2019年10月20日日曜日
花だより フットボール(サッカー)とラグビーの違い アキノキリンソウ
フットボール(サッカー)とラグビー
いずれもイングランド生まれで、足を使うボールゲームである。ただし世界中に伝播していく過程において、フットボール(サッカー)の文化は徐々に変貌していった。
南米のサッカーでは、接触プレーがあると大袈裟に痛がってファウルをもらおうとする。選手どうしの罵り合いや小競り合いも日常茶飯事で、審判の判定にもいちいち文句を付ける。サポーターも、相手選手や審判を口汚く罵ってプレッシャーをかける。人種差別的な言動も少なくない。結果のためには手段を選ばない。日本では考えられないことだが、負けると暴動にまで発展することがある。(*日本のサッカーは、決してそうではない。)
ラグビーのフェアな精神
一方、ラグビーは身長2m前後、体重100kgを超える巨漢が何の防具も付けずフルパワーでぶつかり合うが、倒れても痛そうな素振りなど全く見せず、すぐに立ち上がってプレーを続ける。
試合中、選手たちがもみ合うことは極めて稀で、微妙なプレーで審判から不利な判定を受けても抗議などしない。試合後は文字通りの「ノーサイド」で、花道を作って健闘を称え合う姿は実に美しい。
サポーターも、審判や相手選手を罵倒したりブーイングを浴びせたりせず、試合後は相手サポーターと笑顔で交歓する。サッカーの常識からすると、ありえないことばかりだ。スポーツとしてどちらがよりフェアかは、言うまでもない。
武士道とラグビー
「ラグビーは紳士がやる野蛮なスポーツで、サッカーは野蛮人がやる紳士的なスポーツ」と言われる。ヨーロッパでは、ラグビーは主としてインテリが愛好し、サッカーは大衆のスポーツと見なされる傾向が今も残る。
武士道の伝統があり、幼い頃から他者に敬意を持つことを美徳としている日本人は、本質的に審判や相手選手への敬意がより深いラグビーに共感するはずである。
熱狂の源は勝利だけではない精神性にある。
今回のラグビーW杯で、日本人はただ単に日本代表が勝ち進んでいるから熱狂しているわけではない。さくらジャパンは、6カ国の出身地を持つ選手たちであるが、完璧に融合している。一致団結して巨大な力を発揮する「ワンチーム」の一体感に涙を流し、深い感動を覚えている。さらにはラグビーの哲学、文化に魅了されているのだろう。
ラグビーは、体格に劣る日本人には不向きだと思っていたが、日本人の精神性には向いているスポーツだと認識した。
平成28年3月 北見市立北小学校退職、その後、北見市教育委員会教育専門相談員、令和2年4月から、訓子府町教育委員会教育専門員 令和3年4月から、訓子府町認定こども園長
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