東北地方では、子どもを叱るときにお尻を『この宝物、この宝物!』と言いながら叩く よく「いつまでも子どもの心を失わないでいたい」と言う人がいます。打算や駆け引きが行き交う社会では、子どものような純真でいることは確かに希有なことであり、貴重なことだといえましょう。
しかし、子どもの心は一面、事の善悪や分別を知らない無知な心、未熟な心でもあります。していいことと悪いことの区別がつかず、自分の感情のおもむくままに行動したりもします。だから子どもの心だけでは良好な人間関係は結べないのです。おとなの分別があってこそ、それは輝くのです。
今日、おとなになりきれない人が増え、ものの考え方や心の在り方が幼稚化する傾向がますます強まってきています。他人がどう思うかなどまったく意識の外にあって、周囲への配慮に欠けた行為やおとなげないわがままなふるまいが目にあまります。このままでは、戦後70年営々と築き上げてきたこの豊かな社会は遠からず衰退していきます。おとなの心、おとなの分別を取り戻してほしい。そのためには教育の充実が必要です。新しい年を、真の成熟に向けた第一歩の年としたいものです。
0 件のコメント:
コメントを投稿