~平成12年の作品~
【平成20年度 斜里朝日小学校 学校便りから】
《学力向上対策 「やる気の秘密」》
自立へ内面を育てよう! (読売新聞「教育ルネッサンス」から)
梶田叡一氏 (環太平洋大学学長・教育改革国民会議委員・中央教育審議会副会長)
◇子どもたちの意欲の現状をどう見るか?
ゆとり教育推進の時代は、子どもに「好きなときに好きなことをさせるのがよい」という風潮が広がり、誤解があった。昔も今も、教師や親の適切な指導なしに子どもから意欲が自然に出てくることはありえない。指導する側が見通しを持ち、子どもの興味関心を引く教材や固定観念を崩す問いかけなど、あらゆる手立てを講じることが必要である。昔から日本の教育が取り組んできたことを見直す必要がある。
◇学習規律の重要性を見直す
勉強でも運動でも、秩序感覚が内面に育たないと集中して取り組めない。あいさつや姿勢などの規律は、自分の持つ力や可能性を最大限に発揮するための基本だ。きちんと取り組んではじめて力がつき、自信につながる。
◇動機付けの方法は?何を重視すべきか?
「面白いから」「大事だから」「やりがいがあるから」もいいが、成長するに従って少しずつ「しなくてはならないから逃げずにやる。」という気概も必要である。戦後こうした姿勢が軽視されがちだったが、与えられた運命や困難に立ち向かうたくまさしを育てたい。
◇その強さはどうしたら育つのか?
要領よく世の中の成功を目指すだけが目標になるような薄っぺらな教育観ではいけない。子どもが本当に充実した人生を送るために、人間として自立し、自分なりの原理・原則を持って生きていく内面の世界を育てることが大事だ。そのためには、幼い頃からの人間関係で自然に身につける道徳や倫理観、読書体験などが重要である。
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