「じゃ、いらない。」と答えてしまいます。
 算数の問題がなかなか解けないでいると、横で見ている親がイライラして、「こんなのがわからないの!」とか「さっさとやりなさい!」とか言います。子どもは混乱して考えることを停止してしまいます。問題そのものが上の空になってしまい、結局、なんのために机に座っているのか分からなくなってしまします。
 親の性格もありますが、早く結論を出したがるのは、子どもにとって気ばかり急がされて苦痛に感じるものです。こんなときは親自身ががまん力をつけなければなりません。親もゆったり構えて子どもとつき合うことです。そのためには短気はいけません。怒りたい気持ちをがまんすることが肝心です。子育てには「がまん」がつきものなのです。小さいころは、みんなそうだったのです。

2022年1月19日水曜日

花だより ミカンもいいけどリンゴもね カニサボテン

  


 ミカンもいいけど、冬はやっぱり医者いらずの🍎りんご  
 リンゴの生産量日本一の青森県の子どもたちは、ふじ、トキ、紅玉、ジョナゴールド、陸奥など🍎を見て種類を完璧に当てることができます。
 昔、くだものといえば、🍊みかん、🍎りんご、かき、なしといったところでしたが、りんごの消費量が外国産の輸入くだものに押されて年々減ってきているそうです。かつてはオホーツク管内にも、りんご園が多くありました。この時期になると木箱の籾殻(もみがら)の中から取り出して食べた固くてすっぱい国光というりんごを思い出します。
 りんごは人間の体にとって、大変良い効果があることが立証されています。「1日1個のりんごで医者を遠ざける」とことわざにもあります。特に高血圧、動脈硬化、便秘、胃腸障害、貧血など、成人病に効くと言われています
 ミカンと違って、リンゴは皮をむかなければならないので面倒だと思うかもしれません。果物ナイフで上手に皮を薄くむいて、最後に芯をとる。これができると「大人になったねえ~。」と母に褒められたものです。リンゴは、手先の器用さから脳の発達にもいいのです。  

          

2022年1月18日火曜日

花だより 炬燵に蜜柑 セントウソウ

 

 コタツにミカン
  1月の通信のカットを選んでいたら、コタツにミカンのイラストが多くあった。しかし、今はサザエさんの漫画でしか見られなくなった光景だろう。
 子どもの頃、ミカンは箱買いでした。「🍊みかんをたくさん食べると風邪をひかない。」と言われ、一日何個も食べていました。
 ミカンの内皮に含まれる食物繊維には脂肪分解作用があって、これは皮下脂肪より内臓脂肪への効果が高いそうです。ダイエットを気にする方には、もっともヘルシーなフルーツといえます。また、ミカンは、ガン予防食としても注目されています。最新の研究で柑橘類の色素成分に含まれる「ベータ・クリフトキサン チン」は、ガン物質の働きを抑えます。その能力は、ベータカロチンの約5倍もあるということがわかっています。1日2個ミカンを食べるだけで、ガン予防に十分な量をとることができます。さらに、ビタミンCを多くとれるくだものは、レモンと思っていませんか?レモン1個45mgに対して、ミカンは2個で70mgとることができます。洗ったり切ったりする手間のいらない手軽さもミカンならでは利点です。
 コロナで外出を控えているこの時期は、🍊を食べながらテレビを見るのが一番です。        

2022年1月17日月曜日

花だより 3連休が9回もある 椿

 

 今年のカレンダーを後ろの方まで眺めてみて、今さら気づいた。祝日が「飛び石」になることはほとんどなく、3連休が9回もある。去年が6回(4連休、5連休も含む)だったので、休むことの幸せを多く実感できる一年になるかもしれない。
 正岡子規のつぎの一句がある。「世の中の 重荷おろして 昼寝かな」 とても気持ちのよさそうな光景が浮かぶけれど、普通に暮らしていれば、おろさなければならない重荷があるということである。この頃、子規はすでに病に伏していた。働くということには、心身の健康が小さくはない条件となる。あるいは病気との付き合い方…。
 感染症の急拡大に伴い、日常生活の支えとなる医療のひっ迫が懸念されている。心配は尽きない。大方の予想よりはるかに早く広がったオミクロン株にざわざわしながら、今年1回目の3連休が通り過ぎた。休んだにしても、すっきり荷おろしできたかどうか、休むことと休めることは、かなり違う。 読売新聞 1月13日 「編集手帳」より 


