コロナ禍こそピンチをチャンスに
新学習指導要領で育てる指導ポイント
《知識の詰込み》から《知識を使いこなす力》を育てる教育へ
新学習指導要領に策定にかかわった上智大学の奈須正裕教授に聞く(「先端教育」9月号より)
これまでの伝統的な学校教育が「有能さ」を伸ばしていたからと考えると、必ずしも伸ばしていないというのが結論です。膨大な知識や技能を教え込みますが、知識や技能は「有能に」問題解決する際の武器や道具、材料に過ぎず、たくさん持っていても、それを上手に使いこなせなければ意味がない。いわゆる宝の持ち腐れです。「もっている宝は全部うまく使えるようにしよう」というのが、コンピテンシーベース、「有能さを伸ばす教育」です。
かつては、知識を持っていること自体が競争的にも価値のあることでしたが、ICT,AIなどが発達し、知識や情報自体には、いつでも、どこでもアクセスでき、誰でも習得できるようになりました。知識の所有が「有能さ」に占める比率は、どんどん下がっています。
例えば、計算機のなかった時代は、早く計算できることが大事でした。しかし、今は計算ができることより、その仕組みをよく理解し、応用できることの方が大事。そういう方向へ学力の質を移行させようというのが、コンピテンシーベースの教育「資質・能力の育成」や「主体的・対話的で深い学び」なのです。
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これからの教育で大事なことはよく分かるのですが?
🤩「東大王」というクイズ番組があります。東大クイズ研究会に所属する彼らの圧倒的な知識量に驚くばかりです。それ以上に感心するのは、早押しクイズでは、問題の途中であるにもかかわらずに答えたり、分からない問題でも、これまでの知識から推測して正答を導き出す能力です。「もっている宝を全てうまく使っている」「有能さを伸ばしている」さすが東大生と感心するばかりです。
🤷♂️小学生に、「計算が速くできたり、漢字を正しく書けてもそれを使いこなせないといけません。」と指導して本当に良いのでしょうか? 大した知識や経験もないのに、理屈だけこねる小学生が増えやしないか心配です。知識や経験があって正しい判断力が養われると思うのですが・・・。教室にいる半分は、計算も漢字の書き取りもやっとついていっているような子なのです。
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