2019年10月6日日曜日

花だより 「半沢直樹」 ハゲイトウ カボチャ


 倍返し・10倍返し・100倍返し 半 沢 直 樹
「半沢直樹」は、銀行を舞台にした池井戸潤さんの小説が原作の金融ドラマ。堺雅人さんが演じる大手銀行員が、理不尽な要求や不正を働く上司を次々に倒していくという内容です。サラリーマンやOLを中心に人気を呼び「やられたらやり返す。倍返しだ!」を決め台詞が、流行語になっています。今年の流行語大賞は、「今でしょ!」で決まりかと思っていましたが、強力なライバルが出ました。私は、子どもたちが「倍返し」と騒ぐようになってから見るようになりました。瞬間最高視聴率は46.7%、関西地区では50.4%と驚異的な数字を叩き出し、「倍返し」は社会現象になりました。
≪なぜ?ここまでヒットしたのか?≫
~高視聴率の要因は、流行語となった「倍返し」を初めとする勧善懲悪が、じょうずに盛り込まれていることです。長寿番組「水戸黄門」に代表される勧善懲悪は、ドラマの定番中の定番です。しかも「半沢直樹」の勧善懲悪は、国民の間に深く根ざしている「銀行悪者論」をバックにしているから、ますます受けがよくなるのです。~と経済アナリストの森永卓郎さんは時代劇のような「勧善懲悪」と銀行悪者論がマッチしたと言っています。
また、「暑苦しいほどの熱さ」なのかもしれない。『半沢直樹』そのものがそういう物語なのですが、これを暑苦しいほど熱く演じた半沢直樹役の堺雅人や大和田常務役の香川照之、片岡愛之助や及川光博などの俳優陣とそれをさらに暑苦しいほど熱く演出した点にあるという人もいます。
 ところが?「やられたら、倍にしてやりかえす!」は当たり前?
 流行に敏感でテレビの影響を受けやすい子どもたちの間には、「やられたら、倍返し、1発叩かれたら2発返す。いじわるされたら、倍にして返してやる!」と勘違いしている子がいます。
「勧善懲悪」とは、“善を褒め、悪を懲らしめること”です。「倍返し」は「勧善懲悪」であり、水戸黄門が番組の最後に印籠を出して、悪者を懲らしめることです。「やられたら、やり返す」ことが、この番組の趣旨でないことを親はきちんと子どもに教えなければなりません。



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