2022年1月16日日曜日

花だより さみしげな 無字の黒板 冬休み シンビジウム

 

  “さみしげな 無字の黒板 冬休み”
 これは伊藤園(お茶のラベルに書かれてある俳句)の俳句大賞に選ばれた11歳の子の作品です。普通の小学生なら“たのしいな”と始まるところです。“冬休みが終わって、早く学校に行きたいな!”と思っている子がたくさんいることを信じます。
 こども園にも冬休みはありますが、ほとんどの子が保育でやってきます。過日の大雪の日も、子どもたちはやってきて、雪がやむとさっそく園庭に飛び出して、雪遊びを楽しんでいました。 
 道産子は「体力」がない! 握力とソフトボール投げ以外は全国平均を下回り、ここ数年下位と低迷しています。冬季間体を動かさないことが原因だという人もいますが、同じ雪国の福井県や秋田県が上位を占めています。学力上位の県が体力もあることから、逆に教育レベルの差を指摘する人もいます。
 “都会の子はもやしっ子”というのは、昔の話で、今は地方の子ほど体力がありません。原因は、車社会になり、歩かなくなったからです。「ポツンと一軒家」という人気番組をあります。「山道を1時間、2時間歩いて学校に行くのは当たり前だった。」と言います。今はスクールバスが迎えに来ます。雪が降ってスクールバスが運行できなくなると学校はすぐ臨休になります。昔のように日常生活の中では、体力はつきません。
 冬休みは、どうしても家に閉じこもりテレビゲームにはまり、運動不足になりがちです。体力のない子は勉強もできません。“よく遊び、よく学べ!”です。他県に比べて、体格は大きくて(肥満傾向)で筋力はあるが、走力がないという傾向が続いています。スキーやスケートなどの運動のほかにも、雪かきなど、家の手伝いをさせることです。

2022年1月15日土曜日

花だより 自立できない人間が大量に育つ 寒桜


昨日のつづき《情報過多の子育て情報・子育て教育にとって、それは今も昔も変わらない》

 近年の育児本や雑誌、インターネットなどの情報を見ていると、「叱らない子育て」や「褒めて伸ばす子育て」そして「母子密着子育て」が推奨されているように感じます。
 確かに母子密着の生活の中で、叱らず褒めて成長する子どももいると思いますが、田中喜美子さんは、母に守られた環境の中、叱らず褒めまくる環境が、逆に我慢ができず、生きる力のない子どもを育ててしまうと言います。
「叱らない子育て」と言えば教育評論家の尾木ママこと尾木直樹さんが有名ですが、教育評論家があの柔らかい笑顔と口調で「お母さん、お子さんを叱らないでもっと褒めてあげてください」と言えば、勘違いもするでしょう。
 その勘違いとは、本来叱らない子育てとは「頭ごなしに怒ったり、人格否定したりせず、叱る前にちゃんと子どもの考えや気持ちを聞き入れ、その上でダメだと思うことは言い聞かせる」ですが、人に迷惑を掛けたり、傷つけたり、危険なことをしても「叱らない」という勘違いです。
 ダメなことをやっても叱られない環境の中で生活する子どもは、やりたい放題の我慢知らずが当たり前となり、協調性を持たず育ってしまうため、生きる力のない人間になってしまいます。子どもの考えや気持ちに耳を傾けず、感情的に叱ってしまうことはいけませんが、やってはいけないことをちゃんと教えることは親の役目です。
 情報過多の現代では、意識的に情報を得ようとしなくても、テレビや雑誌などから無意識のうちに情報が入ってくる環境です。しかし、その情報を断片的にとらえ勘違いし、行動してしまっているかもしれないことを再認識することです。

