2022年5月3日火曜日

花だより 「実体験」VS仮想現実(VR) ミズバショウ

 

 ~「実体験」で子どもは育つ~
 「江戸時代、海を航海する千石船は、万一の漂流に備えて、できるだけ大量の飲み水を貯えていた んだよ。」と(説明したら、突然一人の子どもが「海には水がいっぱいあるのに、どうして?」の質問に唖然!!
 「海水が飲めると思っているの?」「えっ!飲めないの?」「君は海で泳いだことがないのかい?」「ない。」一度でも海で泳いだ経験があれば、海水が飲めないことくらい身にしみて知っているはずなのに、この子どもには海の実体験が欠けているのです。これは珍しい特別なことではありません。
 海が教えてくれる自然の多様さ、対峙して生きる人間の知恵の豊かさを子どもたちに伝えていないのです。「われは海の子」意識を失った日本の子どもたちの現実です。
 野外活動で焚火をしたら、火をつかもうとした子もいます。オール電化の家では、火を見ることがないからです。仏壇のろうそくも今や電灯です。
 その反面、「先生、そのときはこっちのボタンを押して、こうやったらうまくクリアーするんだよ。先生なのにゲームのことは何にも知らないんだなあ~。」
 現代の子どもたちは、別な実体験は豊富に積んでいます。コロナで旅行ができないとゴーグルみたいなものを付けて、バーチャル旅行(VR:仮想現実)が楽しめるものも登場しました。自然から学ぶときは、実際に触れてみて、ちょっと痛い目にあわないと分からないことがたくさんあります。連休は、自然体験の絶好の機会です。自然にはリセットボタンはありませんから・・・。
女満別湖畔の水芭蕉


 

0 件のコメント:

コメントを投稿