2023年3月3日金曜日

花だより 雛人形のお片づけ 雛人形  桃の花

         

雛人形のお片づけ
「3月3日の雛祭りが終わったら、すぐ雛人形の片づけをするんだって、早くしないとお嫁に行けないんだって…。」
 昔は、今のようなお雛祭りと違って、悪い病気にかからないための行事でした。粗末な紙人形を作り、その人形で体をなでてお祓いをしてから、川へ流してしまうと病気にかからないと考えられていました。これを「ひな流し」といいますが、後になって流されるお雛様のほかに、飾るお雛様を作りお祭りするようになりました。
 今では立派で豪華な雛人形がデパートに並べられています。それをおじいちゃん、おばあちゃんが孫のために買うようになりました。
 小学生の頃、雛人形を買う余裕のない我が家では、3月3日が近づくと妹は母と一緒にハギレを使って、雛人形を作りテレビの上に飾っていました。母は娘に買ってやれなかったので、孫のためにと年金を貯めて狭い家には不釣り合いの雛人形をそろえてくれました。
 節分、桃の節句、端午の節句は、それぞれに自然を讃え、生物を慈しみ、子どもの健やかな成長を願う意味が込められています。高価なものをそろえるというだけでなく、こうした日本人の節目を大切にする風習は、各家庭で大事にして、次の時代を担う子どもたちに受け継ぎたいものです。


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