《まとめ》
 全ての家庭において当てはまるとは限りませんが、「母の育ってきた豊かな環境」「家事に時間を要しなくなり、余る時間を全て子どもに向けられるようになったこと」「日本の子育て教育の問題」の3つが、無意識のうちに子どもの自立を阻害していると田中喜美子さんは言います。
 母の育ってきた環境や、今の家事環境を変えることはできませんが、今まで無意識だったところを少し意識することで、自立した子どもを育てる環境づくりに気が向けられるのではないでしょうか。
 今後の日本において、自立できない人間が大量に育つという悪い連鎖が続くことのないようにしなければなりません。

2022年1月14日金曜日

花だより 母子密着と育児障害(1) 胡蝶蘭

 

 「自立できない子どもを育て上げている」 
    田中喜美子著『母子密着と育児障害』より
 子育て真っ最中のお母さんと言えば、昭和50年代~平成10年代生まれの方がほとんどだと思いますが、この時代は、ひと言で言えば「豊か」でした。そんな時代に育ったお母さん世代の子育てに対する考え方と、家電などの普及により家事に時間がかからなくなった環境、そして情報過多となっている子育て情報など、さまざまな要因が重なり、無意識のうちに「自立できない子ども」を育てあげていると言われています。このままいけば、国の行く末にも影響が出てくるのではないかとも不安視されています。このような悪い連鎖は、いつか断ち切らなければ大変なことになります。
 “母親の無意識が子供の自立を阻害している”と言われる、その無意識な行動についてお伝えしたいと思います。
《母が育ってきた環境が、自立できない子どもを育てる》
 豊かさゆえに「我慢を教えられず育った環境」「自立を促されずに育った環境」と言えると思います。そのような環境の中で育ってきたことが、今の子育てに大きな影響を与えています。
 子育てをしているお母さんが我慢を知らず、自立を促されずに大切に育てられれば、そのお母さんもまた同じような子育てをしてしまうのは自然の流れであり、当たり前のことなので、そこを否定するつもりはありません。
 しかし、我慢知らずで自立の仕方を知らない、いわば自立していないお母さんが無意識に自立できない子どもを育ててしまうことは、社会にとって悪い連鎖となります。心では「自立できる子に育てなければ」と思いつつも、自分の育ってきた環境が当たり前という考えの中で育児をすることが、無意識のうちに子どもの自立を阻害している可能性があることを再認識していただきたいと、田中喜美子さんは言います。
《余る時間を全て子どもに費やすという事実》
 昔は掃除、洗濯、炊事など「家事」と呼ばれる仕事は、多くの女性が大量の時間を使ってこなしていた重労働でした。しかし最近では、家電製品などの発達により、家事にかける時間が昔とは比べものにならないほど時間短縮されるようになりましたが、時間短縮され、余る時間を今のお母さんたちはどこに費やすのか。それは、「子どもの生活すべて」です。
 子どもを取り巻く衣食住すべてにつき、手回しよく面倒がみられ、危険がないよう配慮するのです。その結果、子どもにとって母がいないとダメな環境を無意識に作り上げ、母も自身の存在意義をそこで保とうとします。
 生活に不自由がなく便利が当たり前、そして失敗がないよう先回りした配慮環境が、子どもの自立を阻害しているということです。 ~明日につづく~

2022年1月13日木曜日

花だより 表現力をつけるには トキワコザクラ

 

 「表現力」とはどんな力? 
○自分の気持ちや考えを表す。○自分のイメージを具体的な形にする。○相手を説得する。これらすべてに必要な「表現力」です。子供の日常生活はもちろん、学校や試験でも必要な力です。これまでの経験をイメージ化し、それを基に自分の考えをまとめてきちんと話し、書ける力です。 
【表現力が育ちにくい理由】
 多くの大人は、絵は写実的に描かなければならない。という固定観念にいまだ縛られています。そのために親や教師は、子どもの自由な表現に接しても対応の仕方がわからず、戸惑っているのではないでしょうか?小学生の間に多くの経験をして、それを常に学校や家庭で楽しく言語化するよう促していれば、言葉の表現力は自ずと身に付くはずです。しかし、子どもの話をきちんと聞かなかったり、威圧的になったりすると、子どもは萎縮して自由な表現ができなくなります。
~子供の話を最後まで聞くことが大切~
 作文を書く際に大切なのは「表現したい」「伝えたい」という子どもの気持ちを喚起させることです。そのために重要なポイントは、日常生活で、親が子どもの話をきちんと最後まで、真剣に根気よく聞くことです。
 《言いたいことを時系列で書く》
 低学年は語彙が少ないため、主語と述語のみを使った表現が多いものです。「誰が」「何を」「いつ」「どこで」「なぜ」「どうやったのか」という5W1Hを使った表現はまだ難しいものです。この時期に大切なポイントは、「だいたいがおさえられている」、また「時間の順序がまちがっていないか」という2つです。
 きちんと主語と述語を入れ、「走る」「見る」「食べる」「聞く」など、動詞を正しく使えるようにする。まずは、基本的なスキルをきちんと指導することです。 

