2017年1月9日月曜日

花だより 寒椿 小学生の表現力

~平成12年の作品~

【平成20年度 斜里朝日小学校 校長室便り(校内研修資料)から】
 小学生に身に付けたい「表現力」は、子供の大事な宝物
  ところで「表現力」ってどんな力? 「子供の表現力がきらきら輝く本」から(要約:牧野)
《そもそも表現力とはどんな力なのでしょうか?知っているようで意外に知らない》
 ○自分の気持ちや考えを表す。○自分のイメージを具体的な形にする。○相手を説得する。これらすべてに必要な「表現力」です。子供の日常生活はもちろん、学校や試験でも必要な力です。社会に出てからも求められます。
【表現力とは?】
 「これまでの経験をイメージ化し、それを基に自分の考えをまとめてきちんと話し、書ける力」 
【表現力が育ちにくい理由】
 多くの大人は、絵は写実的に描かなければならない。という固定観念にいまだ縛られています。そのために親や教師は、子供の自由な表現に接しても対応の仕方がわからず、戸惑っているのではないでしょうか?小学生の間に多くの経験をして、それを常に学校や家庭で楽しく言語化するよう促していれば、言葉の表現力は自ずと身に付くはずです。しかし、子供の話をきちんと聞かなかったり、威圧的になったりすると、子供は萎縮して自由な表現ができなくなります。
【作文で表れる「表現力」の目のつけどころ】
 ~子供の話を最後まで聞くことが大切~
 作文を書く際に大切なのは「表現したい」「伝えたい」という子供の気持ちを喚起させることです。そのために重要なポイントは、意外なことに日常生活で、親が子供の話をきちんと最後まで、真剣に根気よく聞くことなのです。
【低学年】言いたいことを時系列で書く
 低学年は語彙が少ないため、主語と述語のみを使った表現が多いものです。「誰が」「何を」「いつ」「どこで」「なぜ」「どうやったのか」という5W1Hを使った表現はまだ難しいものです。この時期に大切なポイントは、「だいたいがおさえられている」、また「時間の順序がまちがっていないか」という2つです。
 きちんと主語と述語を入れ、「走る」「見る」「食べる」「聞く」など、動詞を正しく使えるようにする。 
【中学年】構成に注意して書く
 語彙が増え、文章を書く基礎が完成する時期です。作文では「びゅうびゅう風がふく」「あたたかい服」などの形容詞があらわれ、文章にふくらみが出ますが、まだ上手にまとめられない。この時期の作文の観点は、「要点が抑えられているか」「はじめ、なか、おわりの構成で書けているか」「なかとおわりのつながりがいいか」です。
【高学年】相手のことや目的を考えて書く
 高学年になると、論理的思考力がついてきます。また、低学年で時系列だった順序が、感動の大きさの順序に変わってきます。作文では比喩的表現も増え、書き出しを工夫するなど高度な技術も使えるようになります。作文の観点は、「テーマは明確に論理的に書かれているか」「構成は工夫されているか」「できごとだけでなく気持ちが表現できているか」「相手のことや目的を考えて書かれているか」などです。

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