2019年10月7日月曜日

花だより アンパンマンは“世界最弱”のヒーロー ドングリ コスモス


 純真な心 最期まで アンパンマンの作者
 アンパンマンは“世界最弱”のヒーロー 
 ちょっと汚れたり、雨にぬれただけでも、ジャムおじさんに助けを求める。でも、いざというときには、自分の顔をちぎって食べてもらう。そして戦います。それは私たちも同じ。みんな弱いけれど、そうせずにはいられないときもあるのです。
アンパンマンを知らない子どもはいません。あれほど幅広く、子どもたちに親しまれるキャラクターを作れる人はほかにいません。しかし、73年に「アンパンマン」の最初の漫画絵本を刊行したとき、大人たちには大変不評でした。ところが、各地の幼稚園では絵本がボロボロになるまで読まれたそうです。人気に火を付けたのは純真な幼い子どもたちでした。アンパンマンといえば、ばいきんまんやドキンちゃん、しょくぱんまんなどの多くのキャラクターですが、登場キャラクター数1768は、ギネス世界記録に認定されています。これは晩年まで創作意欲が衰えなかった表れです。
「どうしてアンパンマンが好きなのか?」と3年生の女の子に聞きました。「なぜだかよくわからないけど、きらいな子はいないよ。アンパンマンの歌だってみんな知ってるよ。」
 アンパンマンは人に優しく、勇気を分け与える。そんな姿を、子どもたちもきっと学んでくれるはずです。やなせさんは、90歳にして童心を忘れない人でした。生前「子どもたちが遊ぶ下で静かに眠りたい。」と語っておられたそうです。



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