2022年1月12日水曜日

花だより 教師は「頑張れ」と言い過ぎる  寒椿

 


 教師は「頑張れ」と言い過ぎる
 「おはよう!頑張ってる?」
 「よく頑張ったね。」
 「次から頑張りなさい。」
 「頑張ってください!」
 「負けずに頑張るんだよ。」
「頑張れ」は当り障りのない便利な言葉である半面、抽象的で曖昧な言葉でもあります。
 🤷‍♂️何を頑張ればいいのか、子どもは分からない!
 いじめを受けている子に「負けずに頑張れ」と教師が迫れば、その子をますます追い込むことになりかねません。言葉をかけるなら「頑張れ」ではなく「助けを求めてもいいんだよ。先生は君の味方だよ。」ではないでしょうか。
 「練習の成果が発揮できるように祈っているよ。」とか、「つらかったね。」「大変な思いをしてきたんだね。」などの共感的な言葉かけが良いではないでしょうか。ここは教師の人間性や教育に対する理念が表れるところです。
≪指導言葉を磨く≫ 
 👌スポーツのコーチが選手を指導するときは技術面をチェックして、改善・矯正に向けた助言をするものです。「頑張れ」とハッパをかけるだけでは、コーチは務まりません。教師の仕事も同じように考えてもいいのではないでしょうか。子どもと接する全ての場面で「頑張れ」を使わないように心掛けると必然的に適切な言葉を探すようになります。優れた教師は、いろいろな会話の言葉や指導の言葉を持っているものです。「頑張れ」を禁句にするとは、「頑張れ」と言わずに子どもの良さを引き出す。そう心掛けることで教師の指導力も高まっていくのでしょう。

2022年1月11日火曜日

花だより 参観日、保護者会、懇談会に来ない家庭 ハコベ

 

 参観日、保護者会、懇談会に来ない家庭
 つい、そうした家庭を教師は批判しがちですが、批判する前にまず、「保護者も大変なんだ」と思える優しさが教師には必要です。
 例えば、保護者会に欠席した家庭には、ただ資料を渡すだけでなく「今日、○○さんに保護者会の資料をお渡ししましたので、もしわからないことがありましたら、遠慮なくいつでも連絡ください。」と伝えるようにする。人は最終的には「優しさ」で動くものです。こうした配慮なくして批判はできません。また、保護者の中には、深い悩みの一つや二つ抱えている方も意外といるものです。ですから、面談では、保護者自身の「困っていること」にも耳を傾けることが必要です。
 そして、悩みの共有の後、保護者を「ほめる」ことで終わる。子どもより大人の方が、ほめられることに対していい意味で「不慣れ」なので、効果は「てきめん」です。
🤷‍♂️そして、保護者を「お母さん(お父さん)」と呼ばないことです。苗字で呼ぶためには、「注意力」がないとできません。大変ですが、中学校・高校は基本3年間あるので、顔を一度覚えてしまうと人間関係の大きな財産となります。つい「お母さん」と言ってしまいがちですが、保護者は、あなた(教師)のお母さんやお父さんではありません。その誤解が誤解を呼ぶことになります。「お母さん(お父さん)」と呼ぶのは学校だけです。「お母さん」と呼ぶことをまずやめませんか? 

