2017年1月6日金曜日

花だより カンアオイ 子どもを伸ばす「ママの手伝い」

~平成12年度の作品~

【平成22年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
《シリーズ「いきいき子育て」》 “尾木ママの『叱らない』子育て論”より
 ~子どもを伸ばす「ママの手伝い」~ 
 いま、子どもたちに人気の『キッザニア』をご存じですか?2006年に東京都内に、2009年に兵庫県内にオープンした民間の施設で、それぞれ約90もの職業を子どもたちが疑似体験、社会体験できるというところです。たしかに子どもは楽しめるかもしれないけれど、でもこれではただのテーマパークです。
 《働くことの本物の体験は、もっと身近な日常の中にあふれています。》
 たとえば夕食のあとに、お母さんとかたづけをする。お母さんが食器を洗って、お姉ちゃんがふいて、妹がそれを食器棚にしまう。「ああ~、きれいになったね~。片付いたね。」そうやって喜びや苦労をともにする。それが大切な家族の“協働”作業なのです。
 私も子どものころ母の畑仕事を一緒に手伝ったことが、幸せな体験として心に刻まれています。
「お母ちゃん、今日は何を手伝うの?」
「このうねにずっと種まきをしてほしいけど、できるかな?いま、お母さんがお手本を見せるからね。」うまくできると、「お母さんのお手伝いがなんでもうまくできるようになったねえ~。」その一言がとってもうれしかった。やがて母と汗をかきながら泥だらけになってまいたホウレン草が大きくなって収穫する。そのホウレン草の美味しかったこと。
 『キッザニア』には、そんな汗をかいて働く喜びはありません。畑仕事を手伝うことは当たり前だった子どもの頃と、今の時代は違うけれども、働くとはどういうことなのか。どれだけ大変で、素晴らしいことなのか。それは今も昔も変わりません。お母さんのお手伝いをするだけで、子どもには十分伝わるのです。

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