2023年3月30日木曜日

花だより「會古通今」 福寿草

 


  「會古通今」
 大学の恩師からの手紙
 大学時代、日本史を専攻していました。担当教官は南部 昇という古代史専門の先生でした。当時先生は28歳、“北大から短期間限定で派遣されてきた足掛けの生意気な先生”というイメージで学生は見ていました。しかし、指導は厳しく、着任早々、日本書紀や続日本紀などの購読会が週に2度有り、その都度レポートの提出を課せられました。おかげで、大学時代が人生の中で一番机に向かっている時間が長かったかもしれません。
 そんな先生は、その後北大に戻って教授になり、校長になったことを知らせると、手紙が来ました。“今、教育者は大変だ。上にも下にも、横にも斜めにも気を遣わなければならない。上だけに気を遣う人は楽だが、牧野はそうゆうタイプじゃないから…”とありました。
  ちょうど様々な課題を抱え悩んでいるときでしたので、この言葉に勇気づけられましたし、反面、下や斜めにもきちんと気を配っていただろうかと反省もしました。いくつになっても先生は先生。教え子のことをよく観ているものだ。と感心させられました。
「會古通今」桑原翆邦先生の書が校長室に掛けてあります。なるほど校長室に掛けてある意味がやっと分かりました。

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