2022年1月10日月曜日

花だより 「と」 テンドロビウム

 

 「あ」から「ん」のひらがなの中で一番好きな字は何?
「と」だね。『あなたわたし』、『ロミオジュリエット』、『ネロパトラッシュ』、『愛誠』など、人と人とを結ぶ、ひらがなでしか書けないとても大切な字だからです。 

2022年1月9日日曜日

花だより 時代に合った子育て カンアオイ

 

 現代の家族と子ども
😊平均的な普通の家族とは、それなりに収入が安定していて、母親が不安を抱きながらも、子どもにできる限りのことをしてやろうと、頑張って子どもを育てている家族です。今や便利で豊富な家電により家事から解放され、子育てに十分な時間と世話ができる時代となりました。しかも、家族は夫婦よりも親子関係が中心で、家族自体が子ども中心に回っています。子どもは常に親に世話をされ続け、幼児施設に預けられ、お稽古ごとでも大人に世話をされ、指示を受け、与えられシステムの中で過ごしています。親の世話と大人のシステム、そして、モノと情報に溢れた状況で子どもは育っています。大切に飼われている羊のような生き方(言わるままに素直に枠の中で生きている)をしています。極端に言えば、自分から自発的に動かなくとも、全てを他者が与えてくれてスクスク育ち、手足ばかりがツタのように伸びていく植物のような生き方ともいえます。それが、素直で、優しく、指示待ちで、親離れせず、穏やかで無理や冒険をしない子どもを育てることになるのです。「さとり世代」と呼ばれる若者が育つ家族状況ともいえよう。そのような状況で育てられる子どもが大多数になっているのです。
≪元気な子どもを育てる条件≫
① 貧困と理不尽(不条理)体験があること(親は与え過ぎない)
② 緩やかな生活空間・ゆっくり流れる時間の中で過ごすこと(テレビやパソコンのつけっ放しは控え、じっくりと何かに関われせることが大切)
③ 群れの中で多様性を身につけることが大切(幼児期から学童期にかけて、自由度の高い環境で群れ(集団)体験をさせることが大切)
④ 現代の方が有利な条件(一人の子どもに時間と世話が充分にかけられる。安全な場所が保障されている。)
👍荒ぶる野生児のような元気な子どもが育つ環境ではなくなりました。それを目指す必要はありません。それよりも、母親との密着状態が大人になっても続く状況であり、安定感のある子どもが育ちやすいのです。そして、飽和した社会には飽和した社会であるからこそ、多様なシステムが存在するので、それらを親は賢く利用することができます。子どもは用意されたシステムを自分なりに選び取り、群れ体験や自由な遊びができる環境を得て、主体的に目標を目指すような子になれば、エネルギーの高い子に育つのではないでしょうか。少なくとも、与えられた枠組みの中で元気に頑張る芯の強い子は育つと考えます。時代に合った子育てが必要です。

2022年1月8日土曜日

花だより 心のサインを見逃さない 梅

 

😊体が疲れてくると、風邪をひきやすくなったり、胃腸がうまく働かなくなったりします。それは「少し休みなさい」というサインです。そういうときは、仕事を早く切り上げて、薬を飲んだり、医者に診てもらって回復を図ります。しかし、心の疲れはどうでしょうか?
🤷‍♂️体のようにすぐサインが現れないので、多少調子が悪くても無理に頑張ってしまいます。大人であればストレス解消に、パチンコをしたり、お酒を飲んだり、釣りに出かけたり、それぞれがストレス解消法を持っています。しかし、子どもはそれを知りません。自分ではどうすることもできず、それが問題行動として現れてきます。
🤔「みんな なかよし」 小学校の教室によく掲示してある言葉です。しかし、これほど難しいことはありません。“いじめのある学級”と“まったくいじめのない学級”の子どものストレスは、“いじめのない学級”の方が強いと言われています。子どものストレス発散は、わがままな行動や自己中心的な行動として現れるのが特徴です。いじめているという意識がないままに、ある一定の子どもに攻撃的になったり、また、必要以上に親に甘えたりするのです。“いじめのない学級”には、先生や親の言うことをよく聞く、お利口さんが多いのです。
👀子どもが急に甘えてきたら、何かのサインと受け止めてあげることが大事です。



2022年1月7日金曜日

花だより 学習規律の重要性を見直す アオキ

 


 ゆとり教育推進の時代は、子どもに「好きなときに好きなことをさせるのがよい」という風潮が広がり、誤解があった。昔も今も、教師や親の適切な指導なしに子どもから意欲が自然に出てくることはありえない。指導する側が見通しを持ち、子どもの興味関心を引く教材や固定観念を崩す問いかけなど、あらゆる手立てを講じることが必要である。昔から日本の教育が取り組んできたことを見直す必要がある。
◇学習規律の重要性を見直す
 勉強でも運動でも、秩序感覚が内面に育たないと集中して取り組めない。あいさつや姿勢などの規律は、自分の持つ力や可能性を最大限に発揮するための基本だ。きちんと取り組んではじめて力がつき、自信につながる。
◇動機付けの方法は?何を重視すべきか?
 「面白いから」「大事だから」「やりがいがあるから」もいいが、成長するに従って少しずつ👀「しなくてはならないことは逃げずにやる。」という気概も必要である。戦後こうした姿勢が軽視されがちだったが、与えられた運命や困難に立ち向かうたくまさしを育てたい。
◇その強さはどうしたら育つのか?
 要領よく世の中の成功を目指すだけが目標になるような薄っぺらな教育観ではいけない。子どもが本当に充実した人生を送るために、人間として自立し、自分なりの原理・原則を持って生きていく内面の世界を育てることが大事だ。そのためには、幼い頃からの人間関係で自然に身につける道徳や倫理観、読書体験などが重要である。 

2022年1月6日木曜日

花だより GIGAスクールいつになったら始まる? オトメコザクラ

 

 GIGAスクールいつになったら始まる?
 一人一台の端末が届いたが、先生方の研修が先、ネットトラブルが心配、各家庭のネット環境が整っていない、などを理由にまだ活用されていない。
《学校に求められる取組》
 学校での取り組みとしては、子どものネット利用の実態について継続的にアンケートを実施し、その結果を学校だよりなどにより家庭向けに情報発信したり、家庭向け・教員向け研修会の開催、学校でのネットにかかる取組方針(ガイドライン)の策定などが挙げられます。また、危機管理の観点からトラブル発生時には、警察をはじめとした関係機関への相談をためらわない姿勢が求められます。早期段階におけるネットトラブルの解決策は複数ありますが、問題が進展すると解決策が限定的となったり、打つ手が見当たらない場合も出てきたりします。加えてネット特性から、書き込まれた情報が瞬時に拡散してしまい取り返しがつかなくなることにも注意を要します。
 トラブルの背景には、見えない相手とのコミュニケーションの問題があります。トラブルを乗り越えるには日常での対面上のコミュニケーションスキルが必要で、そのためには子ども同士の「人間関係づくり」に視点を置きながらスキルの向上を図ることがポイントになります。①実態把握 ②家庭への啓発 ③研修(情報収集)④関係機関との連携 ⑤早期発見、早期対応
 🤷‍♂️こんなことは、以前から言われていたことです。スマホやPCの普及率からすれば、学校の端末だけを問題にするのはおかしい?どうしてすぐにやらないのか、私には理解できません。

2022年1月5日水曜日

花だより 人間は差に敏感な生き物 スノードロップ

👀「子どもを褒める」は、お母さんたちも注意を心がけていることだと思います。しかし見逃されがちなのが、子どもをけなすのでなく、「褒めない」ということの影響です。たとえば、妹の前で姉を褒めると、妹には直接にはネガティブなことも何も言っていないので、親はこれをOKと思ってしまいがちです。しかし実際には、妹は自分がけなされたと受け止めるのです。親が意図しない言外のメッセージを受け取ってしまう、これが盲点です。

🤔「お姉ちゃん、成績がすごく上がったわね。よく頑張ったわ!」と褒めたつもりでも、それを聞いた妹にしてみたら、「私には、言われない。」というメッセージを受け取ります。「お姉ちゃんに比べてあなたは……」と言われたのと同じ心理状態になるのです。
🤷‍♂️最近「褒めて伸ばす」という教育法が注目されている一方で、子どもは、傷ついているのです。人間は、差に敏感な生き物なのです。きょうだいならばなおさら、何事も平等にしてあげなければいけません。片方だけを褒めるときは、一人だけのときにしたり、「ちょっとこっちにおいで」と手招きして耳打ちするなどの配慮をすべきです。
👍親は何を意識して子どもに話しかけるべきか?
子どもは大人のメッセージを敏感に察知するのです。では、大人は何を意識して子どもに話しかけるべきなのか。
・子どもは、「親が思っている自分像」をそのまま「自分像」として受け止める
・いくら頭にきても子どもの存在を否定するようなことを言わない
・兄弟や友達と比べるのは、仲を悪くする元凶。親は自分のことが嫌いなんだと思ってしまうため、自分に自信を失ってしまう
・「完璧なママ」を目指していないか考えてみる
・褒めているつもりで、「褒められない子」を作らない
・褒めるときは、その子一人だけ、ほかにいる前では褒めない
「子どもは敏感なのだ」とかつての自分の子ども時代を思い出しながら、「自分が言われたらいやな事は言わない」「自分が言われたらうれしいことで、声をかけてあげる」を原則にする程度でも、十分な心がけかもしれません。
 😊お互いに気持ちよく信頼関係を結べるような会話をしたいものです。

2022年1月4日火曜日

花だより 一流の子どもを育てる親は、どこが違うか オモト

 

  一流の子どもを育てる親は、どこが違うか
 年末、NHKの大谷翔平選手の特番を見ました。少年野球のコーチだった父親の言葉が印象的でした。中学生までは、決して野球の上手な子ではなかった。言い続けた言葉があって、「一生懸命声を出しなさい。一生懸命キャッチボールをしなさい。一生懸命走りなさい。」彼は今でもそれを守っている。
 プロテニスプレーヤーの錦織 圭選手やプロゴルファーの石川 遼選手、棋士の藤井聡太4冠など、一流の子どもを育てる親は、どこが違うのだろうか?
 長男・博氏は画家、次男・明氏は作曲家、末娘の真理子さんはバイオリニストと全ての子どもを一流のレベルに育てた千住文子氏の書かれた『千住家の教育白書』、プロテニスプレーヤーの杉山愛さんの母親である芙沙子氏が書かれた『一流選手の親はどこが違うのか』は、共にエネルギーの高い子を育てる模範となる様子が描かれている。共通しているのは、子どもは授かりものと考え(決して自分の延長としてではなく)、独立した存在として丁寧に見つめる姿勢があることだ。それゆえ、子どもたちの個性もよく理解している。子どものペースを無理なリズムに合わせようとしたり、親の不安や期待から過剰な関わりをせず、子どもたちの好奇心を大切にし、それらを伸ばし、高いエネルギーをもってサポートしている。遊びも子どものペースで十分に遊ばせている。そして、何より子どもとのコミュニケーションを大切にしている。
 芙沙子氏によれば、杉山愛さん、錦織君、石川遼君などの一流選手に共通しているのは、幼児期は、家族ぐるみで何らかのスポーツを楽しまれており(家族の共通の話題があることでコミュニケーションも豊かになる)、子どもが興味の持ちそうなところに出かけたり、興味を持てばさまざまなことをさせていることだ。たとえば、愛さんは、テニス以外にも、体操、フィギュアスケート、クラシックバレーなどを学童期までは楽しんでいた。錦織君もスイミング、サッカー、野球、ピアノまで楽しんでいたようだ。そして10歳前後で、もっとも興味あるスポーツに専念しはじめ、親はそれを高いエネルギーでサポートし続けた。生まれ持った才能も磨かなければ光らないのです。
 18歳以下に10万円が支給されました。これは子どものために使うお金です。

2022年1月3日月曜日

花だより 自ら改革の必要性を感じる ベニベンケイソウ

       

 コロナが引き金になり、教育界も2022年は改革の年になりそうです。
「いやいややらされている人は、不平や不満を口にするが、自ら改革の必要性を感じている人は、積極的に取り組む。」これはトヨタの社長の言葉です。  
 無駄をなくし、効率を上げることが改革のように言われますが、「行き過ぎたリストラで職場の和がなくなり、企業が活力を失っている面がある」と企業経営者が反省しています。
 学校でも、完全学校週5日制の影響として、5日間に仕事が圧縮され、1日の勤務時間が増加し帰宅時間が遅くなった。またそれだけでは間に合わず、土日の出勤が増えた。会議を開く時間が無く、会話をする時間も少なくなり共通理解が図りにくくなった。などなど・・ 
 そこで始まったのが教員の働き方改革です。しかし、批判的な反応が多いのも確かです。その対応として、休み時間が短縮されたり、学校行事が削られたりしました。また、職員朝会をなくした学校もあります。5時以降は留守番電話に切り替わりました。諸会議も減らされることが多く、結果的に精選され、合理化が図られたように見えます。しかし、言い訳的な取りつくろったような取り組を設定し、教科だけを重点的に指導したり、各領域での活動をバラバラに行っても、子どもたちの意欲と自信は形成されません。また、成果が上がらなかった原因を子どもの能力、家庭の背景、地域の実情や制度に押しつけようとするならば、学校としての無能さを露呈することになります。また、ある教育長さんは、「働き方改革に逆行すると言って、地域の行事に参加しない先生がさらに増えた。」と嘆いていました。
 改革は、一方的にやらされるのではなく、自らその必要性を感じることが一番大切だと思います。


2022年1月2日日曜日

花だより 2022年国の教育予算 黒松

           

2022(令和4)年度 国の予算を見れば、何に力を入れるか分かる

【教育予算】
 22年度から、小学5,6年で今日毎に専門の教員が教える教科担任制を本格導入することに伴い、教員定数を950人増やす。少子化による自然減などもあり、義務教育費の国庫負担は前年度当初比149億円減の1兆5015億年を計上した。教科担任制は英語、理科、算数、体育で導入し、25年度までの4年間で計3800人増員する計画だ。小学1,2年で実行している35人学級については、22年から小学3年でも実現する予算を盛り込んだ。
 小中学生にタブレットやパソコンなどの端末を一人一台配布する「GIGAスクール構想」では、教員の指導力向上などの関連予算として4億円を計上した。22年度は、学校現場でのネットワークトラブル対応やヘルプデスクの運営などを担う「GIGAスクール運営支援センター」を各都道府県などに整備するため、10億円を確保した。
 大学については、文系学部でも自然科学の教養を身に付けられる教育体制を整備する。大学の学部編成などを進めるための支援策として15億円を投じる。
 家庭の経済状況にかかわらず就学できるようにする高校生などへの支援策に4300億円を計上した。
 大学に入学したとき、学生係から呼び出され、「牧野くんは母子家庭だよね。授業料免除の申請を出しなさい。」と言われたので、母に書類を送ると、「そんなみっともないことするんじゃない。あんたの授業料くらい、母さんが働いて何とかするから…」と怒った。それでも何とか母を説得して授業料が免除されたが、そのことは誰にも言わなかった。それは、奨学金と授業料免除は成績優秀が条件だったからで、そんなことがバレたら、「牧野は、そんなに優秀じゃないだろ!」と言われるに違いないと思ったからだ。学生係の人が鉛筆を舐めてくれたに違いない。
 コロナ禍もあって、子ども手当ての他に18歳以下1人に10万円、それもほとんどの市町村で現金で支給される。ある母親に10万円の使い道を聞くと「将来のための貯金です。」と答えた。政府の思惑通りにはならない。うちの町長は、高校生以下の医療費無償化や給食費や保育料の無償化も進めたいと言っている。生きていたら90歳になる母が、これを聞いたら何というだろうか?


2022年1月1日土曜日

花だより 2022壬寅

 

 勇ましいトラではなく、眠たそうな小トラを描きました。壬寅の年は、穏やかな年になると言われているそうです。早いコロナの収束を願うばかりです。
 今年も「退職校長のつぶやき」続けますので、よろしくお願いします。